長野県のリニア駅候補地、やはり飯田駅併設ならず
なかなか決まらなかった長野県内のリニア駅候補地なのですが、ようやくJR東海から発表されることになりました。
発表された候補地は、天竜川右岸平地部。以前から話のあった、高森町と飯田市にまたがるエリアです。
発表された「計画段階環境配慮書」では、長野県内のリニア駅候補地の決定理由を、JR東海が推す天竜川右岸平地部と、地元が強く望んでいるJR飯田駅周辺とを比較するかたちで述べています。いくら出来レースとは言え、優劣は明らかです。JR飯田駅周辺にリニア駅を置く場合、南にルートを曲げる必要があり、約3キロ長くなります。建設費でいえば500~600億円の増加です。駅へのアクセスとして期待される中央道については(正直言って、飯田線にはメインのアクセスとなる能力はありません。リニアの駅は、飯田線の駅に併設せず、徒歩圏内にできるようです)、どちらの案も既存のインターから離れているという欠点があります。しかし、天竜川右岸平地部のほうは、座光寺パーキングエリアにスマートインターチェンジを設置することにより、中央道からのアクセスが容易になるとしています。東京や名古屋のターミナルならともかく、それ以外の小駅については、コスト削減のため若干不便なところになるとしてもやむを得ないでしょう。
それにしてもこのリニア、ほとんどトンネルばかりです。地上に出るのは、甲府、飯田、中津川付近にできる駅近辺ぐらい(あとは渓谷を渡る橋梁ぐらいです)。たった1割の約30キロのみが地上で、あとはずっとトンネルの中です。
(追記)
長野県内のリニア駅を飯田駅に併設させることを強く望んでいた地元サイドですが、駅を既存市街地に近接させるなどのJR東海からの提案(その提案の中には、飯田線を存続させることも含まれています)を受け入れ、飯田駅への併設を断念することとなりました。
(参考:JR東海ホームページ http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000012301.pdf、毎日jp http://mainichi.jp/area/nagano/news/20110810ddlk20020053000c.html、南信州新聞ホームページ http://minamishinshu.jp/news/linear/%e3%83%aa%e3%83%8b%e3%82%a2%e9%a3%af%e7%94%b0%e9%a7%85%e3%81%ae%e7%8f%be%e9%a7%85%e4%bd%b5%e8%a8%ad%e3%82%92%e6%96%ad%e5%bf%b5.html)
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