常磐道の無料化と建設促進、JR東日本のローカル線復旧
少し前のことになりますが、大畠国交相は6日の閣議の後に行われた記者会見で、東日本大震災の被災地を通る常磐道や三陸道の建設前倒しを検討していることを明らかにしました。三陸道はともかく、常磐道については東北道のバイパス機能が期待でき(東北道とは違い雪が少なく、平坦なところを通るので、運転はしやすいでしょう)、つくるだけの効果はあるでしょう。もともと常磐道は2014年度の全線開通に向けて工事中でした。それをさらにスピードアップさせると考えられます。ただし、「原発のところをどうするか」という大問題はありますが。
大畠国交相は、東北地方の高速道路無料化についても触れています。営業車はともかく、一般の乗用車まで無料化するのは渋滞と逆モーダルシフトを促進するだけではないでしょうか? 東北道、常磐道といった幹線の高速道路まで無料化をすれば、一部の地方の高速道路のみを無料化した現状とは違い、壮大な実験とはなりますが、結果は「休日1000円乗り放題」を実施した現状である程度の推測はできるでしょう。
ところで話は変わりますが、JR東日本も太平洋側の路線で津波などの被害を受け、駅や線路が流出しているところがあります。常磐線や仙石線はともかくとして、あとの路線はJRとしては運営できないようなローカル線。正直言って、震災を機に廃止になっても文句のいえないようなローカル線です。ところがそういう路線であっても、JR東日本は廃線にはせず、復旧させる方針です。ただ、津波で被害を受け、街ごと高台へ移転する場合は、元通りの場所に線路や駅をつくっても意味はありません(新しい街のデザインが決まらないと線路の位置も決まらないので、復旧はかなり遅くなります)。そういうところはJR東日本もさすがに国に財政的な支援を求めるようですが、廃線の話が出ないということは、JR東日本には首都圏の輸送などで余裕があるからでしょうね。
(参考:時事ドットコム http://www.jiji.com/jc/zc?k=201105/2011050600424、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110506/dst11050613470013-n1.htm、NEXCO東日本ホームページ http://www.e-nexco.co.jp/open_schedule/list/、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110405-OYT1T00818.htm、http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20110511-OYT1T00524.htm)
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