東北地方の高速道路完全無料化は太平洋側のみ
いったん6月から始まったのですが、不正利用が相次ぎ、8月で被災者向けのものを除いて打ち切られた、東北地方の高速道路無料化。12月から再び行う予定です。10月21日に決定した第3次補正予算案に必要経費として250億円を計上しています。さて、どこの区間が無料になるのでしょうか?
全日、全車種が無料になるのは、東北道白河-安代間、常磐道水戸-広野間、磐越道いわき-西会津間など、岩手・宮城・福島の3県を通る高速道路。このほかに、観光振興のため、休日に限り、ETC搭載の普通車以下に限りますが、秋田・山形県の全域、青森・新潟県の一部の区間が無料となります。具体的には、東北道安代インター以北、秋田道湯田インター以西、山形道村田インター以西、磐越道西会津インター以西、日本海東北自動車道などです。平日も休日も、あくまでも東北地方の部分だけが無料となり、東京方面や大阪方面まで高速道路を走り続けても全区間が無料になる訳ではありません。白河以南などの部分は有料です。
無料になる期間は12月(開始日は後日公表)から2012年3月まで。4月以降については、来年度の予算編成過程で再検討されます。
(追記1)
東北地方の高速道路無料化は12月1日から始まりますが、複数のルートがある場合、たとえ無料化対象のルートを通っても、高速料金がかかるケースがあるようです。
その理由は、複数のルートがあれば、最短距離を走ったものとみなすため。例えば、水戸から白河に行った場合(ともに無料化対象地域)、たとえ無料となる磐越道経由で走ったとしても、最短距離の北関東道(有料)を経由して走ったものとみなされます。
プログラムを改修すべきところでしょうが、当分の間は注意が必要でしょうね。
(追記2)
12月1日から始まった東北地方の高速道路無料化ですが、春以降は交通量が増えるためから経費がかさむと予想され、2012年度予算に盛り込みませんでした。2012年3月31日で終了します。
なお、東京電力福島第一原子力発電所事故や津波被害で避難している人たちについては、高速道路会社の負担により、2012年4月以降も当分の間、無料措置が続けられるようにすることを政府は検討しています。
(追記3)
2012年4月以降も、東京電力福島第一原子力発電所事故の避難者に限り、2013年1月15日まで無料措置を続けます。常磐道いわき中央、東北道郡山、東北道福島飯坂、磐越道会津若松など28インターチェンジ(双葉町から避難している人は、東北道加須、常磐道桜土浦を含みます)を入口又は出口とするケースに限られます。
また、NEXCO東日本は、2012年4月8日に開通する常磐道南相馬-相馬間について、2013年1月15日まで全車両を無料にします。他の高速道路と接続しない、飛び地での開業なので、そのような無料措置がとれるのでしょう。
(追記4)
ボランティアについても、2012年6月までは高速道路の無料措置が延長されます。ただし、2012年4月以降は無料措置の対象となるものが制限されます。岩手、宮城両県(沿岸部)はがれき類の仮置き場までの運搬、福島県(原発事故の影響を受ける地域)はがれき運搬と仮設住宅の建設に限られます。無料化措置を受けるには、自治体などが発行する「災害派遣等従事車両証明書」を各料金所に提出する必要があります。
(参考:日経ケンプラッツ(会員登録要) http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/const/news/20111021/553517/、毎日jp http://mainichi.jp/select/wadai/news/20111126k0000m040066000c.html、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/economy/news/111224/fnc11122412250005-n1.htm、河北新報社ホームページ http://www.kahoku.co.jp/news/2012/03/20120323t71025.htm、http://www.kahoku.co.jp/news/2012/03/20120331t73012.htm、NEXCO東日本ホームページ http://www.e-nexco.co.jp/road_info/important_info/h23/1121/)
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