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長野県のリニア駅は飯田市座光寺地区になるかも?

 品川-名古屋間の大まかなルートと中間駅(候補地)については1か月以上前に公表されましたが、長野県部分についてはまだ公表されていません。JR東海としては、飯田市より若干北の高森町南東部に駅を設置する考えのようですが、飯田市はJR飯田駅に併設することを求めています。

 すでに公表されている他県のルートから考えると、リニアのルートは下伊那郡大鹿村から入って、木曽郡南木曽町から出ます。JR東海が駅設置を検討している高森町南東部はこの2点を結んだ直線上にあり、合理的な駅の設定といえます。市街化がそれほど進んでいないため、線路や駅の用地買収がしやすいことも望ましい点です。

 ところがJR東海は、地元の要望を受け、「妥協案」として、飯田市座光寺地区を県に示しています。座光寺地区は、飯田市中心部に少々近いので、高森町より市街化が進んでいますが、天竜川沿いなどにある程度の農地があります。地区内には県史跡の古墳群があり、JR東海サイドも建設の際に考慮が必要だと考えていますが、駅建設自体は可能だと考えているようです。

 ただ、どうやら座光寺地区の案は、JR東海が採ることのできる妥協の限界を示しているとも言えます。飯田市は、まちづくりや駅周辺整備費などの観点からJR飯田駅に併設することを求めています(ですから、座光寺地区への「妥協案」にも現時点では賛成していません)。これには、JR東海は困難だとして拒否しています。直線上にある高森町がベストなのですが、線路を曲げるとしても何とか飯田市に入る座光寺ぐらいが限界なのです。また、飯田駅は河岸段丘上にあり、地形の面からも併設は難しいようです。飯田市の考えはともかくとして、いくら地方都市でも市街地に建設するとなればそれなりの費用はかかります。飯田駅で接続する飯田線は高速輸送に適さず、アクセスとするには貧弱です。郊外型の駅として、中央道や国道153号線への接続を重視したほうがよいでしょう。
(参考:信濃毎日新聞ホームページ http://www.shinmai.co.jp/news/20110721/KT110719ATI090008000.html)

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Comments

建設コストが安いと言っても、不便な場所に作れば、ますます利用されないことは、九州新幹線の新駅を見ても明らかです。

利用されない駅でも地元は作らなければならないのか。1日数本しか停車しなくても、駅があることに意義があるとでも考えているのか。

リニアに多数の駅を作っては高速性は発揮されない。
その基本に立ち返るべきだろう。


Posted by: かにうさぎ | 2011.07.24 08:43 PM

 かにうさぎ さん、おはようございます。

* 建設コストが安いと言っても、不便な場所に作れば、

 九州新幹線の場合、博多までが近いため、在来線で十分対応できるというのが大きいでしょう。

 そもそも、超高速のリニアは、路線の設定や駅の設置に制約が大きいため、そう自由に線路を曲げるわけにはいかないというのが現実です。急カーブができれば、通過列車にも影響を与えますから。

* 利用されない駅でも地元は作らなければならないのか。

 新飯田(?)にも1時間に1本停まるでしょう。もし地元の反対で駅ができなければ、リニア自体が(その県にとって)無駄なものとされ、建設が進まない危険性もあります。

* リニアに多数の駅を作っては高速性は発揮されない。

 JR東海としては非常用の施設として何か所かに乗降設備を設ける必要があり、ノンストップでよいというわけではありません。駅の数は妥当なところでしょう。

Posted by: たべちゃん | 2011.07.25 04:47 AM

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