九州新幹線ライバル航空路線、やはり利用者減少
九州新幹線のライバルと言えば、短距離がバス(夏休みは、そのバスにも焦点を置いて九州に出かけました)で長距離が航空機。バスは福岡-熊本間の「ひのくに号」のように、価格と市内各地に停まるきめ細かさ、本数を武器にして、新幹線開業前よりも利用者が増えているところもあります。それでは航空機はどうでしょうか? 少し前のデータですが、紹介します。
3~6月の定期便乗客数でみると、福岡-鹿児島線で約57%減(前年同期比)の1.96万人、伊丹-鹿児島線で約31%減の22.6万人でした。開業1か月間の状況と同じような傾向を示しています。
航空機はいったん飛び立てば速いですが、空港は市内から離れていてアクセスに時間がかかり、搭乗手続きにも時間がかかります。もともと、新幹線の開業で航空機の利用が減るのは想定され、少ない乗客でも採算がとれるように機体を小型化するなどの対策はとっているのですが、それでも厳しいようです。ある意味、航空機が鉄道でも対応できる比較的短い距離から撤退し、他の交通機関が対応できないような長距離の輸送に専念できるようになるのは、望ましいことでもありますが。
(追記)
JR西日本の推計によれば、九州新幹線全線開業で新大阪-鹿児島中央間で直通列車が走るようになったことにより、空路を含む旅客市場が関西-鹿児島間で約3割、関西-熊本間で約4割拡大したとしています。確かに鉄道のシェアは拡大しましたが、パイが増えたため、航空機も大きくは落ち込んでいないようです。
(参考:YOMIURI ONLINE http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/national/20110818-OYS1T00205.htm、西日本新聞ホームページ http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/296692)
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