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高速道路新料金制度はどうなった?

 6月から行われるはずの高速道路の新料金制度。休日のETC利用者1000円乗り放題などの料金割引は廃止され(通勤割引などは今年度のみ3割引で残ります)、今度はETCのない車でも平日、休日を問わず上限が2000円となります(普通車の場合)。国交省から4月9日に発表され、13日には衆議院で趣旨説明が行われました。与野党の勢力を考えたらすんなり通り(いざとなったら強行採決でもして)、6月から新料金が適用になるはずですが、今のところそれから何の動きもありません。このままでは、現在の休日のETC利用者1000円乗り放題などが来年3月までそのまま残ります。ただし、一部区間の高速道路の無料化については、すでに予算に計上されていますので、6月下旬に行われる予定です。

 なぜ国会での審議が進まないのでしょうか。それは、新制度があまりにも不人気だからです。今まで割引に充てていた財源で新たな高速道路の建設や改良を行うのですから、当然トータルとしては負担の増加となります。それはある意味当然のことでしょうが(税金で大々的に高速道路料金を値下げするのも変な話です)、問題はその負担の方法。新しい料金制度でメリットがあるのは、ETCのない人か(ある程度乗る人はETCを備え付けています。高速道路を通った車のうち、ETCを使ったのは約85%(2010年4月)もいます)、平日に長距離移動する人ぐらいです。レジャーではなく、通勤などで短距離の移動をしていた人には大打撃です。それを考えると、現在の制度のほうがベターです。休日1000円乗り放題さえなければ環境にも公共交通(休日1000円乗り放題で打撃を受けた例:鉄道バス船1船2)にもやさしいです。

 結局、目の前の選挙だけを考えて先送りされているでしょう。望ましい料金制度の観点からではなく、ただ単に選挙に有利か不利かだけです。与党民主党にとって、今のままでは惨敗する危険がある選挙が怖いのです。「いかに選挙を乗り切るか」という近視眼的な視点でしか見ていません。政治家にとってはそれでいいかもしれませんが、国民にとっては困りものです。

(追記)
 前原国交相は18日、2000円乗り放題などの新料金制度の6月実施を断念しました。これによって、従来の休日ETC利用者1000円乗り放題などの料金割引が当分の間維持されます。
(参考:朝日新聞5月14日朝刊 14版、国土交通省ホームページ http://www.mlit.go.jp/road/yuryo/riyou.pdf、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20100518-OYT1T00583.htm)

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Comments

 無料化でインターチェンジ渋滞、インターチェンジへの交叉点の渋滞が起きそうで怖いです。

 本線の流れも悪くなるし。

Posted by: ▲ 飛遊人 | 2010.05.15 11:32 PM

 ▲ 飛遊人さん、おはようございます。

* 無料化でインターチェンジ渋滞、

 インターチェンジの改良が必要ですね。無料化すれば、インターチェンジの構造は簡単になりますから、増設もしやすいでしょう。

Posted by: たべちゃん | 2010.05.16 08:10 AM

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