高速道路、全国50区間で無料化実験
6月から全国の高速道路50区間において、無料化実験が行われます。実験にかかる費用は、(高速道路会社の負担ではなく)税金で賄われます。
無料化実験が行われる50区間をみると、あまり利用者がいないと思われる高速道路の末端区間が多いですが、中には道央道士別剣淵―岩見沢間のように、ローカル高速道路ではないのにある程度まとまって無料化実験が行われる区間もあります(旭川鷹栖以遠はローカル高速道路でしょうが)。札幌から旭川まで車で行くときでも、岩見沢までの高速料金を払えば済むのです。
無料化実験される区間を地域的にみるとかなり偏っています。北海道は札幌近辺と道南方面を除いて無料化実験が行われる一方、関東、東海、関西はあまり無料化実験の対象区間はありません(ただ、伊勢道津以南のようにそれなりの需要があると思われるところでも無料化実験の対象となっているところがあります)。地方でも、渋滞を考慮してなのか、北陸や四国東部には対象路線はありません。
今回はあくまでも実験です。高速道路が無料化されることにより、高速道路を利用しやすくなるというメリットがあります。朝夕の通勤ラッシュの時間帯、高速道路は空いているのに、並行して走る国道が混んでいるということは減るでしょう。しかし一方、高速道路の渋滞が深刻化したり、鉄道などのほかの交通機関に悪影響を与えたりする危険性もあります。幸い、高速道路の無料化はそれほどの支持はありません。反対意見のほうが強いです。実験をやってみて弊害が大きいようなら、たとえマニフェストに掲げたものだとしても、無料化をやめる勇気がいるでしょう。また、高速道路の無料化を本格的に実施する場合でも、受益者負担の観点から、揮発油税等の増税にも手をつける必要があるでしょう。
(参考:朝日新聞2月3日朝刊 中部14版)
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Comments
そうまでして、高速無料化する必要あるのか?
私が、つねづねボヤいています
主要幹線鉄道の複線、三線、複々線、五線化。
非電化線の電化。
待避設備を持つ駅を増やす。
変電所容量の増加。
ライトレールをJRや私鉄の鉄道線に乗り入れ可能にする。
DMVの実用化。
急勾配、急曲線の緩和。
にお金をかけて、モーダルシフトを推進し、天然資源の節約を!
Posted by: パノラマハイパー | 2010.02.05 01:19 PM
パノラマハイパーさん、こんばんは。
* 主要幹線鉄道の複線、三線、
すべての鉄道を充実させろとは言いませんが(めったに列車が通らないローカル線は強化せずに、バスや車に委ねたほうがよいケースもあります)、主要路線の強化は必要でしょうね。
Posted by: たべちゃん | 2010.02.05 11:07 PM