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東海道・山陽新幹線、「のぞみ」「ひかり」の自由席喫煙車廃止

 現在、東海道・山陽新幹線の喫煙車は16両編成(全車禁煙のN700系を除く)の場合、3号車、10号車、15号車、16号車の4両。700系「ひかりレールスター」などの8両編成の場合は、2号車、6号車の2両です。

 それが来年の春(九州新幹線全線開業に伴う、ダイヤ改正のときでしょうか?)から、喫煙車が1両ずつ減少します。16両編成の場合は3号車、8両編成の場合は2号車です。これにより、「のぞみ」と「ひかり」からは、自由席の喫煙車がなくなります(指定席が8号車のみの「ひかり540号」は例外扱いでしょうか?)。「こだま」に関しては、自由席の比率が高いため、自由席の喫煙車は残ります。

 かつては大都市圏の通勤列車以外はタバコが吸えるのが当たり前でした。しかし、今ではすっかり逆転し、タバコが吸える列車はほとんどありません。16両編成の場合、ダイヤ改正後も3両が喫煙車となる東海道・山陽新幹線はまだ恵まれているほうです。その東海道・山陽新幹線でも、最新型のN700系は、喫煙コーナーで対処しています。喫煙車の減少は、タバコが与える悪影響を考えたら妥当なところでしょう。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/news/newslist/article/1174913_799.html)

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高速道路無料化、2011年度は千数百億円規模

 6月から始まった高速道路の無料化実験。税金を使ってやっていますので、来年度も継続するならその財源が必要です。国土交通省は、2011年度の概算要求で、今年度よりも数百億円多い、千数百億円程度を要求するようです。この要求が通れば、現在37路線50区間で行われている無料化実験が拡大するでしょう。もっとも、(一部の例外はあるものの)通行量が少ない地方の路線に限られるでしょうが。

 2012年度において、首都高速と阪神高速以外のすべての路線を無料化するという民主党の公約を実現するためには、2012年度で兆以上の上積みが必要です。高速道路の無料化には1.3兆円がかかると見込まれていますから。かなりの大ジャンプとなります。しかし、マニフェストに固執する必要はありません。与党である以上、夢ばかり語ることはできません。現実に合わせて修正しなければいけません。マニフェストの変更がやむを得ないものだったかという評価は、国民が選挙で行うのです。大体、前原国交相自体、渋滞を懸念して東名など主要高速道路の無料化には否定的です

 あくまでも今回は実験です。実験がうまくいかなければ撤退してもよいのです。無料化実験が始まって1か月ほど経ちます。無料区間にある観光地の中にはかなりのにぎわいを見せたところがあります。高速道路の利用者が増え、並行する国道の利用者が減ったところもあります。ただ、今までなかったような渋滞が発生していますし、公共交通機関や物流に対する悪影響も心配されます。車が増えれば温室効果ガスの排出も増えます。渋滞が出ればなおさらです。

 そもそも、車という私的交通のために、税金を投入して無料化を行う必要があるのか、という話もあります。政府の仕事はインフラの整備です。完成してからの運営は、基本的には民の仕事です。

 高速道路の無料化は、マイナスの影響も勘案して行う必要がありますね。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/atcars/news/20100729-OYT8T00666.htm、Yahoo!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100729-00000011-maiall-pol)

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整備新幹線を先送りにしても得られるものは何もない

 来月末が締め切りの2011年度予算概算要求。北海道新幹線新函館-札幌間などの未着工区間を着工するには、この段階で要求に盛り込まないといけません。

 しかし、その動きはないようです。21日に行われた国土交通、総務、財務省の政務官による会合の後、国交省の津川政務官が整備新幹線の新規着工の先送りの示唆した模様です。すでに確保されている90億円を使っての今年度の新規着工どころか、来年度の新規着工も難しいようです。

 整備新幹線は、今まで長野新幹線などいくつかの区間が開業しましたが、いずれも想定以上の成果を上げ、失敗した例がありません。今後開通する予定の区間も、特急列車の本数から推測して、狙った通りの効果が挙げられる可能性が高いです。

 マスコミの不当な評価(これだけ酷評したのなら、今でも不便な並行在来線を使っているのでしょうか?)と大昔、鉄道が投機の手段として成り立ち、今でも大手私鉄という自力で経営できるビジネスモデルがある特殊事情から、税金で建設する整備新幹線への評価は著しく低いです。それなりに人口のある都市が帯のように連なるという、高速鉄道にとって恵まれた環境にある日本なのに。高速鉄道の整備が進む海外と大きく異なるのです。

 しかし、何度も言うようですが、鉄道は中距離輸送に適した交通手段です。新幹線のように高速道路を走る車でもまねのできないスピードで走るからこそ、公共投資をするだけの効果があるのです(逆にいえば、車に楽々と抜かれるローカル線への補助は国レベルとしては無駄です。地方が鉄道を残すためにお金を出すのは否定しませんが)。国鉄が失敗したのは、新幹線や大都市圏の通勤鉄道の建設費まで(公共投資ではなく)国鉄自体に出させたことと、誰も使わないようなローカル線を政治の力でつくらせたことです。

 「財源、財源」と呪文のように言いますが、(揮発油税を思いっきり上げない限り)高速道路の全般的な無料化を止めればいいのです。ETCの通勤割引のような短距離の割引は、車の特性を活かすためにも評価できますが(そもそもこれは税金ではなく、高速道路会社の努力で行われているものです)、2000円乗り放題は何のメリットもありません。独立行政法人の鉄道施設・運輸施設整備支援機構の剰余金約1.35兆円も立派な財源でしょう。マニフェストにこだわり、やる気のない、家庭菜園に毛の生えた程度の農家にばら撒くよりはるかに有用です。

 整備新幹線に関しては、推進あるのみです。長崎新幹線はともかく、北海道新幹線(当然ながら札幌まで)と北陸新幹線(当然ながら大阪まで)の早期開通が望まれます。中途半端に新函館や金沢で止まるほうがおかしいのです
(参考:Yahoo!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100721-00000035-maip-bus_all)

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キハ189系「はまかぜ」、11月7日デビュー!

 大阪と鳥取との間を播但線経由で結ぶ「はまかぜ」。神戸と但馬地方とを乗り換えなしで結ぶ、貴重な列車です。

 これまで「はまかぜ」はキハ181系で運転されてきましたが、かなり老朽化しています。そこでJR西日本は、新型車両、キハ189系を製造しました。そして先日、キハ189系「はまかぜ」のデビューの日が明らかになりました。11月7日の日曜日、松葉ガニ漁の解禁の日です。

 キハ189系は普通車ばかりの3両編成。姫路寄りの2号車・3号車(定員96名)が指定席で、大阪・鳥取寄りの1号車(定員60名)のみが自由席です。キハ181系時代と違ってグリーン車はありません。利用者が少なかったからです。

 これに伴い、これまで「はまかぜ」として使われてきたキハ181系は、前日の11月6日(土)で運行を終了します。今年度中はキハ181系を臨時列車として使いますが、年度末には全車両が引退する予定です。来年以降のカニシーズンの臨時列車はどうするのでしょうか? 実は、11月7日のデビューに間に合うのは、定期運転に必要な最低限度の数だけで、製造予定の7編成すべてがそろうのはもう少し先なのでしょうか?
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/news/newslist/article/1174899_799.html)

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京都がルートを変更させてリニアを誘致?

 2045年に全線開通予定のリニア。名古屋から西のルートはまだ決まっていません。今年2月から国土交通省の交通政策審議会小委員会で議論を始めたばかりです(秋以降に中間とりまとめを行います)。

 しかし、基本計画上はリニアは奈良市付近を通ることになっています。そこで京都府と京都市は、リニアに京都を経由してもらおうと、有識者による検討委員会を設置する予定です。経済界や利用者代表、交通工学の専門家ら9人からなり、9月末をめどに意見をまとめ、国やJR東海に実現を働きかけます。

 確かにリニアが京都を通れば、京都駅の利用者にとっては便利でしょう。しかし、京都には新幹線がありますし、リニアを京都経由にすると名古屋-新大阪間のルートはかなり変わります。駅を取られる格好となる奈良県だけでなく、三重県・滋賀県にも影響を及ぼします。200億円あまりの駅設置費用さえケチった滋賀県ですから、リニアは通過するだけかもしれないですが。京都駅付近の建設費用も結構するでしょう。

 それを考えると、奈良市付近にできるであろうリニアの駅を(京都府南部の)けいはんなにするぐらいの微調整ならともかく、大幅な変更は避けたほうがよいかもしれないですね。
(参考:京都新聞ホームページ http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20100716000179)

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長野電鉄屋代線、バスを使って増発実験

 長野電鉄は長野と湯田中を結ぶ長野線と、須坂と屋代とを結ぶ屋代線から成り立っています。このうち、利用者の低迷に悩む屋代線で、7月から9月にかけて増発の実験を行います。

 まず7月は、日中に3往復、最終便の後に須坂-松代間を1往復増発します。また、昼間(須坂、屋代ともに9~15時台発)については無料で自転車を車内に持ち込むことができる、サイクルトレインを実施します。

 8月と9月も増発を行います。須坂-松代間、松代-屋代間ともに11往復増発します。しかし、増発される便は電車ではなくバスが走ります。現在の施設では交換設備が少なく、電車で11往復も増発するのは無理だからです。そのほかにも、持参人式通勤定期の販売や周遊割引キップの販売など、いろいろな企画があります。中には、10月以降も継続して行うものをあります。

 バスを使って増便するのは、ある意味鉄道が廃止されたときのシミュレーションをしているのかもしれません。鉄道だと須坂-屋代間を36分で結びますが、バスだと1時間5分もかかってしまいます。後から来た電車に抜かれてしまうバスもあります。

 長野電鉄の長野線は昨年度の収支が2100万円の黒字(営業係数94.3)で、これからも自力で経営できそうですが、屋代線は1.7億円の赤字(営業係数271.5)。利用者はこの10年で4割も減り(ただしここ数年は横ばい)、車両や線路の更新に今後30億円が必要になることを考えると、地元自治体等の支援がなければ存続が難しいことは明白です。
(参考:長野電鉄活性化協議会ホームページ http://www.city.nagano.nagano.jp/upload/1/kotuseisaku_nagadenH22panfu.pdf)

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姫路からの修学旅行列車、運行終了へ

 姫路の小学校の修学旅行は、奈良・伊勢方面が多いです。「はまかぜ」に使われるJRのキハ181系を使い、5~6月に実施します。キハ181系は、2002年度から使用されています。

 しかし、列車で修学旅行に行くのは、今年が最後です。来年からは、バスで修学旅行に行くことになるのです。新型車両のキハ189系は21両(3両編成×7)、修学旅行に使える車両が少なくなり、このままだと修学旅行が夏や秋にもずれ込むからです。

 新型車両化で数が減ったとはいえ、「はまかぜ」用のキハ181系もそれほど多くはありません。キハ189系の定員が3両で156人と意外と少ないことも影響しているのでしょうか? 通常だと3編成あれば足りるキハ189系が7編成もつくられるのは、シーズンの冬のカニ輸送のほかに、修学旅行などの臨時列車用の用途もあるはずです。春から秋まで遊ばすわけにもいかないでしょうから、何か有効活用の方法を考えておく必要がありますね。

(追記)
 2011年6月13日のことですが、キハ189系6両編成の臨時列車が、宝殿-奈良間(奈良線経由)で運転されました。
(参考:神戸新聞ニュース http://www.kobe-np.co.jp/news/seiban/0003093488.shtml、JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/ICSFiles/afieldfile/2010/04/05/20100405_hamakaze.pdf、railf.jp http://railf.jp/news/2011/06/14/171900.html)

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「さくら」はどこに停まるのか?

 来年3月に全線が開業する九州新幹線。新大阪と鹿児島中央とを約4時間で結ぶ「さくら」が運転されます。しかし、この「さくら」について、ダイヤや料金が決まっていないのです。

 ダイヤについてはJR西日本とJR九州の間で意見が対立しています。JR西日本は「のぞみ」や「ひかりレールスター」を運転してきた経験から、航空機に対抗できるよう、できるだけ停車駅を抑えていきたい考えです。これに対してJR九州は、国や地方自治体が建設費を出すという整備新幹線の方法で建設されたことから、地元自治体から「さくら」の停車駅を求める要望が相次ぎ、苦労しているようです。

 はっきり言って、「さくら」には航空機に対抗する役割が求められます。停車駅は少ないほうがいいのです。地元へのサービスは九州島内だけの「つばめ」に委ね、速達することが求められます。「ひかりレールスター」は、新神戸・岡山・福山・広島・小倉に停まるほか、姫路・徳山・新山口・新下関にも一部の便が停まります(早朝・深夜に運転される、新大阪-広島間のみの便は岡山以西各駅停車)。これが九州島内においても基準となるでしょう。全列車無条件に停まるのは熊本だけで、あとは比較的利用者のある駅に一部の便が停まるだけなのです。

 料金についてもまだ決まっていないのですが、こういうもあります。まだ検討中の段階なのですが、ツアーの募集や広告のことを考えると結構危ないようです。

 また、九州新幹線の運行システムは、東海道・山陽新幹線の運行システムとは違うようです。直通するかはともかく(ただ少なくとも博多-博多南間は線路を共有します)、博多で東海道・山陽新幹線と接続することは10年以上前から決まっていたことなのですが、まだ互換性を持たせるシステムを開発している段階なのです。基本的なシステムは九州新幹線も東海道・山陽新幹線に合わせるのが筋だったのではないでしょうか? 災害時の対応も今まではJR九州独自でよかったのですが、これからはJR東海やJR西日本とも協力する必要があるのは当然のことです。
(参考:MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/economy/business/100717/biz1007171216011-n1.htm)

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水了軒の商標と工場、岐阜の業者が取得

 大阪駅・新大阪駅などで駅弁を販売していた水了軒。「八角弁当」などが有名でしたが、以前にも書いたように4月に破産してしまいました。

 負債総額3.3億円の水了軒が持っている財産は商標権(ブランド)。その後、三ノ宮駅・新神戸駅などで駅弁を販売していた淡路屋が大阪駅での駅弁販売を強化したため、淡路屋が商標権を取得すると思っていましたが、意外なところが手を上げました。岐阜県大垣市に本社を置くデリカスイトです。主力だった「八角弁当」などの商標と大阪市淀川区にある本社工場を6億円で取得したのです。デリカスイトは10月に事業を開始し、水了軒の弁当の復刻に取り組む考えです。また、デリカスイトは水了軒の店舗や従業員は引き継ぎませんが、水了軒の味を再現するために経験者を採用する可能性はあるようです。

 デリカスイトは関西ではなじみのない会社ですが、東海地方では「美濃味匠」などの名称で弁当やお惣菜を販売しています。確かに味は良く、水了軒の味の再現を期待したいです。
(参考:asahi.com http://www.asahi.com/business/update/0716/OSK201007160142.html、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/economy/business/100420/biz1004202048032-n1.htm、デリカスイト通信 http://www.delicasuito.co.jp/index.html)

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アナログテレビが使えるのは、来年の6月まで

 テレビなどで、盛んに現在のアナログ放送が2011年7月24日で終了するということを宣伝しています。うっとおしいぐらいです。

 しかし、今のアナログテレビでは、7月24日まで見ることができません。総務省の計画では、来年の6月で放送が終了し、7月からは「移行期間」としてアナログ放送終了の専用番組やお知らせ用の文章が流れるのみなのです。通常の番組は見ることができません。7月24日正午で電波が止まり、何も見ることができなくなるのです。

 「今のテレビで7月24日まで見ることができる」と思っていては、大変なことになりますね。放送関係者以外は、まさか6月末で実質的に放送が終了するとは思っていません。そもそも、以前にも書いたように、地デジになることのメリットは未だによくわからないです。

(追記)
 結局、アナログ放送は「移行期間」を設けず、7月24日の正午まで放送されることになりました。
(参考:朝日新聞7月16日朝刊 中部14版、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110103-OYT1T00014.htm)

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伊丹から国際線を飛ばすことに何の意味がある?

 少し前の話ですが、9日に伊丹空港から上海にチャーター便が飛び立ちました。関空が開港してからは、海外の要人専用機を除けば16年ぶりに国際線が運航したことになります。

 本来、伊丹空港からの国際線は定期便、チャーター便ともに認めていませんが、航空機の借主が運航費用を全額負担する「オウンユースチャーター便」は例外として認められてています。この規定を利用して兵庫県などがつくる社団法人ひょうごツーリズム協会が運航費用を負担して行いました。

 でも、そういう抜け穴まで使って、伊丹から国際線を飛ばす意味はあるのでしょうか? 関西に空港がひとつしかなかったころならともかく、今は近隣に関空という立派な空港があります。神戸の目の前には神戸空港もあります。これらの空港を無視して、わざわざ県の端のほうにある伊丹空港に固執する意味はありません。むしろ伊丹は関空開港によって、無理に存続させる意義を失った空港なのです。単に兵庫県は足を引っ張っているだけなのです。

 伊丹を羽田と対比させる考えもあるようですが、羽田は海上空港でお金さえかければ拡張はできます。それに比べて伊丹は拡張余地がなく、運用時間も短いです。伊丹は廃止縮小に向けて動くしかありえず、どうにもならない空港なのです。

(追記)
 2011年11月3~6日、神戸空港からも「オウンユースチャーター便」方式でチャーター便がソウルとの間を往復しました。
(参考:asahi.com http://www.asahi.com/travel/news/OSK201007090081.html、毎日jp http://mainichi.jp/kansai/news/20100710ddn008040024000c.html、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/region/news/111109/hyg11110902200003-n1.htm)

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選挙で負けても高速道路2000円乗り放題強行?

 日曜日の参院選で与党民主党は大きく負け、参議院で過半数を確保することはできませんでした。このままだと衆議院で法案が通っても、参議院で否決されてしまいます。野党と協議して法案を修正しない限り、可決されません。党内はと言えば、小沢氏の一派が代表を狙っています。小沢氏が民主党を乗っ取ろうとしているのです。内も外もこれからは厳しい情勢が続きます。

 以前当blogでも書いた、高速道路2000円乗り放題の話。選挙で負けて実現不可能になると思っていたら、どうやらそうではないようです。選挙で負けて実現が厳しくなったのは、高速道路の割引財源(約2.3兆円)の一部、約1.4兆円を建設費などに充てることであり、料金体系自体は高速道路会社が決めることなのです。法案が通らなくても割引財源は既にありますから、高速道路会社の自主的判断で上限を2000円にすることは可能なのです。上限2000円化は、今年の秋以降に実施されるようです。

 しかし、高速道路2000円乗り放題にはメリットがありません。理由は以前にも書いているので改めては書きませんが、通勤割引廃止などもあるので、短距離の利用者には非常に厳しいのです。また、いくら乗っても2000円で打ち切りになるので、長距離の需要が増えます。これは鉄道などの公共交通機関の需要を食ってしまうのです。

 わざわざこういうメリットのない施策を強行する必要はありません。高速道路の無料化同様、最初から見直す必要があるでしょう。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100713-OYT1T01098.htm)

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「さくらライナー」、近鉄長野線に入線

 夏は全国各地で花火大会が行われます。富田林もそのひとつです。富田林と言えばPL。PL教団の宗教行事として行われる「PL花火芸術」は、かなりの大規模なものです。花火観客輸送のため、近鉄や南海は臨時列車を増発します。

 メインの交通機関となる近鉄は、この花火に合わせて、近鉄の往復乗車券と野外観覧券をセットにした切符、「PL花火芸術野外観覧券付乗車券」を売り出します。もちろん、野外観覧券がなくても花火見物はできますが、野外観覧券があれば近いところから迫力ある花火を見ることができます。大阪阿倍野橋などからの設定があり、値段は大阪阿倍野橋からの場合、大人4190円です。

 この切符には、特急券のついたバージョンもあります。近鉄長野線は準急がメインで特急は運転されないのですが、花火観客輸送のために特別に往路のみ運転されます(駅周辺が非常に混雑する復路は運転されません)。この臨時特急、大阪阿倍野橋を15:30に出て、富田林を15:56に着きます。「さくらライナー」の8両編成で運転されます。「さくらライナー」が長野線を走るということは初めてのようです。値段は特急料金500円が上乗せされ、大人4690円です(大阪阿倍野橋からの設定のみ)。

 そもそも、特急が長野線を走ることはあったのでしょうか? 本題から外れますが、場合によっては、長野線に「ホームライナー」的な特急があってもよいかもしれないですね。線路容量の関係から単線となる富田林以遠には行くことができないですが。
(参考:K’s PLAZA http://www.kintetsu.co.jp/senden/Railway/Ticket/pl/index.html)

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「あけぼの」、新幹線が開業しても当分の間は存続

 ダイヤ改正のたびに減る夜行列車。今年の3月に「北陸」「能登」が廃止されたのは記憶に新しいところです。

 次のダイヤ改正は12月4日の東北新幹線新青森開業。上野と青森の間には、(東北新幹線とは全く並行しない)羽越線経由ではありますが、寝台特急が走っています。「あけぼの」です。この「あけぼの」について、新幹線開業と同時に廃止されることを危惧する声がありましたが、JR東日本秋田支社の話によればどうやら新幹線開業後も当面の間は存続するようです。

 昨年度の「あけぼの」の乗車率は60%。結構いい数字です。今年度に入ってからは乗車率がさらに上昇する傾向にあるようですが、これは「あけぼの」廃止のうわさを聞いて乗る層があると思われます。

 「あけぼの」は個室寝台のほかに、運賃と指定席特急料金だけで乗ることができる「ゴロンとシート」があり(青森側からは往復で16000円の格安の切符もあります)、好評です。しかし、車両はかなり古くなっています。ずっと残すなら新型車両に置き換えるなどの抜本的な改善が欠かせないのですが、そういう話がない限りはいずれは寝台列車というジャンルが消えてしまうことでしょう。
(参考:Web東奥 http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2010/20100707160049.asp?fsn=eb33f76037153e93cde084f7e7644d6f)

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近鉄、2012年3月に大減便?

 鉄道会社はこれまで輸送力増強や混雑率緩和などの施策を行ってきました。しかし、人口は減りつつあります。人口が減れば鉄道への需要も減ります。近鉄も例外ではありません。そこで、近鉄は今年に入ってから駅間ごとの詳細な利用実態調査を始め、将来の人口動態を考慮しながら適切な輸送力の分析を行いました。その結果、京都駅のホーム増設工事が終了する2012年3月に運転本数の削減を柱としたダイヤ改正(改悪?)を実施するようです。

 ダイヤ改正の主な内容は、特急・快速急行の停車駅の見直し、無人駅の増加、終電時間の繰り上げ(でも、近鉄の終電は結構早かったはずなのですが)、急行など7種類に分かれる列車種別の絞り込みです。場合によっては輸送力の減少を防ぐために4両編成の電車を6両で運転するケースも出てくるようです。これにより人件費や運転本数を減らし、50億円の経費削減を行います。この50億円は、近鉄が2015年3月期までに目指している経費削減の額と一致します。

 近鉄はあまりにも規模が大きいため、ひとつ直そうとするとあちこち不具合が出て難しいところがあります。他線との連絡も考慮しながらのため、なかなか抜本的な修正は難しかったのです。具体的な内容はこれからですが、今後の動向を注視していく必要がありますね。
(参考:日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/news/latest/article/g=96958A9C93819A96E2EBE2E3998DE2EBE2E5E0E2E3E29E9693E2E2E2)

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大阪市交通局、「PiTaPa」で1割引に

 関西の地下鉄・私鉄に後払いで乗ることができる「PiTaPa」は、新たにクレジットカードをつくらないといけないという結構敷居の高いICカードです。しかも、個人情報を鉄道会社側に提供しても、割引がほとんどありません。毎月11回以上乗らないと割引が全くないという会社も結構あります。このような状態なら、わざわざ「PiTaPa」をつくるのはもったいないです。電車に乗るだけならJR西日本の「ICOCA」で十分です。

 結構ケチな「PiTaPa」陣営の中で、積極的に割引をしているのが大阪市交通局。現在でも、毎月の利用額が1000円を超えると、割引が適用されます。その割引が10月1日から、パワーアップするのです。1000円以下の利用でも、必ず1割引となります(学生(要登録)は2割引に、65歳以上のシニア(要登録)は毎月の利用額が2000~8000円の場合は1割引以上)。確実に回数券レベルの割引は保証されるのです。関西に住んでいる人なら、沿線外に住んでいてもある程度は大阪市地下鉄を使いますので、確実に割引を受けることができます。

 「PiTaPa」の割引制度は各社ごとにまちまちで分かりにくく、しかも割引は渋いです。大阪市交通局の場合でも、毎月1万円以上の場合は結構複雑です。この際、「『PiTaPa』で乗れば1割引」とわかりやすくするのも手ではないでしょうか? 昼間用や休日用の回数券はともかくとして、通常の回数券程度の割引を保証するのです。逆にいえば、これぐらいの割引をしないと「お得感」は実感できません。
(参考:大阪市交通局ホームページ http://www.kotsu.city.osaka.jp/news/news/h22/waribiki-up.html)

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県営名古屋空港にFDAが乗り入れか?

 2か月ほど前のニュースの続報です。

 JALは愛知県側の要請を受け、現在中部空港発着で運航している青森・花巻便(花巻便は5月から運休中)を県営名古屋空港発着に移すことを考えているようです。県営名古屋空港だと着陸料などの経費が安く、航空機も(乗客数に見合った)小型のものが使えるので、赤字が解消できるということです。これが実現すれば、県営名古屋空港から定期便が消えるという「危機」は去ることになります。ただし、県営名古屋空港での復活は早くても来年4月以降になるようです。

 また、県営名古屋空港には新たな業者が参入するようです。静岡市の総合物流会社である鈴与が中心となって設立した、フジドリームエアラインズ(FDA)。静岡空港や信州まつもと空港を拠点にしています。そのFDAが愛知県に定期便の就航を打診しているのです。比較的搭乗率の高かった福岡便や長崎便あたりが就航するとみられています。FDAとしては、早ければ11月にも就航したいと考えているようです。

 いくら県営名古屋空港・中部空港発着の便がなくなったり、大幅に減ったりするとはいえ、愛知県などの「努力」は並々ならぬものがありました。まるで地方の県にある空港のように。その「努力」が実ったかたちになりましたが、今後ともそう多くない需要なのに、2空港が並立するという事態が続くようです。
(参考:朝日新聞7月8日朝刊 中部14版、朝日新聞7月9日朝刊 中部14版)

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6都府県、リニアの大阪までの早期開業を求める

 2日に国土交通省の交通政策審議会小委員会が開かれました。その中で、沿線などにある6都府県(東京、静岡、愛知、三重、奈良、大阪)から意見を求めましたが、大阪までの早期開業を求める声が相次ぎました。

 東京都は、リニアができることにより羽田-伊丹間の需要が減少し、年間3.2万回の発着枠を国際線に切り替えることができるというメリットがあることを主張しています。国際線という航空機にしかできない役割にシフトできるのです。

 静岡県は、需要が減少する東海道新幹線を活用するため、静岡空港に東海道新幹線の駅を併設することを要望しています。今はJR東海に拒否されている静岡空港駅ですが、リニアが開業すれば神奈川県寒川町のように駅が追加される可能性があります。

 静岡県としては、新幹線とリンクすることにより静岡空港を首都圏の空港のひとつとして使ってもらいたいところでしょうが、茨城空港より遠いのがネックですね。

 奈良県は、敦賀以西のルートがいまだに決まらない、北陸新幹線も絡めた提言をしています。新大阪より先は、伊丹空港を経由し、敦賀まで行くのです。金沢か、福井か、敦賀止まりの北陸新幹線も中途半端な新幹線です。でも、国際空港の関空ならともかく、国内線オンリーの伊丹空港にリニアで接続する意味はありませんし(もしかして伊丹が廃止になり、再開発がなされることを読んでいる?)、北陸新幹線敦賀以西をリニアでつくれば乗り換えの問題が出てきます。北陸新幹線は今まで通り新幹線規格でつくらないといけないでしょう。

 やはりリニアは名古屋止まりでは大した意味がなく、大阪までつくらないと意味がないのです。
(参考:47NEWS http://www.47news.jp/CN/201007/CN2010070201000338.html)

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時代錯誤の11市協

 伊丹空港の周辺自治体でつくる大阪国際空港周辺都市対策協議会(11市協)は、今年度の運動方針案に、伊丹空港の発着枠のうち、余裕のあるプロペラ機枠を満杯のジェット機枠に振り替えることを国に求めることを入れるようです。この運動方針案は30日に審議されます。

 現在の伊丹空港の発着枠は1日370便。しかし、1日200便あるジェット機枠は満杯で新規路線の設定や増便は難しいです。これとは反対に、1日170便のプロペラ機枠は、40便程度が使われずに余っています。これをジェット機枠に転用したいというのです。また、11市協は、国際チャーター便の就航も求めています。

 今さら、伊丹空港の増便を要望するとは、時代錯誤も甚だしいところですね。関西の空港が伊丹だけだった時代なら、航空機から出る騒音が低下すれば、ジョット機枠の拡大も求められたのでしょうが、今はそんな必要はありません。伊丹は役割を終えたのです。少なくとも北海道や沖縄などの長距離便は伊丹から出る必要はありません。当面は残すとしても、羽田や福岡のように、新幹線と競合するところだけで十分です。

 そんな時代錯誤の話をする暇があったら、関空へのアクセス向上策とか、伊丹空港の跡地利用策とかを考えたほうが有用でしょう。
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/area/hyogo/news/20100702ddlk28020302000c.html)

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この夏と秋、「高山-木曽連絡バス」運転!

 隣り合った位置にありながら、御嶽山などの高い山があるために直通の公共交通手段がない飛騨と木曽。ところが、今年の夏と秋に期間限定ながら、高山と木曽福島とを結ぶ臨時バスが運行されます。

 この「高山-木曽連絡バス」、夏は7月24日から8月29日の間、秋は10月9日から11月7日の間に運行されます。夏は1日2往復、秋は1日1往復で所要時間は2時間24分です。運賃は2000円で、途中の停留所は開田高原(木曽馬の里入口)のみです。

 なお、木曽から開田高原の間は、町営バスがそれなりの本数で運転されています。普通、コミュニティバスというものは、極めて運行本数が少なく、休日には運休してしまうものも珍しくないのですが、ここの町営バスは違います。本数が減る休日でも1日6往復、昼間はおおよそ2時間に1本の割合で運行されています。しかも運賃はたったの200円です。人口密度を考えると、健闘しているバスなのです(税金で維持しているのでしょうが)。

 これに合わせて、JR東海からは割引切符も売り出されます。「木曽・高山ラウンドきっぷ」です。有効期限は3日間で、「高山-木曽連絡バス」のほかに「しなの」と「ひだ」の普通車指定席が1回ずつ使えます(「しなの」や「ひだ」だけの往復はできません)。値段は大人が6800円、子供が1800円です(子供だけの単独販売は不可)。駅では発売せず、旅行会社で発売しますので気を付けてください。中津川-木曽福島間、下呂-高山間では途中下車することもできます。有効期限は3日間ありますので、馬籠・妻籠や下呂温泉の観光などもできます。

 高山-木曽間では、「高山-木曽連絡バス」に片道1回限り乗車することができます。しかも、途中の開田高原で追加料金なしで途中下車することができ(その日のうちに高山や木曽に着かないといけないという規定はありませんので、開田高原で宿泊することもできます)、開田高原までの町営バスも追加料金なしで利用することができます。先ほども述べたように、町営バスは地方のコミュニティバスとしてはそれなりの本数が運行されていますので、うまく使えば開田高原で遊ぶこともできます。夏は涼しい高原、秋は新そばを楽しむことができます。
(参考:木曽町観光協会ホームページ http://www.kankou-kiso.com/miru/bus.html、JR東海ホームページ http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000008330.pdf)

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100系新幹線、懐かしの白青塗装復活!

 2年後の2012年春に引退する予定の100系新幹線。もともとは白と青の2色で塗られていましたが、2002年からはグレーをベースに黄緑の帯を巻いています。

 でも、新幹線らしい色と言えば、やはり白と青の2色。引退を前に、その2色塗装が復活します。白3号をベースとし、青20号の帯を巻きます。懐かしの塗装が復活するのは、JR西日本が所有する100系のうち、3本。いずれも6両編成です。先月から塗装変更の工事を行い、今月下旬に懐かしの塗装でのデビューを行う予定です。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/news/newslist/article/1174875_799.html)

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阪堺に50億円支援策

 昨年秋の市長選で、堺東と堺とを結ぶLRTを推進していた現職の市長が落選し、LRTに批判的だった新人が当選しました。LRTの建設によって解決するはずだった阪堺線の廃止問題が再び浮上しました。LRTと阪堺線の存続はセットだったのです。

 LRTには批判的だった竹山市長も、阪堺線が消えるのをじっと見ているわけにはいきません。そこで堺市は先月末、阪堺線に今後10年間で50億円の支援を行うことにしました。堺市は市議会の了承を得て、9月末までに阪堺と存続の合意を行いたいと考えているようです。

 支援策の内訳は次の通りです。来年度から10年程度の間、堺市内の阪堺線と市内中心部のバスが利用できる「ゾーンチケット」への支援、高齢者利用割引への支援、大阪市内までの運賃の200円への値下げ(現行は290円)、施設の保安・保守に要する費用の補助で毎年2億円を限度に助成します。また、低床車の導入、停留所の増設や改良、路面電車優先信号の設置、ICカードの導入などの投資に対して10年間で30億円を支援します。市が施設や車両を保有し(土地は阪堺が保有)、阪堺がその車両を借りて運行する上下分離についても協議を行います。これはなかなかの支援策で、阪堺側も満足しているようです。市議会で了承が得られれば、廃止の危機は免れるでしょう。

 しかし、阪堺線の利用が低迷している根本的な原因はこれによっても解決しません。阪堺線の利用が低迷している根本的な原因は、並行して南海本線など他の線が走っていること。遅い路面電車に乗って大阪市内まで行く人はそういません。路面電車がなくても南海本線などで大阪市内に行くことができるのです。

 このように充実している南北の軸に対して、極端に弱いのが東西の軸。前市長の推進したLRTは、その問題を解決するものでした。堺のLRT建設計画は、既存の阪堺線の改良を伴うものでありましたので、単に堺東と堺とを結ぶだけではなく、阪堺線にもプラスの効果を及ぼすものでありました。

 堺が足らない東西の軸ではなく、充実している南北の軸に投資する意味はあまりありません。阪堺線の廃止を阻止するぐらいのものです。実は堺市が行おうとしている50億円の支援策と言うものは、前市長の推進していたLRTの計画から、LRTの建設を抜いたようなものです。LRTの建設そのものは、建設に反対して市長になった以上できないのでしょうが、そういうつまらないプライドを捨ててLRTの建設を再検討したほうがよいのではないでしょうか?
(参考:日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/news/latest/article/g=96958A9C93819890E1E2E2E0888DE1E2E2E4E0E2E3E29E9693E2E2E2、堺市ホームページ http://www.city.sakai.lg.jp/city/info/_tetuki/img/kyougi.pdf)

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