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July 2011

高岡蒼甫、韓流ブームとフジテレビを批判し、芸能界追放か?

 テレビはニュースぐらいしか見ないのでよくわからないのですが、俳優の高岡蒼甫が韓流ブームとそれに迎合するフジテレビを批判し、所属事務所から解雇されたようです。芸能界追放の危機です。まぁ、批判したフジテレビが出入り禁止になるならともかく、芸能界を追放になるとは、どのような逆鱗に触れたのでしょう? 以前の北野誠の話といい、わからない世界です。

 確かにテレビ欄を見ると、韓国のタレントがよく出てきます。日本とは思えないほどです。テレビ局も手間がかからないのに韓流ドラマはそれなりの視聴率が稼げるのか、ありがたい存在です。平日の昼間に3時間も流し続けるほどです。

 韓流ブームはあくまでも韓国がつくりだした、イメージ向上のための文化政策の一環であり、無理に放送する必要はありません。昼間に放送する番組がなく、ただ惰性で韓流ドラマを流しているのなら、その時間帯の放送を休止すればよいのです。暇つぶしならラジオで十分でしょう。工場の勤務日を変えたり、電車を間引いたりするより、誰にも迷惑がかからない、節電策です。
(参考:マイコミジャーナル http://journal.mycom.co.jp/news/2011/07/28/068/、http://www.j-cast.com/2011/07/25102393.html?p=all)

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阪急宝塚、京都線、独自に間引き運転を検討

 二転三転する、関西の「節電ダイヤ」(記事1記事2)。いったんは「節電ダイヤ」を行わない方向となりましたが、16日に事情が大きく変わりました。大飯原発1号機が停止し、夏場に電力不足に陥る危険性が高まりました。原発に頼る割合が高い関電は、もともと電力不足に陥る危険性が高かったのですが、いきなり危険な状態になったのです。そこで阪急は、関電からの要請を待たず、関電管内の電力使用率が95%を超える場合、自主的に間引き運転をすることにしました。

 間引きの対象は、宝塚線と京都線。平日の12~15時に実施します。両方の線で行うか、どちらか一方の線で行うかは検討中です。普通の連結車両数を削減する神戸線は間引き運転の対象外となります。

 もっとも、これには疑問点もあります。なぜ、神戸線のような連結車両数の削減が難しいのでしょうか? 神戸線では、7月25日から9月22日までの間(休日ダイヤの8月15日は除く)、平日の11:30~15:30を対象に、普通電車の約4割を8両から6両にします。11、12時台、中ほどにある拠点駅の西宮北口で、8両編成の電車から6両のに乗り換えてもらいます(4本の電車が乗り換えの対象となります)。逆に14時以降は、西宮北口で乗り換えてもらうことにより、8両編成に戻ります。間引き運転をすると、10分ごとのパターンダイヤは崩れてしまいます。宝塚線や京都線ではこのような方法は難しいのでしょうか?
(参考:神戸新聞NEXT http://www.kobe-np.co.jp/news/keizai/0004294346.shtml、http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0004271908.shtml)

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中国高速鉄道事故、事故翌日に車両を埋める

 23日夜、浙江省温州市で起きた中国高速鉄道追突事故。39人が亡くなったといわれています(実際には、死者の数はもっと多いという話もあるようですが)。事故翌々日の25日に運転再開したのは想定できなくもないですが、それよりもっと信じられない事態が起こりました。何と事故を起こした車両の一部が、すでに現場近くの地中に埋められていたのです。

 車両を埋めたのは24日。事故は前日のことなので、事故車両にまだ人がいるかもしれません(事実、車両の撤去中に女児が救出されました)。生存者はともかく、遺体ぐらいは残っているはずです。遺留品も当然あります。中国鉄道省は、現場は激しい雷雨でぬかるみになっていて、救援隊などを入れるために運転席など車両の先頭部分を地中に埋めたとしています。しかし、現場作業のためならほかから土や鉄板などを持ってきて対応するはずです。運転席には列車の運行データを記録しているといわれるブラックボックスがあります。事故の原因を追究し、再発防止に努めるためには貴重な資料です。地中に埋めたりすることにより車両もさらに壊れたことでしょう。真相解明が難しくなります。

 さすがに言論統制に厳しいはずの中国国内からさえも激しい批判の声が出てきたため、26日、地中に埋められた車両の残骸を掘り起こすとともに、地上に残っていた車両を搬出することになりました。あまりにもお粗末な結末です。
(参考:MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/world/news/110725/chn11072510520005-n1.htm、http://sankei.jp.msn.com/world/news/110725/chn11072512520007-n1.htm、http://sankei.jp.msn.com/world/news/110726/chn11072613180013-n1.htm)

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大阪市交通局、一日乗車券を値下げ

 大阪市交通局の地下鉄・ニュートラムとバスが一日乗り放題の、共通一日乗車券は850円ですが(20日(20日が日曜・祝日のときは翌平日(土曜を含む))と金曜日に使うことができる、「ノーマイカーフリーチケット」は600円)、10月1日から制度が大きく変わることになりました。

 10月1日からは名前が「エンジョイエコカード」に変わり、値下げになります。平日は800円、休日は600円です。通勤・通学需要が減り、家族でのお出かけが増える休日のほうが安くなるという、望ましい方向への変更ですね。

 また、10月から12月までの3か月間、「Osaka PiTaPa」で地下鉄・ニュートラムを隣駅まで利用した場合、100円で利用できるキャンペーンを実施します(ただし、利用できる回数に上限があります)。大人の場合、隣駅まで200円のため、通常20円分のポイントがつきますが、それに加えてキャンペーンポイントが80円分つきます。これにより、実質的に隣駅まで100円(学生も100円、子供は50円)となるわけです。大阪市長が昨年指示した話が、部分的ではありますが実現することになりました。御堂筋線も例外なく、隣駅まで100円です。

 このほか、8月からは、地下鉄通学定期券の20%値下げも実施します。
(参考:大阪市交通局ホームページ http://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/kotsu/0000134602.html)

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長崎新幹線、費用対効果が1を下回る?

 並行在来線フリーゲージトレインの問題があり、なかなか建設が進まない長崎新幹線。実は、詳しいことはわからないのですが、整備新幹線の未着工3区間のうち、長崎新幹線諫早-長崎間だけが、国交省の試算で費用対効果が1を下回ったようです。再試算の結果でしょうか?

 これに対して大畠国交相は22日の閣議後記者会見で、費用対効果が1を下回ったとしても、それを絶対視しないことを明らかにしました。費用対効果が1を下回っても建設される余地があるのです。単に費用対効果だけで割り切るのではなく、ルートの多重化など、地域の実情も踏まえて総合的に判断する必要があるというのです。

 しかし、北陸新幹線敦賀-米原間のように、わずかの区間が開通すれば単なるローカル新幹線から東海道新幹線の迂回機能が果たせるまでに格が上がるようなところとは違い、長崎新幹線は単なる長崎へのローカル新幹線です。そういうところは費用対効果が1を下回れば、建設は保留になるのが当然です。余ったお金は北海道新幹線や北陸新幹線の札幌や新大阪までの全線開通に充てられるのは当然のことでしょう。
(参考:時事ドットコム http://www.jiji.com/jc/eqa?g=eqa&k=2011072200269)

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長野県のリニア駅は飯田市座光寺地区になるかも?

 品川-名古屋間の大まかなルートと中間駅(候補地)については1か月以上前に公表されましたが、長野県部分についてはまだ公表されていません。JR東海としては、飯田市より若干北の高森町南東部に駅を設置する考えのようですが、飯田市はJR飯田駅に併設することを求めています。

 すでに公表されている他県のルートから考えると、リニアのルートは下伊那郡大鹿村から入って、木曽郡南木曽町から出ます。JR東海が駅設置を検討している高森町南東部はこの2点を結んだ直線上にあり、合理的な駅の設定といえます。市街化がそれほど進んでいないため、線路や駅の用地買収がしやすいことも望ましい点です。

 ところがJR東海は、地元の要望を受け、「妥協案」として、飯田市座光寺地区を県に示しています。座光寺地区は、飯田市中心部に少々近いので、高森町より市街化が進んでいますが、天竜川沿いなどにある程度の農地があります。地区内には県史跡の古墳群があり、JR東海サイドも建設の際に考慮が必要だと考えていますが、駅建設自体は可能だと考えているようです。

 ただ、どうやら座光寺地区の案は、JR東海が採ることのできる妥協の限界を示しているとも言えます。飯田市は、まちづくりや駅周辺整備費などの観点からJR飯田駅に併設することを求めています(ですから、座光寺地区への「妥協案」にも現時点では賛成していません)。これには、JR東海は困難だとして拒否しています。直線上にある高森町がベストなのですが、線路を曲げるとしても何とか飯田市に入る座光寺ぐらいが限界なのです。また、飯田駅は河岸段丘上にあり、地形の面からも併設は難しいようです。飯田市の考えはともかくとして、いくら地方都市でも市街地に建設するとなればそれなりの費用はかかります。飯田駅で接続する飯田線は高速輸送に適さず、アクセスとするには貧弱です。郊外型の駅として、中央道や国道153号線への接続を重視したほうがよいでしょう。
(参考:信濃毎日新聞ホームページ http://www.shinmai.co.jp/news/20110721/KT110719ATI090008000.html)

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「かいおう」は現役続行

 史上最多の通算1047勝の記録を残して、引退した魁皇関。実は、その魁皇関にあやかって名付けられた列車があるのです。

 それは博多と魁皇関の出身地、直方とを結ぶ特急「かいおう」。日本の列車では存命中の人名がついた列車は極めて珍しい存在です。2001年、篠栗線、筑豊線が電化されたときに誕生した特急です。朝は博多へ、夜は直方へと1日2往復運転されています。

 人気力士の魁皇関の引退で、「かいおう」も次のダイヤ改正あたりで名前が変更になるかもしれないと思っていましたが、こちらの「かいおう」は現役続行のようです。JR九州は、魁皇関の引退後も、特急「かいおう」を残すことに決めたのです。

 魁皇関同様、福岡に通勤するサラリーマンなどに末永く愛される列車になってもらいたいですね。
(参考:asahi.com http://www.asahi.com/business/update/0721/SEB201107210037.html)

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中津川駅安藤商店、駅弁の製造販売を止めていた

 かつては主要駅では必ずと言ってもいいほど販売していた駅弁。鉄道の高速化や食糧事情の改善(駅弁以外の選択肢が増えた)で、どんどん駅弁を販売している駅が減りました。

 木曽路の西の入り口に当たる中津川駅では、これまで駅弁を製造販売していましたが、それも今年4月20日で中止していたようです。

 これで、岐阜県内で駅弁を販売している駅は、美濃太田と高山の2駅のみ。岐阜、岐阜羽島、下呂ですらすでに売っていません。貴重な存在です。
(参考:日本鉄道構内営業中央会ホームページ http://baisintei.ekiben.or.jp/news/2011/04/001481.html)

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一畑電車、南海「ズームカー」も置き換え?

 宍道湖の北側を走る、一畑電車。経営が苦しく、地元自治体が支えているのが現状です。その地元自治体の島根県、松江市、出雲市は、2020年度までの10年間の支援計画案をまとめました。

 約59億円かかる支援計画案の中心は、中古車両の置き換え。20両ある車両のうち、18両を置き換えます(2両は何が残るのでしょうか?)。今ある車両は京王や南海で走っていた車両。15年ほど前に一畑に来たので、まだ新しいように見えますが、実は製造から43~50年ほど経っていて、かなり古いのです。新しく入る車両も中古ですが、1両で走ることができる車両の導入も検討しているようです。今、一畑で走っているものは2両セットでないと走れないものばかりですが、1両で走ることのできる車両の導入により、輸送の適正化を図ろうとしているのでしょう。

(追記1)
 元南海「ズームカー」の3000系は、2015年度までに引退します。塗装は2012年3月に南海時代の緑の濃淡に戻されました。

(追記2)
 島根県と松江市、出雲市でつくる一畑電車沿線地域対策協議会は、車両更新計画の見直しを行いました。中古電車の導入によるという当初の計画を、新車両導入や既存車両の修繕を含めて行う計画に変更したようです。2012年11月の一畑電車沿線地域対策協議会臨時総会で審議する予定です。
(参考:中国新聞ホームページ http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201107100024.html、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/life/news/120408/trd12040815010004-n1.htm、山陰中央新報 http://www.sanin-chuo.co.jp/news/modules/news/article.php?storyid=534571004)

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「ドレミファインバータ」はもう聞くことができない?

 電車が走るときの音と言えば、「ガタンゴトン」などと表されますが、音楽を奏でる電車もあります。

 それは、京浜急行の車両。「ドレミファ」などと音階を奏でる車両があります。1998年に登場した2100形と2002年に登場した新1000形がそれで、鉄道ファンからは「ドレミファインバータ」と言われています。

 「ドレミファインバータ」をつくったのは、シーメンス。ドイツ人の技術者が遊び心で、ソフトのプログラムを工夫して、音楽を奏でるようにしたのです。応用例もあり、ドイツの高速鉄道「ICE」がアメリカで試験走行をしたときは、何とアメリカ国歌を演奏したようです。

 しかし、この「ドレミファインバータ」、あと数年で姿を消すことになります。車両が登場して10年余りで、廃車にするにはまだ早すぎるのですが、電子部品であるためモーターの置き換えが必要だからです。2100形はすでに全10編成中6編成の改造を終え、残りの4編成もあと1年程度で改造を終えます。新1000形は数年で残り8編成の改造を終える予定です。新しいモーターは日本製で、音楽を奏でるようなことはしません。わざと「ドレミファインバータ」を残すようなこともしません。

 この「ドレミファインバータ」に乗るにはどうすればよいでしょうか? 快特用の2100形はともかくとして(今のところ1時間に1本の確率で乗ることができるようです)、汎用の新1000形のほうは全くの運のようです。
(参考:MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/life/news/110716/trd11071622110012-n1.htm)

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三陸鉄道復旧は三段階で

 東日本大震災で大きな被害を受けた三陸鉄道。一部の区間(北リアス線の久慈-陸中野田間、小本-宮古間)を除いて運休中です。

 三陸鉄道は残る区間について、三段階に分けて復旧させる方針のようです。10月から復旧工事に着手し、2012年4月には北リアス線陸中野田-田野畑間、2013年4月には南リアス線吉浜-盛間、そして2014年4月には残りの北リアス線田野畑-小本間、南リアス線釜石-吉浜間の運転再開を行う方針です。

 ルートについては、以前にも書きましたように、現在のものを使います。線路のかさ上げなどの防災対策工事などで対応します。ただし、津波で流出した島越駅は従来より高い場所への移転を検討します。
(参考:岩手日報 http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20110714_3)

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御堂筋の側道を廃止して歩道・自転車道に

 大阪のメインストリート、御堂筋。その御堂筋の将来像を官民共同で考える「御堂筋空間利用検討会」が4日開かれました。その会議の中で、国交省は6車線ある車道のうち、左右の1車線ずつある側道を廃止した場合の自動車交通への影響についてシミュレーションを発表しました。

 淀屋橋-難波間で側道を廃止した場合、梅田-難波間を車で行くと、現在の13分から最大44分に大幅に伸びます。3倍以上です。ところが、すべての側道を廃止するのではなく、部分的に左右折レーンというかたちで残せば、14分程度とそれほど変わりません。住民や経済団体の主張するように、側道を歩道や自転車道にするという活性化策も採ることができるのです。

 なぜ御堂筋で側道を廃止しようとするのでしょうか? それは、御堂筋の車の通行量が減ったのに対して、自転車の通行量が増えているからです。車の通行量は40年前より4割減って3.6万台になったのに対して、自転車は7倍にも増えています。歩行者との接触事故が増え、放置自転車も増えています。そこで、国交省や大阪市、周辺住民らによる検討会が2009年に始まったのです。

(追記)
 大阪府、大阪市、経済界で都市計画を描く「グランドデザイン・大阪推進会議」の初会合が2012年9月大阪府庁であり、御堂筋の側道の一部について2013年度に歩道にする方針を決めました。
(参考:asahi.com http://www.asahi.com/national/update/0705/OSK201107040179.html、毎日jp http://mainichi.jp/area/osaka/news/20120923ddlk27010160000c.html)

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JR美祢線、9月末に復旧の予定

 JR西日本の広島支社によれば、昨年7月の集中豪雨で鉄橋や線路が流出したために運休していた美祢線について、今年9月末までに復旧することを発表しました。今年10月に行われる国体に間に合ったことになります。

 美祢線の復旧にかかった費用は約13億円、そのうち約5億円は山口県が負担しています。残りの約8億円はJR西日本が負担したことになりますが、美祢線の1日の平均乗客数が600人(2009年)であることを考えると、そこまでして復旧する価値のある路線なのかどうかは疑わしいところです。地元にとっては良い話でしょうが。

(追記)
 美祢線は9月26日に復旧することになりました。

 運転本数は変わりませんが、復旧工事と合わせて、今まであった徐行区間を解消する工事もなされ(こういう機会でもないと、徐行区間の解消という大きな工事はできないのでしょう)、災害発生前より若干速く走ることができるようになりました。なお、2か月に一度、保線のため昼間に運休します(バス代行はあります)。

 また、復旧を記念して、美祢線(仙崎線を除く)が1日乗り放題の、「美祢線1日乗り放題きっぷ」を10月までの期間限定で発売します。
(参考:MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110713/dst11071316470012-n1.htm、JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2011/08/page_593.html、http://www.westjr.co.jp/press/article/2011/08/page_595.html)

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「節電ダイヤ」、とりあえず今月は見送り

 学校が夏休みとなる今月20日ごろから、JR西日本や関西の主な私鉄で導入されると言われた「節電ダイヤ」。電力需要がピークに達する午後の運転本数を減らしたり、編成車両数を減らしたりするものです。

 しかし、関西電力は、故障していた火力発電所の稼働再開などで必要な電力の確保に目途が立ったとして、今月中は「節電ダイヤ」の必要はないとしています。副社長が今日の午前、JR西日本を訪れ、関西電力の7月の電力供給体制について説明します。夕方には近鉄を訪れ、数日中には大手各社への説明を終えるようです。

 もっとも、「節電ダイヤ」の必要がないのが確定しているのは今月のみ。来月以降の保証はありません。原子力発電所が定期点検に入るため、供給力が低下するからです。綱渡りの状況が続きます。
(参考:MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/life/news/110712/trd11071222090033-n1.htm)

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伊丹を選挙区とする国交省政務官、関西3空港問題を蒸し返す?

 市村国交省政務官は4日、大阪府庁を訪問し、橋下知事に、関西・伊丹・神戸の関西3空港のあり方を協議する検討会を国交省内に先月設置したことを伝えました。関西3空港の5本ある滑走路をどのように活かすかがこの検討会の表向きの趣旨のようです。市村政務官は、5月に成立した関西国際空港と大阪(伊丹)空港の経営を統合する法律でうたわれている、両空港の運営権の民間売却(コンセッション)について、売却が困難であるとの認識を示しています。市村政務官が主宰するこの検討会では、8月末までに一定の結論を出したいと考えているようです。

 実はこの検討会、市村政務官が大畠国交相に要請して立ちあげたものです。市村政務官は兵庫6区選出の衆議院議員。伊丹市などが選挙区になります。何のための検討会かはこれだけでわかるでしょう。検討するだけの価値はありません。橋下知事の反発は当然のことです。話を蒸し返すだけの無駄な検討会です。

 関西に3つも空港がありますが、メインとして使えるのは関空だけです。伊丹は拡張することができず、時間の制約も厳しい空港です。神戸は単なるローカル空港で、経営が苦しくなっても自業自得で片付けられます。滑走路が1本しかないので、そう多くの便が出るわけではありません。

 「関空は赤字」という人がいます。ただ、赤字の本質は建設に伴う利子と減価償却費なので、航空機が飛ばなくてもかかります。このあたりがなければ、今でもぼろ儲けの空港です。国営で騒音対策費用も税金で賄うことができた伊丹とは大違いなのです。騒音が社会問題になった伊丹との差を考えずに、単純に比較するのはナンセンスです。できるだけ関空に航空便を集約して、関空に稼いでもらうのが得策なのです。

 羽田などの近距離便に関しては、新幹線との競争もありますから、短期的には伊丹に残すのはやむを得ないでしょう。ただ、「近くて便利」と言われる伊丹のことですから、それなりの便利さに見合った対価を支払うことができます。伊丹の利用者には適正な負担を課すことができるのです。今、関空が国からもらっている利子補給金を伊丹が出せないとなるとどうすればいいのでしょうか? 伊丹には存在価値がありませんから、つぶせばいいのです。伊丹をつぶせばややこしい問題は消えます。

 確かに一度に兆クラスのお金がいる、コンセッションの売却は難しいかもしれません。いかし、せっかくの議論を蒸し返して、将来性のない伊丹や神戸を維持させるための検討会を開く価値はないのです。
(参考:MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110705/plc11070510060012-n1.htm、asahi.com http://www.asahi.com/kansai/news/OSK201107050026.html、毎日jp http://mainichi.jp/area/osaka/news/20110706ddlk27020329000c.html)

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リニアは京都府内を通る?

 2045年全線開業を目指しているリニア中央新幹線。長野県部分を除いて、品川-名古屋間のルートは先日発表されましたが、名古屋以西はまだです。

 その名古屋以西のルートについて、JR東海の山田社長は、7日、大阪市内で記者会見をしました。奈良付近のルートについて、奈良県ではなく、京都府南部を通る可能性があるということを明らかにしたのです。整備計画ではあくまでも「奈良市付近」とあり、「奈良県内」とは書いていないので、京都府南部を通っても構わないのです。

 奈良付近のルートについては、京都の経済界から京都を経由するルートを求められ(これについてはJR東海が否定的な考えを示しています)、政治的な思惑もあります。

 ただ、奈良にできるリニアの駅は、地下駅になります。建設費がとても高いです。「奈良県内」という呪縛を外すことにより(具体的にはけいはんなに移すことにより)、建設費の低減を図ることができるのならば、それは良い話でしょう。駅の建設費は2府県で分ければよいので、かなり負担は減ります。

 なお、西のターミナルの大阪についてですが、平松大阪市長や地元経済界が大阪市中心部にリニアの駅を設置するよう求めています。しかし、JR東海としては、山陽新幹線方面との利便性を考え、新大阪にする方針です。
(参考:MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110707/biz11070721400041-n1.htm)

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北陸新幹線が開業すると並行在来線の特急は廃止

 先日、北陸新幹線金沢開業時に関西と北陸を結ぶ「サンダーバード」が金沢打ち切りとなることがわかりました。関西と富山を一本の列車で行くことができず、金沢での乗り換えを余儀なくされます。しかし、事態は「サンダーバード」に止まらなかったのです。

 就任したばかりのJR西日本金沢支社の三浦支社長は、その就任記者会見で、北陸新幹線が金沢まで開業すると、並行在来線には原則として在来線特急を走らせないことを明らかにしました。夜行列車以外の4列車が対象になります。

 大阪、名古屋から直通する「サンダーバード」「しらさぎ」は原則として直通運転がなくなり、金沢止まりとなります。金沢からは北陸新幹線か第三セクター(各県ごとに会社が分かれます)に乗り換えないといけません。名古屋からは高山線経由の「ひだ」もありますが、こちらには言及していません。高山線は枝線としての廃止対象になっていないので、直通運転は残るでしょう。貴重な直通列車です。

 越後湯沢で上越新幹線からの乗り継ぎを受け、金沢まで走る「はくたか」については、北陸新幹線開業によりその使命を終えると判断され、廃止となるようです。今後、北越急行と「はくたか」の廃止について協議しますが、「はくたか」があるから北越急行は価値があるのであって、「はくたか」がなくなれば非常に経営は厳しくなってしまいます

 金沢以東を走る特急としては、新潟との間を結ぶ「北越」があります。これについても直江津までの運転は終了します。JR東日本として残る直江津以東については未定とのことですが、特急しては残らず、快速「くびき野」になる可能性が高いと考えられます。

 糸魚川市では、県庁所在地である新潟への直通列車に反発する声もありますが、「北越」の廃止はやむをえないことでしょう。直江津止まりになることにより、高価な交直流電車を使わなくても済む、というメリットもあります。「北越」用の485系はかなり古いので、何らかの置き換えが図られることでしょう。

 そもそも、北陸新幹線を認めたこと自体が誤りだったのです。新潟県にとって北陸新幹線は大したメリットがありません。上越新幹線は枝線化し、北越急行の経営は厳しくなり、新たにできる第三セクターの赤字も問題になります。大阪までの幹となる新幹線ならともかく、単なる金沢までの一地域だけの新幹線ですから、はっきり言って別にできなくてもよいのです。反対に、北陸新幹線ができるのならば、そういう大きなデメリットも受け入れないといけないでしょう。

(追記1)
 またJR西日本は、北陸新幹線金沢開業時に、金沢以西の特急の本数が減る可能性があるということを明らかにしています。従来、福井県内から米原経由で首都圏に向かっていた人が北陸新幹線経由になるとみられるためです。米原発着の「しらさぎ」が削減の対象になるのでしょうか?

(追記2)
 石井富山県知事は、10月4日に行われた記者会見で、(市民から特急の存続を求める声がタウンミーティングなどで出ていましたが)特急が残ると新幹線の停車本数に影響するという理由から、並行在来線の特急運行は困難だという認識を示しました。

 また、金沢止まりとなると考えられる「サンダーバード」については、金沢駅での乗り換えを問題視し、北陸新幹線の大阪までの延長を国に求めるようです。
(参考:日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/news/local/article/g=96958A9C93819890E2E6E2E1998DE2E6E2E5E0E2E3E39E90E2E2E2E2;n=9694E3E4E3E0E0E2E2EBE0E0E4E4、毎日jp http://mainichi.jp/area/niigata/news/20110706ddlk15020174000c.html、http://mainichi.jp/area/toyama/news/20111005ddlk16020568000c.html、福井新聞ホームページ http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/railway/29080.html)

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JR四国、一部の特急をディーゼルで代走か?

 今年の夏は節電の夏。福島第一原発の事故により全国的に電力不足が問題となっています。鉄道会社によっては間引き運転を実施しているところもあります。

 JR四国も間引き運転はしませんが、節電対策は行います。先月27日に行われた社長の定例会見で、それは明らかになりました。従来から取り組んでいる列車内の空調や照明の調整を徹底し、事務部門の節電に努めます。そして、場合によっては、高松-多度津間の一部特急についてディーゼル化することも検討しているようです。

 松山方面への電車特急は、岡山発着の「しおかぜ」と高松発着の「いしづち」が宇多津駅で併結して走るのが基本パターンです。しかし、年末年始、ゴールデンウィーク、お盆といった繁忙期は、岡山へ直通する「しおかぜ」の座席数を増やすため、高松発着の「いしづち」の運転を取りやめます。高松-多度津間はディーゼルカーで代走するのです。それを繁忙期でなくても行うのでしょう。もちろん、節電が目的ですから、繁忙期とは違って、「しおかぜ」の座席数は増えません。

(追記1)
 JR四国は2012年7月2日~9月7日の平日(8月10~19日は除く)、昼間に運転する「いしづち」1往復の運転区間を高松-松山間から高松-多度津間に短縮します。「いしづち」はディーゼルカーとなり、松山へは宇多津で、高松へは多度津で、岡山発着の「しおかぜ」に接続します。なお、8月10~19日も、「いしづち」の運転区間が高松-多度津間に短縮されますが、これは「しおかぜ」の輸送力増強が目的なので、「しおかぜ」は通常の5両編成から8両編成になります。

 また、四国で計画停電が行われたときは、計画停電区間で列車の運行を止める予定です。四国には1200の踏切がありますが、停電すると遮断機が下りる構造になっています。その上がらない遮断機を無理にくぐって事故を起こす恐れがあるため、運行を止めるのです。

(追記2)
 JR四国は2013年も、7月1日~9月6日の平日(8月10日~18日を除く)、昼間に運転する「いしづち」1往復の運転区間を高松-松山間から高松-多度津間に短縮します。「いしづち」はディーゼルカー2両となり、高松方面から松山方面、松山方面から高松方面へは宇多津駅で乗り換えとなります。なお、8月10~18日も、「しおかぜ」の輸送力増強のため、「いしづち」の運転区間が高松-多度津間に短縮されます。ディーゼルカー2両で運転します。
(参考:四国新聞社ホームページ http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/economy/20110628000114、朝日新聞ホームページ http://mytown.asahi.com/ehime/news.php?k_id=39000001206040001、JR四国ホームページ http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/12-06-01/01.htm、http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/13-05-27/02.htm)

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神奈川県のリニア駅は橋本が有力?

 先日の中間駅候補地発表により、相模原市内に置くことになった神奈川県内のリニアの駅。問題は相模原市内のどこに駅ができるかです。過去にも記事にしましたが、新たな動きが出てきました。

 駅の候補地は、橋本。JR横浜線、JR相模線、京王相模原線が乗り入れるターミナルです。横浜市内のほか、八王子や多摩ニュータウン方面からの利用も見込めます。このように交通の便がいい橋本なのですが、これまで駅周辺にまとまった土地があるのかが問題となっていました。いくら地下駅といえども、地上にそれなりの土地が必要です。

 実は、ちょうどいい土地が橋本駅近くにあるのです。駅南口に隣接する県立相原高校の敷地(約10万平方キロ)です。相原高校は当然ながら移転します。移転先は、政府の事業仕分けで廃校が決まった職業能力開発総合大学校です。橋本駅から西に約3キロの住宅街にあります。この跡地約24万平方キロのうち、約10万平方キロを相原高校の移転用地、残りの約14万平方キロをリニア駅建設に伴い相原高校周辺の土地を買収したときの代替地にしたり、新たな都市施設を整備したりするようです。なお、職業能力開発総合大学校は小平市の同大学校東京校に移るようです。相原高校付近の路線価は昨年度1平方メートル当たり約22.8万円、職業能力開発総合大学校付近のそれは約9.6万円です。面積は倍以上に増えますが、ほぼ等価のようです。

 JR側も県や市の意向を受け、相原高校の敷地にリニアの駅を置く方向で進んでいるようです。
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20110628ddlk14020333000c.html)

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あおなみ線にSLが走る?

 利用客が予想の4割にとどまったため、経営が破たんしたあおなみ線。約150億円の減資と約300億円の借入金の資本金振り替えなどで経営再建に取り組んでいます。今年春オープンした「リニア・鉄道館」へのアクセス路線にもなっています。

 そこで河村市長は、あおなみ線の魅力アップのため、蒸気機関車(SL)や(名鉄で活躍した)「パノラマカー」など10種類の列車を走らせる方針を明らかにしました。話題のある列車で全国から鉄道ファンを呼び込もうとのことです。2012年度の実現を目指しています。ちなみに、あおなみ線の沿線は住宅や工場が立ち並んでいます。当然ながら排煙の問題があります。カーブ区間の線路幅の調整も必要なようです。なお、高架部分の強度については、40トンクラスの軽いSLなら大丈夫なようです。

 もちろん、あおなみ線にSLが走るのは、それはそれで面白いでしょう。しかし、あおなみ線の不振の原因は、SLのような魅力的な車両がないことではありません。名古屋駅の立地の悪さ、高コスト体質が問題なのです。めったに客が乗らないローカル線ではなく、1日に27000人も使う鉄道です。土地は貨物線を流用することによって節約したのに、複線化などで建設費がかかった可能性はあります(もっとも、今から単線化することはできません)。幸い、減価償却前損益はわずかながら黒字です。市長らしいパフォーマンスに踊らされずに(市議会議員選挙で「子分」を増やしましたが、単に頭数をそろえただけで、トラブル続きです)、しっかりと地道に都市にある鉄道の利便性強化というかたちで利用者を増やすことが求められます。

(追記)
 名古屋市は2012年度当初予算案で4000万円を計上し、あおなみ線でのSL試験運行を行うようです。

 SLはJR西日本からC56(+12系客車3両)を借り、機関士や整備士も派遣してもらいます。JR西日本の所有するC56は、山口線や北陸線で走っているので、そのスケジュールを考慮し、2013年2月の数日間になるようです。

 運行区間は高架橋の強度の都合から、名古屋-中島間5.9キロのみにとどまります。片道15分程度で、1日3~4往復です。当然、市街地をSLが運行するため、煙が出にくい無煙炭を使用するなどの配慮を行うようです。試験運行で住民への影響、経済効果などを検証したうえで、本格的に運行するかどうかを検討します。
(参考:毎日jp http://www.chunichi.co.jp/s/article/2011070190143507.html、http://mainichi.jp/select/wadai/news/20120105k0000m040085000c.html、あおなみ線ホームページ http://www.aonamiline.co.jp/pc/pdf/gokanen.pdf、朝日新聞5月27日朝刊 中部14版)

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「サンダーバード」、新幹線ができると金沢止まり

 2014年度末に金沢まで延長される北陸新幹線。新幹線が開業すると、在来線の特急は(新幹線と並行する区間が)廃止になったりします。北陸新幹線も例外ではありません。新幹線の末端である富山-金沢間のみが新幹線と並行する「サンダーバード」について、JR西日本は富山乗り入れを止め、金沢-大阪間のみの運転となるようです。6年前に当blogが書いた危惧が現実のものとなるようです。

 このことが明らかになったのは、1日に行われた富山県議会新幹線・総合交通対策特別委員会。この特別委員会は、北陸新幹線開業後にJR西日本から経営分離される並行在来線について議論するところ。1日はJR西日本のほか、県内の鉄道事業者などを招いて、新幹線開業後の課題などについて、意見を聴取しました。

 出席したJR西日本金沢支社次長は、「金沢駅での乗り継ぎが不便にならないよう検討したい」とも発言しましたが、新八代のような便利な乗り換えは望めないでしょう。せいぜい、今の「サンダーバード」より遅くならないように、接続が悪い時間帯に富山-金沢間にリレー便を走らせる程度でしょう。

 はっきり言って、中途半端な金沢止まりの北陸新幹線はできなくても一向に困りません。新大阪までの直通が見えてくるまでは、新潟県に頑張ってもらって、北陸新幹線の建設が進まなくてもいいのです。単なるローカル新幹線ですから。

 また、北陸新幹線ができると、城端線などの枝線が分離されるという話がありました。これについては金沢支社次長が否定したため、新幹線開業後も残り続けることになりました。沿線自治体としては金銭的な負担がなく、ありがたい話です。ただ、(第三セクター鉄道とは違って)株式を公開しているため収益を求めなければならないJR西日本が、赤字を垂れ流すわけにはいきません。赤字を極力減らすことだけを目的とした、「安かろう、悪かろう」路線が続くだけです。もろ手を挙げて喜ぶ話ではありません。

 ともかく、一刻も早く、北陸新幹線を完全な姿にしないといけません。金沢止まりの新幹線では、関西にはデメリットしかありません。滋賀県内の自治体の中には、いかに負担を減らすかしか考えていないところもあります。すでに大阪府が自らが負担をしてでも滋賀県の負担軽減を図ることまで考えているにもかかわらず。「もったいない」は単に金をケチるだけではありません。

 滋賀県も関西の県である以上、北陸新幹線新大阪までの開業により何らかのメリットを受けます。敦賀と米原の間に駅がない以上、「建設費の1/3を出せ」ということは言えませんが、少なくとも金をケチりたい一心で否定的な発言を繰り返すのは得策ではないでしょう。新幹線ができないと元も子もないのです。

(追記)
 北陸新幹線が金沢まで開業しても、七尾線は並行在来線にも枝線にもならずに、JRが運行を続ける予定です。

 これまで、新幹線開業後も七尾線に大阪からの直通特急が走り続けるかどうかは不明でした。しかし、JR西日本の佐々木社長は11月2日、谷本石川県知事に対して、和倉温泉方面への「サンダーバード」の継続に前向きな姿勢を示しました。
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/area/toyama/news/20110702ddlk16040602000c.html、京都新聞ホームページ http://www.kyoto-np.co.jp/local/article/20110703000015、asahi.com http://www.asahi.com/travel/rail/news/OSK201111020172.html)

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東北支援で宿泊費助成はおもしろいかもしれない

 題材は今日(3日)の朝日新聞社説。

 東日本大震災復興のため、東北地方の高速道路を無料化する話があります。すでに6月20日からは、被災者と中型車以上が無料となっています。被災者は被災証明書等が必要なため、被災証明書を乱発するところがある、というおまけが付いています。

 そこで社説で提案しているのは、宿泊費の一部を助成すること。実は、すでにこのような動きは東京都で検討中です。助成額は1人1泊3000円、5万泊分を用意するようです。被災地3県で最低1泊することが条件のようです。

 高速道路の無料化や値下げなら、車を使う人のみがメリットがあり、公共交通にはデメリットしか与えません。観光客を増やして復興に役立てようとするなら、こちらのほうが交通機関に対して中立的で、望ましいかもしれないですね。いろいろ課題はあるかもしれないですが、観光シーズンの夏に向けておもしろい話です。
(参考:7月3日朝日新聞朝刊 中部14版)

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期待が持てる、近鉄の新型観光特急

 2013年の伊勢神宮式年遷宮に合わせて運転される、近鉄の新型観光特急。すでに当blogでも取り上げています(記事1記事2)。この2つの記事を見ると、新型観光特急には様々な設備を盛り込むことが書かれていますが、どうやらその通りになるようです。

 新型観光特急は37億円かけて6両編成2本をつくります。1編成は大阪から、もう1編成は名古屋からそれぞれ伊勢志摩を目指し、毎日1往復します(平日や閑散期に点検のための運休や代走があるでしょう)。スピードは今の特急と変わりませんが、料金は今の特急より1000円ほど上乗せされます。個室はさらに別料金がかかります。また将来的には阪神への乗り入れができるように設計されています。

 6両編成の先頭車は、見晴らしの良いハイデッカー車両。デッキ付近には、鍵付きロッカーもあります。3号車は2階建て車両。1階が定員8人のグループ専用席(夏休み期間中などはキッズルームなどに転用できます)、2階が軽食を楽しむことができるカフェテリアスペース。カレーやパスタなどの軽食を提供するほか、飲み物には沿線の地ビールもあり、車内限定スイーツも楽しむことができます。予約制で車内限定の有名割烹による特製弁当も販売します。4号車には定員6人の半個室のサロン室3室と、定員4人の和風個室、洋風個室各1室があります。個室の広さは寝台車を除いては国内最大の約5.5平方メートル。グループで行くなら、個室やサロン室を選びたいですね。座席車の1、2、5、6号車もそれに負けないぐらい豪華。オール3列シートで、座席の間隔も何と125センチ。従来の特急より20センチも広いです。電動レッグレスト(ふくらはぎを支える足のせ)もついています。そのため、6両編成の定員はたったの147人、従来の特急の半分程度です。

 人的サービスも充実しています。専属のアテンダントが乗車し、軽食や飲料の販売、おしぼりの配布、乗車記念品の配布などのサービスを行います。

 実際にデビューするまであと2年足らず、ぜひとも乗ってみたい列車ですね。
(参考:近鉄ホームページ http://www.kintetsu.jp/news/files/20110701tokkyu.pdf、中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/s/article/2011070190192945.html、毎日jp http://mainichi.jp/select/today/news/20110702k0000m040034000c.html、47NEWS http://www.47news.jp/movie/general_topics/post_4394/)

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113系「阪和色」、来年3月で阪和線から姿消す

 すっかり223系・225系の天下になった阪和線。かつて阪和線の快速には、113系が主に使われていました。阪和線の113系は、白っぽいグレーに水色の帯を巻いていました。いわゆる「阪和色」です。1972年、阪和線に新快速(1978年に快速に統合)が登場して以来、40年近く親しまれた塗装です。

 しかし、先ほども述べたように、223系・225系が増備されたことと、113系のリニューアルによりいわゆる「カフェオレ色」になったことにより、今ある「阪和色」は12両だけとなってしまいました。225系はさらに増備され、阪和線用の5000番台は116両となります。ついに来年3月で古巣の阪和線から姿を消すことになりました。

 「阪和色」の113系は廃車にならず、阪和線・紀勢線を離れ、ほかの路線で走り続けます。しかし、旧型電車の単色塗装化が進んでいる現状では、「阪和色」も一色に塗り替えられてしまいます。「阪和色」をほかの路線で見続けることができるわけではないのです。

(追記)
 阪和線・紀勢線で走っていた113系(主に御坊以南で走る2両編成のものは除く)は、この2011年12月10日に引退します。11日からは223系が走ることになります。現在走っている「阪和色」を含めた8編成32両は、広島・岡山地区で走り続けることとなる予定ですが、「阪和色」から塗り替えられる予定もあるようです。次の検査のときに塗り替えるのでしょうか?
(参考:MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/life/news/110627/trd11062722450023-n1.htm、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/osaka/feature/kansai1286328905849_02/news/20111204-OYT8T00082.htm、railf.jp http://railf.jp/news/2011/12/10/065700.html)

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