仙石線、2015年度にも全線復旧へ
東日本大震災で大きな被害を受けた仙石線。運休区間のうち、陸前小野-矢本間は今年度中の復旧を予定していますが、残る高城町-陸前小野間は被害が大きく、これまで復旧の見通しが経っていませんでした。
しかしJR東日本は、この高城町-陸前小野間についても、内陸移設に伴う用地確保などが順調に進んだ場合、2015年度にも全線再開が可能になるとの見通しを示しました。常磐線(原発のある区間は除く)の復旧とほぼ同じぐらいです。2013年度中に着工し、事業費は100億円強になる見込みです。
JR東日本の計画では、高城町-陸前大塚間は従来のルートで復旧します。地盤沈下した路盤のかさ上げや護岸工事を行います。そして、津波被害で線路や設備が大きく壊れた陸前大塚-陸前小野間は、以前にも書いたように、震災前のルートから内陸に500メートルほど移設します。
JR東日本は今後、宮城県や東松島市など沿線自治体と協議し、用地確保や環境影響調査など必要な手続きを進めます。実はJR東日本は民営化してからまだ、新路線敷設のために用地買収をしたことがありません。どうやって用地買収をするか(土地を市がいったん購入したり、市が購入手続きを代行したりするなどの方法が考えられているようです)が課題となっています。
また、赤字の第三セクターなら(たとえバスでも対応できそうな路線でも)国から支援がありますが、黒字のJR東日本は自力で復旧させないといけません。仙石線はバスでは対応できない、利用者の多い重要路線とは言え、100億円強の事業費負担は重いです。さすがのJR東日本でも、国などに支援を求めています。
(参考:MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120126/dst12012614000009-n1.htm、毎日jp http://mainichi.jp/area/miyagi/news/20120127ddlk04040088000c.html)
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