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北斗市議会、新幹線駅名を「北斗函館」とするよう決議

 国交省は29日、北海道新幹線新函館-札幌間、北陸新幹線金沢-敦賀間、長崎新幹線諫早-長崎間の着工を認可しました。新規着工される区間に問題点が全くないとは言いませんが、総論としては新幹線のような高速鉄道は鉄道の得意とする分野のひとつであり、これからも積極的に推進していくのが望ましいところです。ともかく、着工が決まったことは喜ばしいところです。

 ただ、これら新規着工区間が出来上がるのは10~24年後。当面は北海道新幹線新青森-新函館間、北陸新幹線長野-金沢間の工事を進めていきます。このうち北海道新幹線新青森-新函館間は2015年度末にできます。新函館が当面の終点となります。

 新函館駅はJR函館線の渡島大野駅の東側に建設されます。「新函館」は1998年の北海道新幹線ルート公表時から使われてきた仮称で、開業の1年前までに正式名称が決まります。「新函館」は利用者にとってはわかりやすい駅名ですが、問題は新函館が函館市内にないこと。北隣の北斗市内にあります。北斗市は2006年に上磯町と大野町が合併してできた新しい市で、知名度アップを狙い、新幹線の駅名にしようとしています。市発足直後の2006年3月、当時の市長が駅名を「『北斗』にすべき」と発言し、話題になりました(ただし、現市長は2010年3月に就任してから、新幹線駅名についての言及はありません)。しかし、さすがに「北斗」ではどこにあるのかわかりません。2010年9月の北斗市議会の新幹線特別委員会で、函館圏域として新幹線の誘致活動に取り組んできたことや、函館の全国的な知名度を考慮して、新幹線の駅を「北斗函館」とすることを決定しました。その後、今年5月になって並行在来線である江差線五稜郭-木古内間の第三セクター運行に目途が立ったことから、1年半以上も本会議に出されていなかった新幹線駅名の決議案を本会議に提出し、6月15日、市議会本会議で駅名を「北斗函館」とするようJR北海道に求める決議を賛成多数で可決しました。

 これに対して函館市側は、3月の定例市議会において工藤市長が新函館をそのまま正式名称にするのが最も望ましいと発言しています。新函館を利用する人の大多数は函館に用事があるからです。函館市役所も新函館が望ましいと考えています。ただ、函館市議会はこれまで、新幹線駅名に関する決議を行っていません。あくまでも新函館を正式名称にするように求める市議もいれば、「函館」が駅名にあれば別にかまわないという市議もいるようです。

 圧倒的な函館の知名度を考えれば、新幹線の駅名に「函館」は必要です。ただ、新函館が函館市外にある以上、所在地の北斗市にも配慮することが求められます。現実に、新幹線の駅名で駅名に所在地が入っていないのは、福島県西郷村の新白河、宮城県栗原市のくりこま高原など数は少ないです。地元自治体が求めている以上、「北斗」も入れないといけないでしょう。

 ただ、「北斗函館」は言いにくいかも入れません。ひっくり返して、「函館北斗」のほうがいいのかもしれません。「岐阜羽島」みたいに。岐阜に置きたかったのに線形の都合で岐阜県羽島市に置かざるを得なかった岐阜羽島と、函館に置きたかったのに線形の都合で(函館圏域の)北海道北斗市に置かざるを得なかった新函館は重なるところがあるように思われます。

(追記1)
 北斗市の高谷市長は9月4日の市議会で、新幹線の駅名について、「北斗函館」が最もふさわしいと発言しました。

(追記2)
 函館市議会の北海道新幹線新函館駅(仮称)開業に関する調査特別委員会は、2013年3月13日、新幹線の駅名を「新函館」とするよう求める決議案を全会一致で可決しました。この決議案は、定例市議会最終日の3月25日に本会議で可決される見通しで、近くJR北海道と北海道に申し入れます。

(追記3)
 2013年6月15日、渡島大野駅前で新函館駅の起工式が行われました。その起工式に出席したJR北海道の小池社長は、(開業1年半前の)2014年秋を目途に正式に駅名を決定したいという意思を示しました。
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/area/hokkaido/news/20120615hog00m010001000c.html、函館新聞社ホームページ http://www.ehako.com/news/news2011a/4623_index_msg.shtml、朝日新聞6月30日朝刊 中部14版、Sponichi Annex http://www.sponichi.co.jp/society/news/2012/09/04/kiji/K20120904004042650.html、北海道新聞ホームページ http://www.hokkaido-np.co.jp/news/politics/448779.html、http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/473735.html)

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高岡市、ハイブリッド電車の導入を研究

 高岡には北陸線などいろいろな鉄道が通りますが、北陸線は交流2万ボルト、城端・氷見線は非電化、路面電車の万葉線は直流600ボルトとそれぞれ異なっています。しかも、2014年度末には北陸新幹線が開業しますが、駅はこれらの鉄道が集まる高岡駅ではなく、約1.5キロ南に新高岡駅(仮称)ができます。近くを通る城端線にも駅を設置する予定です。ただ、これでは、新高岡への直通列車を走らせようとしても、電源の問題が絡んでしまいます(もっとも、以前に書いたように、朝行われている、城端線から北陸線への直通列車は新幹線開業後も継続して運転される見込みです)。

 そこで高岡市は、ハイブリッド電車の導入を研究していることを市議会で明らかにしました。ハイブリッド電車は車内に搭載されているイオンリチウム電池に架線から充電し、架線のない区間は充電されたパワーで走ります。東京都にある鉄道総合技術研究所で研究しているほか、JR各社も取り組んでいます(その一例はこちら)。

 技術開発状況によりますが、開発がうまくいけば、新高岡への乗り入れがしやすくなるだけに、今後の動向に注目していきたいところです。
(参考:朝日新聞ホームページ http://mytown.asahi.com/toyama/news.php?k_id=17000001206130004)

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大阪環状線唯一の踏切、6月末に廃止

 大阪環状線・大和路線天王寺-新今宮間にある一ツ家踏切は、高架が多い大阪環状線では唯一の踏切です。大阪環状線は内回りだけですが(外回りは大和路線を越えるために高架になっています)、大和路線と共用しているため、遮断機が下りた状態になっている時間が長くなっています。朝のラッシュ時には1時間に最大54分、平均でも1時間に33分遮断機が下りています。そのため無理な横断もあるようで死亡事故も多くなっています。2002年4月以降の10年間での死亡事故は13件とJR西日本の管内で最も多くなっています。しかも、死亡事故などでいったん電車が停まれば、その影響は大阪環状線・大和路線に限らず、阪和線・関西空港線・JR京都線などにも及びます。

 そこでJR西日本は6月末で一ツ家踏切を廃止します。理由は「『開かずの踏切』であり、無理な横断等により死亡事故や列車支障が非常に多い」とはっきり書かれています。代替の地下道などはなく、近隣の高架や地下道を使うことになります。大阪環状線が大和路線を越えるため高架橋はつくりにくく、地下道をつくると土地柄かそこに住み着く人が続出しそうですから、あえてつくらなかったのでしょう。

 ともかく、ダイヤの乱れを起こす原因がひとつ減ることになります。
(参考:一ツ家踏切にある看板、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120626-OYT1T00088.htm)

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南海、節電で「自由席特急」復活!

 以前に書いた記事で、間引き方法を検討していた南海ですが、今年夏の節電策が決まりました。

 節電を行う期間は、7月2日~9月7日の間の平日(8月13~15日を除く)です。主な節電内容としては、照明の一部削減、空調の見直し、券売機及び精算機の一部稼働停止、エスカレーターの一部稼働停止のほか、一部列車の車両数削減を行います(さらに関西電力の電力供給事情が厳しい場合は、一部列車の運休があることもあります)。

 南海線系統では、難波-関西空港間の空港急行2往復を8両から6両にし、8両編成の特急「サザン」(2往復)を6両編成の自由席特急にします。4月1日のダイヤ改正で廃止された「自由席特急」が復活することになります(すでに「サザン」の座席指定券を買った人については、無手数料で払い戻しします)。「サザン」は指定席が4両もあり、特に日中は過大です。2両編成ぐらいのほうが実態に合って使いやすかったことでしょう。そういう意味では昨年デビューした12000系を4両固定編成でつくったのは誤りとも考えられます。高野線系統については難波-極楽橋間の快速急行2往復、難波-橋本間の急行1往復、難波-河内長野間の区間急行3往復、難波-金剛・河内長野・三日市町間の各停6往復を6両から4両にします。

(追記)
 系列の阪堺についてですが、こちらは計画停電をした場合、運休をする可能性があるようです。計画停電をすれば道路上の信号機も影響を受けます。阪堺側は大阪府警に交通整理をする警察官を配備できるか照会しましたが、すべての信号機のある交差点に配備することはできないとの話でしたので、安全性を考慮して運休するようです。

 同じ路面電車でも京福(嵐電)は、警察官が交差点に配備されますので、運休はしない方針です。ただ、安全運行のため徐行運転は行うようです。

 バスは運休しませんが、ダイヤが乱れる可能性があるようです。信号機が停止すれば、渋滞が起こり、遅れる可能性があるのです。阪急バスはターミナルに、運行状況を説明する係員を置く予定です。
(参考:南海ホームページ http://www.nankai.co.jp/traffic/info/setsuden/index.html、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/economy/news/120707/biz12070718540011-n1.htm)

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クウェートからの支援で三陸鉄道、新車両購入

 三陸鉄道は、東日本大震災に伴う津波で被災して使えなくなった車両の代替として、3両を南リアス線に導入します。導入時期は2013年2月なので、そのときに南リアス線(一部)は復旧するのでしょうか? 予定より少し早くなるようにも思えますが、試運転に時間がかかるのでしょうか?

 新車両は長さ18メートル、従来の車両と同じく白をベースに、赤と青のラインを巻いていますが、ラインの処理の仕方が従来よりもソフトであるようにも感じられます。窓は従来の車両よりも大きくなっています。車内はボックスシート(後で書きますが、座席定員が奇数のため、従来車と同じくロングシート部分もあるものと思われます。いわゆるセミクロスシートです)ですが、座席の間隔が従来よりも80ミリ広げられ、バケットシートとなり、座り心地のよいものとなっています。定員は110名です(座席定員49名、立席定員61名)。冷暖房が完備されるとともに、バリアフリー対策もなされています。ドア幅が車椅子に対応可能な1000ミリに拡大され、ドアチャイムがついています。客室床面を従来車より170ミリ低下させることによって乗降用ステップを廃止し、車椅子スペース、車椅子固定装置が設置されています。トイレも洋式大型トイレです。

 この新車両の話で特筆されるのは、クウェートからの支援(三陸鉄道復興地域活性化支援事業補助金)で購入すること。三陸鉄道に決して乗ることのないであろう、遠い外国からの支援で、新車両が生まれ、復興のために走ることになるのです。感謝を忘れてはいけないですね。
(参考:三陸鉄道ホームページ http://www.sanrikutetsudou.com/wp-content/uploads/2012/06/7698dd4e49b3f8f7d2323e3f9f148fe0.pdf)

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JR九州は「きらめき」など間引き運転、西鉄は編成短縮

 厳しくなることが予想される今年の夏の電力事情。九州の鉄道各社も、いろいろな取り組みを行います。

 JR九州は、7月2日~9月7日の平日(8月13~15日を除く)、12~15時に走るものを中心に、特急「きらめき」(小倉-博多間)3往復と、福間-二日市間の普通11本(一部区間のみ運休するものを含む)を運休します。また、同じ期間、門司港-久留米間の普通9本の車両数を削減します。所定では6両の電車が3両になるなどの変化です。いずれも博多近辺の列車で、運転本数が多いため、運休などをしても大きな影響はないと判断したのでしょう。

 西鉄は、間引き運転はしないものの、それ以外の方法で節電を行います。7月2日~9月7日の平日(8月13~15日を除く)、西鉄大牟田線(甘木線を除く)で、通常4~6両編成で運行している列車の一部を1両減らします。2両編成のワンマン列車を除いた上下618本のうち、約1/4の152本が通常より短い編成で運転されます。12~15時に運行する列車がメインですが(この時間帯はおおむね半分以上が通常より短い編成で運転します)、朝夕の通勤・通学のラッシュでも通常より短い編成で運転するものがあります。輸送力としては5%減りますが、7%の節電効果があるようです。西鉄サイドも輸送力をなるべく減らさないように定員の多い車両を使うようにするようです。

 そのほかに、7月2日~9月7日の間(こちらは休日等も含みます)、列車や駅の照明の消灯(昼間)・一部消灯(終日)や、通過・交換待ち列車のときに開けるドアの数を減らして冷気が逃げるのを防ぐなどの対策をとるようです。待合室や事務室の冷房温度も28度にします。

 福岡市地下鉄も、西鉄と同じように間引き運転はしません(ただ、さらに電力事情が厳しくなれば、減便の検討も行うようです)。しかし、7月2日~9月7日の間、昨年の夏に行った駅照明の一部消灯、駅冷房の設定温度引き上げや早朝の冷房運転取りやめ、駅電照広告の一部消灯のほか、今年は新たに駅券売機の一部停止(10~16時、券売機191台のうち、約50台を停止します)、列車内照明の一部消灯を行い、1%の節電を新たに行い、合計10%の節電を行います。

 そのほかの鉄道も節電を行います。間引き運転を行うのは熊本市交通局(熊本駅-健軍町間の運行本数を1割程度削減します、ただし熊本市交通局ホームページにはその旨の記載はありません)や北九州モノレール(7月2日~9月7日の平日(8月13~15日を除く)、午後、3往復減らします。なお、乗客の健康を考え、冷房温度は26度のままです)。長崎電気軌道は今のところ間引き運転は行わないようですが、計画停電で信号機が消えれば、いくら電気があっても運行できないと危惧しています。路面電車ならではの問題です。間引き運転以外の節電策としては、熊本市交通局は早朝、夜間の冷房を止めます。長崎電気軌道や鹿児島市交通局はブレーキを使わずに走る惰行運転を行い、完全に止まらないようにします。完全に止まると、再び動かすのにかなりの電力を使うからです。

(追記)
 JR九州はさらに、9月7日までの平日のうち(8月13~15日を除く)、前日に需給逼迫警報が出た場合は、日豊線小倉-新田原間の普通8本、福北ゆたか線博多-篠栗間の普通8本も運休となります。その措置は、当日に需給逼迫警報が解除された場合でも実施されます。
(参考:JR九州ホームページ http://www13.jrkyushu.co.jp/newsreleaseweb.nsf/GeneralFrameset?OpenFrameSet、西鉄ホームページ http://www.nishitetsu.co.jp/release/2012/12_032.pdf、福岡市交通局ホームページ http://subway.city.fukuoka.lg.jp/cgi-bin/topics/tpd.cgi?gid=10558、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/region/news/120612/kgs12061202030000-n1.htm、http://sankei.jp.msn.com/region/news/120615/fkk12061502070000-n1.htm、YOMIURI ONLINE http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/national/20120623-OYS1T00593.htm、熊本市交通局ホームページ http://www.kotsu-kumamoto.jp/Content/asp/topics/topics_detail.asp?PageID=3&ID=404&pg=2&sort=0)

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大阪市バスは赤字路線大再編、「敬老パス」大阪府内にも拡大か?

 大阪府と大阪市の事業見直しを検討してきた府市統合本部は19日、34事業のうち地下鉄、バスなど4事業を民営化するほか、水道など14事業を府市一体運営とする基本方針を決定しました。これらの民営化などに伴い、交通局、ゴミ収集、下水道、市立病院の職員など約1万人を非公務員化します。約3.8万人の大阪市職員の3割弱にも及びます。

 地下鉄についてはこれまでに記事にした通り、2015年の民営化に先立って、2014年に運賃の値下げを行います。終電の延長も行います。

 バスについてもこれまで地下鉄と分離して民営化を目指す方針でした。しかし、黒字事業の地下鉄とは違い、バスは赤字続きで、とても買ってくれそうにはありません。何しろ全139路線のうち、黒字路線はたったの3つですから。

 ただ、現在1キロ当たり平均988円の運行コストがかかっているのを人件費の4割カットなどで704円に下げると、黒字路線は11に増えます。これに加えて、ターミナル駅を結ぶような主要路線には採算性があるとして合計58路線を民間に譲渡したり、外郭団体に運行委託したりします。

 それでは残る81路線(コミュニティーバス「赤バス」27路線を含みます)はどうするのでしょうか? こちらについては、鉄道駅から500メートル、バス停から350メートル以上離れた交通網の空白域が極力生じないように配慮し、41路線に再編します。採算性に合わせて小型バスや福祉タクシーなどでの運行を行うことも考えています。買ったばかりの「赤バス」用新車も活かされることになるでしょう。具体的にどのようにするかは、各区に任せます。こちらも外部委託はしますが、市が補助して維持する方針です。市の補助額は年間6億円を見込んでいます。81路線のままで経費削減に取り組んだ場合の営業赤字は約34億円ですから、28億円の節約となります。

 話は変わりますが、長い間「聖域」とされてきた「敬老パス」。いろいろ紆余曲折がありましたが、乗車ごとに一律50円の運賃と年間3000円の更新手数料を利用者に求める制度になるようです。市議会最大会派の大阪維新の会、第二会派の公明党とも合意し、実現が確実となりました。2013年度から更新手数料を徴収し、運賃の一部負担はシステムを改修したのちの2014年度に導入する方針です。この制度変更により、年間20~30億円の節約になります。なお、橋下市長が公約に掲げた私鉄などへの拡大は見送りましたが、大阪維新の会、公明の両会派は私鉄などでも利用できる「敬老クーポン」の支給を橋下市長に要望しています。

 「敬老パス」には違う動きもあります。松井大阪府知事は、府内の各市町村に大阪市営地下鉄・バスの「敬老パス」を拡大しようとしているのです(「敬老パス」が使えるようにするかは、各市町村が判断します)。利用者がごく一部を負担するとはいえ、基本的には市町村の税金です。大阪市の市域が狭いこともあり、大阪市営地下鉄といいながら利用者に占める大阪市外の人の割合が8割を占めています。大阪市内の人は「敬老パス」で恩恵を受けることができるのに、大阪市外の人は恩恵を受けられないというのが拡大しようとしている理由ですが、結局は高齢者の人しか恩恵を受けられません。

 国にしろ、地方にしろ、財政が厳しい原因は過大なる高齢者福祉が原因です。少子高齢化の時代なのに、貴重な子供ではなく、たくさんいる高齢者にばら撒いているのです。高齢者福祉を将来に維持可能な程度に削減し、それを子育て支援に振り向けることが必要なのに、そのあるべき方向に逆行しています。大事なのは次の選挙ではなく、次の世代なのです。黒字の地下鉄からの利益還元を求めるなら、誰にでも恩恵がある運賃の値下げが望ましいです。

(追記)
 「敬老パス」は2013年度から年間3000円かかるようになりましたが、これに加えて2014年8月1日からは1回の利用ごとに50円がかかるようになりました。
(参考:日本経済新聞 http://www.nikkei.com/article/DGXNASHC19054_Z10C12A6000000/、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120620/lcl12062022040006-n1.htm、http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/120309/waf12030901400002-n1.htm、毎日jp http://mainichi.jp/select/news/20120620k0000m010030000c.html、YOMIURI ONLINE http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20120616-OYO1T00202.htm、大阪市ホームページ http://www.city.osaka.lg.jp/fukushi/page/0000259115.html)

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退職者激増で大阪市バス29年連続の赤字

 大阪市交通局の2011年度決算見通しが14日に発表されました。これによりますと、地下鉄事業は9年連続の黒字だったのに対して、バス事業の経常収支は1983年度から29年連続の赤字となりました。

 バス事業の運輸収益は割引乗車券(一日乗車券「エンジョイエコカード」のことでしょうか?)の販売が好調で前年度よりわずかながら増えましたが、人件費が前年度より17.1%増えました。退職者が前年度の3.7倍の150人になり、退職金が4倍の28.7億円に増えたためです。運転士の給料が大幅にカットされる方針であることが影響しているのでしょう。赤字額は前年度よりも19億円多い43.3億円、累積赤字が638億円となりました。累積赤字は過去最多です。また、3年ぶりに8.5億円の資金不足が生じました。このままではバス事業は成り立たないので、黒字の地下鉄事業からの赤字補てんが必要となりますが、それは労働組合との給与削減交渉が妥結した後で実施する方針です。

 地下鉄事業も退職者が前年度の3.6倍の154人、退職金が5.5倍の36.6億円に増えました。収益は3.7%減りましたが、それでも167.2億円の経常黒字となりました。2005年度に8143億円あった企業債残高も5976億円まで減っています。

 ただ、好調な地下鉄事業も、将来を考えれば、十分な黒字ではありません。運賃が値下げされ(2年後の実施を目指しています)、民営化すれば現在免除されている固定資産税が課されるからです。大阪市交通局はさらに100~150億円の収支改善が必要だと考えています。
(参考:MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/region/news/120615/osk12061510550007-n1.htm、http://sankei.jp.msn.com/region/news/120623/osk12062302030003-n1.htm)

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志摩スペイン村付き日帰り往復6800円

 私鉄で最長の路線網を誇る近鉄は、沿線に多くの観光スポットがあります。そのひとつに伊勢・志摩があります。

 近鉄はかつて、ファミリー向けに早朝に特急に乗れば格安の切符を売り出してきました(記事1記事2)。今年の夏も売り出します。近鉄がこの夏休み期間中に売り出すのが、「夏休み 早起き 日帰り ”志摩”ファミリーきっぷ」です。事前に、2人以上の利用で、早朝に伊勢・志摩方面への特急に乗って日帰りすれば、安くなるのです。

 「夏休み 早起き 日帰り ”志摩”ファミリーきっぷ」は、7月1日~8月30日に発売され(乗車前日までに購入することが必要です)、7月14日~8月31日に利用することができます。乗車日1日のみ有効です。値段は大人6800円、子供3000円(大人・子供2人以上で同一行程で旅行することが必要で、子供だけの販売はしません)で、近鉄発駅(鵜方-賢島間、ケーブル・ロープウェーを除く各駅)から鵜方-賢島間の往復乗車券(鵜方-賢島間は往復自由)、往復特急券(引換券)、鵜方駅または賢島駅-志摩スペイン村間の三重交通バス往復乗車券のほか、通常大人4800円の志摩スペイン村パスポート引換券などがついています。行きは大阪難波駅・大阪上本町駅・近鉄名古屋駅を6~7時台に伊勢志摩方面へ出発する特急(「対象特急列車」といいます)に乗ることが必要です(途中駅からの乗車も可)。京都方面からは別の特急に乗って、大和八木で大阪方面からの「対象特急列車」に乗ることもできます。帰りは当日中ならどの特急でも構いません。

 切符に志摩スペイン村のパスポート引換券が付いていることから、志摩スペイン村のテコ入れ策ともいえますが、食事やお土産などで何らかの観光波及効果はあります。夏休みの思い出づくりに使える切符でしょう。
(参考:近鉄ホームページ http://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/120615shimafamilykippuhatubaiotoku.pdf)

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郡上市、コミュニティーバス一日乗車券を発売、200円

 郡上市の中心部、八幡町には、城下町をぐるっと回るコミュニティーバス「まめバス」が走っています。「まめバス」は長さ約6.3メートル、幅約2.1メートルというかなり小型のバスです(普通のバスの長さは10メートル)。城下町の渋滞緩和策として、観光バスや大型車両の乗り入れを禁止した2003年8月に導入しました。城下町プラザを中心に、城下町を回り、長良川鉄道郡上八幡駅にも乗り入れています。停留所は39か所もあります。城下町を8の字状に右回り、左回りのルートで走り、それぞれ1時間に1本ある便利なバスです。運賃は100円です。しかし、わずかな数の高齢者しか乗っていないのが現状です。

 そこで郡上市は7月1日から、「まめバス」の一日乗車券を発売します。1日乗り放題でたったの200円、観光客が郡上八幡を楽しむには便利な切符です。郡上八幡の城下町をめぐる「まめバス」はコミュニティーバスの一種でありながら、(2ルート合わせて)1時間に2本使える便利なバス。同じ郡上市のコミュニティーバスの中には、休日どころか平日も運休する(週2、3回しか運行されない)、「部外者お断り」的な、とても公共交通とは言えないレベルのところもあります。学校に行く生徒も使えない代物です(スクールバスがあるのでしょうか?)。そういう意味では、「まめバス」は観光客などほかから来た人でも十分使えるレベルです。せっかくのものですから、町の活性化のために活用したいところです。
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/area/gifu/news/20120610ddlk21040112000c.html)

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名鉄名古屋駅と近鉄名古屋駅、一体開発?

 半月以上前のことですが、備忘録を兼ねて書きます。

 名鉄名古屋駅と近鉄名古屋駅は隣接していて、岐阜・犬山方面への乗車ホームへは階段なしの水平移動で乗り換えできるようになっています(連絡改札口)。しかし、連絡改札口は小さく、メインの改札口同士の移動は手間がかかります。1941年にできた名鉄名古屋駅は後発組ということもあり、上下線1本ずつを3面のホームで挟むかたちとなり(もっとも、用地の制約が厳しい中では、名鉄名古屋のように折り返しができずに通過させるほうが効率的でしょう)、ホームもカーブしています(もっとも、営業しながら線路をまっすぐにするのは非常に難しいと思われます)。地上もよく似たようなもので、名鉄のビルの間に近鉄のビルが建つややこしい状態になっています。

 もともと、2027年のリニア名古屋開業に合わせて、名鉄百貨店本店がある名鉄ビルから笹島交差点南西の名鉄レジャックビルまでの南北約500メートル、約2.6ヘクタールを再開発する計画です(現在、基本計画をつくっているところです)。そこで、名鉄の山本社長は再開発に合わせて名鉄、近鉄両名古屋駅の一体開発を検討することを明らかにしました。「一体開発」はどのレベルのことを指すかはわかりませんが、乗換改札を撤廃することはできなくても(さすがに改札の撤廃は難しいと思われます。名鉄はごく一部のローカル線を除いて無人駅でも自動改札を導入していますが、近鉄は自動改札を置かずに駅員で対応しているところもありますから)、両駅の乗り継ぎは今よりはスムーズになることでしょう。名鉄と近鉄を乗り換える需要がどれぐらいあるかはともかくとして(一番は地下鉄でしょう)、乗り換えがよくなるのは悪い話ではありません。地下駅の強度の確保が必要で、先ほども書いたように地上は他社のビルが林立しているため、調整が必要で、技術的な制約がありますが、できるだけ解決して便利な駅になるのが望ましいと思われます。
(参考:中日新聞6月1日朝刊)

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岐阜バス、今年の夏に連節バスを国体会場方面へ運転

 首都圏以外では唯一、岐阜だけで走っている連節バス(三田はその後の動きがないようです。また、鹿児島でもいわさきバスネットワークが導入する話がありましたが、どうなったのでしょうか?)。JR岐阜駅と岐阜大医学部との間を往復しています。平日は2台のバスをフル活用し24便、休日は1台で12便運行しており、1日平均約800人の利用があります。この連節バスの導入で、朝ラッシュ時のJR岐阜駅前の待ち時間が約13分短縮されたとのことです。全長18メートルと通常のバスの1.6倍の長さがしますが(このため小回りが利きません)、定員は約2倍の130人です。この輸送力が連節バスのメリットです。

 この連節バスについてですが、岐阜市や岐阜乗合自動車は、7月下旬ごろからの約3か月間、2台ある連節バスのうち1台を使って、岐阜市の中心部を反時計回りに回る新しいルートで運行することにしています(開業当初も、通常のルート以外で運行しました)。今年秋に行われる「ぎふ清流国体・大会」に合わせて、社会実験を行うのです。新しいルートは、JR岐阜駅から名鉄岐阜駅、柳ケ瀬を通り、長良橋を渡ります。国体の総合開会式会場である岐阜メモリアルセンターを通り、帰りは忠節橋を渡ってJR岐阜駅に戻ります。1周11キロのコースですが、1日に何周するかは未定です。運賃は200円均一です。約3か月間の社会実験で、安全に運行できるかや、一般車両への影響、利用状況を調べます。国体の選手や観客、観光客が利用すると見込んでいます。

 岐阜市はかつて路面電車が走っていましたが、廃止されたため、連節バスを中心とした交通網づくりを目指しています。また、観光の目玉ともしたいようです。岐阜市は将来的に、ほかのルートでも連節バスを走らせたいようです。

(追記1)
 国体に合わせて運行するとされていた、岐阜市内を反時計回りに回る連節バスの運行日は8月5日~9月30日の毎日(8月6~10日、9月29日を除く)と10月の休日となりました。運賃は200円で、1日8便運行します。1周40分です。なお、岐阜大学方面に向かう「清流ライナー」は通常通り運行します。

(追記2)
 国体が終わった11月以降も、「清流ライナー 市内ループ線」は、休日に1日8便運行します。10月までと同じく岐阜市内を反時計回りに回り、所要時間は40分です。運賃は200円です。
(参考:朝日新聞ホームページ http://mytown.asahi.com/gifu/news.php?k_id=22000001206060004、南日本新聞ホームページ http://373news.com/_kikaku/shinkansen/kiji.php?storyid=29476、岐阜バスホームページ http://www.gifubus.co.jp/news/liner/seiryu-loop.html)

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姫路市、19日10時から姫路駅前道路の一般車通行禁止に

 姫路市は、駅周辺土地区画整理事業に伴うJR姫路駅北駅前広場の整備を進めています。そのため、明日19日10時から姫路駅前道路の一般車通行が禁止されます。バス・タクシーや周辺商業施設の輸送車両、工事車両を除き、すべての車両が終日通行禁止となります。歩行者や自転車はこれまで通り通行できます。

 一般車の通行が禁止される区間は、大手前通りの白銀交差点から姫路駅北口を経て山陽百貨店西館キャスパまでの間。北駅前広場の東西に仮一般車乗降場を設け、送迎を行う一般車に対応します。車の利用者にも配慮はなされています。

 JR姫路駅北駅前広場の整備工事では、眺望デッキや広場、地下通路などを整備します。大手前通りは歩道を現在の片側8メートルから20メートルに拡幅し、車両は片側3車線から1車線に縮小します。(歩行者天国みたいにはならなかったとしても)これまでの車主役から歩行者主役の道路になることには変わりありません。この整備工事は2014年度末完了見込みですが、その後も一般車は引き続き通行禁止になるようです。
(参考:姫路市ホームページ http://www.city.himeji.lg.jp/s70/2212598/_25050/_27086.html、姫路経済新聞 http://himeji.keizai.biz/headline/652/、毎日jp http://mainichi.jp/area/hyogo/news/20120602ddlk28040494000c.html)

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近鉄内部・八王子線廃止を検討か?

 近鉄四日市から出ている内部・八王子線は全国的に見ても非常に珍しいナローゲージ。軌間はたったの762ミリ。ほかにあるのは同じ三重県内にある三岐鉄道北勢線と富山県の黒部峡谷鉄道しかありません。

 しかし、内部・八王子線はここ数年、毎年約3億円の赤字を出しています。内部・八王子線はナローゲージのために、どこかの大手私鉄などからお古をもらうわけにはいきません。新車をつくらないといけないのです。内部・八王子線の車両は昭和20年代製造のものが6両と昭和50年代製造のものが8両あり、すべてを更新するには14.8億円かかります。もともと四日市市も老朽化した車両の更新費用の一部(1/6の約2.5億円)を負担する計画でした(そのほかにも、西日野駅、内部駅の駅前広場整備を2020年までの市総合計画に盛り込んでいます)。仮に、内部・八王子線を分社化すれば、国などの補助もあり、近鉄の負担は約5億円で済みます。ところが、それでは済まなくなったのです。今年1月、近鉄から車両更新費用に加えて運営費に対する補助がないと存続は難しいとの申し入れがありました。近鉄は、車両更新の時期が迫る来年夏ごろに存廃を決めたいとの考えのようです。

 四日市市は6月議会最終日の29日に、「総合交通政策調査特別委員会」を設置します。この委員会は内部・八王子線問題に限らず、公共交通の利用促進策などを幅広く審議する場ですが、緊急性の高い内部・八王子線の存続策を先に審議します。

 先ほども書きましたように、近鉄は四日市市に赤字の負担を求めています。しかし、四日市市は今後の経営改善状況が分からない中での赤字の補てんには否定的です。ただ、内部・八王子線は1日約1万人の利用者がいる路線です。バスに全面的に移管するには難しい路線です。四日市は三重県最大の都市であり、内部・八王子線の廃止によって道路がさらに渋滞する危険性もあります。近隣の三岐鉄道北勢線、伊賀鉄道、養老鉄道(いずれも元近鉄)のように地元が何らかの負担をして、存続を図るのがベターといえるでしょう。
(参考:朝日新聞ホームページ http://mytown.asahi.com/mie/news.php?k_id=25000001206150001、http://mytown.asahi.com/mie/news.php?k_id=25000001208240003)

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消費税が上がると、運賃も上がる

 JR東海の山田社長は14日、名古屋市内で行われた記者会見において、消費税が増税されたら新幹線や在来線の運賃をその分だけ値上げする意思を示しました。過去の消費税創設時(1989年)や5%に増税したとき(1997年)にもその分だけ値上げしましたが、乗客数が大幅に減ることがなかったためです(新幹線の乗客数は横ばい、在来線でも乗客数の増減に大きな影響はなかったようです)。

 少子高齢化で、働く人の数が減っていることを考えると、(所得税や法人税ではなく)消費税の増税や社会保障の適正化は不可欠です。消費税が上がると鉄道の運賃・料金も上がるのはやむを得ないでしょう。
(参考:朝日新聞6月15日朝刊 中部14版)

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欧風列車でウラジオストクへ

 現在では海外に行くには航空機に乗るのが一般的ですが、かつては船で何日もかけて行っていました。

 外国への玄関口になった駅のひとつが、金ヶ崎(敦賀港)。1912年6月からは新橋-金ヶ崎間で「欧亜国際連絡列車」が運行されました。敦賀からウラジオストクまで船で行き、そこからシベリア鉄道に乗り継ぐと、東京-パリ間が17日間で結ばれました(それまでは海路で40日かかっていました)。このルートが戦前はヨーロッパへのメインルートであり、多くの人々に利用されました。

 今年は長浜-敦賀間開業130周年、ウラジオストク航路開設110周年の節目の年でもあります。そこで、JR西日本は7月25日に、敦賀-ウラジオストク間「ぱしふぃっくびいなす」の運行に合わせて、大阪-敦賀間に「サロンカーなにわ」による記念団体列車を運転することになりました。

 「サロンカーなにわ」は1983年に当時の国鉄がつくった欧風客車です(14系からの改造、7両編成)。西日本地区の「お召列車」にも使われる格式の高い車両です。これを使った団体列車は、日本旅行の商品というかたちで販売されます。「サロンカーなにわ 『欧亜国際連絡列車100周年記念号の旅』」という商品名です。7月25日限定の運転で、大阪11:04発。京都に停まり(11:44発)、米原を経由して敦賀に13:55に着きます。終点の敦賀駅ではホームにて記念セレモニーや駅弁の立ち売りを行い、駅構内では鉄道グッズの販売も行います。車両の無料公開も行います。ツアーの値段は大人が10000円、子供が8000円です。さらに、敦賀から「ぱしふぃっくびいなす」に乗船し、ウラジオストクに向かうプランもあるようです。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2012/05/page_1951.html、http://www.westjr.co.jp/press/article/2012/05/page_1966.html)

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「超小型車」、公道走行可能に

 1~2人乗りの「超小型車」はメーカー各社が開発を進めていますが、法的な位置づけがあいまいなため、これまで公道での走行はできませんでした。ところが国交省は、「超小型車」にガイドラインを設け、今年の夏にも公道走行できるようにします。

 国交省が4日に示したガイドラインでは、「超小型車」は1~2人乗りです。原付よりは大きいですが、軽自動車よりは小さいです。原則として電気自動車となりますので、二酸化炭素の排出量は少なくなる見込みです。5キロ以内の短距離の手ごろな移動手段になり、高齢者の暮らしの足、地方都市や山間部の移動手段としても使われます。国交省はとりあえず規制緩和を行い、通達で公道走行を認める方針です。「超小型車」は窓がないため軽自動車の安全基準を満たさないのですが、高速道路を走らないことや近距離移動に限ることなどを条件に、公道走行を認めます。公道走行できるのは、全国すべてではなく、自治体からの公募で選びます。

 将来的には、規制緩和による「超小型車」の普及度合いを見て法改正を行い、「超小型車」という新たな区分を設けることを検討しています。道路運送車両法で普通自動車、小型自動車、軽自動車の3つのカテゴリに分けられていますが、4つ目のカテゴリとして「超小型車」を加えるのです。法改正を行えば、1963年以来、約半世紀ぶりのこととなります。

 公共交通機関が充実している大都市圏ならともかく、5キロぐらいの距離なら車が一番使いやすいです。車に不慣れな人が使うことにより、ほかの利用者に迷惑がかかるというリスクはあるでしょうが、短距離向けなだけに本来の車の適性を活かした利用ができるというメリットもあります。

(追記1)
 「超小型車」は2013年1月から導入されます。

 「超小型車」は全長(3.4メートル以下)や幅(1.48メートル以下)は軽自動車と同じですが、乗車人員は大人2人(または大人1人子供2人)です。排気量は125cc以下なので、軽自動車(660cc)よりはるかに低いです。全国どこでも走ることができるわけではなく、利用を希望する自治体が、あらかじめ決めた公道に限って走行を認めます。高速道路や制限速度60キロを超える一般道路を走ることはできません。

(追記2)
 国交省は、セブン-イレブン・ジャパンなど全国15の地方自治体や企業などを対象に、「超小型車」の公道走行を認めます。早ければ5月ごろから、合わせて約500台の「超小型車」が走ることになります。

 今回は限られた地方自治体などだけが所有するだけですが、2015年度をめどに「超小型車」の新区分をつくり、一般の人も買うことができるようにしたいようです。
(参考:朝日新聞6月5日朝刊 中部14版、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20121122-OYT1T01322.htm、http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20130315-OYT1T00720.htm)

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大阪市営地下鉄、売店を22店舗廃止へ

 大阪市営地下鉄の売店は63駅に121店舗ありますが、これまで交通局の外郭団体、大阪メトロサービスが独占的に運営してきました。ところが、民間参入と競争原理を重視する橋下市長の方針により、大阪メトロサービスへの使用許可は7月末で打ち切り、8月以降の事業者は公募で決定することになりました。

 それに伴い、売店同士が近接しているなど非効率で売り上げの少ない22店舗(約2割に当たります)について廃止します。また、逆に利用者数が多いなどの理由で7店舗のスペースは、梅田・なんば・天王寺の各駅構内(延約2000平方メートル)で新たな商業施設を誘致する「駅ナカ事業」に転用します。大阪メトロサービスが店舗から無人の自動販売機コーナーなどに変更した32店舗については交通局が直接使用許可を出すかたちに変更し、残りの67店舗(「駅ナカ事業」に転用するところも含みます)については公募を行います。

 公募する店については、従来の売店のサービスをグレードアップさせて利便性を向上することを求めています。鉄道駅への出店を進めているコンビニが参入することが予想されるとともに(神戸市営地下鉄でも今年初めて一般競争入札を実施し、ファミリーマートが15店舗の使用許可を得ています)、衣料店やドラッグストアなどの専門店も場合によっては認める可能性があるようです。なお、入札参加には鉄道駅への出店実績があることを条件として検討しているようです。

(追記1)
 大阪市営地下鉄の売店は7月末に44駅71店舗が一斉に閉店しました。代わりにできるコンビニは、当初9月初旬にオープンする予定でしたが、開店準備に時間がかかり、最も早い店でも9月20日ごろです(全店が開店するのは10月下旬の見込みです)。

 そこで当面の対策として9月上旬から、売り上げの多かった御堂筋線梅田駅など約10店舗で、交通局職員や元売店店員などが、新聞や菓子などを販売するようです。

(追記2)
 2017年3月28日、天王寺など大阪市交通局の4駅で、ローソンがオープンしました。

 これまで構内で運営していたファミリーマート等は契約切れになり、すべてローソンに転換されます。8月上旬までにオープンする予定です。
(参考:MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/west/west_economy/news/120608/wec12060814130003-n1.htm、http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120903/lcl12090312470002-n1.htm、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/economy/20170329-OYT1T50010.html)

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川崎市営地下鉄、事実上凍結か?

 川崎市は細長い市。人口は140万人を超えているので政令指定都市になっていますが、正直言って東京都と横浜市に挟まれているため、単なる巨大な衛星都市と言えます。

 そういう細長い川崎市。東京と横浜を結ぶ鉄道は多数通っていますが、市を貫くのはJR南武線ぐらいです。そこで川崎市は市内を縦貫する鉄道を古くから考えていました。1960年代から構想があり、2001年には新百合ヶ丘-元住吉間(15.4キロ)の事業許可を国から受けましたが、採算が見込まれないとして2005年に事業廃止届を提出していました。その後、川崎市は計画を変更して2009年12月に「新技術による川崎縦貫鉄道整備推進検討委員会」に議論を依頼しました。報告書は5月28日に出され、30日に公開されました。しかし、その報告書によれば、採算性の確保が厳しく、採算の確保のためには新技術の実用化を待たないといけないため、開業したとしても2025~2030年ごろとなります。しかし、そのころには市の人口が減少に向かうと考えられているので、川崎縦貫高速鉄道(市営地下鉄)構想は事実上凍結される可能性が高まることとなりました。

 川崎縦貫高速鉄道は初期整備で新百合ヶ丘-武蔵小杉間、2期整備で武蔵小杉-川崎間を建設するものでした。初期整備区間は16.7キロで事業費を4336億円、輸送需要を1日20.4万人と見込んでいました。

 しかし、この初期整備区間について、(1)南武線のラッシュ時での快速運転実施 (2)横浜市営地下鉄ブルーラインの新百合ヶ丘への延伸 (3)小田急多摩線と直通運転せずに自前で車両基地を確保 という厳しい条件を設定した場合、事業費は4855億円に膨らむ一方、輸送需要は1日約18.6万人に減り、累積赤字を解消するのに約80年かかると計算されました。当然ながら費用対効果は大幅に減少します。

 そこで次に考えたのが、新技術を使ってコストの縮減を図ること。動力を蓄電池か燃料電池にします。これにより架線が不要となり、その分だけトンネルは小型化できるのです。しかし、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の想定を基にすると、蓄電池の実用化は2020年ごろ、燃料電池の実用化は2030年過ぎになると考えられています。このような新技術を使うと最大1120億円(26%)のコスト減が見込まれますが、新技術の実用化を待って鉄道をつくるため開業が遅れます。開業する2025~2030年ごろには、川崎市の人口が約151万人でピークを迎えます。どうにもならないのが現状のようです。

(追記1)
 しかし、阿部川崎市長は19日の定例記者会見で、(市議会において川崎市営地下鉄の計画を撤回するよう求める意見が寄せられていましたが)計画を存続させる考えを明らかにしました。

(追記2)
 地下鉄建設を公約としていた阿部川崎市長でしたが、2013年1月28日の記者会見で、経費圧縮につながる新技術の開発には時間がかかるとして、事実上断念することにしました。2001年度に設けられた高速鉄道事業会計は2012年度末で閉鎖します。これまで高速鉄道事業会計や一般会計から出ていた調査・設計費や市職員の人件費は約40億円。2012年度末の時点では国や金融機関からの借入金約21.4億円が残る見込みです。これは2013年度予算で一括償還します。
(参考:Yahoo!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120531-00000012-maiall-bus_all、毎日jp http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20120620ddlk14010287000c.html、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20130129-OYT1T00069.htm)

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横浜市営地下鉄ブルーライン、急行運転開始か?

 横浜市交通局ブルーラインは横浜の郊外から中心部を通りぬけ、また郊外に行きます。湘南台-あざみ野間(40.4キロ)の全線では、67分かかります。

 そこで、利用者からの要望が多かったこともあり、横浜市交通局はブルーラインに急行や快速を導入することを本格的に検討します。検討は2012、2013年度中に行い、2014年度の運行開始を目指しています。急行や快速の導入で12分ほどの短縮を目指しています。急行や快速の運転により、利便性を向上させ、利用客の増加につなげたいと考えているようです。横浜市は人口は多いものの、巨大な衛星都市なので、横浜の中心部に行くよりも東京に行くほうがはるかに便利なところが存在します。そういうところでも横浜の中心部に行きやすくするように、急行や快速を運転するのでしょう。

 急行や快速の運転でネックになるのは、各駅停車を追い越すことができる待避駅の少なさ。地下鉄は基本的には各駅停車しかなく、急行等の運転は想定されていないことが多いので、どこも待避駅は少ないです。ブルーラインの場合は上永谷と新羽しかありません。設備投資して待避駅を増やせばよいですが、横浜市交通局の財政事情が厳しいことから、ダイヤの工夫などで1時間に2本ぐらいの運行になるようです。

(追記)
 2014年3月6日の横浜市議会特別委員会で、横浜市交通局は、2015年7月からブルーラインに急行を運転する方針であることを明らかにしました。

 急行は平日、休日ともに10~16時の間、毎時2本運転します(現在1時間8本運転している列車のうち2本を急行に振り替えます)。全線で10分ほど所要時間を短縮するようです。停車駅については、他の鉄道会社との乗り換えなどを踏まえて検討するようなので、戸塚、上大岡、新横浜などの乗換駅には停まると考えられます。待避線のある上永谷と新羽には停車します。2014年度には安全性の検証を行い、当初予算案には設備改良費として約1.46億円を計上します。
(参考:カナロコ http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1206040021/、http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1403060039/、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASG3S5DVMG3SULOB014.html)

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東京から青森へのフリーきっぷ、子供1000円

 JR東日本は、東北エリアへの旅行を増やすことによって、東北の復興を支援しようとしています。そこで、今年の夏も「行くぜ、東北。2012夏」キャンペーンを展開します。

 その一環として、期間限定で「東北フリー乗車券」を発売します。東京電車特定区間(千葉・取手・大宮・高尾・久里浜までの範囲内)から「秋田・青森エリア」「岩手・三陸エリア」「宮城・山形エリア」「福島・磐越エリア」「庄内エリア」に向けて設定があります。発駅から着地エリア(フリーエリア)までの往復はJRや一部の第三セクターの普通・快速列車の普通車自由席が利用できます(経路は指定されています。また、発駅から着地エリア(フリーエリア)の間では途中下車できません)。着地エリア(フリーエリア)内ではJRや一部の第三セクターの普通・快速列車の普通車自由席が利用できます。別に特急券等を購入すれば新幹線等にも乗車することができます。

 この「東北フリー乗車券」の利用期間は7月21日~8月29日(8月11日~20日を除く)、発売期間は6月21日~8月18日です。利用開始日の1か月前から7日前までの発売となりますので、御注意ください。有効期間は5日間で、JR東日本の首都圏の「みどりの窓口」や「びゅうプラザ」、主な旅行会社などで発売します。

 この「東北フリー乗車券」で一番の驚きは、その価格。大人は7600円(「福島・磐越エリア」)~11400円(「秋田・青森エリア」)ですが、子供は一律1000円。もちろん、先ほども書いたように、新幹線等に乗車するには特急券が要りますが、東京-新青森間を「はやぶさ」普通車指定席で往復しても、子供なら通常期8000円で往復できます。

 どうしても鉄道を使うと、人数の多い家族連れには高くなってしまいます。そういう意味では、ありがたい切符でしょう。小学生は確かに安い(子供はひとりで行っても1000円なのでしょうか?)ですが、中高生になると割高感があります。大人と一緒に行くことを条件に、格安の中高生用の設定もあってもよいのではないでしょうか?
(参考:JR東日本ホームページ http://www.jreast.co.jp/tickets/info.aspx?mode=top&GoodsCd=1855、http://www.jreast.co.jp/press/2012/20120604.pdf)

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西武、全駅に温水洗浄便座を取り付け

 西武鉄道は、東京メトロが管理する有楽町線小竹向原駅とトイレがない秩父線横瀬駅を除く全90駅のトイレに、温水洗浄便座を取り付けます。すでに一部は工事が終わり、残る駅も今年度中に設置します。

 内閣府の調査によれば、一般家庭での温水洗浄便座の設置率は2009年度末で72%。一般家庭以外でも、公共施設において温水洗浄便座の普及が進んでいるようです。西武鉄道が昨年春に行ったアンケートでも、温水洗浄便座の設置を望む声が6割近くありました。そういう強い要望を受けて、全駅に温水洗浄便座を設置することに決めたのです。
(参考:朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/travel/rail/news/TKY201206010542.html)

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乗り心地悪化の原因は大雪と急速な雪解け

 今年の春、JR北海道の特急、「スーパーおおぞら」の乗客などから、乗り心地に関する苦情が相次ぎました。

 それを受けてJR北海道が根室線(新得-釧路間)、函館線・室蘭線(函館-沼ノ端間)などを調査したところ、トンネルの出入り口付近で揺れが発生しやすい状況になっていることが分かりました。トンネルは乾燥しているのに対して、トンネルの外は冬の大雪と春の急速な雪解けの影響で、路盤には大量の水分を含んでいます。そのため、トンネルの出入り口付近が沈下し、レールのゆがみが出てくることから、乗り心地が悪化したのです。バラストなどを補充することによって、線路の改修を急いでいます。

 もともと、JR北海道の特急は、冬の間、バラストが飛び散り、駅で待っている人に当たるなどの危険を回避するため、一部区間で減速運転していました。春になればこの減速運転は終了する予定でしたが、先ほども書いたように大雪と急速な雪解けでトンネル付近の乗り心地が悪化しました。乗り心地の改善を行うまでの間は引き続き減速運転を行います。帯広・釧路方面の「スーパーおおぞら」「スーパーとかち」は10~20分の遅れ、函館方面の「スーパー北斗」は5~10分の遅れが見込まれます(定刻で到着する場合や行き違いでさらに遅くなる場合もあります)。快速「エアポート」を含む、他の列車についても遅れが発生する場合があります。なお、各駅での特急列車への乗継は減速前と同じ列車になるようにしています。

 今回の乗り心地悪化に関する特急列車の減速運転は今回限りのことでしょうが、冬になれば減速運転は再び行われるでしょう。この際、冬は減速運転を前提とした別ダイヤを組むのも一策ではないでしょうか? 春になれば通常のダイヤに戻せばいいのです。

(追記)
 乗り心地を改良するための線路の整備及びその状態確認が終了したため、10月14日から減速運転を解除することになりました。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120525-OYT1T00276.htm、JR北海道ホームページ http://www.jrhokkaido.co.jp/pdf/120423.pdf、http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2012/121009-1.pdf)

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「伊丹は便利」というなら、堂々と定価で乗せればよい

 伊丹空港は大阪の中心部から近く、利便性が高いとされています。その伊丹空港について、関西空港との経営統合(7月)後、長距離路線やジェット機発着枠の規制を緩和する方針です。

 これまで伊丹空港には、北海道や沖縄など1000キロを超える路線は総便数の5%未満に抑えられています。そのため、札幌や那覇便は少なかったのですが、長距離路線の便数規制が撤廃されることにより、増えることになるでしょう。また、騒音対策のため、総発着回数の上限は今まで通り1日370回を維持しますが、1日170回のプロペラ機枠については、ジェット機でもプロペラ機並みに騒音が少なければ使えるように段階的に規制が緩和されます。まずは100人乗り以下の小型ジェット機が規制緩和の対象になるようです。

 ただ、関西に空港が伊丹しかなかった時代ならともかく、今は関空も神戸もあります。関空や神戸をつくる前に周辺の土地を買収して伊丹を拡張できればよかったのですが、とてもそういうことはできませんでした。伊丹は当初の使命を終えた存在なのです。それなのに、(新幹線等のライバルがいる短距離便ではなく)長距離便を復活させたり、騒音が比較的小さいとはいえジェット機を増やしたりなど、逆行することをしようとしています。便数規制で伊丹の利用者が減るのは、廃港に向けてのステップであり、悪いことではないのです。下手に緩和すれば、肝心なときに廃止できなくなります。伊丹をつぶせば、ややこしい問題は解決するのです。

 よく「伊丹は近くて便利だ、関空は遠くて不便だ」という人がいますが、それなら伊丹発着の運賃を高くして、関空発着を下げればよいのです。羽田に行くのに、関空なら1万円、伊丹なら(新幹線より少々高い)1.6~1.7万円といった具合に。それなのに、現状は伊丹発着便にも航空会社のホームページに堂々と割引切符の設定があります。「伊丹は便利」というなら、堂々と定価で乗せればよいでしょう。急ぎの人は少々高くても使ってくれます。

 「伊丹は黒字、関空は大赤字」という都市伝説みたいな既成概念にとらわれてはいけません。ここから脱却することから関西3空港問題解決への処方箋が出てくるのです。伊丹は国営だったからやっていけた空港であり、関空は国営なら今でもぼろ儲けの空港です。公平な競争ではなかったのです。赤字の原因は(建設費を税金ではなく借入金で賄ったことによる)支払利息で、減価償却費が多額であることもあって有利子負債を返済する余力のある空港です。どこかの地方空港のように、撤退することしかほかに方法のないダメ空港ではありません。
(参考:株式会社航空経営研究所ホームページ http://www.aviatn.com/2012/05/post-518.html、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/kansai/travel/news/OSK201205260022.html)

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スカイマークの?な「サービスコンセプト」

 最近、トラブル続きのスカイマーク。そのスカイマークの機内座席ポケットにある、「スカイマーク・サービスコンセプト」が話題となっています。

 「サービスコンセプト」とは、乗客向けサービス説明書のこと。その内容は8条からなり、次の通りです。(1)荷物収納の援助をしない (2)客室乗務員は丁寧な言葉遣いをしない (3・4)メイクや服装は自由(客室乗務員の制服はポロシャツ、ウインドブレーカーしかありません) (5)私語をしても苦情を受け付けない(客室乗務員は保安要員としての仕事が主で接客は従) (6)幼児の泣き声に関する苦情は受け付けない (7)地上係員の説明と違っていても、客室乗務員の指示に従う そして最後に来るのは、(8)機内での苦情は一切受け付けない。苦情は「消費生活センター」などにするように

 確かに荷物の収納は自分でするべき話ですし、幼児の苦情は持ち込まれてもどうしようもないのかもしれません(ただ、いくら保安要員の仕事が主とは言っても、乗客に聞こえるような私語は慎むべきでしょうが)。ただ、この「サービスコンセプト」が大きな反響を生んだのは、「サービスコンセプト」自体の書きぶりにもあるでしょう。喧嘩を売っているかのような書きかたです。

 はっきり言って、「お客様は神様」という言葉ははき違え、何をやっても許されるという困った客もいます。このような書きかたをしないと理解のできないような層のために書いたのかもしれませんが、あまりにも下手な文章です。

(追記)
 スカイマークは批判を受けて15日から「サービスコンセプト」の改訂版を機内に搭載しました。

 一部文面は改善されていますが、基本的な考えは変わっていないようです。
(参考:zakzak http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20120525/dms1205250701003-n1.htm、Aviation Wire http://www.aviationwire.jp/archives/4833)

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北近畿方面特急に381系が復活

 今年3月のダイヤ改正で、紀勢線に287系が入り(一部は6月から投入)、パノラマグリーン車のない編成は5月で仕事を失うことになりました。

 さて、その381系はどこに行ったのでしょうか? 実は国鉄色に戻し、福知山電車区に行ったのです。その381系が6月1日から、「こうのとり」など北近畿方面特急として走るようになりました。381系が使われるのは、「こうのとり」3往復と「きのさき」1往復です。日根野電車区にいたときは6両で運転されていましたが、福知山電車区においては繁忙期を除いて4両で運転されます(繁忙期は6両になる予定)。

 北近畿方面に381系が走るのは、昨年36月以来のことです。紀勢線に287系が投入されたら、余剰となる381系が北近畿方面に行くことはすでに報道された話ではありますが、その通りになったということです。381系も国鉄型とは言え、183系よりは若干新しく、当面のつなぎになるのでしょう。次の転機は北陸新幹線が金沢まで暫定開業する2014年度でしょうか?

 先ほども書きましたが、紀勢線の381系のうち、パノラマグリーン車のないものは5月で運転を終了しました。これらのものについても福知山に送られ、183系を置き換えていくのでしょうか?

(追記1)
 2012年度初めの時点で、日根野電車区(正式には吹田総合車両所日根野支所)にはパノラマグリーン車のない編成が6両編成7本、増結用の3両編成5本ありました。2013年春までに6両編成6本、4両編成1本(合計40両)が福知山電車区に行き、残っている183系40両を置き換えます。

 残った中間車ばかり20両のうち、増結用3両編成2本は、パノラマグリーン車のある編成の増結用とします(現在増結用は3本ありますので、2本を追加すると5本となります)。また、状態のよいものはパノラマグリーン車のある編成(6両編成5本)の電動車ユニットの一部を差し替え、残りは廃車や保留車となります。

(追記2)
 5月で運転を終了したはずの381系パノラマグリーン車なしの編成ですが、8月に代走が何回かありました。

 ひとつは、8月15・16日の臨時特急「くろしお82号」。14日のJR京都線の路盤流出により、車両不足が生じたためとみられています。もうひとつは、8月23日の「くろしお16号」「くろしお17号」(「くろしお16号」は新宮-白浜間を運休し、白浜から運転)。23日に新宮駅で発生した車両不具合の影響です。
(参考:railf.jp http://railf.jp/news/2012/06/02/060000.html、http://railf.jp/news/2012/06/01/230000.html、http://railf.jp/news/2012/03/27/150500.html、「鉄道ジャーナル」2012年9月号 鉄道ジャーナル社、鉄道ホビダス http://rail.hobidas.com/rmn/archives/2012/08/jr381_29.html)

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福井鉄道、3両編成の低床車両を導入

 福井鉄道は今年度中に低床車両1編成(3両)を導入することになりました。最終的には2016年度までに4編成導入します(残る3編成は2014~2016年度に1編成ずつ導入します)。福井鉄道に新型車両が入るのは50年ぶりのことです。

 新型車両は長さ30メートル、幅2.65メートルで定員は150人。低床車両では国内最大級です。購入費用は3.5億円ですが、福井鉄道の負担は1割程度で、あとは国が1/3、県が2/3を支援します。2013年3月に運行を開始する新型車両は、主にラッシュ時間帯に運行します。

 福井鉄道は岐阜で走っていた比較的新しい路面電車が転入していますが、キャパが小さいのが欠点で、ラッシュ時には収容力に優れているものの、かなり古い車両に頼らざるを得ません。しかしその車両も部品調達が困難になっているので、新型車両を導入することになったのです。

(追記)
 新型車両は、F1000形といい、2013年3月31日にデビューします。
(参考:中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/kenmin-fukui/article/kenmin-news/CK2012051502000196.html、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/region/news/121011/fki12101102020002-n1.htm、福井鉄道ホームページ http://www.fukutetsu.jp/news/2182.html、福井新聞ホームページ http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/railway/40669.html)

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「たこフェリー」復活ならず、解散

 明石と淡路島の岩屋を結ぶ明石淡路フェリー(愛称:「たこフェリー」)は、税金を使った明石海峡大橋など高速道路の大幅な値下げの影響を受け、2010年11月から運行を休止しています。

 「たこフェリー」を運営する第三セクター(株主は明石市、淡路島にある3市、淡路ジェノバライン社(淡路市)の5者)は、運行再開を考えましたが、新たなフェリー船の購入費用や明石海峡大橋との競合による採算の厳しさからうまくいきませんでした。2011年10月には筆頭株主の淡路ジェノバライン社と淡路市が二輪車と旅客のみを運ぶ小型フェリー船を購入して運行を再開する計画を進めましたが、明石市などの反対で実現しませんでした。その後、2011年12月の段階で兵庫県と明石市、淡路島3市はフェリーの再開断念を決め、残る株主の淡路ジェノバライン社との調整を進めてきました。5月21日の臨時取締役会で運行再開断念と第三セクター解散の方針を決め、そしてついに5月29日の株主総会で運行再開断念と第三セクター解散を正式に決定したのです。この背景には、2014年度から明石海峡大橋の通行料がさらに下げられることもあります。将来性が見込めないのです。

 今後は、第三セクターは清算会社となり、桟橋や可動橋などの処分を進めます。しかし、第三セクターには約8000万円しか残っていないのに対して、桟橋(兵庫県の許可を得て設置されています)の撤去には5~6億円かかるといわれています。お金がありません。そこで、第三セクター側は災害等のために撤去しないで残すことを県に求めています。

 そして、お金とは別の重大な話があります。明石海峡を渡るのは高速船(淡路ジェノバライン)もあるので、自転車や徒歩の旅客は代替手段があります。しかし、明石海峡大橋を渡ることができない125cc以下のバイクについては、代わりの交通手段がありません。ミニバイクの代替策についてはこれから考えるようです。

(追記1)
 8月27日から、明石港・岩屋港にある可動橋や標識、水道施設などの撤去工事を始めます。工事期間は10月15日までで、明石淡路フェリーに残っている資金で行われます。なお、数億円の撤去費用がかかるとされている桟橋については、明石市・淡路市が中心となって利用方法を検討します。

(追記2)
 現在は観光バス駐車場とコインパーキングとして使っている、「たこフェリー」の明石港乗り場跡地(約8500平方メートル)について、マンション開発会社に売却する仮契約を結びました。明石駅から徒歩10分のところにあるこの場所を、跡地の西側はマンション、東側は商業施設とする予定です。
(参考:神戸新聞NEXT http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0005094415.shtml、http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0005072984.shtml、毎日jp http://mainichi.jp/area/hyogo/news/20120823ddlk28020334000c.html、http://mainichi.jp/area/hyogo/news/20130122ddlk28020346000c.html)

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「はやぶさ」、一ノ関に停車

 JR東日本は5月26日、6月2日、6月9日の3日間、「はやぶさ575号」を運転します。「はやぶさ575号」は東京を10:28に出て、途中、大宮・仙台・一ノ関・盛岡に停まり、終点新青森には13:45に到着します。

 この「はやぶさ575号」で特筆されるのは、一ノ関に停まること。一ノ関に停まる「はやぶさ」はこれが初めてです。昨年10月にE5系で一ノ関に停まる列車が運転されたときは、「はやて」でした。「はやぶさ」は宇都宮-盛岡間で時速300キロ運転するにもかかわらず、東京-盛岡間の所要時間は「はやて」とほとんど変わりません。それなのに昨年は「はやて」で、今年は「はやぶさ」なのか、不可解なところがないわけではありませんが、これまで設定されていただけで適用されることがなかった、古川-新花巻間の各駅を発着駅とする「はやぶさ」追加料金が初めて適用されることになります。東京・大宮-一ノ関間が400円、仙台-一ノ関、一ノ関-盛岡・新青森間が100円です。

 「はやぶさ575号」がなぜ一ノ関に停まるのかと言えば、世界遺産の平泉へのアクセスのため。一ノ関では22分の接続で「世界遺産リレー号」(5月26日、6月2日、6月9日の3日間運転)に接続します。一ノ関発12:52、平泉13:01着の各駅停車で、キハ100系で運転されます。
(参考:JR東日本盛岡支社ホームページ http://www.jr-morioka.com/train/)

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阪神三宮駅、6月2日下り線と折り返し線入れ替え

 2007年から改良工事が行われている阪神三宮駅は、1番線が梅田方面、2番線が姫路方面、3番線が大阪難波・奈良方面への折り返し線となっています。阪神なんば線から来た電車から姫路方面の電車に乗り継ぐときはホーム上で乗り継ぎできますが、梅田方面に行く電車から阪神なんば線への電車に乗り継ぐときは階段の上り下りが必要です。

 ところが明日6月2日からは2番線と3番線を入れ替え(以前の記事では3月20日のダイヤ改正時に実施されると読めますが、まだ実施されていなかったようです)、線路も切り替えることによって、2番線が大阪難波・奈良方面への折り返し線となり、3番線が姫路方面となります(同時に2番線と3番線の列車停止位置は東に約20メートル移動します)。阪神なんば線から来た電車から姫路方面の電車に乗り継ぐときはもちろんのこと、梅田方面に行く電車から阪神なんば線への電車に乗り継ぐときもホーム上で乗り継ぎができます(1番線には降車ホームがありますが、梅田方面に行く電車から阪神なんば線への電車に乗り継ぐときは乗車ホームから降りてもいいようです)。階段の上り下りは必要ありません。その後、秋ごろの予定ですが、1番線にある降車ホームを廃止するとともにホームを拡幅し、1番線の列車停止位置を東に移動させて2、3番線とそろえます。目の前に阪神なんば線への電車が停まっていて、前に歩くだけで乗り継ぎできる状態になるのです(6月2日の段階では同一平面で乗り継ぎできるものの、2番線の目の前に工事用フェンスがあるため、距離は結構長くなります)。

 また、阪神三宮駅では、ホームからの転落防止対策及び列車との接触防止対策として、乗客に列車の接近・発車を知らせるLEDの列車案内表示器を、今年夏からホーム床面に順次設置します。関西私鉄では初めてのことです。この案内表示器は長さ1.5メートルあり、黄色い点字タイルの列車側に、3メートルの間隔で床面に埋め込まれています。列車接近時には、オレンジの明かりが進行方向に向かって流れるように点滅します。停車時は点灯したままで、発車時には再度点滅することにより、乗客に列車の動きを知らせます。案内表示器の運用開始は今年秋ごろからで、今年度中に完成します。

 阪神三宮駅の工事完成は以前にも書いたとおり、2013年春の予定です。
(参考:阪神ホームページ http://www.hanshin.co.jp/company/press/pdf/20120521-2.pdf)

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