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September 2011

リニアの地下駅は地下何メートルのところにできる?

 2027年開業予定のリニア新幹線品川-名古屋間のうち、両端の品川、名古屋駅と、相模原市にできる駅(橋本?)は地下駅となります。それらの地下駅は地下何メートルぐらいのところなのでしょうか?

 JR東海が27日に公表した環境影響評価(アセスメント)方法書の中でそれは明らかになりました。の延長は400メートルで、ポイントなどを含めると1キロあります。幅は地上駅(甲府市付近、飯田市付近、中津川市西部)は50メートル、地下駅は60メートルあります。地上駅はいずれも全体を屋根で覆います。

 地上駅は3駅とも地上20メートルのところにできます。地下駅の深さは駅によって異なり、品川が40~50メートル、相模原市が20~30メートル、名古屋は30~40メートルとなります。駅全体の敷地面積は地上駅、地下駅のいずれも約3.5ヘクタールです。

 また、中津川には車両基地・工場ができます。その延長は2.5キロ、幅は500メートル、面積は約70ヘクタールです。相模原には車両基地ができます。工場がない分狭く、50ヘクタールほどです。
(参考:中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/s/article/2011092890003404.html、岐阜新聞ホームページ http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20110928/201109280041_15027.shtml)

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常磐、仙石、石巻線の一部区間、内陸部に移設へ

 東日本大震災で大きな被害を受けたJR東日本の太平洋側の路線。そのうちの常磐、仙石、石巻線の一部区間について、JR東日本は内陸部に移設することを検討しています。

 移設が検討されているのは、常磐線の駒ケ嶺-浜吉田間の18.2キロ、仙石線の陸前大塚-陸前小野間の6.4キロ、石巻線の浦宿-女川間の2.5キロ。最大で内陸側に1.5キロ動かすようです。

 JR線の内陸部への移設は地元自治体が求めたものです。JR東日本側も自治体が計画する新たな街づくりに合わせてルートを変更することについては前向きです。しかし、問題はお金。移設には莫大な費用がかかり、国の支援を移設の前提条件としています。また、移設の時期についても明言はしていない段階です。このあたりは以前と変わらないですね。

(追記)
 2012年8月9日にJR東日本、国交省東北運輸局、女川町などが話し合う復興調整会議が行われました。この中で、女川駅の位置について、被災した従来の駅より約150メートル内陸側に移設する案が出されました。ただし、運転再開時期は未定です。

 しかし、新しい駅の位置も海抜は低いです。現在は2.5メートル、防災対策でかさ上げしても11メートルです。東日本大震災クラスの津波が来れば、再び浸水する危険性もあります。そこで、女川町とJR東日本は周囲の山側へ乗客などを避難する方法も検討します。 
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20110929ddm041040166000c.html、asahi.com http://www.asahi.com/special/10005/TKY201109270745.html、石巻日日新聞ホームページ http://www.hibishinbun.com/news/olive_diary.cgi)

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南海ウイングバス南部、「岸和田1dayパス」発売!

 南海ウイングバス南部は、10月3日から2012年3月31日までの期間限定で、「岸和田1dayパス」を発売します。

 期間中のいずれか1日、岸和田市内の南海ウイングバス南部の路線バスが乗り放題です。ただし、南海ウイングバス南部の路線でも、和泉市にある東ケ丘線の箕形-和泉中央間やコミュニティバス(「ローズバス」)は乗ることができません。

 発売金額は大人700円、子供の設定はありません。岸和田駅前通店街内にある、カーネーション推進協議会オフィシャルショップ「和撫子」、ローソン南海岸和田駅前店、南海国際旅行岸和田バス定期券発売所、南海ウイングバス岸和田営業所のほか、バス車内でも発売します。また、このパスを提示すると、岸和田城やだんじり会館などの入館料割引などが受けられます。

 10月から始まるNHK朝の連続テレビ小説「カーネーション」の舞台となる岸和田。バスの路線は南海やJRの駅から郊外に伸びているので、山のほうに行かない限り元は取れないような気がしますが、プランによってはこのパスを使うのも選択肢に入れたほうがいいでしょう。

(追記1)
 2012年4月28日から、「岸和田1dayパス」が復活することになりました。販売期間が特に定められていないので、通年のようです。値段や有効区間などの条件は、2011年10月から2012年3月に発売されたときとほぼ同じです(今回からは、南海系列のコンビニ「アンスリー」の一部店舗でも販売することになりました)。

(追記2)
 2015年9月30日をもって、「岸和田1dayパス」の発売が終了することとなりました。
(参考:南海ホームページ http://www.nankai.co.jp/groupinfo/news/pdf/110921.pdf、http://www.nankaibus.jp/info/kishiwada1day/index.html、http://www.nankaibus.jp/info/20150907.html)

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東名音羽蒲郡インター-豊田ジャンクション間、車線を狭めて3車線化

 朝夕のラッシュ時や週末を中心に、年間300回の渋滞が発生する東名の音羽蒲郡インター-豊田ジャンクション間。この区間を運営する中日本高速道路は、10月21日からこの区間を3車線化することを発表しました。

 3車線化されるのが、上りは音羽蒲郡インター-豊田ジャンクション間の21キロ、下りは美合パーキングエリア-豊田ジャンクション間の15キロです。

 しかし、3車線になるといっても用地買収して、道路の幅が増えるのではありません。2014年度には新東名(浜松いなさジャンクション-豊田東ジャンクション間)が開通するので、そこまで持てばいいのです。考え出されたのが、車線や路肩の幅を狭めて、3車線分をひねり出すこと。車線の幅は従来の3.6メートルから3.25メートルに狭くなります。車線が狭くなるため、最高速度も従来の100キロから60キロにダウンします。100キロから60キロにダウンする箇所の前には、80キロ制限区間を設け、急減速にならないようにしています。事故を引き起こす可能性が高まるからです。規格を下げるのは好ましくないのですが、暫定的な措置ならやむを得ないでしょう。

 3車線化工事は、10月11~21日に行われる、東名集中工事で行われます。

(追記1)
 同じく渋滞の激しい、東名阪四日市インター付近(上りは御在所サービスエリア-四日市インター間の3キロ、下りは四日市インターを挟んで5キロ)も同様の方法で3車線化が行われることになりました。東名阪は1日に上下線で計10万台の利用があり、四日市インター付近では1キロ以上の渋滞が年900回発生します。車線の幅を3.5メートルから3.25メートルに狭め、路肩の幅は3メートルから0.75メートルになります。中央分離帯から0.5メートルをひねり出し、3車線にします。工事は2012年5月28日から行われ、終日、車線や速度を規制しながら実施します。2012年中に完成します。東名阪に並行して走る、新名神四日市ジャンクション-亀山西ジャンクション間が完成する2018年度以降に、元の2車線に戻します。

 なお、すでに車線の幅を狭めるかたちで3車線化を行った東名音羽蒲郡インター-豊田ジャンクション間では、渋滞が9割減ったようです。

(追記2)
 新東名浜松いなさジャンクション-豊田東ジャンクション間の開通時期は2015年3月ごろのようです。

(追記3)
 2016年2月に新東名の浜松いなさジャンクション-豊田東ジャンクション間が開通したことにより、東名の渋滞が大幅に減少しました。そこで2016年秋の集中工事において、3車線化した東名音羽蒲郡インター-豊田ジャンクション間を元の2車線に戻します。最高速度も時速100キロに戻ります。
(参考:中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/s/article/2011092290224717.html、http://www.chunichi.co.jp/s/article/2012032790005527.html、静岡新聞ホームページ http://www.at-s.com/news/detail/825772741.html、乗りものニュース http://trafficnews.jp/post/57561/)

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「たいよう」、「前売きっぷ」を全国のJR「みどりの窓口」で販売開始

 西鉄などと共同で運行していた「フェニックス」からけんか別れするかたちでデビューしたJR九州バスの「たいよう」。1日10往復しています。

 その「たいよう」の乗車券ですが、9月1日(10月1日以降乗車分)からJR九州以外の全国の「みどりの窓口」で販売を開始しました。ただし、JR東日本管内は2012年3月以降の販売開始となります。

 当然、乗車前に切符を買うので、割安の「前売きっぷ」料金が適用になります。4列シート車が2500円、3列シート車が3000円です。ただし、3500円となる独立シートは「みどりの窓口」では購入することができません。1日1往復ある2階建て車両の便は、ほとんどが独立シートなので、事実上「みどりの窓口」では予約することができないのでしょうか?

 同じくJR九州バスの宮崎方面には、新八代で九州新幹線と接続する「B&Sみやざき」もあります。こちらは残念ながら、JR九州以外の「みどりの窓口」では購入することができないようです。本州から宮崎への往復割引切符は、日豊線を小倉から使用するパターンしかないですが、小倉-宮崎間は4時間半かかります。1時間速い新八代経由をPRする意味でも、JR九州以外で「B&Sみやざき」の切符を売ってもいいのではないでしょうか? 来年2012年春には新大阪直通の九州新幹線が増発されます。現状のダイヤパターンから考えれば、熊本以南各駅に停まる便が新大阪直通になるでしょう。新八代にもある程度の直通「さくら」が停まるのかもしれません。新八代1回の乗り換えだけで、新大阪から宮崎に行くことができるのです。もっとも、伊丹から宮崎へは航空機の便がたくさんあるので、新幹線と「B&Sみやざき」の組み合わせを選択する人は少ないでしょうが。

 ところで、話は変わりますが、「たいよう」や「B&Sみやざき」は好調なのでしょうか?
(参考:JR九州ホームページ http://www13.jrkyushu.co.jp/newsreleaseweb.nsf/GeneralFrameset?OpenFrameSet、http://www.jrkbus.co.jp/kosoku_taiyo/、http://www.jrkbus.co.jp/kosoku_B&S/)

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「九州新幹線日帰り2枚きっぷ」発売!

 新大阪に直通する「みずほ」「さくら」の来春増便が行われる方向で進むなど、中長距離については明るい九州新幹線。課題は短距離です。駅の数は多いものの、利用者は低迷を続けています。

 そこで考え出されたのが、短距離用の割引切符をつくること。1か月ほど前に記事を書きましたが、それが実現することとなりました。

 その切符の名は、「九州新幹線日帰り2枚きっぷ」。2枚つづりの回数券ですが、有効期間はたったの1日です。発売期間、利用期間ともに10月1日から2012年3月31日までです。九州新幹線自由席のみ利用可能で、指定席への変更はできません。

 設定区間は、博多-新鳥栖、久留米、筑後船小屋、新大牟田間。1枚あたりの値段はそれぞれ1100円、1200円、1600円、2000円です。正規の乗車券・特急券と比べて、19.7~31.7%の割引です。今まで設定のなかった新鳥栖(ただし、鳥栖までの「2枚きっぷ」はあり)、久留米(「有明2枚きっぷ」はあり)のほか、「九州新幹線2枚きっぷ」の設定がある筑後船小屋、新大牟田についても安くなっています。「九州新幹線2枚きっぷ」の1枚あたりの値段はそれぞれ2000円、2500円ですから。

 ただ、これでは筑後船小屋や新大牟田などの筑後地方から「新幹線に乗ろう!」と思わせるだけの価格設定ではありません。「有明2枚きっぷ」(若干値上げされた熊本を除いては、新幹線開業前の「2枚きっぷ」と同じ価格)で「つばめ」に乗ることができるようにしたほうがいいですね。

 博多-熊本間には「つばめ」指定券2枚と「アミュプラザ博多ショッピングチケット(1500円分)」がセットになって、5500円の「ビックリつばめ2枚きっぷ」があります。6月10日から7月20日までの期間限定で売り出された切符ですが(発売期間は6月9日から7月19日まで)、延長が繰り返され、ついに2012年3月31日まで延長されることになりました(発売期間は前日の30日までです)。10月1日利用分からは、熊本に加えて、博多-新玉名間の設定も加わります。値段は熊本と同じです。前日までに切符を購入する必要があり、しかも「つばめ」限定ですが、片道2000円はインパクトのある価格設定です。余談ですが、「アミュプラザ博多ショッピングチケット(1500円分)」は、「つばめ」乗車当日に使わないといけないわけではないようです。博多近辺に住んでいる人なら、「つばめ」で熊本に往復した日と別の日に買い物に行って、「アミュプラザ博多ショッピングチケット(1500円分)」を使うという方法もあります。

 また、同じく10月1日からは、これまで設定がなかった福岡市内-新水俣、出水、川内間の「九州新幹線2枚きっぷ」を発売します。これで、博多とすべての九州新幹線停車駅との間に割引切符が設定されることになります。しかし、ライバルがいないこともあり割引率が低く、1.4~9.0%です。いちばん割引率の低い川内の場合、缶ジュースも買えません。
(参考:JR九州ホームページ http://www13.jrkyushu.co.jp/NewsReleaseWeb.nsf/Search/C69A16D992D530B84925791200384C7D?OpenDocument、http://www13.jrkyushu.co.jp/NewsReleaseWeb.nsf/Search/0E585E51165A48F84925791200384C75?OpenDocument、http://www13.jrkyushu.co.jp/newsreleaseweb.nsf/GeneralFrameset?OpenFrameSet、YOMIURI ONLINE http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/national/20110922-OYS1T00179.htm)

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静岡鉄道、15年ぶりに急行復活!

 静岡と清水を結び、JRに並行している静岡鉄道。静岡と清水が合併したので、静岡市内のみを走る鉄道となりました。

 その静岡鉄道ですが、10月1日にダイヤ改正を行います。目玉は15年ぶりとなる急行の復活。平日の6~8時台に、新静岡方面には通勤急行、新清水方面には急行を走らせます。通勤急行は13本運転され、途中、桜橋、狐ケ崎、御門台、草薙、古庄、日吉町に停車します。急行は9本運転され、県総合運動場、草薙、御門台、狐ケ崎、桜橋に停車します。通勤急行、急行は12分間隔で運転され、所要時間は16~17分です。通過駅の多い静岡近辺では、新静岡-県総合運動場間の普通を運転し、本数減をカバーします。

 ただ、改正前の時刻と比較すると、朝も晩も休日も少しずつ本数が減っているように見受けられます。現在は朝ラッシュ時は5分間隔ですが、改正後は(通勤)急行・全線通しの普通・区間運転の普通が12分間隔で繰り返されます。日中(休日を含む)は6分間隔が6~7分間隔になります。夕方ラッシュ時は5分間隔から6分間隔になります。始発や最終の時刻には変更はありません。
(参考:静岡鉄道ホームページ http://www.shizutetsu.co.jp/jikokuhyo/dia/news.pdf、http://www.shizutetsu.co.jp/jikokuhyo/railway_jikokuhyo.html、静岡新聞ホームページ http://www.at-s.com/news/detail/100062598.html)

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2012年7月、関空・伊丹経営統合

 このblogでも何回か取り上げた、関空と伊丹の経営統合。受け皿となる会社を来年、2012年4月1日に設立し、7月1日に経営統合が実行に移されることが閣議で決定されました。

 受け皿会社は来年4月の設立後に、国、地方自治体、経済界関係者からなる協議会で、運営の基本方針を話し合います。それを基に、7月に国交相が基本方針を決定します。

 受け皿会社は関空、伊丹の滑走路などの資産と、約4000億円の有利子負債を引き継ぎます。土地や残りの有利子負債などは子会社である土地保有会社が管理し、受け皿会社から土地代をもらって、有利子負債を減らしていきます。有利子負債を圧縮させるために運営権を民間に売却します。政府としては2015年度までに運営権を売却することを目標としていますが、国交省内部ではさらに早く売却したいと考えているようです。

 ちなみに、国交省政務官だった市村衆院議員(伊丹市などを選挙区とする、兵庫6区選出)が国交省内に立ちあげた、関西3空港の活用を話し合う検討会は、大阪府知事、兵庫県知事と会談する程度で、ほとんど何もしないまま終わりました。もともとやる意味がなかった検討会ですから。
(参考:MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110920/biz11092022090029-n1.htm、http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110913/biz11091301000000-n1.htm)

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東日本大震災の被災地のJR線をLRT化?

 東日本大震災で大きな被害を受けた、東北地方太平洋側の鉄道。三陸鉄道JR八戸線のように、ある程度の方向性が決まっているものもありますが、新しい市街地の場所が決まらないために、どこに通すか決まらないところもあります。

 そういう状況の中、JR東日本と地元自治体、国交省でつくる山田線、大船渡線、気仙沼線、石巻線のそれぞれの復興調整会議は12日までに、LRTなど新たな交通機関の導入も検討対象とすることを確認しました。自治体の復興計画に合わせてJR線を移設するだけでなく、市街地の交通手段として要望があればLRTなどの新設も考えるというのです。

 「LRTをつくる」というとよさそうな気もしますが、果たして実際につくるほどの需要はあるのでしょうか? 時刻表を見ると一目瞭然です。1~2時間に1本なので、さほど需要があるわけではありません。LRTの成功例としてよく取り上げられる富山ライトレールですが、あれは富山という都市がバックにあったからできたのであります。三陸にそれほどの都市はありません。JR西日本にはほかの路線もLRTに転換する構想がありますが、沿線に潜在需要がないと難しいです。赤字覚悟で自治体が責任を取ってくれるならともかく、「JR東日本は首都圏や新幹線でぼろ儲けだから、三陸のローカル線ぐらいは公共交通機関の責任で赤字を被るべきだ」という発想では、前に進みません。赤字を抑えるだけの「安かろう、悪かろう」路線になります。

 それを考えると、新たにLRT車両を投入するなどの大掛かりなことを止め、駅は橋上駅舎・跨線橋をつくらずに、構内踏切とスロープで対応するなど、エレベーターなどの機械を使わずにバリアフリー化するなどの対策にとどめるべきでしょう。町の近くは駅を増やし、若干増発すれば十分です。都電のように、スロープが長くなれば、わざわざ金のかかるLRT車両にしなくても(しかも電化が必要です。バッテリートラムなどの方法もありますが)、高床のものでもいいのです。
(参考:岩手日報ホームページ http://www.iwate-np.co.jp/311shinsai/sh201109/sh1109133.html)

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大阪-名古屋間に夜行バス

 西日本JRバスは、この10月1日からダイヤ改正を行います。

 今回の改正で最も変わり種は、「青春大阪ドリーム名古屋号」の新設。200キロもない、大阪-名古屋間に夜行バスができるのです。

 週末(金・土・休前日)と繁忙期のみ、JR東海バスと共同で1日1往復します。名古屋行きは湊町バスターミナルを22:30、大阪駅を23:00に出て、名古屋駅に6:04に着きます。大阪行きは名古屋駅を23:00に出て、大阪駅に6:02、USJに6:37に着きます。大阪側では千里ニュータウン、京都深草、草津駅に停車し、名古屋側では岐阜駅に停車します。12月からは大垣駅にも停車する予定です。車両は「青春」と名がついているため、4列シートでしょう。慣れていないときついと思われます。

 運賃は大阪-名古屋間で、片道3450円。昼間の名神ハイウェイバスが2900円なので、少々高いです。早期購入割引の「早売5」なら2930円、「早売1」なら3190円です。「青春18きっぷ」が1日あたり2300円、近鉄の株優が1500円程度であることを考えると、安さを求めるのではなく、時間を有効に利用したい人向けのものでしょう。新幹線でも1週間前までに買えば、「ひかり・こだま自由席用早特きっぷ」が4250円ですから。

(追記)
 12月から、当初の予定通り、大垣駅にも停車します。また、大阪行きについても湊町バスターミナルを経由するようになり(6:20着)、終点USJの到着が7:00になります。
(参考:西日本JRバスホームページ http://www.nishinihonjrbus.co.jp/news/110916_press.pdf、http://www.kakuyasubus.jp/tokai_kansai/osaka_dream_nagoya/index_20111202.html)

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北陸新幹線上越駅、公募すると珍名が続々

 2014年度に金沢まで延長される北陸新幹線。その途中、上越市には上越駅(仮称)が設置されます。信越線脇野田駅を移設して、在来線と接続させます。

 問題は駅名。「上越」だと問題があるのです。「上越」はもともと新潟県西部を指すものであり、1971年に高田市と直江津市が合併したときに、市名として採用されました。しかし、「上越」にはもうひとつの意味があります。国鉄が悪いといえば悪いのですが、JR線に上越線、そして上越新幹線があります。上越新幹線は東京から新潟に向かい、上越市は通りません。このまま仮称通り新幹線の駅を「上越」としてしまったら、混同してしまいます。

 話は長くなりました。上越市や商工団体などでつくる新幹線まちづくり推進上越広域連携会議は、駅名の公募を行いました(9月16日まで)。まだ最終集計はありませんが、8月18日までの間に3287通の応募があり、駅名の種類は1183種類にも上っています。

 問題はその中身。上越、高田、妙高、謙信、雪等の単語を組み合わせたものが多いですが、「もえ」「かに」など意味不明なものも結構見られます。何の関連があって名付けたのかはわかりません。

 上越駅(仮称)は開業すればそれなりの利用客が見込まれ、ウケ狙いの名前を付ける必要はありません。利用者の混同を防ぎ、かつ皆に親しまれる駅名が見つかるのでしょうか?

 もっとも、根本的な解決は市名を変更するしかありませんが、それはどうなったのでしょうか?

(追記1)
 アンケートの結果、11863通の応募があり、駅名の種類は3150もありました。その中で、一番の得票は「上越」。高齢者を除いては、一番の得票です。

 市の名前に問題があるといわれていても、やはり40年も続いた名前。それなりに定着しているのでしょう。

(追記2)
 新幹線まちづくり推進上越広域連携会議は、1月17日の会合で、新幹線駅の駅名を「上越」、「上越の前後に妙高や高田などの地域名をつける」、「妙高高田」の3案に絞り込みました。何らかのかたちで市名である「上越」を入れるべきだという声が多数を占めましたが、「妙高高田」にこだわる人もいました。

 合併してから40年も経つのに、未だに旧高田市にこだわっているのでしょうか? 若い人を中心に「上越」はそれなりに定着していますし、むしろ上越市を売り込むチャンスでしょう。
(参考:上越タウンジャーナル http://www.joetsutj.com/archives/51778095.html、新幹線まちづくり推進上越広域連携会議 http://shinkansen-joetsu-koiki-renkeikaigi.jp/bukai3/detail.php?id=29、asahi.com http://www.asahi.com/travel/rail/news/TKY201201170536.html)

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吹田、尼崎、灘駅に折り返し設備新設

 複々線の線路を駆使して、ライバル私鉄を圧倒するJR西日本のJR京都線、JR神戸線。看板列車の新快速が東は北陸の敦賀、西は播州赤穂まで走ります。

 しかし、いったん事故などでダイヤが乱れると、その影響は大きくなります。新快速などが大阪駅から遠いところまで走っているからです。JR西日本によれば、運休や30分以上の遅れが出るトラブルが年間約300件起きています。

 そこでJR西日本は、ダイヤの乱れが影響する範囲を小さくするため、吹田、尼崎、灘の3駅に折り返し設備をつくります。投資額は約17億円です。完成時期はそれぞれ、尼崎が2012年1月、吹田が同じく2月、灘が3月です。吹田、灘には上り線(米原方面)から下り線(姫路方面)に移動できる、渡り線をそれぞれ2本設けます(吹田には国鉄時代、普通の折り返しが多数あり、引き上げ線があるのですが、普通電車用なので長さが足らないのでしょうか?)。尼崎では12両編成でも下り線から上り線に折り返すことができるように、引き上げ線を延長します。

 これらの折り返し設備が完成したらどうなるのでしょうか? 京都-吹田間で事故があれば、半数の普通は吹田で折り返すことができます(残りの半数は大阪折り返し)。快速は新大阪まで旅客運転し、吹田-新大阪間は回送、吹田で折り返します。新快速も大阪以西で運転することができます。つまり、大阪駅までは通常の輸送ができるのです。これまでは、快速と普通が大阪駅で折り返すだけで、新快速は運休していました。

 尼崎は反対に、尼崎-西明石間で事故があっても、新快速が大阪駅まで運転できるようになります。灘は、大阪-灘間で事故があっても、姫路方面から三ノ宮への輸送がある程度はできるようにするためのもの。これまでは、すべての電車が大阪-西明石間で運休せざるを得なかったケースでも、普通だけは灘-西明石間での運転ができます。ところで、2016年度に新設されるというまや駅(仮称)にも、折り返し設備の話はありますが、これは灘駅のことを指しているのでしょうか?
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2011/09/page_721.html、神戸新聞NEXT http://www.kobe-np.co.jp/news/keizai/0004468476.shtml、毎日jp http://mainichi.jp/area/osaka/news/20110915ddlk27020380000c.html)

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紀勢線全線復旧は来年以降か?

 紀伊半島に大きな被害を与えた台風12号。鉄道も例外ではありません。橋が流されるなどの被害により、9月16日現在で、紀勢線熊野市-白浜間、南海高野線橋本-紀伊清水間が運休しています(いずれも代行バスはあります)。

 JR東海エリアについてみれば、熊野市駅付近の井戸川橋梁が流されたため、熊野市-新宮間が運休しています。その熊野市付近の橋は10月上旬には仮復旧しますが(速度制限はあります)、問題はJR西日本エリアの新宮駅。ここの信号設備が復旧しない限り、何ともなりません。

 一番運休距離が長いのが、JR西日本エリア。白浜-串本間は9月17日に、串本-紀伊勝浦間は同じく26日に運転再開します。特急も2往復が串本(17日から)・紀伊勝浦(26日から)まで走ります。問題は、紀伊勝浦-新宮間。那智勝浦町の那智川橋梁が流されたためです。JR西日本によれば、ここの復旧には時間がかかり、年内は難しいようです。

 また、特急については、白浜以北でも運休している列車があります(紀勢東線の「ワイドビュー南紀」も2往復しか運転していません)。車両が足らないためです。白浜駅に留置中の「オーシャンアロー」編成は、床下が浸水したために当分の間は使用不可能です。新宮にある「オーシャンアロー」編成と「スーパーくろしお」2編成は、線路がつながっていないため、持ってこようがありません。

 先ほども述べましたように、運休しているのは紀勢線だけではありません。南海高野線も、ひと駅ではありますが、運休しています。橋本-紀伊清水間の紀ノ川橋梁がずれているため、この区間を運休しているのです。特急は橋本以南運休、普通のみ紀伊清水-極楽橋・高野山間を折り返し運転しています。ただ、高野下折り返しはほとんどなく、平日の日中は1時間に1本しか運転されません。

(追記1)
 来年になるともいわれていた紀勢線の全線復旧ですが、JR西日本エリアの紀伊勝浦-新宮間も年内に運転再開できる見込みとなりました。

 JR東海エリアの新宮以東については、熊野市駅付近の井戸川橋梁の仮復旧及び新宮駅の信号設備の復旧に目途が立ったため、10月11日から所定ダイヤで運転再開の予定となりました。特急「ワイドビュー南紀」も、臨時を除いた1日4往復が運転されます。

(追記2)
 南海高野線の不通区間は28日から工事を始め、10月4日に復旧しました。
(参考:JR東海ホームページ http://railway.jr-central.co.jp/jikoku/_pdf/kisei_line.pdf、http://jr-central.co.jp/news/release/nws000865.html、JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2011/09/page_721.html、http://www.westjr.co.jp/press/article/2011/09/page_765.html、南海ホームページ http://www.nankai.co.jp/traffic/info/20110905/index.html、asahi.com http://www.asahi.com/national/update/0914/OSK201109140201.html、http://www.asahi.com/kansai/travel/news/OSK201109280038.html、中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/s/article/2011091590191902.html)

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JR四国、高松駅と坂出駅にICカード設置

 JR6社で唯一、未だにICカードが導入されていないJR四国。2014年度までに導入する予定です。

 ところがそのJR四国の高松駅、坂出駅において、今年度中にJR西日本のICカード「ICOCA」を使うことができる改札機を設置します。しかも数千万円ともいわれる設置費用は、JR西日本が払います。

 高松駅と坂出駅にICカード対応の改札機を置く理由は、両駅は関西方面からのビジネスマンや観光客が多く利用するからです。岡山も橋を渡ればすぐなので、通勤・通学客も多いです。本格導入の前に、両駅で導入するのは望ましい話でしょう。他社エリアにまたがって利用できるようになるのは、下関に続くものです。

 ICカードの導入にはシステムの変更や改札の設置費用に数百億円かかりますが、これは独立行政法人鉄道・運輸機構から資金調達することになります。ほかのJR5社や主要私鉄と共通で使えるものにしたいようです。

 さて、四国でも私鉄はすでにICカードを導入しています。そちらはどうでしょうか? 高松琴平電気鉄道は、「IruCa」を21万枚発行しています。「IruCa」は技術的にはJRや私鉄の主要カードと同じで、相互利用できますが、問題はシステム改修にかかる費用。数十億円かかります。そこで、高松琴平電気鉄道は、システム改修費が数億円で済む香川県内のみ相互利用できる方向で考えているようです。

 これに対して、土佐電気鉄道(高知県内の鉄道・バス5社で利用できる「ですか」を7万枚発行)や伊予鉄道(「い~カード」を48万枚発行)は、規格がJRや主要私鉄と違い、独特の割引制度を導入していることもあり、JRなどとの相互利用は考えていないようです。乗車ポイントを貯めて割引を受ける「ですか」と、直接約10%割引する「い~カード」も割引方法が違うため、相互利用はできません。

(追記1)
 9月26日、JR西日本・JR四国から高松、坂出両駅の「ICOCA」導入について正式な発表がありました。

 高松、坂出の両駅に「ICOCA」専用の改札機を置き、JR西日本の岡山地区の「ICOCA」エリア内の駅との間で利用できるようになります。両駅では「ICOCA」を販売せず、両駅を区間に含む「ICOCA定期券」も発売されません。

 高松、坂出両駅の「ICOCA」導入は2012年春を予定しています。

(追記2)
 JR四国は2014年春以降に「ICOCA」を使用できる駅を増やす方針のようです。対象となるのは予讃線高松-多度津間及び瀬戸大橋線児島-宇多津間にある13駅です。「ICOCA」の販売なども行います。

 確かに各駅にICカードを置いてもペイできるのは高松近郊ぐらいでしょうから、JR西日本のシステムをそのまま使うのは合理的な判断かもしれません。
(参考:asahi.com http://mytown.asahi.com/ehime/news.php?k_id=39000151108310004、JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2011/09/page_771.html、四国新聞社ホームページ http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/economy/20120207000159、JR四国ホームページ http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/12-07-30/01.htm)

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Bクラスでも真弓監督続投?

 東日本大震災の影響で開幕が遅れましたが、それでも残り30試合程度となった2011年のペナントレース。ダントツの最下位である横浜を除いては、まだクライマックスシリーズに出場できる可能性を残しています。

 そんな中、阪神の南社長は12日、たとえクライマックスシリーズを逃しても、真弓監督が続投することを明言しました。今年も采配に変化が見られず、肝心なところで負けてはいますが、それでも続投のようです。次期監督に適当な人がなく、春先の不振を何とかカバーし、若手の起用に積極的であること(その割には打てない、守れない金本選手をスタメンで使い続けていますが)が理由のようです。

 しかし、真弓監督は3年目。1年目ならともかく、結果が問われる時期です。広島あたりのように戦力が厳しいならば「健闘した」との評価もできますが、阪神の戦力は充実しています。最低でもAクラスは当たり前です。シーズン途中で解任させる必要はありませんが、このままならシーズン終了後には厳しい総括が必要でしょうね。

(追記)
 真弓監督続投の方針にはファンからの批判が強く、ついに、クライマックスシリーズに進出できなかったならば、監督を解任する方針に変わりました。

 もともとの戦力を考えたら当然のことでしょうね。
(参考:デイリースポーツオンライン http://www.daily.co.jp/tigers/2011/09/13/0004462281.shtml、時事ドットコム http://www.jiji.com/jc/c?g=spo&rel=j7&k=2011101300876)

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11月19日からE5系、「はやて」「やまびこ」にも投入!

 先日、10月の三連休にE5系を「はやて」として使う記事を書いたばかりですが、新たなニュースが入ってきました。E5系が3編成増備されるのに対応して、11月19日から「はやて」「やまびこ」にも使われるようになるのです。今度は定期列車です。

 新たにE5系が投入されるのは「はやて」が3往復(東京-新青森間2往復と東京-盛岡間1往復)と「やまびこ」が1往復(東京-仙台間)。これにより、いずれの駅も、少なくとも片道1本はE5系が停まることになります。「グランクラス」の営業も「はやぶさ」同様に行うので、どこの駅でも「グランクラス」を使うことができるのです。「やまびこ」にも使われるので、自由席も登場します。ただし、最高速度は「こまち」用のE3系を併結しているため、時速275キロに抑えられます。

 料金についていえば、E5系が使われる「はやて」「やまびこ」でも、従来のものと変わりません。「はやぶさ」にかかる追加料金はいらないのです。E5系を使うとは言っても、時速300キロ運転しないからでしょうか? 「グランクラス」料金は「はやぶさ」と同額なので、東京-新青森間を乗り通すと追加料金の500円だけ安くなります。これは10月の三連休の臨時列車と同じですね。
(参考:JR東日本ホームページ http://www.jreast.co.jp/press/2011/20110912.pdf)

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九州新幹線直通列車、来春増発へ

 数々の調査で人気があるにもかかわらず(JR西日本の話では、3月12日から7月末までの「みずほ」「さくら」の平均乗車率は6割強で、山陽新幹線の平均を2割ほど上回っています)、車両が足らないため、1日15往復しかない新大阪からの直通列車。以前からはありましたが、来年春のダイヤ改正で、20往復以上に増やすようです。

 JR西日本、JR九州の両社ともに直通列車の増便については合意していますが、具体的な本数、時間帯、停車駅については協議中とのことです。年内には新しいダイヤを決定します。

(追記)
 来年春のダイヤ改正では、全体の運行本数は大きく変わらず、新大阪からの直通列車が増えることになります。「ひかりレールスター」と九州新幹線で完結する「さくら」を1本にまとめ、2本目の直通列車とする案が有力のようです。増発される列車が鹿児島中央発着かどうかは「未定」とのことですが、現状のダイヤでは、熊本以南が各駅停車の便となっています。
(参考:西日本新聞ホームページ http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/262637、南日本新聞ホームページ http://www.373news.com/modules/pickup/index.php?storyid=34980)

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そもそも貨物駅をなしにする前提がおかしい

 以前の記事の続報です。

 沼津駅が高架化すれば、駅に隣接する貨物駅や車両基地はどこかに移転しないといけません。貨物駅については原地区に移す計画ですが、原地区の地権者は反対しています。

 そんな中、8月23日に沼津市内で公聴会が行われました。そこで、川勝静岡県知事は、仮に貨物駅を移す必要がなくなった場合、どういう施設を望むかを市民に提案しました。地権者はそれを受けて、9月5日に高齢者医療や健康をテーマとした拠点とする構想を知事に示しました。高齢者医療や介護の研究機関の「長寿医療センター」をつくり、その周辺に健康増進のための自然公園や市民農園・果樹園、スポーツ施設などを配置する「ふじのくに健康文化タウン」の造成を目指すというものです。48人の地権者中46人がこの構想に賛同しています。

 しかし、沼津駅の高架化をやる以上は、(JR貨物が「沼津に貨物駅はいらない」と言わない限り)代替の貨物駅を用意するのは当然のことです。高架化をあきらめない以上、どこかに貨物駅はつくらないといけません。貨物駅のない高架化はあり得ない話です。

 ですから、知事の発言は何の意味もないものです。高架化をあきらめ、現在の位置に沼津の貨物駅が残らない限り。
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/area/shizuoka/news/20110906ddlk22010177000c.html)

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「としまえん」を買収して公園に?

 東京都練馬区にある遊園地「としまえん」。東京に住んでいる人にとっては、おなじみの遊園地です。

 ところが、東京都はこの「としまえん」をつぶして、避難所として使える公園として整備する方針です。もともと、東京都は「としまえん」の場所を練馬城址公園として整備する予定でした。東日本大震災を受け、この計画が50年以上経って実施に移されることになります。

 ただ、「としまえん」をつぶして公園にするためには、所有者である西武グループから買収する必要があります。数百億円かかりますが、これから交渉を行うようです。

 もっとも、「としまえん」をつぶして避難所にするのは、東日本大震災のときに都内に帰宅困難者があふれたためです。練馬区は大規模な公園が点在していますし、それを理由にするのなら、都心につくらないと意味がないでしょう。練馬までたどり着くこと自体が困難なのです。

 どうも、本来の避難所建設の目的とは違う、怪しいにおいがありますね。

(追記1)
 「としまえん」は2020年8月31日に閉園となります(隣接する温泉施設は2020年9月以降も営業します)。跡地は「ハリーポッター」のテーマパークなどが整備される計画です。

(追記2)
 「としまえん」の跡地にできる「ハリーポッター」のテーマパークは、2023年6月16日に開業します。
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/select/wadai/news/20110910k0000m040086000c.html、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110909-OYT1T00643.htm、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/97106、朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/ASR3H65J3R3HULFA02N.html)

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「東京往復スーパー早特きっぷ」期間限定で発売!

 JR西日本は、岡山・広島などから東京・横浜へ非常にお得な「東京往復スーパー早特きっぷ」を期間限定で発売します。

 普通車用とグリーン車用(新尾道・三原発の設定なし)があり、「のぞみ」の普通車指定席(グリーン車用はグリーン車)を利用することができます。「のぞみ」が停車しない新尾道・三原発のものについては、福山まで「ひかり」「さくら」「こだま」の普通車自由席を利用することができます。

 この「東京往復スーパー早特きっぷ」、先ほども書きましたが、期間限定の切符です。発売期間は9月16日から12月7日まで、利用期間は10月14日から12月31日までです(出発は12月29日まで)。有効期間は3日間です。「ゆき」乗車日の28日前から22日前まで発売され、席数限定の切符です。しかし、1か月前の発売と同時に満席になった場合などは、全く発売されません。切符を買うときには「ゆき」「かえり」の座席を指定して買うことが必要で、列車の変更はできません。乗り遅れたら、「ゆき」は新たに特急券を買う必要がありますが、「かえり」は当日中の「のぞみ」「みずほ」「ひかり」「さくら」「こだま」普通車自由席に乗ることができます。

 驚きなのはその値段。普通車指定席の場合、岡山から東京都区内・横浜市内までが24000円、福山・新尾道・三原・広島市内から東京都区内・横浜市内までが26000円です。片道あたりにすると、それぞれ12000円、13000円です。7日前までに買えばよい「のぞみ早特往復きっぷ」では岡山からが28000円(片道あたりだと14000円)、広島市内からが31000円(片道あたりなど15500円)なので、さらに安いです。格安の切符だけに制約はありますが、それだけの価値があります。

(追記1)
 全日空は、11月1日から新型航空機ボーイング787を羽田-岡山・広島線に投入します。JR西日本の「東京往復スーパー早特きっぷ」はそれを受けてのものでしょう。

(追記2)
 「東京往復スーパー早特きっぷ」は2012年9月まで発売期間が延長されることになりました。

(追記3)
 JR西日本は、「東京往復スーパー早特きっぷ」「のぞみ早特往復きっぷ」を2013年3月31日出発分まで継続設定するとともに、2012年10月1日出発分から新岩国駅・徳山駅・新山口駅発のものも発売します。「東京往復スーパー早特きっぷ」の値段(普通車用)は新岩国から東京都区内・横浜市内までが27000円、徳山からから東京都区内・横浜市内までが28000円、新山口からから東京都区内・横浜市内までが29000円です。なお、2012年10月1日出発分から、「東京往復スーパー早特きっぷ」の発売期間を「ゆき」乗車日の21日前から14日前までに変更します。

 新岩国発などの設定を行った背景として、2012年12月13日から、岩国錦帯橋空港が開港することが考えられます。余談ですが、かつての広島の空の玄関口、広島西飛行場は11月15日に廃港になり、ヘリポートとなります。

(追記4)
 「東京往復スーパー早特きっぷ」「のぞみ早特往復きっぷ」は2013年9月30日出発分まで継続設定されることになりました。

(追記5)
 「東京往復スーパー早特きっぷ」「のぞみ早特往復きっぷ」は2014年3月まで発売期間が延長されることになりました。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/items/20110907.pdf、http://www.westjr.co.jp/press/article/2012/02/page_1524.html、http://www.westjr.co.jp/press/article/2012/08/page_2477.html、http://www.westjr.co.jp/press/article/2013/02/page_3362.html、http://www.westjr.co.jp/press/article/2013/08/page_4365.html、全日空ホームページ http://www.ana.co.jp/dom/promotion/787dms/#topic1、中国新聞ホームページ http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201209040009.html)

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明知鉄道食堂車に洋食デビュー

 明知鉄道の看板列車は食堂車付き急行の「大正ロマン1号」。和食メインのメニューのため、JTBの時刻表では「和食堂車」のマークが載っています。

 ところがこの明知鉄道の食堂車に、洋食がデビューすることになりました。ハヤシライスをメインとした「えなハヤシ御膳」です。恵那市内の和食店、洋食店、すし店でつくる「恵那ハヤシライスどぉっ~と混む」が恵那市の新しい味として売り出そうと考案したのです。恵那市山岡町特産の細寒天の原料である天草を食べて育った寒天豚のステーキ、ハヤシライスのルーを巻いた巻き寿司、コロッケ、古代米などがある弁当タイプになっています。値段は往復の切符込みで3500円です。

 なぜ恵那でハヤシライスなのでしょうか? それは、ハヤシライスの考案者とされ、ハヤシライスの語源のひとつになっている早矢仕有的が、岩村藩出身であるからです。「えなハヤシ御膳列車」が運転される9月8日は、その早矢仕有的の誕生日なのです。

(追記)
 9月8日の「えなハヤシ御膳列車」は満席で、早速2回目の運行が決定しました。次回は、11月8日です。
(参考:明知鉄道ホームページ http://www.aketetsu.co.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=9、http://www.aketetsu.co.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=11)

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八戸線全線復旧は2012年度初め

 かなり前の記事ですが、備忘録を兼ねて書きます。

 現在、種市以北が復旧している八戸線。東日本大震災による運休が続いているのは種市-久慈間です(バスによる代行運転を行っています)。その種市-久慈間についてJR東日本は、2012年度初めに運転再開を目指す方針です。八戸線の場合は、震災前の位置でそのまま復旧するので、都市計画等の必要がなく、津波の被害を受けた路線としては比較的早く全線復旧できるのでしょう。

(追記)
 八戸線は、2012年3月17日(ダイヤ改正日)から全線での運転を再開します。なお、運転再開に向けた準備のため、運転再開前の1週間程度、階上-種市間も運休し、バス代行となります。
(参考:JR東日本ホームページ http://www.jr-morioka.com/pdf/press/pdf_1311827649_1.pdf、http://www.jr-morioka.com/pdf/press/pdf_1324011458_1.pdf)

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九州新幹線ライバル航空路線、やはり利用者減少

 九州新幹線のライバルと言えば、短距離がバス(夏休みは、そのバスにも焦点を置いて九州に出かけました)で長距離が航空機。バスは福岡-熊本間の「ひのくに号」のように、価格と市内各地に停まるきめ細かさ、本数を武器にして、新幹線開業前よりも利用者が増えているところもあります。それでは航空機はどうでしょうか? 少し前のデータですが、紹介します。

 3~6月の定期便乗客数でみると、福岡-鹿児島線で約57%減(前年同期比)の1.96万人、伊丹-鹿児島線で約31%減の22.6万人でした。開業1か月間の状況と同じような傾向を示しています。

 航空機はいったん飛び立てば速いですが、空港は市内から離れていてアクセスに時間がかかり、搭乗手続きにも時間がかかります。もともと、新幹線の開業で航空機の利用が減るのは想定され、少ない乗客でも採算がとれるように機体を小型化するなどの対策はとっているのですが、それでも厳しいようです。ある意味、航空機が鉄道でも対応できる比較的短い距離から撤退し、他の交通機関が対応できないような長距離の輸送に専念できるようになるのは、望ましいことでもありますが。

(追記)
 JR西日本の推計によれば、九州新幹線全線開業で新大阪-鹿児島中央間で直通列車が走るようになったことにより、空路を含む旅客市場が関西-鹿児島間で約3割、関西-熊本間で約4割拡大したとしています。確かに鉄道のシェアは拡大しましたが、パイが増えたため、航空機も大きくは落ち込んでいないようです。
(参考:YOMIURI ONLINE http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/national/20110818-OYS1T00205.htm、西日本新聞ホームページ http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/296692)

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E5系、10月9、10日に「はやて」で起用

 今年3月に「はやぶさ」用としてデビューしたE5系。最高速度320キロ(2012年度末予定)の俊足と、豪華車両「グランクラス」が売りです。

 ところがそのE5系、臨時列車ではありますが、「はやて」で使われることになりました。10月9、10日に運転される「はやて360号」です。新青森を14:54に出て、途中、八戸、盛岡、一ノ関、仙台、大宮、上野に停車し、終点東京には18:24に着きます。一ノ関に停まるため、「はやて」としているのでしょうか? ただし、一ノ関にも「はやぶさ」追加料金の設定はありますが。

 「はやて」とは言え、E5系を使用する列車であるため、「グランクラス」は通常通り営業されます。また、東京-新青森間で500円かかる「はやぶさ」追加料金は不要です。通常の「はやて」と同額です。「グランクラス」も、「はやぶさ」で乗る場合より500円安いです(東京-新青森間の全線利用の場合)。
(参考:交通新聞社ホームページ http://www.kotsu.co.jp/index.php?cID=1798)

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琵琶湖線瀬田-石山間にも新駅か?

 JR西日本は、琵琶湖線瀬田-石山間にも新駅をつくる方針です。

 新駅は瀬田川の東が候補地とされ、6月にJR西日本から大津市に、新駅についての打診がありました。大津市はJR西日本と勉強会をつくり、新駅建設の課題について協議を始めました。費用負担などが決まっていないため、新駅の開業時期は未定ですが、大津市としては住民の利便性の向上や渋滞の解消につながるとして、前向きな姿勢を見せています。

 新駅の候補地とされているところは、宅地開発やマンションの建設が進んでいて、人口の増加が続いています。隣接する瀬田、石山の乗降客数(2009年度、1日平均)はそれぞれ約3.4万人、約4.8万人です。隣の南草津-瀬田間にも新駅建設の動きがあり、期待が持てるエリアであります。
(参考:京都新聞ホームページ http://www.kyoto-np.co.jp/sightseeing/article/20110825000022)

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九州新幹線とそのライバルたち(9)

 新幹線新大阪駅から阪和線方面に行く場合、まず新快速などで大阪駅に行き、そこから「関空・紀州路快速」に乗り換えるのが一般的な方法だ。しかし、天王寺での乗り換えはいらなくなったが、依然として多くの人が乗り降りする大阪駅での乗り換えは必要である。新快速や「関空・紀州路快速」は混んでいて、大きな荷物を持った身にはつらい。

 しかし、新大阪から阪和線方面に直通する電車が1時間に2本(朝夕は3本)ある。関空に行く特急「はるか」と南紀に行く「くろしお」などだ。「はるか」に関して言えば、朝の京都行きと夕方以降の関西空港行きは、和泉府中と日根野にも停まる(「くろしお」系統は日中でも日根野に停まるものがそれなりにあり、朝夕は和泉砂川などにも停まる)。空港への利用者のほかに、阪和線の利用者も使えるのだ。

 ただ、当然のことながら「はるか」は特急。運賃のほかに特急料金がかかる。和泉府中まで、自由席でも630円、お盆のような繁忙期の指定席だと1340円もかかる。新幹線の切符とセットで乗継割引が適用されるならともかく、そうでなければ高い。

 ところが、JR西日本のクレジットカード会員限定ではあるが、乗車の前日か当日にパソコンや携帯電話で予約すると、何と新大阪から和泉府中まで指定席が500円。格安のサービスがある。「みどりの窓口」で切符を引き換える必要もなく、プリントアウトした紙か携帯の画面を見せればよい。JR西日本のクレジットカード会員のみという非常に厳しい制約があるが、思い立ったらすぐに予約できる便利な切符だ。

 帰りの「さくら566号」の車中で「はるか」に乗ることを思い立ち、姫路を過ぎてから予約にチャレンジ。途中、新神戸付近のトンネルで通信できないこともあり時間がかかったが、新大阪に着く前に予約が完了した。慣れればもっとスムーズにいくだろう。

 新大阪で予約した「はるか33号」を待つ。自由席の乗車位置には、これから海外に行くであろうか、大きい荷物を持った人を見掛ける。指定席の客はあまりいない。

 「はるか33号」は左手に大阪駅を見ながら貨物線を通る。仮設でも何でもいいから、大阪駅近くに駅が欲しいところだ。少々遠くても「大阪駅」と名乗れば、関空は40分程度で行くことができることになる。北梅田の再開発を待たずに実行してもらいたいものだ。

 「はるか33号」は阪和線のダイヤを縫って進むため、ゆっくりと進む。旅の余韻を楽しむかのように、緩やかな時が流れる。やがて「はるか33号」は和泉府中に到着した。自由席を中心に、意外と多くの人が降りた。

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九州新幹線とそのライバルたち(8)

 鹿児島中央でお土産とお弁当を買い揃え、いよいよ「さくら566号」に乗る。

 新大阪まで直通する「さくら」は、N700系が使われる。8両編成のバージョンはJR西日本のものとJR九州のものがあるが、今日のはJR九州のバージョン、8000番台だ。ただ、両者とも基本的な構造は同じなので、JR九州らしい派手さはない。発車20分ほど前にドアが開き、客が乗り込む。鹿児島中央を出た。席は結構埋まっている。

 新八代までの既開業区間は、トンネルの連続。チラッと見える東シナ海が逆に印象的だ。最初の停車駅、川内で早速乗降ともにある。新八代から未乗車区間になり(昨日は熊本までしか乗っていない)、平野部を走って熊本に到着。これで全国の鉄軌道を「完乗」した。すでに3月末に開業した名古屋市地下鉄桜通線にも乗っているので、当分は新規開業路線はない(一番早くて2013年の可部線延長か?)。新規開業路線ができると全国どこにでも乗りに行かないといけないとはいえ、当分そういう路線がないというのは残念なことだ。

 新大阪直通の「さくら」は、博多-熊本間は久留米のみに停まるのが基本パターンであるが、この「さくら566号」は新玉名、新鳥栖に停車する代わりに、久留米を通過する。利用者が少ないと言われる新玉名に停まる貴重な「さくら」だ。さてその新玉名、さすがに新大阪直通の列車ということもあって、乗る人はそれなりにいる。

 博多からは山陽新幹線。流して走っていたように感じられた九州新幹線のときとは違って、スピードを出して走っているように感じられる。博多で降りる人は結構いるが、その分乗ってくる。ほかの停車駅でも同じで、降りた分だけ乗ってくる。空き始めたのは、姫路を出てからだ。(続く)

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九州新幹線とそのライバルたち(7)

 バスが時間通りに着いたので、鹿児島では2時間あまり余裕がある。降りたのは繁華街の天文館。ここまで来たからには、「白熊」を食べる。言うまでもないが、「白熊」は鹿児島ならではのかき氷。ミルクをかけて、その上にフルーツで熊の顔を描いている。元祖の「むじゃき」は、ビル全てが飲食店で、中華からイタリアンまである。どこでも「白熊」を食べることができる。1階の中華料理店に入ったが、まだ10時なのにテーブルは埋まっている。1人なのでベビーサイズで十分だ。

 鹿児島も路面電車の走る街。たまたま停留所に行くと低床車両(とは言っても、走り出してから10年経っている)が停まっていたので、取りあえず鹿児島駅前まで行く。乗った時点では混んでいたが、繁華街を越えて行く人がいる訳なく、次々に降りていく。誰ひとりいなくなった。

 鹿児島駅前に着く。ここまで来たら、JRの鹿児島駅で帰りの切符の発駅を鹿児島中央から鹿児島に変更する。距離の都合で運賃は変わらない。鹿児島は、とてもその名前にふさわしくないような寂れた駅。長くて暗いホームがその印象を強くする。

 やがて鹿児島中央行きの電車(鹿児島11:09発)がやってきた。817系の2両編成から次々に降りてくる。駅前には何もないので、路面電車などで繁華街に向かうのだろうか? もっとも、そのまま乗っている人も多いが。

 トンネルをくぐり抜け、4分ほどで終点の鹿児島中央に到着。この電車も新しいが、ほかの列車もJRになってからのもの。国鉄時代からの車両が結構残っていると思っていただけにいい意味で意外だ。(続く)

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