長野電鉄、253系を譲り受ける
「成田エクスプレス」は1991年に誕生した、東京と成田空港とを結ぶ特急列車。東京側ではJRの路線網を活かして横浜や池袋にも足を伸ばし(後に大船や大宮、高尾にも延長)、ライバルの京成の空港特急「スカイライナー」と激しい争いを見せました。車両は、「成田エクスプレス」専用に253系を製造。白、灰色、赤、黒の4色でまとめられた独特のペイントは印象的でした。また車内について言えば、グリーン車は個室も用意され、通常の(個室でない)座席も1列+1列の豪華なシートのものもありました。荷物棚が航空機みたいにふたのついたものになったり、特急にも関わらずボックスシートが採用されたりという変わった特徴もありました(後にかなり改造されています)。
しかし、昨年から後継のE259系が投入され(6月末で置き換えは完了します)、253系は20年足らずで追い出されることになりました。一部はすでに廃車されています。そのような状況の中、長野電鉄はJR東日本から2編成6両の譲渡を受けました。長野電鉄はこの2編成についてワンマン改造をして、来年春から長野-湯田中間で特急列車として走らせます。253系の3両編成のバージョンは、後の改造によってグリーン個室と普通車から成り立っています。グリーン個室はどうなるのでしょうか? 253系は、元小田急ロマンスカーの1000系「ゆけむり」(乗車記はこちら)と同じく、長野で第二の人生(車生?)を歩むこととなります。代わりに、製造されてから50年が経つかつての看板列車2000系(今なお一部の特急列車に使われます)が2011年中に引退します。引退の時期(あくまでも予定で、変更の可能性があります)は、マルーンのA編成が2011年3月下旬のイベント臨時列車(定期列車としての運行は2011年2月12日までです)、赤とクリームのD編成が2011年8月ごろ(定期列車としての運行は2011年2月25日までです)です。
253系も「ゆけむり」も製造されてからまだ20年ほどしかたっていないので、まだまだ看板列車として活躍できそうです。
(追記)
東日本大震災の影響により、当初2011年3月26・27日に行う予定だった臨時貸切特別ツアーを取りやめました。代わりに、A編成引退企画として、3月27日に、D編成とともに定期特急として1日中走り続けました。
(参考:長野電鉄ホームページ http://www.nagaden-net.co.jp/webstation/news_index.html、http://www.railfan.ne.jp/nagaden/、http://www.nagaden-net.co.jp/sayonara2000/、座席探訪 253系成田エクスプレス http://www62.tok2.com/home/tsubame787/seat_253.html、信毎web http://www.shinmai.co.jp/news/20100604/KT100603SJI090010000022.htm)
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Comments
たべちゃんさんへ:
長野電鉄は、過去に屋代経由で165型急行電車が乗り入れていたから、小田急車輛やJR車輛が使用出来るのでしょう。
253型3両編成だと、一寸、輸送力過剰のような気がしないでもないですが。
末長く、長野の地で活躍して欲しいと思います。
8500型のように、未だ未だ活躍できるのに、廃車になり、残念です。
Posted by: パノラマハイパー | 2010.06.08 01:01 PM
パノラマハイパーさん、おはようございます。
* 長野電鉄は、過去に屋代経由で
この実績は、まだ生きているようですね。
* 253型3両編成だと、一寸、
1000系(4両、ただし1両当たりの長さは短い)も2000系(3両)もそれぐらいの長さなので、「過剰」ということはないでしょう。
Posted by: たべちゃん | 2010.06.09 05:22 AM