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東北新幹線で新青森へ(6)

 ここまで来たら乗っておきたいのが、鹿島鉄道の廃線跡にできたバス。鹿島鉄道は2007年3月に廃止になり、その後は代替バスが運行されたが、石岡付近の渋滞が激しく、バスがダイヤ通りに走ることができないという事態が起こるようになった。また、鉄道時代より利用者が大幅に減少した(代替バスの利用者は鉄道の約4割)。そこで、沿線自治体が鹿島鉄道の廃線跡を利用して、バス専用道を整備した(2010年8月30日から利用開始)。専用道の区間は、石岡一高下―四箇村駅間の5.1キロ。四箇村駅の少し先の小川駅までは日中1時間に3本運転される(休日は1時間に2本の時間帯もあり)。運行は関鉄グリーンバスが行なっている。

 大宮から京浜東北線、武蔵野線、常磐線、最後に土浦から「フレッシュひたち9号」の力を借りて石岡へ。駅の前にバス停が見えなかったので、駅員に訪ねると左側にあるとのこと。ロッテリアを過ぎ、薄暗い建物の中がバスターミナルなのだ。一番前に停まっているのが、鹿島鉄道代替のバス。横に長い「か」のマークがあり、愛称は「かしてつバス」。運転士から一日乗車券1000円を買う。休日のみ使うことができ、「かしてつバス」(石岡駅―鉾田駅、茨城空港)に乗り放題だ。停まっていたバスは石岡駅9:35発の茨城空港行き。せっかくだから、茨城空港にも行ってこよう。

 運転士を除いて、私を含めて2人しか乗っていないバスは、石岡駅を出た。すぐに左に曲がり線路を渡ると、右にまた曲がる。遮断機とバス停(石岡一高下)がある。ここからが専用道だ。鉄道の廃線跡らしく、左に緩やかな弧を描いて、常磐線と分かれていく。

 鹿島鉄道は単線だったので、専用道も狭く、ところどころすれ違いのために幅が広くなっている。専用道はバス以外通行禁止。歩行者と言えどもバス停付近以外は通行禁止だ。ところどころ、道路と交わる。鉄道時代は踏切があったところだ。比較的大きな道路(車がなんとかすれ違うことができる幅があるもの以上)は専用道側に遮断機があり、バスの運転士が専用のリモコンで操作して開ける。バスは一時停止して安全を確認してから走る。狭い道路では遮断機がなく、バスはそのまま走る。一時停止しなければならないのは、バスではなく交わる道路のほうだ。バス停は屋根がついているところが多い。鉄道時代の遺構はほとんどないが、石岡南台駅(鹿島鉄道の駅があったところにできたバス停は、バスになっても「駅」と称している)はホームと跨線橋が残っている。四箇村駅で専用道はおしまい。並行して走る国道に移る。廃線跡は荒れたままだ。(続く)
(参考:小見玉市ホームページ http://www.city.omitama.lg.jp/2347.html)

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