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屋代線の締めくくりは2000系

 今日、3月31日を以って長野電鉄屋代線が廃止されます。須坂-屋代間に普通列車を3往復、須坂-松代間にノンストップの急行列車を1往復臨時増発します。

 最後に屋代線を走るのが、2000系の臨時貸切列車。3月31日の夜に走ります。須坂を21:15ごろに出て、屋代に21:50ごろに到着。屋代を22:35に出て、須坂に23:10ごろに着くのが最終列車となります。往復するだけで1万円しますが、150名分すでに完売したため、募集は打ち切られています。この運行を以って屋代線の90年にわたる歴史を終え、2000系も引退するのです。ちなみに、最終の定期列車としての運行は、30日長野16:30発の須坂行きでした。

 4月1日からは、代替バスが運行されます。運行本数は今と同じか若干多いぐらい、松代-屋代間で15往復です。朝は快速便として停まる停留所が少ないのですが、昼以降は停まる停留所が増え、経路が変わるものもあります。通学の便を考え、松代高校に行く便もあります。運賃は鉄道時代と変わらないようですが(須坂-屋代間880円)、須坂で長野電鉄に乗り継ぐと高くなります。バスに転換することにより、スピードは遅くなります。鉄道だと36分で結んでいた須坂-屋代間ですが、バスだと朝に運転される快速便でも1時間7分かかります(平日朝のラッシュ時に運転される、松代発須坂行きの高速便(高速道路経由?)でも35分かかります。鉄道だと23分だった区間です)。鉄道時代と違い、バスは松代で乗り換えとなるケースが多いのもデメリットです。

 さて、残った長野電鉄も4月1日にダイヤ改正を行います。特筆されるのは、日曜・祝日、ゴールデンウィーク・お盆・年末年始などに不定期列車が運行されること。「スノーモンキー」車両による特急が3本運行されます。須坂8:45発湯田中行きのB特急、湯田中9:34発長野行きのB特急、長野10:48発須坂行きのB特急です。運行日を考えると、湯田中温泉に泊まった人が帰るための列車でしょうか?

(追記)
 平日朝に運転される、松代発須坂行きの高速便ですが、須坂-松代間の通学定期券を持っていない人は事前に長電高速バス予約センターに連絡する必要があります。通学定期券を持っていない人のための席は5席のみです。
(参考:長野電鉄ホームページ http://www.nagaden-net.co.jp/webstation/news_index.html、ながでんバスホームページ http://www.nagadenbus.co.jp/local_suzaka/matsushirosuzaka_express.html)

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岩泉線、あまりの利用者の少なさに復活ならず、廃止へ

 2010年7月、岩泉線押角-岩手大川間で土砂崩れが起きたところに普通列車が突っ込み、脱線するという事故が起きました。それ以来、岩泉線は運休し、代行バスを走らせています(木次線同様、国鉄末期、並行道路が未整備という理由で廃止を免れたのですが、代行バスが走るということはそれなりの状況になっているのでしょうか?)。

 その岩泉線、今年度中に復活するかどうかを判断することになっていましたが、ついに結論が出たようです。廃止になるのです。22日に地元岩泉町などに廃線を打診したのです。具体的な廃線の時期は決まっていないものの、廃線が決まれば、1987年にJR東日本が発足して以来、初めてのことになります。

 廃線の決め手になったのが、あまりの利用者の少なさ。1キロ当たりの1日平均乗車人員はたったの46人(2009年度)。JR東日本の在来線中、最下位です。どう考えても鉄道として維持できるような輸送量ではありません。株式を公開しているJR東日本では、とてもやっていけるようなものではありません。地元からの補助が期待できる第三セクターでも経営は無理でしょう。

 東日本大震災で被災した山田線などについても鉄路での復旧を求めている、地元からの反発は予想されますが、あまりの利用者の少なさを考えると、とても存続を求めることができるレベルではないでしょう。

(追記1)
 30日、JR東日本から鉄道としての復旧を断念するという内容の発表がありました。

 その決め手になったのは、運転再開に必要な費用の多さと利用者の少なさ。列車の安全運行を確保するためには少なくとも約130億円の費用と長期にわたる工事が必要となります。また、先ほども述べたように利用者があまりにも少なく、JR発足時から約1/4に減少しています。収支状況を見ると、2008年度の収入は約800万円。これに対して費用は約32倍の約2.65億円もかかります。営業係数約3200です。代行バスの利用状況(1月16日~2月29日)を見ると、一番利用者の多い4便(岩泉8:04発)でも平均乗車人数は13.1人(平日)、全便平均だと平日は6.4人、休日は3.4人です。どうみても鉄道の存続は厳しいとしか言いようがありません。

 今後は、バスにより地域交通を確保する見込みです。

(追記2)
 岩手県や沿線2市町(宮古市、岩泉町)で設置する「安全対策費用検証委員会」は、岩泉線の復旧に要する費用を、JRの提示額の1/6の約22億円と試算しています。

 「安全対策費用検証委員会」の試算がこんなに低額で済んだのは、落石防護柵の設置などのハード面の対策を緊急性の高いものだけに絞っていること。不十分なところは岩盤崩壊や落石を検知するソフト面でカバーしようとしているのです。

 JRの試算より大幅に安いとはいえ、それでも約22億円かかります。すでに高い安いの問題ではなく、需要が少なすぎるのが問題なのです。
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/select/wadai/news/20120329k0000e040174000c.html、http://mainichi.jp/area/iwate/news/20121023ddlk03020072000c.html、JR東日本ホームページ http://www.jreast.co.jp/press/2011/20120316.pdf)

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「立山黒部アルペンきっぷ」、飛騨路、木曽路でも途中下車可能に

 JR東海、JR西日本、JR四国は今年も「立山黒部アルペンきっぷ」を発売します。

 利用期間は4月17日から11月30日(4月27日から5月6日、8月11日から8月20日は利用不可)、発売期間は4月1日から11月23日、有効期間は8日間です(利用不可期間にかかる場合も延長等の措置はなし)。JR東海発売のものは高山線経由(北陸線経由の設定もあり)で富山まで行き、信濃大町からは中央線経由で名古屋市内などの出発地に戻ります(逆コースも可)。宇奈月温泉に行くことのできるタイプもあります。JR西日本発売(JR東海発売のもので、京都市内発・大阪市内発を含む)のものは、北陸線を往復するか(出発地-信濃大町間は北陸線・大糸線経由です)、北陸線経由で富山まで行き、信濃大町からは中央線・東海道新幹線経由で大阪市内などの出発地に戻ります(逆コースも可)。JR四国発売のものは北陸線経由で富山まで行き、信濃大町からは中央線・東海道新幹線経由で高松などの出発地に戻ります(逆コースも可)。

 この「立山黒部アルペンきっぷ」、毎年シーズンになると発売されますが、今年の特徴は2つあります。まずひとつは、アルペンルート内(富山-信濃大町間)は全区間で乗り降りが自由になったこと(ただし、扇沢-信濃大町間のバスは、扇沢、日向山高原、大町温泉郷、信濃大町のみ可)。もうひとつは、富山駅、大糸線松本-信濃大町-糸魚川間に加えて、高山線岐阜-飛騨古川間、中央線中津川-洗馬間でも途中下車が可能になったこと。アルペンルートのみならず、飛騨路や木曽路も楽しむことができます。

 有効期間が8日間と少々長い切符ですから、せっかくの機会にいろいろ寄り道してみるのもいいかもしれないですね。
(参考:JR東海ホームページ http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000014490.pdf、JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/items/120319_00_tateyama.pdf、JR四国ホームページ http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/12-03-19/01.htm)

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広島駅の路面電車ターミナルは高架?平面?地下?

 広島駅を出た路面電車はいったん東に向かい、それから西に方向を変え、中心部の紙屋町に向かいます。ダイヤ上では広島駅-紙屋町間は15分ですが、雨の日には25分以上かかり、定時性と速達性の点で問題があります。

 そこで出てきたのが、駅前大橋線構想。広島駅からほぼ南にある駅前大橋を渡り、稲荷町に向かいます(宇品方面へは、駅前大橋を渡ったところで的場町へ向かう軌道を新設します)。現在の路線をショートカットするかたちとなります。これにより広島駅-紙屋町間の所要時間を約10分に短縮させる見込みです。広島市と協議したうえで、2012年度中には工法を含めた設計計画を決定し、2016~2017年の運行開始を目指しています。

 駅前大橋線で問題になっているのは、広島駅の路面電車ターミナルをどのようにするか、ということ。高架、平面、地下の3パターン(広島市が2011年1月にまとめたところでは、建設費はそれぞれ70~100億円、30億円、250~300億円になると考えています)が考えられていますが、広島電鉄サイドでは地下のみが物理的・技術的に建設可能だとしています。市の考えとは違いますが、広島電鉄では地下案の建設費を120億円強(国の補助があるために、地元負担は50億円強)と見込んでいます。工期は3年と見込んでいます。

(追記1)
 広島駅の路面電車ターミナルの場所について、JR西日本の杉木広島支社長は、2017年度に広島駅2階に南北自由通路を整備する計画があることから、JRとの乗り換えが便利な高架案を推しています。高架案だと、自由通路に近い場所に路面電車が乗り入れることができるからです。

(追記2)
 JR西日本の杉木広島支社長は、広電が高架で乗り入れた場合、乗り換えの利便性を向上させるために、駅ビルの建て替えを検討しているようです。

 広島駅で広電を乗り降りする人は、遠方からのビジネスマンや観光客も多いでしょうから、JRとの乗り換えの利便性は重要な事項でしょう。
(参考:中国新聞LEADERS倶楽部 http://www.chugoku-np.co.jp/leadersclub/2012/interviews_company55.html、http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201209090118.html、http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201207130122.html、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXNZO49820870Q2A221C1LC0000/)

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石巻線渡波-浦宿間は2013年度初に復旧予定

 20日ほどの話ですが、備忘録を兼ねて書きます。3月5日、JR東日本仙台支社から、石巻線、常磐線の復旧についての発表がなされました。

 石巻線は、石巻-渡波間が3月17日から運転再開し、代行バスの運転区間が渡波-女川間に短縮されます(仙石線でも、同じ3月17日から陸前小野-矢本間がディーゼルカーで運転再開しますが、4往復しか運転されないため、代行バスは引き続き松島海岸-矢本間で運転されます)。そして残る渡波-女川間のうち、渡波-浦宿間は護岸工事をしたうえで、現位置で復旧します。運転再開までに要する期間は鉄道工事着手から1年強と見込まれています。2013年度初の運転再開を目指しています。なお、浦宿-女川間は女川駅付近の被害が非常に大きく、女川駅の位置すら決まっていないため(内陸部に動かすようですが)、運転再開の見込みは立っていません。

 常磐線については、以前にも書きましたように、駒ヶ嶺-浜吉田間を山側に移設します。相馬-駒ヶ嶺間、浜吉田-亘理間は現位置で復旧します。運転再開までに要する期間は鉄道工事着手から3年程度を見込んでいますが、移設部分の造成工事などまちづくりのための工事の実施が先に必要になります。
(JR東日本ホームページ http://www.jr-sendai.com/doc/20120305a.pdf、http://www.jr-sendai.com/doc/20120305b.pdf、http://www.jr-sendai.com/doc/20120305c.pdf)

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「ICOCA」普及で障害者作業所ピンチ

 呉線の新広駅は2002年に開業した無人駅ですが、駅舎に障害者通所施設(作業所)があり、そこが2004年3月から切符販売業務を受託しています。窓口販売に限り、売り上げの5%を手数料収入として得ることができます。2004年ごろは月30万円あまりの収入がありました。そこから指導係2人の賃金約25万円を差し引いた残りが、販売にあたる通所者の賃金となります。

 しかし、2007年に広島地区で「ICOCA」を導入したため、切符を買う客が減少しました。売り上げのうち、大きな割合を占める定期券販売も減りました。全国のJRが共用するホストコンピューターに接続できる「マルス」がないため(「マルス」はJR直営駅か、業務全般をグループ会社に委託した駅のみにあります)、IC定期券を販売することもできないからです。通所者の賃金などに充てる手数料収入が半減し、このままでは切符販売業務の委託を続けることが難しくなるようです。月10万円の赤字ですから。

 ただ、作業所が切符販売業務の委託を止めればそれで済むかと言えば、そうではありません。新広駅の利用者があまりにも多いからです。新広駅の2010年度の1日の乗客数は約3600人。呉線の無人駅14駅の中では飛び抜けて多く、作業所が休みとなる休日は近くにある呉駅の駅員を派遣して対応しているほどです。委託を止めたら、駅の有人化や駅舎の改修などの問題も出てくるようです。

 しかし、駅舎の改修はJR単独では決められません。新広駅は、近くの公共施設や病院などへのアクセス向上を望んだ地元の請願駅であるからです。駅の整備費約7.6億円は呉市や病院などが負担したため、一筋縄ではいかない事態になっているのです。
(参考:中国新聞ホームページ http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201203050125.html)

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住民の積極的な利用でバス増便

 せっかくバスがあっても、利用されなければ意味がありません。全国的に見ても、利用者の少ないところは当然ながらバスの本数が減ったり、廃止されたりします。ところが、京都市内で、住民の積極的な利用でバス増便に結びつけたところがあります。

 それは右京区南太秦学区。もともと南太秦学区内には公共交通機関がありませんでしたが、2008年の市営地下鉄太秦天神川延長により、市バス70号系統ができました。現在は、太秦天神川駅前とJR桂川駅前を結びます。南太秦自治連合会にとっては悲願のバス路線開設。そこで連合会はバス開設前の2007年秋から住民にバスの利用を呼びかけました。時刻表などをつくり、全戸に配付しました。

 その努力の結果、70号系統の利用は伸びました。2007年度は1日当たり480人だった平均乗客数が、2011年度は1000人を超えました。利用者が増えたので、京都市交通局は3月14日のダイヤ改正で8~17時台に平日3本、休日5本を増やし、日中の運行間隔を60分から40分に縮めました。

 バス路線を開設・増便させたり、廃止・減便を防いだりするために、議員などを使うことがあるようです。議員も次の選挙のためがんばりますが、その結果できるのは本数が少なくて使いづらいバスです。住民が積極的に利用する、バス会社はそれにこたえて増便する、双方望ましい関係です。
(参考:京都新聞ホームページ http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20120313000024)

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なにわ筋線は難波経由で決定か?

 大阪中心部から関空への所要時間を短縮するなにわ筋線。2009年11月から、学識経験者や国交省、鉄道事業者ら21人で構成する、国交省近畿運輸局の検討会が行われています。6回目となる21日の検討会(これが最終回となります)において、南海側の接続駅を難波にするか、汐見橋にするかが検討されました。

 その結果、以前にも話がありましたが、難波を経由するほうが優れていると判断されました。建設費が700億円安く、需要も多いため、採算性などの面で優れているというのです。その結果、新大阪から北梅田(うめきた地下に設ける新駅)を経由して、JRはJR難波、南海は南海難波に至る「難波ルート」で合意しました。大阪(梅田)から関空への所要時間は、JRが68分(「関空快速」)から41分(特急)に、南海が55分(御堂筋線経由)から46分に短縮されます。今後は大阪府、大阪市、JR西日本、南海などが事業化に向けた検討に入ります。

 北梅田以外の中間駅(5駅)については、設置しないケースと設置するケースが考えられています。建設費は(以前の記事と違うようですが)設置しないケースが約1800億円、設置するケースが約2500億円と試算されています。中間駅を設置しないケースでは1日の利用者数は約15万人、経済波及効果は約2700億円となり、開業から21年目に累積赤字を解消して黒字転換すると見込まれています。設置するケースでは1日の利用者数は約21万人、経済波及効果は約3700億円となり、開業から22年目に累積赤字を解消して黒字転換すると見込まれています。

 また、以前には消極的な話も聞かれた大阪市、JR西日本ですが、今では前向きになっています。大阪市は市長が変わり、橋下市長が代表を務める「大阪維新の会」のマニフェストにも盛り込まれています。大阪府と大阪市は、同じ方向を向いています。JR西日本も、なにわ筋線を有益な路線と認識しています。

 話を最初のほうに戻しますが、南海側の接続駅を難波にしたということは、汐見橋線の存在意義が改めて問われることになるでしょう。大阪市内にあるにもかかわらず利用者は極めて少ないからです。なにわ筋線の構想があるから廃止にならなかったのであり、その可能性がなくなれば廃止の話が出てくる可能性があります。また、難波も駅構造上の問題から、現在の高架駅となにわ筋線用の地下駅に分かれるものと考えられます。
(参考:YOMIURI ONLINE http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20120322-OYO1T00200.htm)

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木次線、雪解け(?)でようやく運転再開

 線路に雪が積もれば、除雪車を走らせることによって、雪を吹き飛ばします。最近は除雪機能を持つ保線機械(モーターカー)が鉄道車両に代わって除雪を行うケースが増えています。

 しかし、超ローカル線のJR西日本の木次線出雲横田-備後落合間は大雪のため1月5日から、大糸線は雪崩の危険性があるため2月1日から運休を続けていました。除雪をあきらめ、タクシー(木次線)やバス(大糸線)による代替輸送を行ってきたのです。しかし、雪が解けたのか、木次線は3月30日から鉄道での運転を再開する予定です。

 除雪をあきらめ鉄道を運休させるのは、鉄道としての使命を放棄しているのかもしれません。しかし、木次線の輸送密度(2009年度)は256人(南端の出雲横田-備後落合間はもっと低いと思われます)、大糸線は185人です。木次線は国鉄末期、並行道路が未整備という理由で廃止を免れたというところです(しかし現在は、国道が整備されています)。バスやタクシーで最低限の輸送は行っていますし、これまで鉄道による輸送が行われてきたことのほうが驚異的とも言えます。運営しているのが(利益を追求する必要がなく、ある程度の赤字が容認できる)第三セクターではなく、株式を公開しているJR西日本ですから。正直言って、廃止になっても文句が言えないレベルの鉄道なのです。

(追記)
 大糸線は4月7日から運行を再開しました。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2012/01/page_1255.html、http://trafficinfo.westjr.co.jp/chugoku.html、http://trafficinfo.westjr.co.jp/hokuriku.html、http://www.westjr.co.jp/press/article/2012/04/page_1745.html、週刊東洋経済 2012年2月25日号)

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北近畿タンゴ鉄道車両で福知山-鳥取間(福知山タンゴ鉄道経由)特急、今秋から運行か?

 かつては幹線だった山陰線ですが、城崎温泉以西の電化がされる見込みはなく、智頭急行など短絡線ができた状態では、偉大なるローカル線そのものです。ところが、京丹後市から鳥取市までの海岸110キロが2010年10月に、貴重な地形が楽しめる「世界ジオパーク」に選ばれました。地元の兵庫、鳥取県はこれを観光に生かそうとし、JR西日本に要望した結果、2011年4月から豊岡-鳥取間に臨時快速「山陰海岸ジオライナー」が走るようになりました。

 今年の秋からは、新たに特急ができるようです。京都府も加わり、運行経路が長くなります。福知山から北近畿タンゴ鉄道で天橋立を経由し、鳥取まで。天橋立(京都府)、城崎温泉(兵庫県)、山陰松島と称される浦富海岸や鳥取砂丘(鳥取県)などの最寄り駅で停車し、散策する時間も設けられます。北近畿タンゴ鉄道の特急用車両を利用し、当面は団体専用の予約制列車として運行されます。3府県で費用を分担し、JR西日本と北近畿タンゴ鉄道に運行委託する予定です。

 丹後半島を通って山陰線に直通する列車として、かつては急行「大社」がありましたが、1982年に廃止されてしまいました。名古屋から敦賀、天橋立を通り出雲市まで行く、今では考えられないスケールの大きい列車でした。この福知山-鳥取間の観光特急の成功により、団体専用ではなく、一般客も乗車できる直通列車の復活を狙っているようです。
(参考:京都新聞ホームページ http://www.kyoto-np.co.jp/sightseeing/article/20120305000115)

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神戸電鉄、昼間時間帯の志染以遠を1時間1本に

 兵庫県などによる無利子融資により、なんとか当面存続することになった神戸電鉄粟生線。その前提はコスト削減による経営改善です。そのため、神戸電鉄は5月中旬(具体的な改正日は未定です)に、ほぼ3年ぶり(前回は2009年3月です)となるダイヤ改正を行います。

 今回ダイヤが大きく変わるのは多額の赤字を生み出している、粟生線。残りの有馬・三田・公園都市線は、最終列車の15~20分程度の繰り上げ、一部列車の削減が行われる程度(急行を普通に置き換えることなどにより、本数を節約するというケースもあります)で、大きく減少することはありません。

 粟生線は、新開地発の最終列車(粟生行き、小野行き、三木行き、志染行き)が15~31分繰り上げられます。また、粟生発の志染方面行き、小野発の新開地行き最終列車も約15分繰り上げられます。小野発粟生行き及び粟生発新開地行きの始発列車も24~28分繰り下げられます。朝夕のラッシュ時なども若干減るようです。

 しかし、一番大きな変化は、昼間時間帯。これまで昼間時間帯は、新開地-粟生間と新開地-小野間の普通が毎時2本ずつ走っていました。小野まで15分間隔、粟生まで30分間隔です。それが新開地-粟生間の急行(志染以西は普通)毎時1本、新開地-志染間の急行毎時1本、新開地-志染間の準急または普通毎時2本です。志染より東は急行通過駅の藍那、木津を除いて現状と同じ約15分間隔の運転ですが(急行が通過する藍那、木津は30分間隔)、志染より西は1時間に1本に激減します。志染-小野間は1/4に減ってしまうのです。急行はこれまで昼間時間帯には設定がありませんでしたが、今回のダイヤ改正で新設され、新開地-粟生間を7往復、新開地-志染間を4往復します。所要時間は若干短縮され、新開地-粟生間で約4分、新開地-鈴蘭台間で約2分短縮されます。

 このダイヤ改正を行うことにより、粟生線の平日の走行キロ数が11.9%減り、人件費などで数千万円規模の削減が見込めるそうですが、志染以西の利用者にとってはかなり厳しいダイヤ改正です。

(追記)
 大減便のダイヤ改正は、5月19日から実施されます。
(参考:神戸電鉄ホームページ http://www.shintetsu.co.jp/release/2011/120319.pdf、http://www.shintetsu.co.jp/release/2012/120404.pdf、神戸新聞NEXT http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0004897304.shtml)

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大阪市バス、距離別運賃を導入か?

 赤字続きで、ついには600億円超の累積赤字を抱えることとなった大阪市交通局の市バス。後は黒字が積み重なるだけの地下鉄とは違い、将来的な展望がありません。しかもその地下鉄に甘え、損失補てんでカバーするわけにもいきません(バス事業に地下鉄からの損失補てんをしないというのが橋下市長の方針です。市バスには地下鉄のフィーダー機能があり、損失補てんをしないというのは極端かもしれないですが、維持する価値がないバス路線があるのも事実でしょう)。

 市バスの運賃はどこまで乗っても200円ですが、大阪市交通局は13日の市議会交通水道委員会で、今の一律の料金体系から、距離別の運賃体系への見直しを検討していることが明らかとなりました。短距離運賃を引き下げる代わりに、長距離運賃を引き上げます。今後は府市統合本部のバス事業改革プロジェクトチームを通じ、料金体系の変更が採算や旅客数にもたらす影響などを検証するようです。

 市バスの運賃が均一になっているのは、支払いの利便性などを考慮してのことです。大阪市の場合、1972年に採用しました(そのときの運賃は40円です。今の200円になったのは1997年のことです)。大都市のバスは循環系統の存在など、複雑に路線網が絡み合っていることが多く、その意味でも均一の料金体系は便利なものでした。ただ、ICカードの普及により、今では受益に応じた合理的な運賃体系ができるのかもしれません(現金客は高速道路のように不利になる可能性はあります)。今後、どのような方向に議論が動くかは見ていきたいものです。
(参考:日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/news/local/article/g=96958A9C93819A91E3E1E2E0948DE3E1E2E1E0E2E3E09391EAE2E2E2;n=9694E3E4E3E0E0E2E2EBE0E0E4E5)

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整備新幹線を止めたら財政問題が解決できるのなら誰も苦労しない

 書きたい題材が多いことに加えて、あまりにも認識の程度が低い社説なので無視しようとも思いましたが、突っ込みどころが多いので、記事にします。

 それは18日の社説。北海道新幹線新函館-札幌間など、工事認可に向けた手続きが進んでいる整備新幹線の未着工3区間についてです。整備新幹線の投資効果の計算は、マスコミの厳しい批判を受けてかなり厳密に行われており、過去に開業した分も一定の成果を上げています。現在の在来線の需要を考えたら、新規に着工される区間もそれなりのものが見込めると考えられるでしょう。LLCや高速バスにより需要の一部が流れることはありますが、制約が大きかったり時間が読めなかったりして、ビジネスでは使いづらいでしょう。

 以前にも同じようなことを書きましたが、鉄道の得意分野は高速輸送と大量輸送です。まさに新幹線は前者の典型例です。車にはまねのできない時速300キロのスピードで走り、ある程度の距離では(アクセスや搭乗手続きに時間がかかる)航空機にも勝てます。こういう鉄道の得意分野を鉄道に委ねずに、何を鉄道に委ねるつもりでしょうか? 各論では言いたいことはたくさんありますが、少なくとも総論では賛成しかありません。ここまで整備新幹線に強く反対するのですから、朝日新聞の記者様は長野新幹線も含めて並行在来線に乗って取材しているのでしょうか? 唯一認識が合致するのは、着工のペースが遅すぎることです。新規着工区間の建設費が3.01兆円に増えたのも、建設期間を約25年(北海道新幹線の場合)に伸ばしたことが原因の一つです。2025年ぐらいには開業できるように、一般財源も投入して、スピードアップを行わないといけません。開業しないと、建設に要した投資が回収できないのですから。

 そもそも、国の財政が厳しいのは、整備新幹線を止める程度で解決できるものではありません。それぐらいで解決できるのであれば消費税を上げようと苦労する必要がないのです。問題の根本は、高齢化で社会保障費が増え続けるためです。多くの現役世代が少数の高齢者を支えることができた幸せな時代なら成立した話が、少子高齢化の現在では成り立たなくなっているのです。今後も少子高齢化の動きは止まりません。高齢者への福祉を見直し、将来にわたって無理のないものにしないといけません。それでねん出した財源で財政負担を減らすとともに、一部をより希少価値のある現役世代、特に子育て世代に振り分けないといけません(子育てをしている人が支援の対象なので、結婚していない独身の人にはそれなりの負担をしていただきます)。生活保護の見直しも当然です。働く能力があるのに働く意欲がなく、酒とギャンブルに溺れる者には支給する必要がありません。

 次の選挙で落選するのが怖い政治家の皆様には、票になる高齢者を敵に回す発言はできないでしょうが(ですからこの期に及んでも、増税反対などバラ色の話をし続けます)、それでは次の選挙はともかく、次の世代には大きなつけを回します。政治家としてそれなりの報酬をもらうからには、厳しい話もする覚悟が必要なのです。
(参考:朝日新聞3月18日朝刊 中部14版)

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奈良県内のリニア駅は大和郡山?

 リニア新幹線の名古屋以西は、京都奈良が激しい駅誘致争いをしています。ただ、JR東海は昨年決まった整備計画でも奈良市付近を通ることが明記されていることもあり、京都を通る話には否定的です。

 そんな状況の中、荒井奈良県知事は、奈良県内のリニア駅の最有力候補地を大和郡山にすることを明らかにしました。大和郡山はJR大和路線と近鉄橿原線が交差するところです。また、自動車交通の面においても、西名阪が通るとともに、京都、奈良、和歌山を結ぶ京奈和自動車道の整備が進んでいます。鉄道、道路ともアクセスは良好です。

 奈良市内中心部ならどこにつくっても遺跡の問題は出てくるでしょう。地上でも地下でも変わりません。よって、奈良市内の中心部を通らないほうがよいでしょう。今後、奈良市南部などほかの候補地を含めて、駅を設置した場合の具体的な利点や経済効果を試算し、最終的には地元案としてJR東海に提案する方針です。

 しかし、大阪のターミナルが新大阪であることを考えると、かなり南に寄っているように見えます。名古屋と新大阪は直線で結ぶのが理想的であります。三重県のリニア駅の立地(亀山?)を考えると、多少南に寄りますが(名古屋と新大阪を直線で結ぶと以前にも書いたように三重県にリニア駅を置くことが難しくなり、反対に滋賀県をリニアが通過してしまうというややこしい問題が出てきます)、大和郡山はさらにその南です。それを考えると、京都とのアクセスを考えて、けいはんな学研都市付近にリニアの駅を置いたほうがよいでしょう。けいはんななら、亀山と新大阪とを結ぶ線上にあると言えます。駅の位置が京都府になる可能性があることから(ただし奈良市に明らかに近い位置)、奈良県知事の立場としては認めがたいとは思いますが、東京、名古屋、大阪を結ぶリニアの本質を考えたら柔軟な決断が望まれます。
(参考:日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/news/local/article/g=96958A9C93819890E3E1E2E0838DE3E1E2E1E0E2E3E09E9693E2E2E2;n=9694E3E4E3E0E0E2E2EBE0E0E4E5)

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「manaca」マイレージポイント、約6.3億円未還元

 名古屋市営地下鉄、名鉄などで使える「manaca」。私も2月末まで「ユリカ」を使っていましたが、3月から「manaca」に切り替えました(「ユリカ」は5万円分買いだめしましたが、あまり使わないこともあり、払い戻ししたら45000円あまり戻りました)。「manaca」は利用額に応じてマイレージポイントがたまります。

 ところが、たまったマイレージポイントは自動的に使えるものではありません。駅などにある券売機などで還元の続きをしないと使えるようになりません。マイレージポイントが付与されてから1年間、還元の手続きをしないと失効してしまいます(還元の手続きをしたマイレージポイントは無期限で使えます)。面倒な話ですが、マイレージポイントが単純に利用額に比例するのではなく(昼間の利用だとマイレージポイントが高くなることもあります)、ほかのICカードとの相互利用ができる(予定)ので、還元の手続きを入れないとできなかったのでしょうか?

 名古屋市交通局によれば、2月末現在で地下鉄や市バスなどの利用で付与したマイレージポイントは約20.7億円分(名古屋市交通局分のみ、名鉄分は除く。以下同じ)。そのうち還元されたのは7割の約14.4億円分にとどまります。残りの約6.3億円分は還元されまいままで、中には3月末で失効するものもあります(2011年2月利用分です)。

 せっかく利用して貯めたマイレージポイントですから、還元しないともったいないですね。

(追記)
 結局、3月末まで還元されず、失効してしまったマイレージポイントは1100万円でした。報道の効果で、かなり駆け込みの還元があったようです。
(参考:朝日新聞3月16日朝刊 中部14版、名古屋市交通局ホームページ http://www.kotsu.city.nagoya.jp/dbps_data/_material_/localhost/chirashi.pdf、中日新聞4月11日朝刊)

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「白島新駅」ようやく実現へ

 JR山陽線はアストラムと、広島-横川間で交わります。この交点に駅をつくる構想は以前からありましたが、ようやく実現することになりました。JRが広島-横川間に新駅(仮称:白島駅)の設置を発表したのです。

 白島駅は広島から1.8キロ、横川から1.2キロの位置にあり、相対式2面のホーム(8両対応、延長165メートル)が設置されます。屋根は6両分あります。1日に7000人の利用が見込まれ、建設費は約20億円です(そのうちJR負担は約2億円、残りは広島市負担)。駅の開業は2015年春です。

 この白島駅はJRだけの駅ではありません。アストラム城北-白島間に駅(仮称:白島新駅)をつくります。アストラムの駅は国道54号沿いの中央分離帯に半地下方式でつくられ、連絡通路と国道をまたぐ橋でJRの駅と結ばれます。JRの駅の開業が2015年春になったのも、アストラムのためです。広島市の実施設計で追加の地盤工事が必要だとわかり、排煙対策でも国から不備を指摘されました。そのため、開業予定が1年遅くなったのです。全体の工事費も当初の57億円から71億円に膨れ上がると考えられ、広島市は事業内容を見直すようです。

 ところで、JRの駅名ですが、白島のままでは都合が悪いでしょう。アストラムの北隣の駅名が白島だからです(そのため、アストラムのほうは仮称を白島新駅としています)。新白島など、ほかと区別できるようにしないといけないでしょう。

(追記)
 2015年春に山陽線広島-横川間とアストラム城北-白島間の交点にできる駅の名前は、新白島<しんはくしま>となりました。JR西日本もアストラムも同じ名前を採用します。

 アストラムの駅は城北から0.3キロ、白島から0.4キロの位置にあり、1面2線の島式ホームで、6両編成に対応します。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2012/03/page_1584.html、http://www.westjr.co.jp/press/article/2014/10/page_6285.html、中国新聞ホームページ http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201203090049.html)

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北陸新幹線、福井までの部分開業を求める声

 北陸新幹線は金沢-敦賀間を一括して2025年度に開業させる方針です。そのため、えちぜん鉄道も新幹線スペースを間借りせず、新たに高架をつくって福井駅に乗り入れることになりました。

 ところが、依然として金沢-福井間を先行して開業することを求める声が経済界の一部などにあります。6日に行われた福井県の2月県議会総務教育常任委員会で、県議から2018年に行われる福井国体に合わせて、福井までの先行開業を目指すべきだとの要請がありました。これに対して県側は、福井駅までを先行開業させる場合、車両の待機場所や運転指令のコンピューターの整備でさらに250億円が必要になるとして否定的な考えを示しています。敦賀まで開業すれば、不要になる施設です(ただし、特にフリーゲージトレインが導入された場合の話でしょうが、所要時間の問題から、東京からの新幹線は福井駅で折り返しになるものが出てくると思われます。福井-敦賀間はフル規格の新幹線といえども、フリーゲージトレイン主体の運転になるものと思われます)。

 整備新幹線で一番メリットがあるのは、終点となるケースと言われています。アピール効果が大きいからです。北陸新幹線の場合、金沢暫定開業時点では面倒な乗り換えを余儀なくされますが、福井まで開業すればそのようなことがなくなります。県議の主張は難しいかもしれませんが、県側も認識しているように、一刻も早く最悪の状態を解消しないといけないでしょう。すなわち、敦賀までの開業時期を早めることです。もちろん、新幹線と「サンダーバード」のスムーズな接続は欠かせません。金沢でやられたからといって、福井や敦賀で仕返しをしてはいけません。フリーゲージトレインの導入などで富山-大阪間のスムーズな直通を提供することが望まれます。

(追記)
 7月3日に行われた福井県議会新幹線・地域鉄道調査特別委員会でも、北陸新幹線の福井駅までの先行開業を求める声が出ましたが、県側は重ねて否定的な考えを示しました。
(参考:asahi.com http://mytown.asahi.com/fukui/news.php?k_id=19000001203070003、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/region/news/120307/fki12030702130004-n1.htm、中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/article/fukui/20120704/CK2012070402000016.html) 

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気仙沼線BRT、最大毎時2~3本運転か?

 JR東日本は3日、東日本大震災で被災し柳津-気仙沼間(55.3キロ)の運休が続いている、気仙沼線の再開を話し合う関係機関会議で、BRTによる仮復旧案を説明しました。

 BRTの導入が考えられている柳津-気仙沼間のうち、約6割強の区間は線路を舗装してバス専用道とし、残りは一般道を走ります。これまでの駅だけではなく、一般道に出て仮設住宅に立ち寄るなどの柔軟な対応ができます。バスは定員約70人と想定され、混雑する時間帯には2台を同時に走行させます(連節バスを走らせる考えもあるようです)。運行本数も多く、最大1時間に2~3本運転されます。運賃はほとんど鉄道時代と変わりません。きめ細かな輸送ができ、本数も意外と多いです。震災前のダイヤだと1日9.5往復しかなかったですから(気仙沼付近はもう少し増えます)。BRTのほうがむしろ便利がよさそうにも思えます。

 ただ、気仙沼線は比較的新しいこともあり、ローカル線の割には高速で走ることができます。震災前には、1日2往復ですが、仙台-気仙沼間に直通の快速が走っていました。最速1時間58分でした。東北道を経由する高速バスより30分速く、スピードの面では評価できる水準でした。車ともいい勝負ができるでしょう。気仙沼線が使えない現状でも東北新幹線を使えば速いですが、料金がかなり高くなります。これがBRTになると、大幅にスピードダウンしてしまいます。

 地元自治体の考えは分かれています。南三陸町、登米市はBRTによる仮復旧に理解を示しました。BRTなら、1年で一部は復旧させることができるようです。これに対して気仙沼市は、鉄道の復旧を確約しないとBRTに賛成できないようです。時間がかかること、他のJR線との乗り継ぎがしにくくなることも、BRTの導入に否定的になる理由のようです。ちなみにJR東日本は、本格的な鉄道復活については、仮復旧後に、地元自治体の意向を踏まえて協議し、判断します。

(追記)
 気仙沼市は、鉄道を復旧するか確実に決まっていない状態でのBRT案に強く反発しています。気仙沼市内でバス専用道になるのは半分程度のようで、BRTだと、最速1時間58分だった仙台-気仙沼間がどれだけ遅くなるのかわかりません。そのため、気仙沼線でのBRT構想は前には進んでいないようです。

 しかし、気仙沼線に限らず、三陸の各線はすでに鉄道としての使命を失った路線ばかりです。三陸鉄道のような地元が経営に責任を持つことのできる第三セクターならともかく、株式を上場するJR東日本にとってはどうしても復旧しなければならないような鉄道ではありません。首都圏や新幹線に甘えて、単に赤字を垂れ流す存在ですから。このままでは鉄道もBRTも長い間(永久に?)できないでしょう。
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/area/miyagi/news/20120304ddlk04040040000c.html、http://mainichi.jp/photo/news/20120319k0000m040077000c.html、河北新報ホームページ http://www.kahoku.co.jp/news/2012/03/20120303t11009.htm)

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特急「しなの」、3月17日からJR東日本エリアでの車内販売なし

 以前、3月17日のダイヤ改正で「こだま」の車内販売が廃止されるという記事を書きましたが、JR東海の在来線特急の車内販売も縮小されるようです。JR東海の在来線特急で、車内販売があるのは、ダイヤ改正以前と同じく、「しなの」「ひだ」「南紀」「しらさぎ」の4列車。しかし、「しらさぎ」を除いて、車内販売のある列車・区間が削減されるのです。

 「しなの」はすべての列車で、塩尻以遠の車内販売が廃止されます(名古屋-大阪間はダイヤ改正以前から車内販売がありません)。「しなの」26本中、18本が名古屋-塩尻間の営業、4本が中津川-塩尻間の営業、残り4本は全区間で車内販売がありません(ダイヤ改正以前は18本が名古屋-長野間で車内販売を営業、5本が一部区間のみ営業)。なお、臨時列車は全区間で車内販売がありません(これはほかの在来線特急も同様で、ダイヤ改正以前と変わりません)。ところで、午前中の4本は中津川-塩尻間のみの営業ですが、なぜ名古屋-中津川間ではなく、中津川-塩尻間なのでしょうか?

 「ひだ」「南紀」については車内販売を行う列車が削減されます。「ひだ」はこれまで14本の列車で車内販売を行っていましたが、10本に削減されます。「南紀」はこれまで8本の列車で車内販売を行っていましたが、4本に削減されます。車内販売を行う区間はそれぞれ名古屋-高山間、名古屋-新宮間で、ダイヤ改正前と変わりません。
(参考:JR東日本ホームページ http://www.jreast.co.jp/nagano/pdf/120309.pdf、JR東海ホームページ http://railway.jr-central.co.jp/foods-drinks2/、http://railway.jr-central.co.jp/foods-drinks/index.html)

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青森県、北海道新幹線140キロ運転なら地元負担軽減要請か?

 2015年度に新函館まで開業予定の北海道新幹線は、青函トンネルなど海峡線82キロを在来線と共用します。新幹線と貨物列車がすれ違うこの区間では、高速で貨物列車とすれ違うと貨物列車が荷崩れを起こす恐れがあるとして、新幹線も在来線特急並みの時速140キロに制限されます。もともとはほかの新幹線と同じように時速200キロ以上で運転することになっていましたが(2005年に国交省が青森県に示した予定運行図表では、新青森-新函館間を40分で運行することになっていました。時速260キロで運行しないと出せない数字です)、2004年10月に起きた新潟県中越地震(上越新幹線が脱線しました)などを受け、走行の安全性を検討しなおした結果、スピードを時速140キロに落とすことにしたのです。

 しかし、全国新幹線鉄道整備法において、新幹線は「主たる区間を列車が時速200キロ以上の高速度で走行できる幹線鉄道」と定義しています。海峡線を時速140キロで運行すれば、その定義から外れているとも言えます。そこで、5日に行われた青森県議会本会議で自民党の県議が、時速140キロでしか走らない区間がある北海道新幹線は新幹線に当てはまらず、地元が建設費の1/3を負担する従来のルールは見直しを求めるべきという趣旨の発言をしました。北海道新幹線は時速140キロ区間も含めて通常の新幹線扱いで、地元が建設費の1/3を負担しますが(青森県は北海道新幹線の県内分の事業費2170億円のうち723億円を負担します)、ミニ新幹線(最高時速130キロ)の山形・秋田新幹線の地元負担は10~20%でした。

 これに対して三村知事は、当初の予定通り時速200キロ以上の走行を求めていくものの、それが実現しない場合は建設費の地元負担軽減を要請することも否定しませんでした。青森県の担当者も時速140キロ走行を容認できるのは、1、2年の短期だとしています。

 新潟県が補助金獲得に成功したことにより(本来なら、国ではなく、受益の多い富山県・石川県あたりに負担させるべきものでしょう。所詮、金沢止まりの北陸新幹線は「金沢新幹線」とでも呼ぶべきローカル新幹線です)、ほかの県でも何らかのかたちで負担軽減に走る動きが出てきました。青森県の動きもそういう類でしょう。本来、整備新幹線は地元が1/3を負担するものとなっていますが、何とかしてそれを県レベルで減らしたいと考えているのでしょう。

 ところで、青森県の主張が通り地元負担の軽減が図られたとします。その後、「トレイン・オン・トレイン」の実用化などによりスピードアップが実現したら、精算し直して、負担に応じるのでしょうか?

(追記)
 青森県は8月23日、東京都のJR貨物本社を訪れ、ダイヤ調整により新幹線と貨物のすれ違いを回避するように求めました。しかし、JR貨物側は、貨物列車の運行時間が制限されると荷主のニーズに合わせたダイヤの設定が不可能になるとして、否定的な回答を示しました。

 青森県は8月28日、札幌市のJR北海道本社を訪れ、ダイヤ調整による高速走行実現を要望します。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/aomori/news/20120306-OYT8T00080.htm、東奥日報ホームページ http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2012/20120824092826.asp)

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粟生線各駅から三宮まで片道500円の回数券、発売

 兵庫県などの支援により、廃止の危機が少し遠のいた神戸電鉄粟生線。ただ、根本的な解決のためには、利用者を増やさないといけません。

 沿線住民にとって不満は、神戸電鉄の運賃が高いこと。当たり前と言えば当たり前ですが、阪急や阪神に比べて明らかに高く(山陽電鉄と同程度)、しかも三宮に行くには神戸高速の運賃が加算されるため、さらに高くなります。2011年5月に三木市の自由が丘地区自治会連合会が実施した住民アンケート(全5484世帯中4507世帯が回答)でも、神戸電鉄の運賃は88%が高いと回答しています。さらに、48%の世帯が、昼間の運賃(志染-三宮間で720円)を500円に値下げするのを望んでいます。また、兵庫県や沿線の各市、神戸電鉄などでつくる神戸電鉄粟生線活性化協議会が2011年9月に沿線住民を対象に行ったアンケートでも、運賃の高さを指摘する意見が多くありました。

 そこで誕生したのが、「粟生線~三宮 平日昼間&土休日お得きっぷ」。2月25日から5月31日のみの期間限定の切符です。期間中の各月の25日から翌月末までの間(2月25日~3月31日、3月25日~4月30日、4月25日~5月31日)、平日昼間(10~16時に入場)及び休日(終日)に、神戸電鉄粟生線各駅から神戸高速各駅(阪急三宮・阪神三宮-西代間)間で利用できる切符4枚(2往復分)がセットになったもので、2000円(1枚あたり500円)です。粟生線で一番近い鈴蘭台西口でも三宮まで片道530円かかるので、確実に安くなっています。ただし、大人のみの発売で、子供の設定はありません。また、発売箇所は限定されていて、駅やその近くの委託販売所では買えないところもあります。

 先ほども書いたように、この「粟生線~三宮 平日昼間&土休日お得きっぷ」は期間限定の切符です。ただ、神戸電鉄サイドでは、利用客数や収入の増加につながれば、発売の継続も検討するようです。神戸電鉄粟生線の存続のためには、一人でも多く利用することが大切です。この切符がそれに役立てばいいですね。

(追記)
 この「粟生線~三宮 平日昼間&土休日お得きっぷ」、5月までの試験販売時は後半の発売数が減少したため、販売継続には至りませんでした。

 しかし、販売継続を求める声が多かったため、10月1日から2013年3月31日までの間、再度販売することになりました。前回同様、有効期間を期間中の各月の25日から翌月末までの間(ただし10月分は10月1~31日)に分けて行います。
(参考:神戸電鉄ホームページ http://www.shintetsu.co.jp/release/2011/120217.pdf、http://www.shintetsu.co.jp/release/2012/120913-2.pdf、神戸新聞NEXT http://www.kobe-np.co.jp/news/touban/0004831622.shtml)

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セ・リーグも予告先発導入

 パ・リーグは1994年から全試合で予告先発が行われていますが、セ・リーグも今シーズン開幕戦から予告先発を導入することになりました。交流戦を含むレギュラーシーズン全144試合で導入され、クライマックスシリーズ(パ・リーグはクライマックスシリーズでも予告先発を行っていますが、セ・リーグは短期決戦で投手起用が通常と異なり、采配に柔軟性を持たせるために予告先発の対象から外します)や日本シリーズは対象外です。

 予告先発の方法は、現在のパ・リーグとほぼ同じです。各球団は前日の試合開始1時間前まで(前日に試合がないときは15時まで)に先発投手をセ・リーグ側に届けます。セ・リーグは全試合分をまとめて公示します。セ・リーグは2年連続で観客動員が減少していますが、予告先発の導入により、観客の増加につなげたいとしています。

 しかし、投手起用を読むのも野球の面白みです。相手チームの先発投手によって選手起用も異なるので(左投げなら右打ちを出すなど)、監督も何とか先発投手を読もうと苦労しています。中には予想が外れ、あわてることもありますが。1994年にやったような日曜などに限定した予告先発ならともかく、全試合に予告先発を導入するのは行きすぎのような気もします。
(参考:朝日新聞3月9日朝刊 中部14版)

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阿倍野橋-難波間に路面電車建設か?

 大阪府は、ミナミで路面電車(LRT)を建設することを検討しているようです。

 復活が検討されているのは、阿倍野橋-難波間。早ければ道頓堀開削400年にあたる2015年中の開通を目指しています。今の状態では、あと3年程度で路面電車ができるとは考えにくいですが。大阪府の構想では、(近鉄)大阪阿倍野橋からJR天王寺駅西側を北上し、天王寺公園(天王寺動物園を含む)を北西方向に横断します。通天閣の北側を抜けて堺筋の日本橋付近を北進し、(南海)難波駅に至る約3キロのコースです。運賃は100円均一程度と想定しています。大阪市と調整して、3月末にまとめる都市構造の見直し案「グランドデザイン・大阪」の骨子案に盛り込み、民間から事業者を募集する方針です。

 「グランドデザイン・大阪」をつくろうとしている「グランドデザイン・プロジェクトチーム」は、大阪府が今年になってからつくったもの。大阪市街地の大規模な見直しを検討しているもので、難波、日本橋、天王寺・阿倍野の各エリアをひと続きの商業地としてさらに発展させるとともに観光客の足としても売り出したい考えのようです。

 大阪阿倍野橋では、住吉方面に伸びる阪堺への乗り入れも考えられています(阪堺に対しては、3月に骨子案がまとまった後に乗り入れが可能か打診します)。ところで、阿倍野の再開発によって阪堺上町線が部分廃止になる話は消えたのでしょうか? また、大阪府は40年後をめどに御堂筋の緑地化を目指していて、将来的には難波から梅田まで延伸して緑地の中を走らせることも検討しています。現状からすると、(一時よりは減ったとはいえそれでもたくさんの車が通っている)御堂筋から車を追い出すのは想像できないですが。

(追記1)
 「グランドデザイン・大阪」で整備が検討されている鉄道は阿倍野橋-難波間のLRTだけではありません(このLRT、梅田を越えて新大阪まで貫く案もあるようです)。様々な環状鉄道網ができるようです。

 伊丹空港と門真市とを結ぶ大阪モノレールは、西、南両方向に伸びます。西は兵庫県とも調整し、伊丹空港の滑走路をくぐります(最終目的地は不明です)。南へは、近畿道に沿って荒本(東大阪市)、竜華都市拠点(八尾市)を経由、大和川の南を通り、堺市駅、堺駅へ伸ばします。完成目標は2050年です。桜島線は終点の桜島から府咲洲庁舎(旧WTC)、南港を経由し、阪和線の長居まで伸ばします。長居からは阪和線に乗り入れ、天王寺につなげます。そのほか、大阪市営地下鉄今里筋線を吹田市にまで伸ばします。井高野がどことも接続しないので、北へ伸ばすことによってどこかの鉄道と接続させるのでしょう。

 実現性の面では「?」が付きそうな計画ですが、どうなることでしょうか?

(追記2)
 大阪府、大阪市、経済界で都市計画を描く「グランドデザイン・大阪推進会議」の初会合が9月大阪府庁でありました。阿倍野橋-難波間(約2.7キロ)で計画されているLRTについては、恵美須町-難波間を2015年度以降に先行開業させる方針です。
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/kansai/news/20120228ddf001010012000c.html、http://mainichi.jp/kansai/news/20120315ddf001010004000c.html、http://mainichi.jp/area/osaka/news/20120923ddlk27010160000c.html、
YOMIURI ONLINE http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20120329-OYO1T00315.htm)

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九州新幹線、「定期券専用新幹線特急料金回数券」発売開始!

 昨日の記事の続きのようなものです。

 JR九州は4月1日から、「定期券専用新幹線特急料金回数券」というものを売り出します(9月30日までの期間限定です)。定期券利用者限定(「SUGOCA定期券」は除く)の回数券で、乗車券や回数券などと組み合わせることはできません。4枚つづりの回数券で、有効期間は1か月です。

 発売区間と価格は、博多-新鳥栖間と博多-久留米間が2400円(1枚あたり600円)、博多-筑後船小屋間が3200円(1枚あたり800円)、博多-新大牟田間が3600円(1枚あたり900円)です。小児用の設定はありません。新幹線自由席の通常料金が新鳥栖、久留米までが830円、筑後船小屋までが1200円、新大牟田までが1680円なので、それなりに安くなっています。博多-新大牟田間の料金回数券は博多-大牟田間を含む定期券(吉塚-荒尾間など)と組み合わせることができますが、博多-新鳥栖間の料金回数券は博多-新鳥栖間を含む定期券に限り組み合わせることができます。定期券利用者が、「寝坊して遅刻しそう」とか「早く帰りたい」というときに使える回数券です。そういうきっかけから、恒常的な新幹線利用者になってもらうのが狙いでしょう。

 また、短距離利用者向けのほかの切符に関しても若干のリニューアルがあります。「九州新幹線日帰り2枚きっぷ」「ビックリつばめ2枚きっぷ」を2013年3月31日利用分まで発売期間を延長します(発売期間は「九州新幹線日帰り2枚きっぷ」が2013年3月31日まで、「ビックリつばめ2枚きっぷ」が前日の2013年3月30日まで)。

 「九州新幹線日帰り2枚きっぷ」は博多-新玉名間の設定が新たにできるとともに(1枚あたりの値段は2450円。正規の乗車券・特急券と比べて、29.0%の割引です)、すでに発売されている区間のもの(博多-新鳥栖、久留米、筑後船小屋、新大牟田間)については、吉塚からも利用できるようになります。「九州新幹線日帰り2枚きっぷ」博多-新玉名間の発売により、「ビックリつばめ2枚きっぷ」の博多-新玉名間の設定がなくなります。「つばめ」に限定したテコ入れが必要な熊本とは違い(「みずほ」「さくら」は乗車率が高いので、極端に安い切符を売る必要はありません)、新玉名はほとんど「つばめ」しか停まらないので、制約の少ない切符のほうがいいでしょう。

 また、4月1日発売分から、「九州新幹線2枚きっぷ」にも新しい設定ができます。福岡市内-光の森間です。1枚あたりの値段は3650円です。また、博多-筑後船小屋、新大牟田間のものについては、吉塚からも利用できるようになります。

(追記)
 「定期券専用新幹線特急料金回数券」は2013年3月31日まで発売期間が延長されました。また、新玉名-熊本間、熊本-新八代間が追加設定されます。価格はどちらも2400円(1枚あたり600円)です。なお、新玉名-熊本間の料金回数券は玉名-熊本間を含む定期券と組み合わせることができます。
(参考:JR九州ホームページ http://www13.jrkyushu.co.jp/NewsReleaseWeb.nsf/Search/FE7451FDBF83B18D492579AB0046DD9D?OpenDocument、http://www13.jrkyushu.co.jp/NewsReleaseWeb.nsf/Search/4F0001A7DE136147492579AB0046DD2F?OpenDocument、http://www13.jrkyushu.co.jp/newsreleaseweb.nsf/GeneralFrameset?OpenFrameSet)

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半年以上過ぎても筑後船小屋、新大牟田は苦戦

 2月21日のことですが、JR九州は九州新幹線各駅(JR西日本が管轄する博多駅は除く)の1日平均乗降客数(2011年10月~12月)を発表しました。

 2011年7~9月のときと同じように、関西・中国地方からの観光客需要が多く、筑後船小屋・新大牟田を除く9駅でJR九州の想定通りかそれ以上の数字でした。JRグループの「デスティネーションキャンペーン」などの効果もあるようです。

 各駅ごとの数字は、新鳥栖1900人(JR九州の想定は1700人、以下同じ)、久留米2850人(2700人)、筑後船小屋750人(950人)、新大牟田800人(1150人)、新玉名1000人(900人)、熊本13900人(13100人)、新八代1950人(1950人)、新水俣1050人(1000人)、出水2150人(2000人)、川内3000人(2550人)、鹿児島中央14650人(11650人)です。開業当初(4月)は想定を若干下回っていた新鳥栖や久留米も、「九州新幹線日帰り2枚きっぷ」の効果でしょうか、当初の想定を上回るようになりました。それだけに以前より増えているとはいえ(2011年7~9月と比較すると、久留米が100人、筑後船小屋が50人増えました)、筑後船小屋や新大牟田の不振ぶりが目立ちます。

 さて、JR九州は4月から博多付近の近距離利用者向けに、新しい切符を発売します。そのあたりは別記事にて紹介します。
(参考:西日本新聞ホームページ http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/288264)

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南海、阪堺、泉北、春から「駅ナンバリング」実施

 南海、阪堺、泉北の3社は、外国からの客などにもわかりやすく駅を案内するため、「駅ナンバリング」を実施します。アルファベットとアラビア数字を組み合わせた「駅ナンバリング」を駅名案内板や車内路線図などに掲示します。導入時期は阪堺が3月下旬ごろから、南海と泉北が4月1日です。「駅ナンバリング」の導入は関西の大手私鉄では初めてのことです。

 アルファベットは南海(NanKai)がNK、阪堺(HanKai)がHK、泉北(SemBoku)がSBです。番号の割り振りかたは実際の旅客の流れが考慮されています。南海は南海本線(泉佐野以北)、空港線に01から32まで割り振ります。難波がNK01、関西空港がNK32です。その後、羽倉崎(NK33)から和歌山市(NK45)まで続きます。高野線は帝塚山(NK51)から高野山(NK87)までです。支線である汐見橋線、高師浜線、多奈川線、加太線、和歌山港線は接続駅の番号のあとにハイフンが付きます。汐見橋はNK06-5、和歌山港はNK45-1といった具合です。阪堺は天王寺駅前-浜寺駅前間の直通運転を考慮し、天王寺駅前から住吉公園まで割り振ります。天王寺駅前がHN01、住吉公園がHN11です。その後、住吉鳥居前(HN12)から浜寺駅前(HN31)まで続きます。その後恵美須町(HN51)に戻り、最後は東粉浜(HN61)です。泉北は単純に中百舌鳥(SB01)から和泉中央(SB06)までです。

 この「駅ナンバリング」は欠番がないように番号を割り振っていますが、例外もあります。阪堺の東湊(HN26)と石津(HN28)、船尾(HN29)と浜寺駅前(HN31)は隣接駅ですが、欠番があります。路面電車である阪堺も南では駅と駅との間隔が開いているので、追加する動きがあるのでしょうか?
(参考:南海電鉄ホームページ http://www.nankai.co.jp/company/news/pdf/120223_1.pdf、阪堺ホームページ http://www.nankai.co.jp/groupinfo/news/pdf/120223.pdf、泉北高速鉄道ホームページ http://www.semboku.jp/news/dt_257.html)

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北陸新幹線金沢駅の乗り換えは面倒な従来タイプ

 2015年春に北陸新幹線が金沢まで開業します。それに伴い、現在、大阪-富山間を結んでいる特急「サンダーバード」などは金沢で打ち切りとなり、このままでは利便性が大きく低下します。

 その利便性の低下を少しでも減らすために、九州新幹線部分開業時代の新八代や新函館(2015年度開業予定)みたいに(新潟駅もそのようになるようです)、階段の上下移動なしに乗り換えができる「対面方式」も検討されていました。特急を降りると、すぐ向かい側に新幹線が停まっていて、横の移動だけで乗り換えができるのです。直通にはかないませんが、乗り換えは楽になります。しかし、費用対効果などから見送られるようです。

 新幹線(長さ312メートルの島式ホーム2本、線路は4本、12両対応)と在来線は同じ高さにつくられ、移動距離を縮めるなどの配慮があるようですが、何のことはありません。従来ながらの、階段の乗り降りが要る、従来ながらの面倒な乗り換えです。特急が在来線ホームに入るということは、途中に改札が入り、さらに面倒なことになるでしょう。何の配慮もない旧型なのです。

 金沢が他を圧倒するような大都市ならともかく、富山や福井と比べて少々大きい程度です。北陸新幹線は金沢が最終目的地ではなく、大阪までつくるための暫定的なものにすぎません。当然ながらそれなりの配慮が求められますが、全くと言っていいほどありません。本来なら、フリーゲージトレインか3線式で新幹線を富山まで乗り入れるか、在来線を富山まで走行するという配慮があってしかるべきものです。都市間需要の一部にしか過ぎない東京への利便性だけに目がくらんだ、最悪の状況です。
(参考:中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/article/ishikawa/20120217/CK2012021702000148.html?ref=related)

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北海道新幹線、時速320キロ運転で東京-札幌間4時間33分

 2035年度に北海道新幹線が全線開通しても、東京-札幌間に5時間1分もかかってしまいます。時速320キロを出すことができるE5系を使うものの、盛岡以北は時速260キロ(在来線と共用する、青函トンネルなどの共用走行区間(新中小国-木古内間)は時速140キロ)。では、新幹線が本気を出せばどうなのでしょうか? 2月23日に行われた、国交省の整備新幹線小委員会で、委員から指摘があった、北海道新幹線を時速320キロ運転したときの試算が出されました。

 まず、以前にも書きましたが、「トレイン・オン・トレイン」が実用化され、共用走行区間も時速260キロ運転した場合、東京-札幌間の所要時間は18分短縮され、4時間43分となります。そして、共用走行区間を含めて盛岡以北も時速320キロ運転した場合、東京-札幌間は4時間33分となります。意外と所要時間の短縮度合いは小さいですね。

 そんな小さな効果でも、投資効果は大きくなります。盛岡以北時速260キロ運転、共用走行区間時速140キロ運転の場合、投資効果は1.1。それが共用走行区間も時速260キロ運転すれば、投資効果は1.2となります。盛岡以北も全部時速320キロ運転すれば、投資効果は1.4になります(この投資効果は、盛岡-新函館間の速度向上による便益も含みます)。時速320キロ運転により、新函館-札幌間の需要も8%増え、1日16000人になります。以前、北海道新幹線の速度向上に関して、否定的な見解があることを書きましたが、実は速度向上すればそれに見合った効果があることが判明したのです。

 さて、話は変わりますが、新幹線が開業すると、貨物列車を引っ張る機関車も新しいものを用意しなければならなくなります。電圧が交流20000ボルトから交流25000ボルトになるなどの理由があるからです。そこで、JR貨物は新型機関車、EH800を20両つくります。EH800は20000ボルトと25000ボルトの両方に対応する電子機器を搭載するとともに、北海道新幹線で使用されるデジタルATCシステムやデジタル列車無線機を搭載します。投資金額は最大190億円(検修基地の新設費用を含む)ですが、整備新幹線をつくったことから発生した費用であり、鉄道建設・運輸施設整備支援機構の利益剰余金を活用して、半額は助成金の交付、残りの半額は無利子貸付で行います。

 なお、貨車は従来のままです。というより、貨車はあまりにも数が多くて、(たった20両で対応できる)機関車のように青函トンネル限定の専用形式をつくることができません。JR貨物は2011年4月1日時点で、機関車、貨車合わせて9077両保有していますが、そのうち7718両、保有車両の約85%が青函トンネルを通過するのです。このうち機関車はEH500が61両、ED79が9両、あとはコンテナ車ばかりです。
(参考:国交省ホームページ http://www.mlit.go.jp/common/000192737.pdf、http://www.mlit.go.jp/common/000193032.pdf)

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三田に関西初の連節バス

 バスは普通、1両で走るものなので、一度にたくさんの客を乗せて走ることができません。ところが、極めて利用者の多いところでは、それでは運びきれません。2両連結して走る、連節バスが登場するのです。これまで、首都圏では千葉、藤沢、厚木の3か所、東海では岐阜で走っていますが、関西ではこれまで連節バスはありませんでした。

 ところが、三田市は人口が今なお増加傾向にあります。そこで、神姫バスは通勤、通学時の混雑緩和のため、連節バスを2012年度に2台導入する方針を決めました。大阪方面への通勤、通学輸送のほか、関学神戸三田キャンパスや、産業団地・テクノパークへの輸送にも役立てます。

 連節バスは車両間をほろでつなぎ、低床構造で、前後の車両を自由に行き来できます。定員は131人、長さは約18メートル。道路運送車両法に基づく保安基準である全長12メートル未満を超えるため、連節バスは原則日本の公道を走ることができません。運行には近畿運輸局のほか、三田市や兵庫県警などの認可が必要となり、定められたルートでしか走行できないことになります。

 なお、連節バスの値段は約1.2億円。神姫バスが約7000万円を負担し、あとは国などの助成を見込んでいます。三田市も購入費を助成するために2012年度の当初予算案で約1000万円を計上しています。

(追記1)
 神姫バスは、2013年春から三田市に関西初となる連節バスを走らせます。

 その名称については、12月15日から2013年1月15日までの間、募集しています。

(追記2)
 神姫バスが三田市内の4路線で走らせている連節バス、「オレンジアロー 連 SANDA」ですが、2016年4月から休日にも走らせることになりました。午前は三田駅-神戸三田プレミアム・アウトレット間に7本、午後は新三田駅-ウッディタウン間に6本走らせます。
(参考:神戸新聞NEXT http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0004841451.shtml、http://www.kobe-np.co.jp/news/sanda/201604/0008952332.shtml、神姫バスホームページ https://www.shinkibus.co.jp/mart/fm/)

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「Kaeruくん」廃止か?

 JTB時刻表の索引地図では、「みどりの窓口」がある駅は緑色で表現され、(「みどりの窓口」がなく代わりに)指定席券売機がある駅は赤色で表現されています。これまで、指定席券売機がある駅はおおさか東線を除いて、東京近郊の小駅に見られる程度でした。ところが、新しく買った時刻表(JTB時刻表 2012年3月号)では、東京近郊の小駅以外にも多く見られます。

 色が緑から赤に変わった駅は、もともと「みどりの窓口」とは言っても、「Kaeruくん」が対応していた駅。遠隔地にいるオペレーターと対話しながら指定券を発行していたところです。そういう半人前の「みどりの窓口」駅が変わったのです。指定席券売機に変わったことにより、今まで「Kaeruくん」ならできたことでも、指定席券売機ではできない機能があります。サービスダウンです。中には指定席券売機すら置かれず、多機能券売機のみが置かれる駅もあります。多機能券売機は2タイプあり、普通列車にグリーン車がついている高崎線のは、普通列車のグリーン券も買うことができます。しかし、多機能券売機ではメジャーな新幹線の指定席券は買うことができません。時刻表では赤ではなく、白で表現されます。さらにサービスダウンします。

 参考にした資料が支社単位なので全体像はつかみにくいのですが、どうやら「Kaeruくん」が廃止されるようです。本来、「Kaeruくん」は東京近郊の小駅に適したシステムなのですが(複雑な切符は近くの大きな駅でカバーできます)、地方の町の中心駅でやろうとしたのがそもそもの誤りだったでしょう。近くの駅でカバーすることができないのですから。

 なお、JR西日本にも同種のシステムがありますが、「拡大した」という話も聞かないですし、今のところ廃止の話も聞きません。
(参考:JR東日本秋田支社ホームページ http://www.jreast.co.jp/akita/news/pdf/20120117.pdf、JR東日本高崎支社ホームページ http://jres.jp/news/docs/kenbaiki.pdf、JR東労組 業務部速報 http://www.jreu.or.jp/02labor/pdf/page1051.pdf)

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Peachの機内で南海の割引切符販売

 今日から運行が始まる、格安航空(LCC)、Peach。その機内(国際線(5月8日以降に運航)を含む、関空行き全便)で、客室乗務員が南海の切符を販売することになりました。日本で唯一、国内線定期券の旅客機内で鉄道の割引乗車券を発売することになります。

 販売する切符は「Peach・なんばきっぷ」。2012年3月1日から2013年3月31日まで販売します。機内では引換券を販売します。乗車券のみのタイプと特急券(「ラピート」のレギュラーシート)付きのタイプです。いずれも関西空港から難波までの片道で、関西空港駅で乗車券・特急券と引き換えて使います。値段は乗車券のみが800円、特急券付きが1250円なので、若干安くなっています。通常価格はそれぞれ890円、1390円ですから。引換券は発売当日限り有効で、途中下車前途無効です。

(追記)
 Peach関連なので、続けて書きます。

 LCCであるPeachは人件費を抑えるため、インターネットを中心に販売しています。しかし、インターネットを使えない高齢者が多いことや、旅行会社の営業力が強く窓口での販売が多いことから、旅行会社にPeachの航空券を取り扱ってもらえるよう働きかけます。もっとも、インターネットが使えない人や旅行会社で航空券を買う人にはLCCの概念を理解できず、単にサービスが悪いというイメージを植え付けるだけかもしれませんが。個人的には、あまり得策ではないと思っています。

 Peachは将来的には2~3割を旅行会社を通じて販売したいとしていますが、旅行会社には(従来の航空会社とは違い)手数料を払わない方針なので、旅行会社が取り扱いを行うかは不明です。
(参考:南海ホームページ http://www.nankai.co.jp/company/news/pdf/120228.pdf、NHKホームページ http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120302/t10013423281000.html)

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