名松線で名張へ(2)
駅員からタブレットを受け取り、11:18の家城行きが出発。松阪発車時点で13人が乗っていた。名松線はしばらく紀勢線と並行して走っていたが、やがて分かれ、1本の細い線路を辿っていく。終点の家城まで1本の道。かつては2、3駅ごとにすれ違いすることができたようだが、今では途中の交換設備は取り払われている。
乗り降りがほとんどないまま、終点の家城に到着。ここは名松線唯一の交換駅だったが、家城で打ち切られた今では、駅舎側のホームだけが使われ、反対側のレールは錆びている。駅名標も伊勢奥津側の駅名が消されている。もう復旧することはないというJRの強い意思を示しているかのようだ。改札を抜けると、伊勢奥津行きの代行バスがすでに停まっていた。一応はJRの路線だが、実際の運行は三重交通が行っている。列車はワンマンカーなのに、バスは運転士のほかに係員がひとり乗っている。9人の客を乗せてバスは出発した。
バスは家城を出ると、駅付近を除いては整備された県道を進む。列車の通らなくなった線路も見える。踏切や橋にはロープが張られ、線路への侵入を防ぐ措置がとられている。しばらくすると、少し賑わっているところがあった。旧美杉村(現:津市)の中心部、伊勢八知だ。飲食店もいくつかある。ここで2人が降りた。
ここからは比津に寄るため細い道になる。ただ通れないほどではない。家城を出てから30分あまり、鉄道時代とほとんど変わらない所要時間で伊勢奥津に着いた。駅はコミュニティセンターの一角にある。コミュニティセンターではカラオケ大会が行われているようだ。(続く)
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