名古屋・京都から「『のぞみ&九州新幹線』早特往復きっぷ」発売
九州だけならいいのですが、本州に行くと厳しくなる傾向のある九州新幹線の割引。大阪市内など、JR西日本エリアを発着地とするものは専用のカード会員限定の、非常に敷居の高いものです。
九州新幹線から直通の「みずほ」「さくら」は新大阪までの乗り入れ。それを反映して、関西以西は九州新幹線に対する盛り上がりがあるようですが(関西エリアでは、九州新幹線のみが唯一の使える整備新幹線です。東北・北海道新幹線は遠いですし、北陸新幹線は金沢以東しか着工されていないのでデメリットしかありません)、新大阪以東では全く効果がないか、といえばそうではありません。東京はともかく、名古屋ぐらいなら効果があります。4時間程度で熊本まで行くのです。航空機に比べて時間はかかりますが、本数は圧倒的に多いです。
そこで、JR東海・JR西日本・JR九州の3社は、名古屋市内・京都市内から熊本・鹿児島中央への往復割引切符を発売します。「『のぞみ&九州新幹線』早特往復きっぷ」です(京都市内からは、久留米などほかの九州新幹線沿線への設定もあります)。九州発のものは、「『九州新幹線&のぞみ』早特往復きっぷ」といい、熊本・鹿児島中央から東京都区内・名古屋市内・京都市内への設定があります(京都市内へは、久留米などほかの九州新幹線沿線からの設定もあります)。「のぞみ早特往復きっぷ」と同様、出発日の21日前から7日前までの発売です。ただ、「のぞみ早特往復きっぷ」と違い、期間限定の商品ではなく、席数限定の商品でもないようです(指定席がある限り、購入できるようです)。
名古屋市内-熊本間の往復が37400円、名古屋市内-鹿児島中央間の往復が43400円です。京都市内-熊本間の往復が33600円、京都市内-鹿児島中央間の往復が39800円です。東京都区内へは、熊本からが45800円、鹿児島中央からが52000円です(東京都区内からの設定はなし)。従来の「九州往復割引きっぷ」等に比べると、値段は上がっています。もっとも、名古屋市内から熊本に行く場合、博多まで「のぞみ早特往復きっぷ」で行き、面倒でも博多でいったん改札を出て事前にインターネットで予約した「九州ネットきっぷ」を買ったほうが安いです。なお、「『のぞみ&九州新幹線』早特きっぷ」の登場により、従来の九州新幹線沿線へ(から)の「九州往復割引きっぷ」等は廃止になります。長崎、大分など九州新幹線沿線以外へ(から)の「九州往復割引きっぷ」等については、継続して発売されます。
このきっぷのキーポイントは、博多までは「のぞみ」に乗らないといけないこと。いくら新大阪から話題の「みずほ」「さくら」に乗りたくても、博多まで我慢しないといけません。「みずほ」「さくら」は1時間に1本しかないので混みますが、「のぞみ」は西に行けば行くほど空くからでしょうか?
(参考:JR東海ホームページ http://jr-central.co.jp/news/release/nws000675.html、JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/news/newslist/article/1175183_799.html、JR九州ホームページ http://www13.jrkyushu.co.jp/newsreleaseweb.nsf/9dd28b8cb8f46cee49256a7d0030d2e6/7c7b56b49cb6c2b6492578380001d449?OpenDocument、http://www.jrkyushu.co.jp/net-yoyaku/index.html)
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Comments
こんにちは。
>面倒でも博多でいったん改札を出て
>博多までは「のぞみ」に乗らないといけない
「のぞみ早特」をできるだけ使わせる、営業政策の一環なんでしょうね。
九州の往復だと、通常は飛行機で往復の自分でも、大阪乗換えができるなら「1回くらいはみずほ」って転びそうですし。鉄道ファンとしては残念ですが、東海の営業としてはある選択かなと思いました。
Posted by: ちゃいにーず | 2011.02.17 08:02 PM
ちゃいにーずさん、おはようございます。
* 「のぞみ早特」をできるだけ使わせる、
名古屋-博多間、博多-熊本間の割引率が高いので、こういう事態になるのでしょう。
* 九州の往復だと、通常は飛行機で往復の自分でも、大阪乗換
この切符では新大阪乗り換えはできません。新型車両は博多までお預けとなります。
Posted by: たべちゃん | 2011.02.19 06:43 AM