東海北陸道と「セントラム」とキハ52とキハ58と(7)
加賀温泉はもともと作見という小さな駅だったが、1970年に山中温泉など点在する温泉へのターミナルとして特急が集約して停まるようになった。そのためか、JRの駅としては珍しい2面4線の配置となっている。駅前には、昔ながらの商店街というものはなく、郊外型のショッピングセンターがある。加賀温泉に特急が停まる直前の1968年10月の時刻表を見ると、特急が大聖寺・動橋<いぶりはし>・小松と停まり、急行がそれに加えて粟津にも停まっていた。大聖寺-小松間は、作見を除いて各駅に急行が停まっていたのである。かつては、大聖寺などからローカル私鉄で温泉に向かったのである。
当然ながら、今はそんなものはない。8:45発のバスに乗って、山中温泉に向かう。もともと乗客は4人と少なかったが、山代温泉などを経由しているうちにだんだん降りていく。いよいよ私ひとりだけかとなったとき、高齢の女性が各停留所から何人かずつ乗り込んでくる。温泉旅館の清掃係なのだろうか?
山中温泉で降り、付近を散策。途中、カニ汁を売っているところがあったので、200円払って朝のおやつとする。ここ山中温泉は料理人、道場六三郎の出身地。その道場氏が監修しているものらしい。
北陸の温泉地には、「総湯」といわれる、共同浴場がある。山中温泉の場合は、菊の湯だ。昔からの浴場は男湯のみで、女湯は隣の建物に共同浴場がある。菊の湯は真ん中に深い浴槽があるだけの、シンプルなもの。かなり深い浴槽で、お湯の中で歩いている人もいた。
菊の湯のすぐ近くにバス停があったので、帰りはそこから乗る。乗ったときには車内に3人しかいなかったが、山中温泉で大量に乗り込み、座席は埋まる。(続く)
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