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退職者激増で大阪市バス29年連続の赤字

 大阪市交通局の2011年度決算見通しが14日に発表されました。これによりますと、地下鉄事業は9年連続の黒字だったのに対して、バス事業の経常収支は1983年度から29年連続の赤字となりました。

 バス事業の運輸収益は割引乗車券(一日乗車券「エンジョイエコカード」のことでしょうか?)の販売が好調で前年度よりわずかながら増えましたが、人件費が前年度より17.1%増えました。退職者が前年度の3.7倍の150人になり、退職金が4倍の28.7億円に増えたためです。運転士の給料が大幅にカットされる方針であることが影響しているのでしょう。赤字額は前年度よりも19億円多い43.3億円、累積赤字が638億円となりました。累積赤字は過去最多です。また、3年ぶりに8.5億円の資金不足が生じました。このままではバス事業は成り立たないので、黒字の地下鉄事業からの赤字補てんが必要となりますが、それは労働組合との給与削減交渉が妥結した後で実施する方針です。

 地下鉄事業も退職者が前年度の3.6倍の154人、退職金が5.5倍の36.6億円に増えました。収益は3.7%減りましたが、それでも167.2億円の経常黒字となりました。2005年度に8143億円あった企業債残高も5976億円まで減っています。

 ただ、好調な地下鉄事業も、将来を考えれば、十分な黒字ではありません。運賃が値下げされ(2年後の実施を目指しています)、民営化すれば現在免除されている固定資産税が課されるからです。大阪市交通局はさらに100~150億円の収支改善が必要だと考えています。
(参考:MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/region/news/120615/osk12061510550007-n1.htm、http://sankei.jp.msn.com/region/news/120623/osk12062302030003-n1.htm)

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