新余部橋梁を訪ねて(3)
鳥取からは快速「とっとりライナー」。キハ126系の2両編成。座席が埋まっていたので、一番後ろで立つことにする。
鳥取から先は高速化が行われた区間。快速はスピードを出して走っていく。とは言ってもこの列車、倉吉までの通過駅は泊のみ。ダイナミックに駅を通過する姿を見ることはできない。余談だが、この列車はワンマンカーである。そのこと自体はいいのだが、実は倉吉まで、後ろの車両のドアは開かない。途中の駅は無人駅の扱いなのだ。「みどりの窓口」があり、一部の特急が停まる鳥取大学前も例外ではない。駅員の休憩時間なのか? ちなみに、翌日朝に鳥取行きの普通列車に乗ったときは、湖山と浜村には駅員がいた。鳥取大学前は無人駅のままだ。JR西日本の「JRおでかけネット」を見る限りでは、鳥取大学前は7:10~18:30(11:50~12:50を除く)の間、営業していることになっているが。
赤碕でキハ121の単行の普通を追い越すと、ようやく快速らしく通過運転する。交換設備のある駅でも、スピードを落とさずに走る。今のところは快走する山陰線の列車だが、不安が全くない、という訳ではない。高速道路の建設が進んでいるからだ。国道を走る車よりは速いが、高速道路だと厳しい。安閑とはしていられない。
境線の列車は出た直後。駅の売店に立ち寄り、次の列車を待つ。境線の列車はみな「鬼太郎列車」かと思ったら、米子16:30発のはキハ121の2両編成だ。ちょっと拍子外れ。
境線は分割民営化ごろに駅を増設したので、駅と駅の間隔が狭い。約1.2キロの間隔で駅がある。加減速に優れた電車のほうが良さそうな区間だ。列車はこまめに停まり、乗客を降ろしていく。
米子空港が近付いた。境線は、空港の近くを走っているが、滑走路の延長のため、線路を東へ迂回させる工事が行われた。迂回区間の終わりの辺りには、空港への連絡駅、その名も米子空港駅ができた(正式には、大篠津駅の移転と改称)。その様子を見るために境線に乗ったのだ。
終点の境港は、NHKの朝の連続ドラマでブームになっているところ。以前に行ったことがあるので、駅前を散策して、同じ列車で戻る。車内には境港の観光を終えた観光客が多い。しかし、夕方の米子行きなので、途中から乗る客は少ないと思っていたら、そうではなかった。途中の駅からも乗ってくるのだ。お盆の帰省客の影響があるとはいえ、不便なら乗って来ない。JRを利用する客でも、車で米子に行く。こうやって利用されているということは、やはり境線はポテンシャルのある路線だ。JR西日本はローカル線の分離を考えているようだが、ここなら前向きな意味での第三セクター化もできそうだ。富山ライトレールみたいに。立っている人もいる状態で米子に到着。
山陰線で東に向かう。次の列車は米子18:30発の若桜行き。キハ47の3両編成。しかしガラガラで、始発の時点でボックスを占領。いつもは少しぐらい通勤客がいるのだろうか?
高速化された山陰線。特急や快速は新型車両が走っているが、普通の主力は旧型のキハ47。待避や交換待ちのために、時間がかかる。例えばこの列車は倉吉まで1時間25分かかるが、米子を18:00に出る快速「とっとりライナー」は倉吉まで50分、淀江で追い越していった「スーパーまつかぜ12号」に至ってはたったの32分だ。
今日の宿は倉吉。最初は鳥取で考えていたが、宿が取れなかったのだ。駅前の、大浴場のあるホテル(入浴のみの利用もできる)で疲れを癒す。
倉吉は町外れに駅があるためか、駅前にレストランの類はないようだ。居酒屋やスナックはたくさんあるが。(続く)
(参考:JRおでかけネット http://www.jr-odekake.net/eki/top.php?id=0640791)
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Comments
たべちゃんさんへ
山陰本線は近代化が遅れてますから、山陰自動車道みたいな自動車専用道が出来たらイチコロですね。
今のように、エネルギー資源を海外に依存している限り、中國のように、外交問題に絡めて、希少金属の輸出停止手段を取り、我が国を屈服させようとする政策を取る国が出て来るかも知れません。
ここで、視点を変えて、鉄道の改良、整備を重点にする政策を実行すべきかと。
Posted by: パノラマハイパー | 2010.10.14 11:40 PM
パノラマハイパーさん、おはようございます。
* 山陰本線は近代化が遅れてますから、
山陰線でも鳥取-益田間は改良されたのですが、それでも高速道路が相手だと厳しいですね。
* ここで、視点を変えて、鉄道の改良、整備
人口密度の高い日本は、鉄道に適した国です。それぞれの交通機関の特性を活かした交通政策が望まれます。
Posted by: たべちゃん | 2010.10.16 08:09 AM