大きな車に甘いエコカー減税・補助金は意味がない
環境に優れた車を普及させるために設けられたはずのエコカー減税やエコカー補助金。簡単にいえば、エコカー減税は環境面で一定の条件を満たした車に対して自動車重量税や自動車取得税を軽減するものです。これに対して、エコカー補助金はエコカーを購入する際にもらえるお金です。特に、登録から13年以上経った車を買い替える場合、補助金の額は増えます。
このようなエコカー減税・補助金は良いように聞こえます。しかし、ここには大きな落とし穴があります。エコカーと認定されるためには、環境面で一定の条件を満たさないといけません。しかし、その条件は車両重量によって変わり、重たいほど基準となる燃費が甘くなるのです。ディーラーの中にはこのことを悪用して、オプションを付けることによって車両を重たくし、エコカーの認定を受ける例がよくあるようです。業界では「お引っ越し」と言われる、よくある手段のようです。
本来、エコカー減税・補助金は環境に優れた車を普及させるための手段。これが大きな車に甘いことにより、単に車の購入にインセンティブを与えるための手段になり下がっています。確かにこの制度により車の販売状況が改善したという効果はあったのですが、環境の面から言えば疑問符が付きますね。環境に優れた車なら、軽自動車などの小さな車でもいいのです。
また、できるだけ車を使わなくてもいいようにすることも重要です。公共交通機関の整備です。公共交通機関の性質上、全国津々浦々まで整備することは不可能です。しかし、新幹線などの高速鉄道網を整備することにより、車の利用を新幹線までの駅に止めるなどのかたちで車の利用を抑制することは求められるでしょう。車よりも明らかに速くないと、公共交通機関は使ってくれないですから。
(参考:朝日新聞5月25日朝刊 中部14版)
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Comments
こんにちは。
根本的に何かがおかしいエコカー減税の制度ですが、クルマ業界はマスコミさんには大事なスポンサーですから、こういう問題点は深く突っ込まれることがないまま忘れ去られてしまうんでしょうねぇ・・・
Posted by: Kinoppi☆ | 2010.05.27 08:23 AM
Kinoppi☆さん、こんばんは。
* クルマ業界はマスコミさんには
いくらマスコミ様でも、トヨタ様には逆らえませんからね。
Posted by: たべちゃん | 2010.05.28 11:25 PM