« 東日本大震災の被災地のJR線をLRT化? | Main | 静岡鉄道、15年ぶりに急行復活! »

2012年7月、関空・伊丹経営統合

 このblogでも何回か取り上げた、関空と伊丹の経営統合。受け皿となる会社を来年、2012年4月1日に設立し、7月1日に経営統合が実行に移されることが閣議で決定されました。

 受け皿会社は来年4月の設立後に、国、地方自治体、経済界関係者からなる協議会で、運営の基本方針を話し合います。それを基に、7月に国交相が基本方針を決定します。

 受け皿会社は関空、伊丹の滑走路などの資産と、約4000億円の有利子負債を引き継ぎます。土地や残りの有利子負債などは子会社である土地保有会社が管理し、受け皿会社から土地代をもらって、有利子負債を減らしていきます。有利子負債を圧縮させるために運営権を民間に売却します。政府としては2015年度までに運営権を売却することを目標としていますが、国交省内部ではさらに早く売却したいと考えているようです。

 ちなみに、国交省政務官だった市村衆院議員(伊丹市などを選挙区とする、兵庫6区選出)が国交省内に立ちあげた、関西3空港の活用を話し合う検討会は、大阪府知事、兵庫県知事と会談する程度で、ほとんど何もしないまま終わりました。もともとやる意味がなかった検討会ですから。
(参考:MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110920/biz11092022090029-n1.htm、http://sankei.jp.msn.com/economy/news/110913/biz11091301000000-n1.htm)

| |

« 東日本大震災の被災地のJR線をLRT化? | Main | 静岡鉄道、15年ぶりに急行復活! »

飛行機、空港」カテゴリの記事

Comments

>もともとやる意味がなかった検討会ですから。

3空港すべてを維持する前提での論議は無意味でしょう。

とは言え、今回の伊丹関空統合案は、いかにも一時凌ぎ・問題先送り策である感は否めない。

まず、想定されている経営権売却の目途がないこと。

かつ、3空港の将来像が全く見えない。
前原元国交相は、将来的には伊丹廃港も検討と言っているが、あくまで検討というだけの話。
しかも、当面は伊丹のフル活用といった話もある。
伊丹フル活用の方向に一旦舵を切れば、将来的な廃港は一層困難になる。

それでも、伊丹に助けてもらっている以上、関空サイドも文句は言えまい。

地元も国も、関空の失敗は認めたくないのだろうが、関空は失敗ということを率直に認め、きちんと向き合う覚悟がなければ、この問題は解決しない。

Posted by: かにうさぎ | 2011.09.27 09:26 PM

 かにうさぎさん、おはようございます。

* しかも、当面は伊丹のフル活用といった話もある。

 今さら伊丹をフル活用する必要はないですね。拡張できず、時間の制約のきつい空港には、将来性はありません。

 短期的には利便性に見合う相当の負担を課し(「便利だ」というなら、それなりの高い料金も負担できるはず)、中長期的には廃港にするのが望ましい方向でしょう。

* それでも、伊丹に助けてもらっている以上、

* 地元も国も、関空の失敗は認めたくないのだろうが、

 関空は卑屈になる必要はありません。

 飛ばせば飛ばすだけ赤字になるような空港ではありません。強気になっていいのです。

Posted by: たべちゃん | 2011.09.28 04:52 AM

>短期的には利便性に見合う相当の負担を課し

その必要はないでしょう。経営統合にも関わらず、補給金は従来通り支給されるからです。

http://www.asahi.com/kansai/sumai/news/OSK201110010018.html

事実上、補給金の2重取りになるような話です。

>飛ばせば飛ばすだけ赤字になるような空港ではありません。

多くの地方空港も、建設コストは別建てにし、ターミナルビル・駐車場等の収益を合計すれば黒字になっています。別に関空に限った話ではありません。
だからこそ、関空会社も含め、空港ビル会社などは、役人の気楽な天下り先になっているのです。

「関空は利払いがなければ優良会社だ」というのは当たり前の話で、むしろ、世界一高い着陸料他、色々な名目で利用者や航空会社からぼったくって、赤字になる方がおかしいわけです。

Posted by: かにうさぎ | 2011.10.01 11:51 AM

 かにうさぎさん、おはようございます。

* その必要はないでしょう。

 空港があるときは騒音問題で追い払おうとし、空港がなくなれば廃港に反対、「便利だ」という割にはそれに見合った負担はしない、強欲ですね。

 こんな態度では、関西の航空事情をゆがめるのは当然です。

* 多くの地方空港も、建設コストは別建てにし、

 それなら、空港ビル会社への地代を上げるなどして、空港本体の収益を改善すればいい話です。

* 「関空は利払いがなければ優良会社だ」というのは

 建設費が国費がなされていたら、すでに着陸料等の値下げで収益を還元できる段階です。

 そのためにも、国の補助金、伊丹への負担金など考えられるものは活用して、少しでも有利子負債の圧縮に努めたほうがよいでしょう。

Posted by: たべちゃん | 2011.10.02 06:57 AM

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 2012年7月、関空・伊丹経営統合:

« 東日本大震災の被災地のJR線をLRT化? | Main | 静岡鉄道、15年ぶりに急行復活! »