北新地駅にホーム柵設置へ
最近、地下鉄や新交通システムを中心に、ホームに柵を設けるところが増えています。ホームに柵があれば、線路への転落による事故を防ぐことができ、安全性の向上につながります。JR西日本でも、JR東西線の北新地駅のホームに柵を設置することにしました。設置の時期は、2011年の春です。
安全性の向上のためにはいいことずくめのように聞こえるホームへの柵の設置ですが、なかなか難しいところがあります。ホームに柵を設置するために求められる条件のひとつが、ホームの幅に余裕があること。ホームに柵を設置すると、旅客などが移動できる幅が狭くなってしまいます。もともとホームを広めにつくっているところでないと難しいです。
それと重要なのが、車両のドアの位置を統一させる必要があること。地下鉄や新交通システムで導入が進むのは、もともと同じタイプの車両になっているか、あるいは合わせるのが容易だっただからです。様々なタイプの電車が走るJRは不利です。北新地駅のあるJR東西線は、207系や321系という通勤型の4扉の車両がメイン。それだから、ほかのJR線に比べて早くホームへの柵の設置ができるのです。
しかし、物事には例外があります。JR東西線を走る車両の中には、1日たったの4往復ですが、扉の数が違うものがあります。尼崎と奈良との間を結ぶ「直通快速」、223系6000番台が使われます。3扉車です。しかし、先ほども述べたように、北新地駅のホームに柵を設置すると、車両のドアの位置を統一させないといけません。当然、大多数の207系や321系に合わせます。「直通快速」も通勤型車両に置き換えられるのでしょうか? それとも、そういう列車自体が消えてしまうのでしょうか?
(追記1)
尼崎と奈良とを結ぶ「直通快速」は、2011年3月12日のダイヤ改正から207系または321系で運転されます。北新地を通る電車はすべて4扉車で統一されるのです。
(追記2)
北新地駅の柵は2011年3月12日から使用します。最初はドアの部分が開いた固定柵ですが、27日からは電車が来ると柵が開く可動柵となります。その後、2011年度中に大阪天満宮駅にも可動式ホーム柵を設置します。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/news/newslist/article/1174837_799.html、http://www.westjr.co.jp/news/newslist/article/1175201_799.html、毎日jp http://mainichi.jp/kansai/photo/news/20100529oog00m040007000c.html、「鉄道ダイヤ情報」 交通新聞社 2011年2月号)
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Comments
直通快速がどうなるかは気になるところですね。
将来的には大和路快速のシフトなども案の一つとして挙がっていたので、気になるところ。
207系や321系の快速という案もありますが、223系でもセントラルライナーやかつての「かすが」のように、中間扉をドアカット(同様にホームドアも中間ドアカット)すれば対応できると思います。
乗降時間が長くなるのはネックですが、JR東西線では今のダイヤだと寝ているので可能ですね。
Posted by: うえしょう | 2010.06.04 01:16 AM
うえしょうさん、こんばんは。
* 将来的には大和路快速のシフトなども
私もそのような話は聞いていますが、北新地へのホーム柵の設置でどのようになるのでしょうか?
* 223系でもセントラルライナーやかつての「かすが」のように、
技術的にはできないこともないですが、そこまでして3扉で運行する必要もないのではないでしょうか?
Posted by: たべちゃん | 2010.06.05 12:33 AM