新大阪-熊本・鹿児島中央間「みずほ」「さくら」1日15往復
12月17日、JR北海道を除く各社から2011年3月12日ダイヤ改正の概要が発表されました。
今回のダイヤ改正の大きな目玉は、九州新幹線の全線開業。西日本中心のダイヤ改正です。12月4日に東北新幹線新青森開業に伴うダイヤ改正を行ったため、東日本の改正点はわずかです。JR北海道は改正がありませんし、JR東日本は12月ダイヤ改正時点で判明していた南武線の改正(快速復活など)のみです。JR東海についても改正点は、N700系への置き換え促進と快速「みえ」の増発(平日1往復)、オール4両化(指定席も1両丸ごとに増加)ぐらいです。
話を本題に戻します。新大阪と鹿児島中央を結ぶ直通列車は、最速3時間45分の「みずほ」が4往復、最速4時間10分の「さくら」が10.5往復です。熊本発新大阪行きの「さくら」が1本ありますので、合計すると直通列車は15往復です。山陽新幹線と九州新幹線を直通する列車はこのほかに新下関-鹿児島中央間の「さくら」が2往復あります。「つばめ」が小倉に乗り入れる、という話もありましたが、どうやら博多-熊本間に通過駅があることもあり「さくら」になったようです。新大阪-熊本・鹿児島中央間直通の「さくら」は、新神戸・岡山・広島・小倉・博多・熊本に停まる「みずほ」に加えて、福山・川内に必ず停まるほか、山陽新幹線内では姫路・徳山・新山口・新下関のうち1~2駅に停車し、九州新幹線内では新鳥栖・久留米のいずれかには停まります。筑後船小屋・新大牟田・新玉名・新八代・新水俣・出水にも上下合わせて1日3本の新大阪直通「さくら」が停まります。
九州島内は、「みずほ」「さくら」「つばめ」で博多-熊本間が1時間に4本(朝のラッシュ時の博多行きは5本)、熊本-鹿児島中央間が1時間に2本運転されます。意外に思ったのが、「つばめ」の少なさ。データイムの場合、博多-熊本間に1時間に1本の割合で運転されるだけです。残りの3本は「さくら」です。そのため、1時間に4本停まる熊本、3本停まる新鳥栖・久留米、2本停まる川内はともかく、筑後船小屋などの残り6駅は1時間に1本程度しか停まりません(朝夕は博多-熊本間の「さくら」が「つばめ」に振り替えられるため、筑後船小屋・新大牟田・新玉名には1時間に2本停まります)。結構思い切ったことをしたものです。熊本以北は少なくとも1時間に2本停まると思っていましたから。なお、博多発着の「さくら」「つばめ」は、山陽新幹線の「のぞみ」「ひかりレールスター」と接続します。とはいっても、直通の「みずほ」「さくら」に人気が集中することは目に見えていますから、N700系7000番台がそろう次の改正あたりで直通列車の増発を望みます。
山陽新幹線独自のことにも触れておきます。東海道・山陽新幹線の禁煙車が増え、喫煙コーナーのみのN700系を除いても、16両編成だと3両のみ、8両編成だと1両のみが喫煙車となります。「みずほ」「さくら」用にN700系7000番台が投入されるため、「こだま」に500系や700系7000番台の8両編成が回ってきます。100系は4両編成のものがなくなり、6両編成のみが岡山以西で使われることになります。しかし、この100系も来年度中には引退する予定です。「ひかりレールスター」は「さくら」化によって本数が減るため、「サイレンスカー」の設定はなくなります。
また、廃止の話もあった博多南線ですが、博多行きに若干休日運休の列車が出る程度で、存続します。需要を考えれば当然の話でしょうが。
(追記)
南日本新聞のホームページには、九州新幹線の時刻が載っています(12月19日現在)。
(参考:JR東日本ホームページ http://www.jreast.co.jp/hachioji/info/20101217/20101217_info.pdf、JR東海ホームページ http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000009823.pdf、JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/ICSFiles/afieldfile/2010/12/17/20101217_honsya.pdf、http://www.westjr.co.jp/ICSFiles/afieldfile/2010/12/17/20101217_fukuoka.pdf、JR九州ホームページ http://www13.jrkyushu.co.jp/newsreleaseweb.nsf/9dd28b8cb8f46cee49256a7d0030d2e6/f2f9ef466d20f836492577fc002daa73/$FILE/H23%E6%98%A5%E3%83%80%E3%82%A4%E3%83%A4%E6%94%B9%E6%AD%A3%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%B9%EF%BC%88P2%EF%BD%9E7%EF%BC%89.pdf、南日本新聞ホームページ http://373news.com/_kikaku/shinkansen/pdf/20101218.pdf)
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Comments
N700系7000番台の増備が少ないことから「ひかりレールスター」の存続は予想していました。
ただ、100系の引退時期を考えると、持ってあと1年でしょうね。
先の投稿にも書きましたが「みずほ」「さくら」は8両編成のままだとどうしても混雑が集中する傾向になります。
今の時点では車両が足らない状態ですので、「速達性」よりも「混雑分散」を重視した、列車増備にともなう改良の余地が多大に残された暫定ダイヤという感じですね。
Posted by: うえしょう | 2010.12.20 02:52 AM
うえしょう さん、おはようございます。
* ただ、100系の引退時期を考えると、
N700系7000番台が山陽新幹線のみを走れば、どういう名前になるのでしょうか? 単純に「ひかり」と名乗らせるのでしょうか?
* 先の投稿にも書きましたが「みずほ」「さくら」は8両編成
私も確実に混むと思っています。次の改正で改良する余地はありますね。
Posted by: たべちゃん | 2010.12.20 05:19 AM