近鉄南大阪線などでも部品不足で運休へ
先日、JR西日本での電車の運休の記事を書きましたが、電車を運転するのに必要な直流電動機ブラシが足らないのは、JR西日本だけではありません。比較的古い車両を使っている鉄道会社なら、当てはまる話です。
近鉄もそのひとつ。前の記事でも最後のほうで触れましたが、日立化成工業製のブラシを使う車両が約650両あります。全体(特急型も含めて1952両)のほぼ3分の1に当たる数字です。皆さんも御存じのように、近鉄は軌間1435ミリの標準軌(大阪線、奈良線など)のほかに、軌間1067ミリと762ミリの狭軌があります。1067ミリは南大阪線、吉野線など、762ミリは内部線と八王子線で使われています。このうち、1696両ある標準軌用については、ブラシを使わない新型車両を中心に運用し、ブラシを使う車両は平日のラッシュ時のみに使うことで、運転本数を確保することができます。すでに、「アーバンライナー」については、3月28日から本来なら8両で運転されている車両も、6両で運転しています。
問題は、1067ミリと762ミリの狭軌。ここについては、問題が少ない標準軌用の車両を転用することができません。今のところはブラシの在庫が1、2か月ほどありますが、それが切れてしまい、ほかのところなどから調達できなければ、6月にも狭軌区間での運転本数を減らすことを検討しています。具体的にどの電車を運休させるかはまだ決まっていませんが、乗客の少ない日中や、休日の早朝、深夜の時間帯で運休させるようです。
(追記)
近鉄においても当面の部品の確保ができたようで、本来の8両から6両に縮小していた「アーバンライナー」についても、4月15日から本来の8両での運転を再開します。南大阪線、吉野線で運転を取りやめていた臨時快速急行も運転を実施します。
(参考:産経関西 http://www.sankei-kansai.com/2011/04/02/20110402-051387.php、近鉄ホームページ http://www.kintetsu.jp/news/wfiles/110329sharyohensei.pdf、http://www.kintetsu.jp/news/wfiles/110412tuujouuntennsaikai.pdf)
| Permalink | 0
「鉄道」カテゴリの記事
- 「ICOCA」エリア30日間乗り放題で5万円(2025.02.13)
「近鉄」カテゴリの記事
- 近鉄、2月22日ダイヤ改正で名阪特急増発(2025.01.08)
- 「WESTERポイント全線フリーきっぷ」の旅(0)(2024.09.16)
- 「WESTERポイント全線フリーきっぷ」の旅(1)(2024.09.17)
- 「天空」と「青の交響曲」を乗り継ぐツアー(2024.06.28)
Comments