関西広域連合、北陸新幹線のルート検討部会設置へ
関西2府5県でつくる関西広域連合は25日、大阪市内で会合を開き、広域インフラ検討会を設置することになりました。ここで、北陸新幹線敦賀以西へのルート、リニア中央新幹線の新大阪開業前倒し、関西空港への高速アクセス鉄道について話し合います。
北陸新幹線の敦賀以西については、3つのルートが考えられています。敦賀と米原を結び米原で東海道新幹線に乗り入れる「米原ルート」、琵琶湖沿岸を走り京都に行く「湖西ルート」、若狭を通って直接新大阪に行く「若狭ルート」です。いずれにも一長一短があり、なかなか決められません。
「米原ルート」を強く推しているのが橋下大阪府知事。建設費の安さが魅力です。大阪府の試算では、「米原ルート」が約4000億円なのに対して、「若狭ルート」は約8000億円(個人的には、「若狭ルート」はもっとかかると考えています)。「米原ルート」の場合、大阪府には全く建設する区間がありませんが、大阪府が一部負担することを受け入れてでも「米原ルート」を進めています。
これに対してブレーキをかけているのが、京都府の山田知事と滋賀県の嘉田知事。山田知事は、「若狭ルート」もきちんと比較して考えたい、という立場。しかし、「若狭ルート」の場合、京都府内にできる駅は、亀岡になります。京都に置くことができないのは京都府にとってマイナスになるのではないでしょうか? 嘉田知事は、建設費の負担や並行在来線の問題を心配しています。ただ嘉田知事は、中京圏との需要を考えると「米原ルート」が有力との見解を示しています。建設費の負担も並行在来線も条件次第なのでしょう。北陸新幹線のルートの問題は、沿線自治体の大阪・京都・滋賀の意向が重要視されます。よって、「米原ルート」を最優先に検討するものと考えられます。
(参考:中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/kenmin-fukui/article/kenmin-news/CK2011062602000140.html、福井新聞ホームページ http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/railway/28887.html、asahi.com http://www.asahi.com/national/update/0625/OSK201106250106.html)
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