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九州新幹線とそのライバルたち(6)

 2日目(13日)は、熊本から鹿児島まで高速バス。本当は福岡から鹿児島まで、半額になる「席割」を使って高速バスで行く予定だったが、予約を取るのに失敗し、やむなく熊本からの「きりしま号」にした次第である。「どんたく号」同様、パソコンで予約し、コンビニで決済する。

 「きりしま号」は1日6往復。始発の熊本交通センター6:30の便に乗る。熊本交通センターを出た時点では利用者は少なかったが、運転士の話によれば、満席とのこと。帰省客と思われる人も多い。予約をせずに乗ろうとする人には、補助席を案内していた。

 益城熊本空港インターまでは、昨日の「ひのくに号」と同じルートをたどる。しかし、昨日より停まる停留所は多く、しかも指定席制のため、時間はかかる。

 九州道に入ってすぐの益城バスストップで1人乗せると、鹿児島に向けて走り出す。途中の八代インターと人吉インターでは、乗降ともに扱う。八代では誰もいなかったが、人吉では何人か降りて、何人か乗った。私の隣にいた人も降りたが、別の人が乗ってきた。

 いくらトイレ付きのバスと言っても、鹿児島は少々遠い。そこで宮崎県に入ったところにあるえびのパーキングエリアで休憩。朝を食べていないので、売店のあるえびのパーキングエリアで何か買おうと思ったが、品揃えが悪い。パンと牛乳だけを買い、朝食とする。

 鹿児島空港からは降車のみ。鹿児島空港で何人か降りる。人吉からの客はともかく、熊本から乗ってここで降りる客がいるのはよくわからない。地元の阿蘇くまもと空港に適当な便がなければ福岡空港に行くものと思われるが、何か事情があるのだろうか?

 バスは途中、遅れていたが、鹿児島中央駅前を経て、天文館には定時に到着した。(続く)

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九州新幹線とそのライバルたち(5)

 JR九州の発足以来、新幹線や観光列車などのデザインを手掛けてきた水戸岡鋭治氏。その水戸岡氏のデザインの世界を見ることができるのが、24日までJR博多シティ9階のJR九州ホールで開催している、「水戸岡鋭治の大鉄道時代展」。入場料は1000円だが、朝に「みどりの窓口」で引換券を買ったので、800円で済む。

 会場に入ると、そこには水戸岡氏が手掛けた作品がいっぱい。JR九州に限らず、様々なものが置いてある。最近では「指宿のたまて箱」「あそぼーい!」を手掛けた水戸岡氏の次の仕事は、豪華客車列車。どのようなものになるのだろうか?

 ふと入口のほうを見ると、サインをしている人がいる。サインを待つ人の列ができている。何とサインをしている人は、水戸岡氏御本人なのだ。もっとも、水戸岡氏の本を買わなかったので、サインをお願いすることはしなかったが。

 少し前後するが、「水戸岡鋭治の大鉄道時代展」を見る前に、JR博多シティの屋上に登った。屋上には、「鉄道神社」があり、九州各地の物産を売っている参道もある。日中は子供用のミニ列車もある。

 新幹線が開業すると、在来線の特急は原則として廃止される。九州新幹線も例外ではなく、朝晩の3.5往復しか特急は走らない。

 博多を19:36に出る、「有明3号」に乗る。4両編成の783系を2本つなぎ、8両編成としている。1号車と5号車の前半分がグリーン車、1号車の後半分は指定席、残りは全て自由席だ。しかし、座席はガラガラ。混んでいたら弁当を食べるのも少し遠慮しないといけないが、その心配は全くしなくてよい。お盆のため利用者が少ないとも思ったが、車掌の話によればそうでもないようだ。九州は実質的な特急料金が安く、気軽に特急を利用する人が多いと思っていただけに意外だ。朝の利用率にもよるが、朝が悪ければ、次のダイヤ改正で見直されることだろう。

 もともと乗っている人が少ないので、新幹線に見放された羽犬塚、瀬高でも降りる人は少ない。特急料金の都合もあり、大牟田で後続の普通に乗り換える。終点の長洲まで乗っても同じ普通になり、しかも距離の都合で特急料金が上がるからだ。大牟田も新幹線に見放された駅だが、こちらはそれなりに降りる人がいた。

 4分ほどで後続の熊本行きが来た。817系2両編成のワンマンである。しかし、この電車は意外とよく乗っている(ただ、2人掛けの転換クロスシートは、1人で座っているところもあるが)。座席はほぼ埋まり、立っている人もちらほら。さて、このワンマン電車、無人駅でも全てのドアが開く。車掌がいないので、集札はできない(運転士が集札するなら、一番前のドアから降りさせるはずだ)。無人駅同士の利用は少ないので、割り切っているのだろうか?

 今夜の宿は、明日のことを考えて、熊本交通センター近くのホテル。路面電車に乗って行く。運賃は「TO熊カード」で払ったが、40円だけ余る。次に熊本に行くときにはICカード化され、使えない可能性が高いが、仕方がない。「TO熊カード」はプレミアムがついているので、損はしていない。記念に残しておこう。(続く)

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九州新幹線とそのライバルたち(4)

 九州新幹線の強力なライバルは高速バス。福岡と熊本を結ぶ「ひのくに号」だ。時間はかかるものの、低価格と、市内にきめ細かく停まる便利さを武器に人気を集めている。新幹線開業後、むしろ利用者を増やしたぐらいだ。何しろ本数がすごい。1時間に1本の福岡空港行きを含めると、日中でも1時間に5~6本のバスが出ている。スーパーノンストップが3本(2本の時間帯もあり)、それ以外の福岡行きが2本だ。ただ、スーパーノンストップと言えども熊本市内ではこまめに停まる。インフレも甚しい(?)。 こんなにもバスがたくさん出ているので、原則として予約は受け付けず、先着順に乗る仕組みになっている。

 「ひのくに号」は西鉄と九州産交の共同運行。次の15:50発は九州産交便なので「TO熊カード」を使うことができる。7年前に買って使えないままになっていたカードを使ういい機会だ。

 15:50発のスーパーノンストップは、熊本市内で何か所かに停まり客を乗せたのち、(少々遠回りにも思えるが)益城熊本空港インターから九州道に入る。ここまで30分以上かかる(九州道に入る時点で、10分程度遅れている)。九州道にも2か所停車する(熊本市内だが、乗降とも可能)。そのうちのひとつ、武蔵ヶ丘で8人ほど乗る。降りる人はいない。熊本交通センターに次ぐ多さだ。ここから天神へは、渋滞さえなければ1時間20分程度。熊本交通センターに行くだけでも30分以上かかるから、熊本駅に行って新幹線に乗るより、明らかに速いだろう。通勤や通学でも使えそうだ。

 バスは4列シートだがトイレはあるので、途中休憩はない。太宰府インターから福岡高速道路に入り、天神で2/3ほどの客を降ろしたのち、20分ほど遅れて終点の博多バスターミナルに到着。大した渋滞はなかったのに20分も遅れるということは、よほどタイトなダイヤを組んでいるのだろうか?(続く)

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九州新幹線とそのライバルたち(3)

 熊本市内の足は路面電車。路面電車は線路上しか走らないので、不慣れな人にもわかりやすい。路面電車の熊本駅前停留所は改良され、駅側に寄せられるとともに、大きな屋根がついた。(風が吹かない限り)雨に濡れずにJRの駅から路面電車に乗ることができるのだ。熊本駅前から南は、路面電車の軌道が西側に寄せられ、芝生が植えられている。せっかくだから、2駅歩いて南端の田崎橋から乗る。

 田崎橋を出たときはガラガラだったが、熊本駅前で座席が埋まり、立客も出るようになった。辛島町でA系統からB系統に乗り換え。「TO熊カード」の場合、料金箱のカードリーダーにそのまま通せば、運賃は1回分の150円で済む(ただし、乗り換えは20分以内)。反対側のホームに行き、B系統の上熊本駅前行きを待つ。やってきた電車は、何と低床電車。最新型でラッキーだ。

 上熊本からは熊本電鉄。ロータリーを隔てたところに熊本電鉄の駅がある。とは言っても1面1線の小さな駅。電車も朝から晩まできれいな30分間隔。朝夕のラッシュとも無縁だ。

 やがてやってきたのは「青ガエル」。かつて東急で活躍した車両だ。1両で走るため、上熊本側に運転席を取り付けている。もともと運転席のあった北熊本側と比べると、その違いは明らかだ。貫通路もそのまま残っているから。「青ガエル」には冷房がない。50年以上前の電車だから当たり前と言えば当たり前だが、今となっては貴重な非冷房車。扇風機が忙しく回っている。10分ほどで終点の北熊本に到着。藤崎宮前、御代志のいずれも乗り換えとなる。「青ガエル」はそのまま上熊本に折り返すと思ったら、御役御免のようで、ほかの車両に交代。何と出てきたのは、元南海の「ズームカー」。増結用の2両編成のタイプだ。

 御代志でそのまま折り返すのも面白くないので、ほかの方法を考える。御代志は1面1線の駅だが、電車を降りると向かい側がバス停になっているのだ。1本のホームを電車とバスが使いあっている。ふとバス停の時刻表を見ると、12:34発の便がある。電車の出発より7分早い。そうこうしているうちにバスが来た。運転士に訪ねたところ、交通センターまで渋滞がなければ40分、運賃は400円もかからない。スピードが電車と互角で安いのなら一度試してみよう。バスの客となる。御代志に着くころにはガラガラとなっていた電車と違い、こちらは席が埋まりつつある。昼間なので渋滞もなく、40分足らずで通町筋に到着(これでも所定のダイヤより5分ほど遅れているのだが)。380円だった。

 でも、そんな状況では、渋滞するであろう朝はともかく、昼間の鉄道の存在意義は薄い。バスに比べて遅くて高いのだ。熊本側のターミナルが中途半端なところにあるため(熊本側のターミナル、藤崎宮前はパチンコ屋のあるビルに間借りしているような駅)、どうしても中心部に行くバスに比べて不利な立場にある。熊本電鉄自体もそのことを認識しているのか、2004年に中心部へLRT方式での乗り入れを求めていた(それができないのなら、鉄道自体を廃止)。この話はどうなったのであろうか?

 お昼は熊本ならではの馬肉。通町筋のバス停で降り、アーケードから外れた細い筋に予約していた「菅乃屋」がある。店に入ったが、5分ほど待たされる。13時を過ぎていたので、特に予約しなくてもさほど待たずに入ることができたようだが、「安心料」みたいなものだろう。頼んだのは、2500円の「石焼ランチ」。馬刺しと馬肉の石焼がメインの料理だ。これからもまだ動き回るので、アルコールは頼まない。1時間ほどかけて、じっくり馬肉を楽しむ。

 おいしいものを食べた後はちょっと運動。熊本城に行く。天守閣には10年以上前に行ったことがあるので、今回の狙いは2008年に復元された本丸御殿(大広間)。本丸御殿は大名の政治・生活の場であり、金に彩られた豪華な障壁画に驚かされる。(続く)
(参考:熊本電鉄の市電への乗り入れ、およびLRT化計画の実現可能性 http://www.jsce.or.jp/library/open/proc/maglist2/00039/200506_no31/pdf/159.pdf)

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九州新幹線とそのライバルたち(2)

 いよいよ九州新幹線に乗る。ここであえて選んだのは「つばめ」。各駅停車で1時間に1本(日中)しかない「つばめ」は、乗る機会が少ない。乗るなら直通の「みずほ」「さくら」を選ぶだろう。「つばめ」は停車駅が多く、「不人気」とも言われるので、この機会に見ておこう。

 今回使った切符は「九州ネットきっぷ」。1か月前にはすでにプランが決まっていたので、安い「九州ネット早特」にしてもよかったのだが、「九州ネット早特」には重大な欠点がある。直前の変更は利かず(手数料は安いもののキャンセル扱いになるし、しかもその手続きは携帯電話でしないといけない。不慣れで、しかも通信料がかかる携帯電話はなるべく避けたいのだ)、自由席のプランがないことだ。結果としてバスが遅れたので、この選択は正解。自由席なら時間を気にする必要はない。

 博多9:43発の「つばめ339号」に乗る。鹿児島中央側から現れたその車両は、800系2000番台。九州新幹線全線開業に合わせて増備された車両だ。座席は革張りで、妻壁には金箔が貼られている。この「つばめ339号」、名古屋6:20発の「のぞみ95号」の接続を受けるが、その「のぞみ95号」が来ない。遅れてきた「のぞみ95号」の接続を待って、6分遅れて発車。ガラガラだった車内も、「のぞみ95号」から乗り継いだ帰省客で、少しはマシになっている。それでも空いていることには変わりないが。

 博多南を過ぎると、コンクリートの擁壁が白くなり(ただし、この擁壁、筑後平野を中心に異様に高いところがあり、景色が空しか見えないのは非常に残念である)、急勾配を登り始める。ここからが九州新幹線の新規開業区間だ。最初の停車駅、新鳥栖では、「さくら543号」に追い越された。九州新幹線では珍しい体験だ。

 九州新幹線の駅の間隔は異様に短いので、すぐに停まる。利用者が極めて少ないと言われる、筑後船小屋や新大牟田でも、降りる客はいくらかは見られた。ただ、今日は帰省客がいる影響もあるので、日ごろから利用客がいるかどうかはわからない。遅れを取り戻して熊本に到着。降りる客はここ熊本が一番多そうだ。(続く)

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九州新幹線とそのライバルたち(1)

 行きに乗ったのは高速バス。名古屋と福岡を結ぶ「どんたく号」。名鉄バスと西鉄が共同で運行する。発売開始となる乗車1か月前(7月11日)に名鉄バスに電話したが、なかなか繋がらない。ようやく昼に繋がったと思ったら、売り切れ。当日の担当は西鉄のようなので、ダメもとで西鉄に電話したら、なぜか予約できた。

 1か月後の8月11日、栄バスターミナルから「どんたく号」に乗る。定刻から若干遅れて発車するが、バスターミナルを出たところで停まる。乗り遅れた客を待つためだ。結局、乗り遅れた客はキャンセルし、15分遅れで出発。

 通常、「どんたく号」は東名阪、新名神経由で走るのだが、お盆のためか夜になっても渋滞している。鈴鹿を先頭に14キロらしい。よって、この「どんたく号」は小牧インターチェンジから名神に入り、休憩箇所も養老サービスエリアに変わる。

 本来なら6時ぐらいに朝の休憩場所、壇ノ浦パーキングエリアに着くはずだが、まだ中国道を走っている。どうやら渋滞で遅れているようだ。アナウンスによれば、山陽道の姫路付近で渋滞があったため、中国道、岡山道を迂回した、とのこと。渋滞や事故に対応するため、考えられる迂回経路の免許をとっているようだ。お盆のため、パーキングエリアも混雑して入ることができない。結局、朝の休憩は、降車停留所のひとつである、西鉄の砂津バスセンターになった。バスの営業所にいったん停まる。売店で朝食のパンを買おうと思ったが、ほとんどなく、新聞だけを買う。

 「どんたく号」は、再び高速道路に戻る。北九州高速道路(引野口に寄るために、いったん高速道路を降りたが)、九州道、福岡高速道路を通る。「どんたく号」は停まらないが、高速道路上にはいくつかのバス停がある。小倉と天神とを結ぶ便が停まるようで、バスを待っているサラリーマンらしき人を見掛ける。北九州市内はこまめに停まるが、九州道はノンストップと思っていただけに意外だ。「どんたく号」はやがて、博多バスターミナルに1時間ほど遅れて到着した。(続く)

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九州新幹線とそのライバルたち(0)

 11日夜から13日にかけて、九州に出かけてきました。3月に開業して未乗車のままになっていた、九州新幹線にも乗りました。

 明日から何回かにわけて、そのときの乗車記を書いていきます。

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東北地方限定、全車両無料化か?

 以前にもそういう話はありましたが、大畠国交相は昨日(23日)の閣議後の記者会見で、東北地方に限りすべての車両を無料にする制度を導入することを明らかにしました。財源は今年度の第3次補正予算で確保し、それが成立後にシステムを改修します。

 東北地方の高速道路がすべて無料化になるので、乱発された被災証明書を持った車で料金所が混雑することはありませんし、無料化の恩恵を受けるためだけにトラックが常磐道水戸インターなどを利用することもなくなります(さすがに問題が大きく、今月末で廃止の方向です)。東北道など幹線の高速道路も無料なので、6月まで行われていたローカル高速道路を中心とした無料化とは異なり、以前にも書きましたが壮大な実験になります。

 ただし、菅内閣は今月末で退陣します。与党民主党は国民そっちのけの選挙モードです。国交相も変わる可能性が考えられます。高速道路無料化は、民主党がマニフェストに掲げたものなので、民主党としてはぜひやってみたいことです。ですから、新大臣の意向によっては多少の変更はあるかもしれませんが、この方針がひっくり返る可能性は低いでしょう。

(追記)
 東北地方の全車種無料化は、12月か来年1月にスタートする予定です。第3次補正予算に250億円程度を計上し、成立後にシステム改修を行います。ETC利用客、現金利用客のいずれも無料となります。トラックによる悪用を防ぐため、東北の無料エリア以外の走行分については、有料となります。
(参考:NHKホームページ http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110823/t10015084551000.html、47NEWS http://www.47news.jp/CN/201109/CN2011092801001155.html)

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厳しい採算の堺浜のLRT

 予告通り、昨日の話の続きです。

 堺東-堺間のLRT計画は潰れてしまいましたが(注)、堺-堺浜間のLRT計画は残っています。このLRT計画について堺市は、事業性の検証結果をまとめました。しかし、その結果は厳しいもので、市長も堺以西のLRT整備に慎重な姿勢を見せています。

 検証の前提として、現状のバス利用状況と最新の土地利用状況から往復で1日約8300人が利用するものとします。道路施設の整備等は市が負担します。収支の試算は、軌道などの施設の整備や車両の購入を市が行い、運営を民間が行う公設民営方式と、これらをすべて民間が行う民設民営方式で行いました。その結果、公設民営方式では市の負担が330億円、運営費は年間500万円の赤字となりました。民設民営方式ではそれぞれ、220億円、約5億円の赤字となりました。

 そもそも既存の阪堺と接続する堺東-堺間をつくらず、どこの路面電車とも接続しない堺-堺浜のみをつくろうとすること自体がおかしいのではないでしょうか? 堺にとってLRTが適切な交通機関である理由は、既存の阪堺と有機的に結合することにより、一本の線ではない広がりを持たせることができるからです。阪堺と東西鉄軌道とを直通し、浜寺駅前から堺東へ乗り換えなしに行くことができるからです。堺と堺浜を結ぶ、ただの一本の線をつくるのなら、バスで十分でしょう。

 堺以西にLRTをつくるなら、当然過去の過ちを認め、堺東-堺間のLRTとセットでつくらないといけないでしょう。もしくは、現状のように補助金漬けにして何とか阪堺の維持だけを図るか、もしくは「路面電車を追い出した街」という汚名を着せられることを覚悟で阪堺を廃止に追い込むかのいずれかしかありません。

(注) ただし、大小路ではなく、北側の堺大和高田線にLRTや基幹バスを走らせる話はあるようです。しかし、LRTはともかく、基幹バスなら、今のシャトルバスで十分ですが。何の意味もない話です。

 しかも、参考にした堺のホームページでは、いくつもの案が並列して書かれています。東西鉄軌道については、これから検討する段階に戻ってしまったのです。
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/area/osaka/news/20110817ddlk27010250000c.html、堺市ホームページ http://www.city.sakai.lg.jp/city/info/_tetuki/img/kokyokotsu02_sougoutoshikeikaku_03.pdf)

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阪堺、低床車両導入へ

 50億円の支援策で何とか生きながらえている阪堺線。ただ、少なくとも当面は存続する以上、古い車両の置き換えは急務です。

 そこで、阪堺も、2013年度に低床車両を1編成運行することにしました。従来の車両の出入り口は地面から70センチのところにあり、高齢者たちにとって乗降は難しいものですが、低床車両のそれは地面から30センチなので、ホームとの段差はほぼなくなります。

 堺市は、その低床車両を導入するための費用として9700万円を負担します(正式には8月定例市議会に提案された一般会計補正予算案の成立により決定します)。9700万円の内訳は、車両設計経費1900万円と、軌道を強化するための改修費7800万円です。また、鉄道軌道整備基金を阪堺線の支援費用に充てることができるように、鉄道軌道整備基金条例の改正案も提案します。

 実際に低床車両を導入するためには、さらに多くの費用がかかります。その額は軌道整備費を含めて約6.2億円。堺市は車両購入費などについても負担を考えていますが、市民や企業に対し、3000万円以上を目標に寄付を募るようです。

 さて、堺の東西鉄軌道にも、新しい動きがあったようですが、そちらについては別記事で。

(追記)
 1票差ながら低床車両を導入するための費用9700万円を盛り込んだ一般会計補正予算案が可決されました。しかし、低床車両を導入するための費用の財源に鉄道軌道整備基金を充てるための条例改正案は否決されました。
(参考:asahi.com http://www.asahi.com/travel/rail/news/OSK201108180226.html、http://www.asahi.com/travel/rail/news/OSK201109290169.html)

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JR西日本、加速区間を短くして節電

 危機的な電力状況が続く関西。鉄道会社も節電には取り組んでいますが、本数を減らすのには躊躇します。最後の手段です。

 そこでJR西日本の明石電車区が生み出したのが、加速時間を短くすることにより節電する方法。例えば、時速75キロまで加速することとなっている鷹取-須磨海浜公園間では、時速60キロで加速を止めて惰行運転します。これによりモーターを動かす時間を10秒短縮させ(電車は、駅を出てから加速するまでの間に一番良く電力を使います)、しかもダイヤ通りの1分22秒で走ることが分かりました。

 大阪-西明石間で同じように加速時間を短くして運転すると、321系の場合、8~26%の節電となりました。すべての321系電車が1年間加速時間を短くして運転すると、最大の見積もりで299万キロワット時の節電、1095トンの二酸化炭素削減、電気代の3900万円節約になるようです。JR西日本は、明石電車区以外にも節電につながる運転方法の開発を指示していますので、ほかの線区にも広がるとその効果は大きくなることでしょう。

 本来なら、加速区間を短くすると時間がかかり、余裕時間が減るはずです。福知山線の脱線事故以後、余裕時間を多めに取り、所要時間はかかる傾向にあります。あまりにも消極的な方法です。本来望ましい方法である、線路や車両を改良することによりスピードを出すことができるようにして、余裕時間の増大を埋め合わせるようなことはしません。

 このような傾向からすれば、余裕時間を減らすことになるであろうこのような運転方法は、「タブー」に触れるともいえそうです。しかし、実際に検討して、運転方法を変えてもそれなりの余裕時間があるならば、特に問題はないのでしょう。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110818-OYT1T00738.htm)

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トラックの東北地方高速道路無料化、8月末で廃止

 6月20日から行われた東北地方の高速道路無料化。トラックなどの中型車以上は、被災者とは関係なく、すべての車が対象です。発着地点のいずれかが東北地方の無料区間にあれば、すべての区間が無料になります。料金所を通らないように経路さえ工夫すれば、鹿児島まで無料なのです。

 トラックなどの中型車以上をすべて無料としたのは、被災地への物資輸送のため。しかし、出てきたのは、被災地とは何の関係もない車。国交省が7月に調査したところによると、無料区間の南端にあたる常磐道水戸インターを利用したトラックのうち14%が、悪用の疑いがあるとされています。そういうトラックには大畠国交相の苦言が通用するわけなく、ついに今月末で廃止になる方向です。もともとこの措置は8月までの措置でしたから(ETC改修の話はどうなったのでしょうか?)、その通りと言えばその通りですが(ただし、国交相は期間を延長するつもりだったようです)、後味の悪いものですね。

 ただし、9月以降も被災者向けのものはそのまま残ります。トラックなどの中型車以上でも、被災証明書等があれば、これまで通り無料になります。被災証明書は乱発されていますので、安心はできません。

 このような悪用や乱発が横行するのは、しっかりとした制度設計を行わず、ただ次の選挙だけを考えているからです。ばら撒けば、次の選挙で安泰と考えているのでしょう。次の世代は全く考えていません。お金に余裕があればともかく、ばら撒きできる余裕はどこにもありません。それなのに、できもしないマニフェストを掲げたり、減税などの甘い言葉を囁いたりする政治家(選挙屋、政局屋)が横行しています。負担増の覚悟ができていないのは政治家だけです。

(追記)
 国交省は24日、トラックの東北地方無料化廃止を正式に発表しました。

 本文にも書きましたように、9月以降も被災者向けのものは残ります。被災証明書等があれば無料です。しかし、被災証明書は乱発されていますので、24日の池口国交省副大臣の話によれば、被災の程度によって差をつけるかどうか考えているようです。
(参考:47NEWS http://www.47news.jp/CN/201108/CN2011081901000346.html、時事ドットコム http://www.jiji.com/jc/eqa?g=eqa&k=2011081900343&j4、朝日新聞8月24日朝刊 中部14版)

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紀勢線に新型普通電車約40両投入?

 7月13日のことですが、新宮市内のホテルで紀勢本線活性化促進協議会の総会が行われました。この総会で、来賓の今井JR西日本和歌山支社長が、紀勢線の乗客が10年前に比べて10%減少していること(特に白浜以南は34%減少)、そして新型特急車両51両、新型普通電車約40両を導入することをあいさつで述べました。

 新型特急車両とは、287系のことです。新車なので綺麗ですが、「オーシャンアロー」(283系)のように速くはありません。白浜以北はともかく、白浜以南は鈍足のままです。

 問題は新型普通電車約40両。どこに割り当てるのでしょうか? JR西日本の紀勢線(和歌山-和歌山市間は除く)の普通電車は大きく分けて3つに分かれます。新宮-紀伊田辺間の105系(3扉、トイレあり)、紀伊田辺-御坊間の113系2両編成(朝晩は御坊-和歌山間と同じ)、そして御坊-和歌山間の113系・117系・223系・225系です。最後の御坊-和歌山間については、阪和線の225系大量投入の恩恵を受け、最終的には223系・225系で統一されると考えられます(113系「阪和色」も消滅します)。225系は昨年度に21編成84両投入され、今年度は8編成32両投入されます。

 ただ、それでは10両ほど計算が合いません。現在、御坊以南のローカル運用は、105系が2両編成5本、113系が2両編成2本で賄っています。ひょっとして、ローカル区間の御坊以南についても、新型車両が投入されるのでしょうか? もっとも、紀勢線の105系や113系は国鉄末期につくられ、ローカル用としては緊急で置き換えなければならないほど古くはありません。ただ、和歌山線で走っている105系は、かなり古い車両です。国鉄時代に常磐線で走っていた103系が203系に置き換えられたときに、改造されて和歌山にやってきた車両ですから。その常磐線、今は203系の廃車が進んでいる段階です。優先順位は低いでしょうが(何より急がれるのは、アーバンネットワークの103系置き換え)、この古い105系の置き換えに回る可能性はありますね。 
(参考:日本列島ふるさと新聞 http://local55.jp/local-news.jp/pwm/newsdetail-1006_22322.html)

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九州新幹線、博多周辺の近距離値下げか?

 JR九州は16日、九州新幹線各駅(JR西日本が管轄する博多駅は除く)の1日平均乗降客数(4月~6月、ただし在来線併設駅は在来線との乗り換え客を含む)を発表しました。

 この結果も、以前に書いた4月分だけのときと同じ傾向が見えます。博多からの近距離区間の不振が目立つのです。特に筑後船小屋や新大牟田は予想を大きく下回っています。新玉名も予想通りとはいえ、利用者は極めて少ないです。

 原因として考えられるのは、運賃の割高感。博多から近い新大牟田などは、距離が短い分それほど速くなっていないのに、運賃・料金が大きく値上げされたのです。博多-新大牟田(在来線は大牟田)間の場合、在来線時代は「2枚きっぷ」で1枚あたり1500円でしたが、新幹線になってからは「九州新幹線2枚きっぷ」で1枚あたり2500円です。ライバルの西鉄(福岡(天神)-大牟田間)が1000円ちょうどなので、その高さが目につきます。

 そこでJR九州は、博多からの近距離区間について、料金値下げを検討していることを明らかにしました。料金値下げは、秋が終わるころから冬のあたりに行うようです。正規料金を値下げするか、割引切符で実質的な料金を値下げするかは決まっていません。

 また、冬にダイヤ改正を行う可能性も示唆しています。ただし、不振が続く博多からの短距離区間について、増便になるか減便になるかはわかりません。

(追記)
 九州新幹線の課題である、博多からの短距離区間のテコ入れについて、JR九州の唐池社長は、値下げは「2枚きっぷ」のような割引切符で行う方針であることを明らかにしました。また、短距離区間での停車本数増は今のところ考えていないようです。
(参考:西日本新聞ホームページ http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/258654、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/region/news/110817/fkk11081703040001-n1.htm、Yahoo!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110913-00000049-san-l40)

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阪堺、全線均一料金や大型ショッピングセンターで利用者増加

 いったんは堺市内の区間が廃止に追い込まれそうになりましたが、土壇場で50億円の支援がなされ、存続することとなった阪堺電車。今年1月からは、200円均一料金の採用など、具体的な支援策が実施されることになりました。

 その結果なのでしょうか、これまで減少傾向にあった阪堺電車の利用者数が、増加傾向を示しています。もともと、堺市サイドでも、支援策の実施によって、利用者が対前年同月比で1日当たり約589人増加すると考えていましたが、それ以上の数字になったのです。1月~3月が対前年同月比で1日当たり約715人、4月~6月が同じく対前年同月比で1日当たり約1229人の増加となりました。4月以降の増加は、阿倍野にできたキューズモール(ショッピングセンター)の影響もあります。ともかく、喜ばしいことです。

 ところで、阿倍野にショッピングセンターができると、自動車交通の邪魔になる阪堺上町線が廃止になるという話がありましたが、どうなったのでしょうか?
(参考:堺市ホームページ http://www.city.sakai.lg.jp/city/info/_koho/pub1107/0729_08.pdf)

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9月23日、東北新幹線全面復旧!

 4月29日に復旧し、7月9日に徐行区間が縮小された、東北新幹線。ついに、待ち望んで来たその日がやってきます。9月23日に徐行区間が解消され、本来のダイヤで走ることになります。宇都宮-盛岡間の全区間で時速300キロ運転が復活するのです。「はやぶさ」も東京-新青森間、最速3時間10分です。

 なお、これに伴い、4月29日の復旧以後、これまで500円(東京-新青森間)の追加料金を徴収していなかった「はやぶさ」ですが、9月23日以降は徴収するようになります。また、これまで「グランクラス」については、一部を義援金としていたのですが、この扱いも9月22日で終了します。
(参考:JR東日本ホームページ http://www.jreast.co.jp/press/2011/20110811.pdf)

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「リニア・鉄道館」に行ってきました(2)

 「リニア・鉄道館」には大きな鉄道ジオラマがある。名古屋を中心に、東京から大阪までの情景が描かれている。スカイツリーから甲子園までだ。大きなジオラマの中を、新幹線や在来線の列車が行き交う。奥にはリニアの実験線もある。このジオラマ、20分かけて1日を描く。夜になると、新幹線は動かなくなり、代わりに保守車両が走り出す。保守の人もどこからか現れる。在来線では「サンライズエクスプレス」が走っている。

 「リニア・鉄道館」では、夏休み限定のイベントを行っている。そのひとつが、「マルス」の体験だ。1985年ごろに使っていた機械(機械のボタンの配置から考えると、四日市で使っていたものか?)で、実際に操作するのだ。係員の指示を受けながら、ピンを操作する。しばらくして切符(もちろん、模擬券)が出てきた。白紙に印刷しているのは、リアリティが薄く、残念。紙も当時のものを再現して欲しかった。

 いろいろ展示を見ているうちに、お昼を過ぎてしまった。売店に行ったが、弁当もかなり売り切れている。残っているジェイアール東海パッセンジャーズの「みそかつ&えびふりゃ~」を買い、外に展示されている117系の中で食べる。117系は弁当などを食べてもいい車両だ。でもこの「リニア・鉄道館」、館内には新幹線の食堂車が2両ある。これをレストランとして営業することはできなかったのだろうか? せっかくの車両だけに惜しい。

 弁当を食べた後、再び館内に入り、期間限定の新幹線(私が見たのは0系)の運転席を見てから、「リニア・鉄道館」を後にした。15時近くになっていた。

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「リニア・鉄道館」に行ってきました(1)

 地下鉄とあおなみ線を乗り継ぐ。「遠い」とよく言われるあおなみ線も、桜通線からならそれほど遠くはない。切符も「ユリカ」1枚でOK。80円の乗継割引も利く。名古屋9:00発の電車は、ロングシートの半分余りが埋まっている状態。言うほど悪くはない。ウケ狙いはしなくても、地道に乗客を運ぶことが先決だ。

 開館30分前に到着。夏休み中なので、家族連れが目立つ。行列ができている。15分前にゲートが開き、入場券を買うことができる。もちろん、「TOICA」などのICカードで購入することができる。大宮の鉄道博物館のように、直接ICカードで入ることができるようにすれば、券売機の混雑を避けることができ、もっと良いのだが。

 「リニア・鉄道館」で人気なのは、シミュレータ。抽選制である。入口にシミュレータの抽選券を入れ、結果発表を待つ。いずれも外れ。在来線の運転シミュレータ(枠が広いため、一番当選確率が高い)は次の番号の人が「当たり」になっていた。外れてもシミュレータの見学はできるため、外から見学する。ゲームセンターの運転ゲームみたいな在来線はともかく、新幹線は是非やってみたいものだ。(続く)

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「リニア・鉄道館」に行ってきました(0)

 11日のことですが、名古屋の金城ふ頭に今春オープンした「リニア・鉄道館」に行ってきました。

 明日からそのときの様子を書きます。

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琵琶湖線南草津-瀬田間にも新駅を検討

 最近、新駅の話が次々に起こっているアーバンネットワークエリア。JR総持寺駅(仮称)もつい先日取り上げたばかりです。まや駅(仮称)も古い話ではありません。

 それなのに、また、新駅の話が出てきました。まだ地元と事前協議を始めた段階で、正式に決まったわけではないですが、琵琶湖線南草津-瀬田間(2.7キロ)の草津市内に駅を設けるようです。設置場所や費用分担、開業の時期については今後、草津市と協議します。草津市も基本的には新駅設置に前向きのようです。

 滋賀県、特に草津市があるあたりの南部は、今なお人口が増え続けるエリア。新駅が予定される場所は田が広がりますが、駅ができるとマンションなどの住宅が立ち並ぶことでしょう。京都はもちろん、大阪までも十分通える場所です。
(参考:中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/article/shiga/20110809/CK2011080902000123.html)

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阪神、春のキャンプ、安芸から撤退

 阪神の春のキャンプ地は高知県の安芸市。1965年から半世紀近く、続いています。2003年からは1軍の1次キャンプを沖縄県宜野座村に移していますが、2次キャンプは安芸で行っています。このようなことから、関西地方での安芸市の知名度は抜群。誰でも知っている町になっています。

 しかし、阪神は来年から、1軍の春季キャンプを宜野座村のみで行うことにしました。すでに安芸市側にもその話は伝えています。正式決定はシーズン終了後となります。沖縄のみでキャンプを行う理由は、沖縄のほうが気候が温暖なことと、沖縄でキャンプをする球団が多いので練習試合がやりやすいこと。どうやら練習試合を充実させたいようです。

 来年以降、安芸には、秋季キャンプ(ただし、若手や中堅のみ)と、2軍の春季キャンプが残ることになります。毎年開催している安芸市でのオープン戦(これが阪神のオープン戦の初戦になります)については、地元から強い要望があり、開催を検討しているようです。
(参考:Sponichi Annex http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2011/08/09/kiji/K20110809001378860.html)

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高速道路無料化凍結、2012年度も継続へ

 大畠国交相は9日の閣議の後に行われた記者会見において、2012年度においても、高速道路の無料化を凍結することを明らかにしました。2013年度以降については、今年6月からの無料化社会実験の中止、今後行われる予定の東北地方の無料化を見て、考えていくとのことです。もっとも、池口国交省副大臣の話(8日の記者会見)にもありますように、高速道路の無料化復活は難しいとの考えもあります。

 高速道路の無料化は、「望ましい交通政策とはどういうものか」というより、政局に左右されるものになってしまいました。確かに高速道路の無料化は公共交通に与えるマイナスの影響が大きく、廃止されるのが望ましい政策です。しかし、今回の見直しは、財源対策の名を借りて、自民党が民主党のマニフェストを無きものにするために、やり玉に挙がったというのが現状です。子育て世代の負担を減らすために実施された、「子ども手当」もその類でしょう。
(参考:レスポンスホームページ http://response.jp/article/2011/08/09/160749.html、時事ドットコム http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2011080800880)

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大井川鐵道、SLはすべて新金谷発着に

 大井川鐵道は10月1日に、ダイヤ改正を行います。

 この改正で特筆されることは、3往復あるSLがすべて新金谷発着になり、JRと接続する金谷に姿を見せなくなることです。観光客用の駐車場が整備されている新金谷と違い、金谷にはそのような設備がないため、金谷からのSL利用者は極端に少ないのが現状です。また運転面においても、機関区は新金谷にあり、金谷は1面1線の駅なので、いちいち金谷までSLを回送する必要があります。新金谷発着にすれば、その手間が省けます。JRからの利用者に対しては、金谷-新金谷間にSLに合わせてリレー電車を運転することで対応します。

 また、この改正から、SLは下泉、駿河徳山の両駅を通過します。つまり、SLは家山、川根温泉笹間渡(新金谷行きのみ)のみに停車するのです。

 このほかの改正点としては、金谷-千頭間の普通電車を16往復から14往復に減らします。沿線の少子高齢化に伴い、普通電車の利用者が減っているからです。2009年度は49万人、2010年度は42万人しか乗っていません。また、井川線については観光に重点を置いたダイヤ編成を行い、新緑、夏、紅葉の時期には臨時増便を行います。紅葉の時期が遅くなっているからでしょうか、秋の増便は12月10日までです。

(追記)
 大井川鐵道は2012年秋も一部ダイヤ修正を行います。

 SL列車のうち、千頭行きの1便のみが下泉に停車します。井川線の秋の増便期間を12月2日までとし、さらにそのうちの1往復の運転を取りやめます(季節増便は秋以降、2往復となります)。井川線朝の千頭行きを5分早めます。
(参考:大井川鐵道ホームページ http://www.oigawa-railway.co.jp/timetable_new.html、http://www.oigawa-railway.co.jp/20120901unko_henko.html#、鉄道ホビダス http://rail.hobidas.com/news/info/article/128752.html)

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長野電鉄2000系、引退を来年春に延期!

 JR東日本から253系を購入し、「スノーモンキー」2100系としたことに伴い、引退することになったかつての特急用車両、2000系。すでに定期列車としての運行は2月で終えていますが(ただし、「特別運行」のかたちで定期列車として運転されることはあります)、大きなニュースが飛び込んできました。2000系の引退を惜しむファンの声を受け、引退時期を半年間延長し、来年春にしたのです。

 あと半年間、定期列車の特別運行、貸切列車、イベントでの使用というかたちで2000系の活躍を見ることができるのです。グッドニュースですね。
(参考:長野電鉄2000系車両引退特別企画 http://www.nagaden-net.co.jp/sayonara2000/#retired0803)

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長野県のリニア駅候補地、やはり飯田駅併設ならず

 なかなか決まらなかった長野県内のリニア駅候補地なのですが、ようやくJR東海から発表されることになりました。

 発表された候補地は、天竜川右岸平地部。以前から話のあった、高森町と飯田市にまたがるエリアです。

 発表された「計画段階環境配慮書」では、長野県内のリニア駅候補地の決定理由を、JR東海が推す天竜川右岸平地部と、地元が強く望んでいるJR飯田駅周辺とを比較するかたちで述べています。いくら出来レースとは言え、優劣は明らかです。JR飯田駅周辺にリニア駅を置く場合、南にルートを曲げる必要があり、約3キロ長くなります。建設費でいえば500~600億円の増加です。駅へのアクセスとして期待される中央道については(正直言って、飯田線にはメインのアクセスとなる能力はありません。リニアの駅は、飯田線の駅に併設せず、徒歩圏内にできるようです)、どちらの案も既存のインターから離れているという欠点があります。しかし、天竜川右岸平地部のほうは、座光寺パーキングエリアにスマートインターチェンジを設置することにより、中央道からのアクセスが容易になるとしています。東京や名古屋のターミナルならともかく、それ以外の小駅については、コスト削減のため若干不便なところになるとしてもやむを得ないでしょう。

 それにしてもこのリニア、ほとんどトンネルばかりです。地上に出るのは、甲府、飯田、中津川付近にできる駅近辺ぐらい(あとは渓谷を渡る橋梁ぐらいです)。たった1割の約30キロのみが地上で、あとはずっとトンネルの中です。

(追記)
 長野県内のリニア駅を飯田駅に併設させることを強く望んでいた地元サイドですが、駅を既存市街地に近接させるなどのJR東海からの提案(その提案の中には、飯田線を存続させることも含まれています)を受け入れ、飯田駅への併設を断念することとなりました。
(参考:JR東海ホームページ http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000012301.pdf、毎日jp http://mainichi.jp/area/nagano/news/20110810ddlk20020053000c.html、南信州新聞ホームページ http://minamishinshu.jp/news/linear/%e3%83%aa%e3%83%8b%e3%82%a2%e9%a3%af%e7%94%b0%e9%a7%85%e3%81%ae%e7%8f%be%e9%a7%85%e4%bd%b5%e8%a8%ad%e3%82%92%e6%96%ad%e5%bf%b5.html)

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「京とれいん」と京阪8000系(2)

 鴨川を渡って、祇園四条へ。次に乗るのは、リニューアルされた8000系。京阪は5月28日のダイヤ改正で、これまで1時間に2本走っていた快速急行が特急に置き換えられたため、特急と言えども3扉車が入るものもある。ただし、3扉車と言っても、基本的には快速急行用につくられた、転換クロスシートの車両(3000系)だ。私が乗った、祇園四条16:48の特急は、ホームページで調べた通り、8000系。

 今は2階建て車両のイメージが強いが、かつての京阪特急の売りは、テレビ。テレビ放送が開始間もないときから、特急車両にテレビを載せ、激しい京阪間の競争を戦ってきた。しかし、今は街頭テレビではなく、携帯電話でテレビを見ることができる時代。リニューアルに合わせて、テレビは撤去された。

 今回のリニューアルでは、車端部にロングシートが設置された。しかし、このロングシート、ただものではない。背もたれが大きいのだ。頭までしっかりカバーしてくれる。はっきり言って、「京とれいん」の畳の椅子より座りやすい。実は「京とれいん」の椅子は、肩の辺りをカバーするものはなく、座りにくいのだ。下車駅の丹波橋まで10分、これならロングシートでも満足できる。

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「京とれいん」と京阪8000系(1)

 かつては看板車両を引っ提げて、国鉄・JRに対抗していた阪急だが、スピードの差は如何ともしがたく、「全面敗北」というかたちになってしまった。京阪間ノンストップだった特急の停車駅はやたらと増え、一昔前の急行みたいになり、車両も一時はロングシートが走るようになった。

 その情けない事態を打開するために投入されたのが、「京とれいん」嵐山線向けを除いて引退したはずの6300系(かつての特急用車両)をリニューアルして投入したのである。「京とれいん」は1編成しかないため、休日に快速特急として京阪間を4往復するのみ。貴重な存在である。

 「京とれいん」の中で、ひときわ光るのが、中ほどの3・4号車。元からある転換クロスシートではなく、2人用と4人用のボックスシートが並んでいる。椅子は京都らしく、畳の上にクッションが載っている。扉付近も大きく変わり、京都らしい雰囲気を醸し出している。「京とれいん」に乗るなら、やはりここだ。確実に乗るため、梅田発車の30分前に着いたが、花火でもないのに夕方近くになって京都に遊びに行く人は少ない。15:52の発車10分前まで、誰も来なかった。当然、座席も楽々確保。

 特急の後を追って、「京とれいん」は発車。発車10分前から乗客が集まり、さすがにボックスは大体埋まっている。大阪市内は十三、淡路とこまめに停まる。

 本領を発揮するのは、淡路を出てから。次の停車駅は、京都市内に入った、桂。往年の特急停車駅とは違うが、確かに京阪間ノンストップなのだ。日本語、英語のほかに韓国語、中国語の4か国語で、観光アナウンスが流れる。それでも時間は余る。モーターの音がするだけの、静寂な時が流れる。かつての特急でも、このような時は流れたのであろうか?

 桂で嵐山に行く客ではなく、梅田で買い物をしたであろう客を降ろし、2分前に梅田を出た特急を抜かさないまま終点河原町へ。河原町まで43分もかかってしまうのだが、下手に特急を抜かすと利用者が「京とれいん」に集中してしまう。このまま後を追って走るのがいいのであろう。乗換えのため地上に出ると、激しい雨が降っていた。西院で地下に入ったときはそのような様子はなかったが。(続く)

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「京とれいん」と京阪8000系(0)

 7月31日のことですが、阪急の「京とれいん」とリニューアルされた京阪の8000系に乗ってきました。明日からそのときの乗車記を書いていきます。

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JR西日本、摂津富田-茨木間にJR総持寺駅(仮称)設置へ

 JR西日本は7月29日、茨木市、大京・関電不動産・オリックス不動産JVと共同で、JR京都線摂津富田-茨木間に新駅を設置することなどに関する基本協定書を締結しました。島式ホーム1面2線の駅で、2018年春の開業予定です。

 新駅の場所は、摂津富田から約1.7キロ、茨木から2キロの茨木市庄一丁目。昇降機メーカーのフジテックの工場跡地があるところです。ここに住宅(マンション?)を建設するのです。駅名はJR総持寺駅(仮称)とされ、阪急の総持寺駅にも近いです。

 駅の建設費は約56億円、JR西日本が半分、国と市が残り半分を負担します。線路をまたぐ自由通路と歩道は国と市が、駅前広場や駐輪場、アクセス道路はJVが整備することになります。停車する電車の種類はこれから決めるとのことですが、1日当たりの乗降客数は1.4万人と推測されることを考えると、普通のみの停車となることでしょう。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2011/07/page_453.html、asahi.com http://mytown.asahi.com/osaka/news.php?k_id=28000001107300002、鉄道ピクトリアルホームページ http://tetsupic.com/memo/index.html)

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