« DMV試乗報告書(5) | Main | 伊勢湾フェリーも廃止 »

近鉄「ビスタカー」、階下席をグループ単位で発売

 今ではすっかり脇役的な存在になってしまいましたが、かつての近鉄の看板列車といえば「ビスタカー」。2階建ての特急です。4両編成のうち、中間の2両が2階建てとなっていて、高い位置からの展望を楽しめる階上席とセミコンパートメント的な階下席から成り立っています。階下席は、車両の中間にある扉の前後に6人ずつの座席があります。2階建て車両は1編成に2両ありますので、1編成では4箇所存在することになります(定員は6×4=24人)。

 これまでは、階上席も階下席も1席単位での販売となっていました。普通に座席が並んでいる階上席のほうは全然問題ないのですが、6人のセミコンパートメントとなっている階下席のほうは、グループ客の中にぽつんと1人だけ混じって、いやな思いをしてしまう危険性があります。

 そこで近鉄は、4月29日乗車分から階下席の販売方法を変更することにしました。階下席は、3~5人のグループに対して販売します。1グループだけで独占することができ、ほかの乗客と相席になることがありません。家族や仲間だけで楽しむことができます。

 階下席の特急料金は、グループの人数分の特急料金と同額です。子供の場合はちゃんと半額で計算されます。販売は、特急券発売窓口に限られ、特急券自動発売機やインターネット予約発売サービスでは行いません。

 また、同じ4月29日から、階下席のデザインを改造した車両が走り始めます。ヨットのキャビンをテーマとしたものになります。当面は1編成のみを改造し、平日に2往復・休日に3往復しますが、今年の秋以降に残る14編成も改造する予定です。

 参考にした近鉄のホームページには、階下席のイメージも載っています。ソファに座っている感じで、家族や仲間と「ビスタカー」でワイワイガヤガヤと行きたくなるような気分がしますね。

(追記)
 2017年1月1日に実際に乗車したところ、今回のリニューアルでは、トイレも温水洗浄便座となっています。
(参考:近鉄ホームページ http://www.kintetsu.jp/news/files/20100319VISTA.pdf)

| |

« DMV試乗報告書(5) | Main | 伊勢湾フェリーも廃止 »

鉄道」カテゴリの記事

近鉄」カテゴリの記事

Comments

 空いてる時間帯の階下席は、非常に落ち着いた車内で大好きなんです。

 一人での利用が出来なくなるのは残念でなりません。
 大阪や名古屋から二人で利用する時なんか、子供一人追加してやろうかしらん??サロンカーでは可能なこのやり方、ビスタカーでは出来るのかなぁ??

Posted by: ▲ 飛遊人 | 2010.03.28 06:36 AM

 ▲ 飛遊人さん、こんばんは。

* 空いてる時間帯の階下席は、

 確かにセミコンパートメント的な部屋なので、ひとりで独占することができれば、かなり落ち着くことができますね。

* 大阪や名古屋から二人で利用する時なんか、

 サロンカーは定員分の大人の料金と同額だったはずですが。

Posted by: たべちゃん | 2010.03.29 12:07 AM

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 近鉄「ビスタカー」、階下席をグループ単位で発売:

» 近鉄特急「ビスタカー」階下席をグループ販売に、併せて座席のリニューアルを実施 [阪和線の沿線から]
私が日頃京阪特急に乗車する際、ダブルデッカーの1階席を好んで選んでいますが、関西にはもう一つ民鉄のダブルデッカー車があります。 それが近鉄特急のビスタカーであることは、御存知の方も多いかと思います。 昭和30年代より昭和末期まで近鉄特急のフラッグシップとし...... [Read More]

Tracked on 2010.03.28 12:18 AM

« DMV試乗報告書(5) | Main | 伊勢湾フェリーも廃止 »