JR西日本が運営する、大糸線北部の非電化区間(南小谷-糸魚川間)。2010年3月にキハ52が引退するまでは、鉄道ファンも多く訪れましたが(そのときの乗車記はこちら)、その後はキハ120が行ったり来たりするだけのローカル線なので、そういう需要は見込めません。
北陸新幹線が金沢まで開業しても、枝線は分離されません。大糸線も残ります。とは言っても、大糸線の利用者が極めて少ないことは明白。冬になれば運休するぐらいのところです。JRは当然のこととして、第三セクターでも経営できないような厳しい路線です。
ところが、米田糸魚川市長は、糸魚川市がJR西日本から譲り受けているキハ52を使って(大糸線を走っていたキハ52(3両)のうち、1両はいすみ鉄道に行き、1両は岡山県で保存されています。残り1両が糸魚川にいます)、臨時イベント列車として走らせる構想を持っています。
もっとも、糸魚川市の考えはともかく、大糸線を観光路線として使う案も難しいところがあります。キハ52そのものの寿命のほかに、大糸線がJR西日本に属していることです。北陸新幹線が開業しても、大阪からみて糸魚川は遠すぎます。キハ52を動かすことによってかかる経費を、北陸新幹線などでカバーすることができません。大糸線にキハ52を走らせて得するのはむしろJR東日本なのです。北陸新幹線や中央線を使ってくれますから。
糸魚川市あたりが大糸線を買い取って第三セクターにするならともかく、そうでない限りは、廃線になっても誰も文句は言えないでしょう。
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/area/niigata/news/20120609ddlk15040165000c.html)
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常磐線相馬-亘理間27.6キロは、東日本大震災で被災したため、運休し続けています。しかし、JR東日本仙台支社は、浜吉田-亘理間5.0キロについて、現ルートのまま、2013年春に運転を再開すると発表しました。バスの代替輸送については短縮せず、相馬-亘理間のままです。
8月上旬から始まる復旧工事では、津波で海水につかった線路の交換、浜吉田駅の改修、浜吉田駅での折り返し運転に対応した信号設備の設置などを行います。津波からの避難対策として、沿線2か所の集会所などを避難場所に指定し、付近を通る盛り土構造の常磐道に駆けあがることができる階段を設けました。順調に進めば来年春に工事は完了します。3月のダイヤ改正に合わせる可能性もあるようです。
同じく現ルートで復旧させる区間としては、常磐線の相馬-駒ヶ嶺間もありますが、こちらはルート移設区間(駒ヶ嶺-浜吉田間)と同時期の運転再開となるようです。仙台への通勤・通学輸送が見込めるかどうかの違いでしょうか?
(参考:河北新報ホームページ http://www.kahoku.co.jp/news/2012/07/20120727t15019.htm)
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JR西日本の真鍋社長は、(具体的な路線名は挙げていませんが)需要が大幅に減少している路線について、地元の意向を踏まえたうえで、山間部などでバスによる代替運行をすることも考えていることを明らかにしました。
このような話は以前にもありましたが、確かに中国地方のローカル線あたりは鉄道では難しい路線がゴロゴロしています。しかも、JR西日本は株式を上場している株式会社です。第三セクターのように地元が赤字経営の責任を取ることのできる組織ではありません。「山陽新幹線やアーバンネットワークの利益をつぎ込めばよい」という論理は通用しません。利益が出たら、そのような主要路線に投資するか、株主に配当したほうが活きたお金の使いかたになります。「バスでも運行してくれるのはありがたい」と考えたほうがよいでしょう。鉄道がどうしても欲しいのなら、JRから分離して、第三セクター化すればよいのです。
鉄道を持っていれば、設備の維持管理にコストがかかります。バスなら、道路は国や県などが維持してくれます。維持コストが下がり、それで若干の増発でもしてもらったほうが使いやすい交通機関になるでしょう。あとは地元がどれだけ使うかです。地元がたくさん利用してくれれば、バス代替の話しすら出なかったですから。
話は変わりますが、同じく真鍋社長は山陽・九州新幹線直通列車の増発を検討する考えも示しています。そのときには、停車駅の変更もあり得るようです。今年度後半にかけての利用状況などを基に変更するので、増発の時期は、2013年度以降になるようです。山陽・九州新幹線直通列車は今年3月のダイヤ改正で増発されたのですが、まだまだ好調なのでしょう。
(参考:時事ドットコム http://www.jiji.com/jc/c?g=ind_30&k=2012072600560、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXNZO44149450V20C12A7LC0000/)
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JR北海道の運転士が16日、「カシオペア」を青函トンネル内で運転中、耳栓をしていました。この運転士は警告音を聞き逃し、居眠りや突然の病気などを想定した非常停止装置が作動して(一定時間何も操作しないと作動します)、列車はトンネル内で緊急停止しました。
この耳栓をした運転士の行動は、決して適切な行動ではありません。警告音を聞き逃すだけではなく、無線も聞き取りにくく安全運行に支障をきたす可能性があるからです。しかし、この運転士の行動もやむを得ないところもあります。トンネル内があまりにもうるさいからです。JR北海道が緊急停止の後測定したところ、通常トンネル内で走行中に発生する80デシベルを上回る、最大98デシベルを記録しました。90デシベルがパチンコ店内の騒音に相当することから、かなりのものです。JR北海道が青函トンネルで乗務する運転士約40人に聞き取りを行ったところ、3人が耳栓をつけたことがあると回答しています。JR北海道は9月からトンネル内のレールを磨いて凹凸を解消することで騒音の低減を図ることとしています。
(追記)
11月24日から、車両の構造上騒音が少ない「スーパー白鳥」を除く特急・急行について、騒音の大きい区間で減速運転を行っています。函館方面への列車のみが減速運転の対象で、本州からの特急・急行は、函館駅に1.5~4分遅れて到着します。札幌には定時に到着します。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120725-OYT1T00340.htm、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/travel/news/HOK201212020005.html)
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岐阜県内のリニア駅は、中津川市西部の美乃坂本駅付近にできるとされています。それでは、そのリニア駅に求められるアクセス手段はどのようなものでしょうか? コンサルタント会社が岐阜県内約1200人と首都圏の約800人にアンケート調査を行いました。
岐阜県民はリニア駅のアクセス手段について、在来線を選んだ人が49%、車が46%でした。駅周辺の整備で求めているもので多かったのが駐車場でした。約半数の人が希望しています。一方、首都圏の人の回答は全く異なっていました。駐車場の整備を求めた回答はたったの8.7%。60%以上の人が、県内観光地を結ぶバスの充実を望んでいました。
この結果はある程度予想できるものです(岐阜県民で鉄道をアクセスにする人が半分もいるのは意外でしたが)。地方のリニア駅でとにかく必要なものは大駐車場。それと観光客向けのバス。これに尽きるのでしょう。
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/area/gifu/news/20120725ddlk21040076000c.html)
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今の高速道路の割引は、高速道路会社の経営努力によって行われているものもありますが、税金を投入して行っているものもあります。しかし、後者の税金を投入して行っている割引については、その財源(3兆円)が2014年3月で切れてしまいます。このままなら2014年4月以降、割引のない元の料金に戻ります。もっとも、瀬戸大橋などの特殊な区間でもないのに、道路が完成した後の割引に税金を使うということ自体が間違った話かもしれませんが。政府の仕事はあくまでインフラの整備です。
そこで、国交省は高速道路の今の割引料金についてどうするのか、有識者会議をつくって検討することにしました。とは言っても、国にお金がないことは明白です。今のところ考えられているのは、過去の道路建設による借金約40兆円の返済期限を45年から伸ばして、高速道路会社に割引できるお金をつくろうと考えているようです。
この国交省の方針に対して、道路公団民営化の趣旨に逆行するという批判があります。過去の借金をできるだけ早く返して無駄な道路をつくらない、という趣旨です。しかし、民営化されてからも新しい道路はつくられ続けています。整備新幹線におけるJRとは違い、高速道路会社には赤字高速道路に対する拒否権がないからです。東京外環道のように利用者が負担する道路はともかく、地方の新直轄方式のように国の税金が主体でつくる道路がたくさんできつつあります。地元が高速道路による地域振興を狙うのは否定できませんが、それなら国の税金ではなく県の税金でつくればよいでしょう。また、一般道よりも速い高速道路には、通行料金を払うコンセンサスがある程度はあります。「フリーウェイ」はあくまでも幻想で、「無料」にこだわる必要もないでしょう。
もっとも、国交省の方針で償還期限を延長したとしても、それが割引に使えるかは別問題です。より緊急性の高い問題があるからです。都市高速道路の話ですが、首都高速や阪神高速などで補修の必要な損傷場所が増え続けています。その数は6つ(首都、名古屋、阪神、広島、北九州、福岡)ある都市高速道路の合計で約13万か所。すでに首都高速の維持管理・修繕費は年間500億円(料金収入の1/5に当たります)にも上っていますが、すべてを修理できていないというのが現状です。以前にも書きましたが、メンテナンス費用がかかり、とても割引に回る余裕がないかもしれません。
(参考:朝日新聞7月14日朝刊 中部14版、毎日jp http://mainichi.jp/select/news/20120716k0000e040128000c.html、Yahoo!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130331-00000530-san-soci)
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電車はブレーキ操作を行うまで、モーターに電気を供給し続けます。ブレーキ操作をした後も、車輪が停止するまでモーターは回転し続けます。この回転し続ける力を利用して発電するのを回生電力といいます。
回生電力は、すでに現在においても、周囲を走行中の電車に、架線を通じて電力を供給し、節電につながっています。しかし、運行本数の少ないローカル線では近くに電車がいないため、回生電力があっても有効活用できませんでした。
そこでJR西日本は、リチウムイオン電池の蓄電装置を使うことによって、ローカル線でも回生電力を有効活用できるようにします。2014年度末までの実用化を目指しています。6月にリチウムイオン電池の蓄電装置をJR小浜線美浜駅に設置し、他のローカル線にも導入する方針です。区間によっては3%の節電効果を狙うようです。
(参考:YOMIURI ONLINE http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20120712-OYO1T00384.htm)
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東急などは、2013年3月16日に東急東横線と東京メトロ副都心線との相互直通運転を開始します。すでに2008年に開業している副都心線渋谷駅に東急東横線も移るのです(駅のデザインは開業当初から東急仕様になっています)。
すでに東急東横線は横浜高速みなとみらい線と相互直通運転をしています。東京メトロ副都心線は西武池袋線、東武東上線などと相互直通運転しています。2013年3月16日の東急東横線と東京メトロ副都心線との相互直通運転開始によって、相互直通運転がさらにパワーアップされ、埼玉の飯能・西武球場前(西武)、森林公園(東武)から東京副都心の池袋、新宿三丁目、渋谷を経て、横浜の元町・中華街までの壮大な相互直通運転が開始します。また、相互直通運転開始と同時に、現在は8両編成運転である特急・通勤特急・急行の、10両編成運転を開始します(各駅停車と一部の優等列車は、8両編成のままです)。なお、これまで行われてきた、東急東横線と東京メトロ日比谷線との相互直通運転は廃止されます。日比谷線は中目黒を始発・終着駅とします。
運転本数は平日の昼間と休日の場合、東急側から副都心線に直通するのが毎時14本(平日の朝夕は増えます)、渋谷で東急方面に折り返すのが毎時4本となります(従来からの渋谷からの乗客に配慮したもので、本数は平日の朝夕も同じです)。また、これまで日比谷線直通の横浜側始発駅だった菊名では、新たに渋谷・副都心線方面の列車として平日の朝夕は1時間に4本、昼間と休日は2本設定されます。東急東横線・横浜高速みなとみらい線が特急、副都心線が急行となる速達列車は昼間(11~15時台)に15分間隔で運行し、乗り換えなしで横浜から新宿三丁目までを32分(420円)で結びます。
(参考:東急ホームページ http://www.tokyu.co.jp/contents_index/guide/pdf/120724-1.pdf、東京メトロホームページ http://www.tokyometro.jp/news/2012/pdf/20120724metronews_soutyoku.pdf、西武ホームページ http://www.seibu-group.co.jp/railways/news/news-release/2012/__icsFiles/afieldfile/2012/07/24/20120724soutyoku.pdf、東武ホームページ http://www.tobu.co.jp/file/pdf/9e67f9298f0c2a004a27615807b6cc25/120724.pdf、「鉄道ジャーナル」2012年10月号 鉄道ジャーナル社)
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岡山電気軌道は2013年4月から、社会人向けに路面電車の運転免許取得講座を開講します。
一般的に、鉄道の運転免許は従業員を運転士として使うために、鉄道会社が負担して従業員に取らせるものです。しかし、ここ岡山電気軌道は自らが350万円払い、免許取得後の就職先は自分で探さないといけません。自己負担で免許を取るのはいすみ鉄道に例がありますが、就職先を探さないといけないのは全国初の試みです。
教習の内容は本格的です。岡山電気軌道の新人運転士と同じ教習を実施します。1年2か月の教習期間のうち、9か月は1日8時間の実技教習が続きます。ちなみに、募集定員は4人です。
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/select/news/20120720k0000m040045000c.html)
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北海道新幹線は2015年度末に新函館まで伸びる予定です。途中、(すでに在来線が使用している)青函トンネルを通りますが、ここは新幹線開業後も在来線と共用するため、在来線特急と同じ時速140キロに制限されます。新幹線とすれ違うと、貨物列車が不安定になり、風圧で脱線する恐れがあるからです。
ただこれだと、新幹線のスピードが遅くなってしまいます。新青森-新函館間で57分、東京-札幌間で5時間1分(2035年度末に札幌まで全線開業したときの数字)かかってしまいます。もし、青函トンネルも時速260キロで走ることができるならば、それぞれ39分、4時間43分と18分短縮されます。そこで、国交省は貨物列車とすれ違わないようにダイヤを調整することによって、青函トンネルでも時速200キロ超での運転をしようとしています。12日に専門家らの検討会議をつくり、今年度中にも貨物列車とのダイヤ調整方法などをまとめます。
しかし、青函トンネルは貨物列車にとっても重要路線。1日に多いときで51本、通常でも42本が通過しています。これではダイヤを調整できたとしても至難の技で、時速200キロ超で走ることができるのは1日数本にとどまる可能性もあるようです。また、以前にも書いたように、貨物列車とすれ違う時だけ減速するシステムを開発したり、上下線の間に壁を設置したりする方法も検討しているようですが、費用が問題となっているようです。
それでも青函トンネル内で時速200キロ超運転しようとしているのは、時速140キロ運転にとどまることによって、一部県に建設費を値切ろうとする動きがあるからとも考えられます。そういう動きに対抗するために、何とかして時速200キロ超運転をしようとしているのでしょう。
(参考:朝日新聞7月11日朝刊 中部14版)
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JR西日本は季節商品として「関西1デイパス」を発売しています。アーバンネットワーク内の普通列車(新快速・快速を含む)の普通車自由席が1日乗り放題のほか(在来線特急は特急券を買えば乗車可能です)、提携している私鉄(京阪、南海)の一部区間にも乗ることができます。
今年の夏も「夏の関西1デイパス」として発売されますが、今回からはさらにグレードアップします。大阪水上バス「アクアライナー」(大阪城・中之島めぐり)及び「水都号アクアmini」(大阪城・道頓堀コース)が自由に乗り降りできるとともに、引き換えできる私鉄のチケットが、従来の京阪・南海に加えて、近鉄も加わります(京阪、南海、近鉄から1社選択)。
京阪は「鞍馬・祇園チケット」、南海は「高野山チケット」、そして近鉄は「生駒山上チケット」です。初登場の近鉄は、鶴橋または京都から生駒までの往復乗車券、生駒ケーブル鳥居前-生駒山上間の往復乗車券、生駒山上遊園地「のりものフリーパス」200円割引券がセットになっています。近鉄の鶴橋駅、京都駅の特急券売り場で引き換えます。
ちなみに「夏の関西1デイパス」の発売期間は7月12日~9月2日、利用期間は7月14日~9月2日、利用当日に購入することもできますが、当日限り有効です。発売価格は大人3500円、子供1800円で、JR西日本全エリアの主な駅の「みどりの窓口」「みどりの券売機」及び主な旅行会社で発売します。
(参考:近鉄ホームページ http://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/kansai1daypass.pdf)
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JR九州は、若者(18~24歳)向けに、夏休み期間中に九州新幹線や特急が格安になる「ガチきっぷ」を発売します。なお、「ガチ」とは、「本気」という意味の若者言葉です。
この「ガチきっぷ」、主要都市間の九州新幹線、特急の自由席限定で片道から購入可能なきっぷです。乗車日の7日前まで発売します。18~24歳限定の切符なので、購入や乗車の際には年齢を確認できる証明書が必要となります。「ガチきっぷ」の発売期間は7月10日~9月2日(乗車日の7日前までの発売)、利用期間は7月27日~9月9日です。JR九州の駅、JR九州旅行支店、主な旅行会社で発売します。
さて、肝心な値段は「2枚きっぷ」クラスの安いものとなっています。例えば、通常4480円の福岡市内-熊本間が2500円になります。通常4080円の福岡市内-長崎間が2300円となります。そのほかに、福岡市内-鹿児島中央、佐世保、別府・大分間、熊本-鹿児島中央間の設定があります。なお、熊本発着のものは熊本-水前寺、上熊本間も普通列車に限り利用できます。
(追記1)
JR九州の「ガチきっぷ」は年末年始と春休みにも発売します。発売期間は11月22日~2013年1月7日、2013年2月1日~2013年3月31日(乗車日の1か月前から7日前までの発売)、利用期間は12月22日~2013年1月14日、2013年3月1日~2013年4月7日です。
発売区間の設定が増え、北九州市内-熊本間、北九州市内-鹿児島中央間のものもできます。北九州市内-博多間は在来線特急自由席の利用で(山陽新幹線は使えません)、値段はそれぞれ3700円、9200円です。また、福岡市内-佐世保間のものが値下げされ、1900円となります。
(追記2)
JR九州の「ガチきっぷ」は2013年の夏休みにも発売します。発売期間は2013年7月1日~2013年9月27日(乗車日の1か月前から3日前までの発売)、利用期間は2013年8月1日~2013年9月30日です。3日前まで購入可能になったのが改善点です。
値段については福岡市内-鹿児島中央間、北九州市内-鹿児島中央間がそれぞれ値下げされ、7500円、8700円となっています。
(参考:JR九州ホームページ http://www13.jrkyushu.co.jp/newsreleaseweb.nsf/9dd28b8cb8f46cee49256a7d0030d2e6/253a96eab716920b49257a2a0036ead8/$FILE/18%E6%AD%B3%EF%BD%9E24%E6%AD%B3%E3%81%AE%E3%81%8A%E5%AE%A2%E3%81%95%E3%81%BE%E9%99%90%E5%AE%9A%E3%81%AE%E3%81%8A%E3%83%88%E3%82%AF%E3%81%AA%E3%81%8D%E3%81%A3%E3%81%B7%EF%BC%81%E3%80%8C%E3%82%AC%E3%83%81%E3%81%8D%E3%81%A3%E3%81%B7%E3%80%8D%E3%82%92%E7%99%BA%E5%A3%B2%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%99%EF%BC%81.pdf、http://www13.jrkyushu.co.jp/newsreleaseweb.nsf/GeneralFrameset?OpenFrameSet)
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前の記事で書いたとおり、こちらは大船渡線と山田線について書きます。
大船渡線、山田線についても気仙沼線と同様、BRTによる仮復旧策が検討されています。しかし、対照的な結果になるようです。
まず大船渡線についてですが、大船渡線沿線の気仙沼、陸前高田、大船渡の3市などが協議する、大船渡線の鉄路復旧までの代替公共交通についての会議の初会合が13日に開かれました。この会議においてJR東日本側は、大船渡線についてもBRTを提案しました。
大船渡線のBRTは、不通になっている気仙沼-盛間43.7キロのうち約6割を専用道として整備し(便によっては専用道を利用せずに最短距離となる国道45号、三陸縦貫道を使うものもあるようです)、あとは一般道として利用するものです。運賃は震災前と同じとします。JR東日本側は鉄路での復旧については明言しませんでしたが、地元側は鉄路での復旧が確保できているとして、BRTでの仮復旧を容認するようです。
これに対して山田線(不通区間は釜石-宮古間、55.4キロ)についてですが、JR東日本は6月25日の公共交通確保会議(沿線4市町や岩手県などで構成)で、山田線もBRTで仮復旧することを提案しました。
山田線についても鉄道用地を舗装して専用道にします。費用はJRが負担します。しかし、山田線は被災した鉄橋が多く、鉄路が山側に迂回している部分などは、並行して走る国道45号を使います。その結果、専用道は約10キロほどしかつくられません。なお、運賃は鉄道と同程度とし、増便や駅の増設も進めます。
この山田線BRT構想に対して沿線4市町は拒否し、9日、JR東日本に通告しました。同時にJR東日本に鉄道の復旧を求めています。地元は拒否の理由として、(1)専用道の割合が低く、現状のバスと定時性やスピードは変わらない (2)震災前からの民間のバスと競合する (3)そもそもまちづくりの前提は鉄路復旧を前提としている などを挙げています。これにより、山田線BRT化の話は消えることになりましたが、鉄路復旧に向かうかと言うとそうではありません。JR東日本としては、検討した結果、復旧ができないこともありうるとの発言もしています。
これでは最悪の事態です。もともと山田線は利用者が少なく、純粋な民間企業であるJR東日本がよく維持している、と言ったほうが正しい認識の路線です。BRTとはいえ、廃止されずに維持してくれるだけでもありがたい話です。「新幹線や首都圏で儲かっているのだから、三陸のローカル線を維持するのは当たり前だ」という論理は、沿線でしか通用しません。復旧費用を国が出してくれて、その後も赤字になれば地元が何らかのかたちでカバーしてくれる第三セクターの三陸鉄道とは違うのです。
大船渡線と山田線とで地元の対応が違うのは、BRTの導入が決まってからのJRの動きを見ているかどうかの違いもあります。大船渡線と気仙沼で接続する気仙沼線は、来月20日に暫定的ながらBRTでの運行を開始します。この早さは地元も評価しています。近くで見ることのできる大船渡線とそうでない山田線との違いでしょうか?
(追記)
JRの大船渡線BRT案では、気仙沼-上鹿折間は専用道として整備します。このうち、鹿折唐桑-上鹿折間は事実上の枝線で、陸前高田へは鹿折唐桑から一般道に出て、海岸沿いの国道45号線経由で向かいます。
この案に対して気仙沼市の菅原市長は、鉄道での復旧がしやすいように(気仙沼-陸前矢作間は内陸部を通るため、被災程度は小さいようです)、気仙沼市内は専用道をつくらずに、一般道を使うことを要望しています。
(参考:河北新報ホームページ http://www.kahoku.co.jp/news/2012/07/20120714t35032.htm、http://www.kahoku.co.jp/news/2012/07/20120720t11026.htm、http://www.kahoku.co.jp/news/2012/08/20120823t71023.htm、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/travel/aviation/TKY201206250516.html?ref=reca、http://mytown.asahi.com/iwate/news.php?k_id=03000001207100004)
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気仙沼線のBRTによる仮復旧工事は順調に進んでいて、このたび、沿線学校の2学期の開始時期に合わせて、8月20日に「暫定」的ながら運行を開始することになりました。
8月20日に運行を開始するのは、現在運休している気仙沼線柳津-気仙沼間(ミヤコーバスによる振替輸送中)。陸前階上-最知間(2.1キロ)のみ専用道を通行し、あとは国道45号などを通行します。バスは踏切だったところから専用道に出入りします。他の車両が入ることのないよう、一般道との交差点には信号機や遮断機を設置する予定です。BRTではJR線の乗車券(普通乗車券、定期券、回数券等)がそのまま使え、運賃を現金でバス車内で支払うこともできます。ミヤコーバスへの振替輸送は8月19日で終了しますが(運行区間も震災前の本吉-気仙沼間に戻ります)、BRTの運行はミヤコーバスに委託するようです。
駅は原則として鉄道時代の駅に近い場所にできますが、南三陸町の仮庁舎があるベイサイドアリーナにも駅を設けます(志津川-清水浜間)。ベイサイドアリーナ駅への運賃は志津川と同一で(志津川-ベイサイドアリーナ間の運賃は180円)、(役所が開庁している)昼間時間帯のみ停車します。また、津波で近隣が壊滅状態となった南気仙沼駅は市立病院に近い県道沿いに移設します。本吉駅、陸前階上駅の駅舎改修を行い、津波で流された最知駅の駅舎整備を行います。運行状況を確認できる「ロケーションシステム」も導入します。改修・整備が行われた3駅については待合室にモニターを設置し、それ以外の駅ではQRコードを携帯電話に読み取らせることでバスの位置が確認できるようにします。
驚きなのは本数。以前にも書きましたが、本吉-気仙沼間で24.5往復、一番少ない柳津-志津川間でも15往復あります。鉄道時代の1.5~2倍の水準です。朝は最短10分間隔で運行され、昼間でも1時間間隔です。所要時間は一般道の利用が多いバスだけに鉄道時代よりも遅いのですが(専用道が増えればその分速くなるようですが)、本数はローカル線とは思えないほどです。運賃は鉄道時代と変わりません。
8月20日の運行開始を「暫定」としているのは、専用道をさらに増やし(6割を専用道にする計画です)、ハイブリッド車両を導入し、ほかの駅においても駅舎の整備を行うためです。年内に完成する予定ですが、そのときには本吉-気仙沼間を中心に増発も行います。運賃は鉄道時代と同水準にするようです。
なお、同じ三陸のJR線でも、大船渡線と山田線については、別記事で書きます。
(参考:JR東日本ホームページ http://www.jr-morioka.com/pdf/press/pdf_1342575516_1.pdf、http://www.jr-morioka.com/pdf/news/pdf_1343983664_1.pdf、河北新報社ホームページ http://www.kahoku.co.jp/news/2012/07/20120714t15014.htm、http://www.kahoku.co.jp/news/2012/07/20120719t13026.htm、http://www.kahoku.co.jp/news/2012/07/20120719t15021.htm)
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関空への鉄道料金が高い原因として、関空と対岸とを結ぶ長さ3750メートルの連絡橋の使用料を、関空に乗客1人当たり約200円払っていることもあります。そこで、新関西国際空港会社は、使用料を引き下げる代わりに、関空への鉄道を運行しているJR西日本、南海に対して特急料金などを値下げするように求めました。
そこでJR西日本は、今年度中にも特急「はるか」の料金を引き下げることを検討しています。「はるか」の新大阪-関西空港間の運賃は1320円、自由席特急料金は1150円ですが、JR西日本は料金を改定しやすい特急料金を210円値下げする方向です。日根野-関西空港間もB特急料金を適用するようにするのでしょうか?
同じく関空に乗り入れている南海も値下げを検討します。南海の特急「ラピート」の難波-関西空港間の運賃は890円、特急料金は500円。しかし、南海のほうは単純に特急料金を値下げするわけにはいきません。関空までの特急料金が300円で、それより手前の泉佐野までが500円、という訳にはいかないですから。どのようにして対処するのでしょうか?
(参考:YOMIURI ONLINE http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20120721-OYO1T00451.htm)
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JR西日本はこの3月のダイヤ改正で、北近畿地区においても普通列車であるにもかかわらず通過駅のある列車ができました。通過するのは山陰線7駅、播但線1駅、舞鶴線1駅です。これらの駅は1日平均の乗車人数が10~35人と極めて少なく(対象となる9駅のうち、兵庫県内の5駅のデータ)、通学や通院の利用者がいる朝夕は停まりますが、それ以外の時間帯は通過する列車もあります。地元自治体は普通でありながら通過することに対して反発していますが(観光への影響を危惧するところもありますが、よほどの鉄道好きでない限りは普通列車で行くのは少ないでしょう。自宅から車で行くか、特急停車駅からアクセスするかのどちらかです)、列車が通過運転すれば多少とはいえ速くなるだけに(普通列車だけの話ではなく、交換する特急にも影響します)、JR西日本としても簡単には各駅停車化は受け入れにくいところです。
ところが、JR西日本は8月13日から、一部の列車について通過していたのを改めて、停車するようになりました。4本の列車が該当します。
実はこの4本の列車、交換待ちのために停車しているのですが、ドアが開かずに乗降できないようになっていたものです。これらについて、ドアを開けて乗降扱いを行うようにしたのです。もともと運転停車していたものですから、停車による所要時間の増加は発生しません。
JR西日本にとってはデメリットが小さいことから(ドアを開け閉めする手間ぐらい)、乗降扱いを行うようにしたのでしょう。ただ、特急がうまい具合にすれ違うのならともかく、そうでない限りは、次のダイヤ改正以降も停まるかどうかは、利用実績がものを言うことでしょう。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2012/06/page_2080.html、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/travel/news/OSK201203080152.html)
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JR北海道は20日、政府が北海道に電力需給逼迫警報を出した場合(電力不足が生じる可能性がある日の前日18時を目途に出します)、翌日に10区間を終日運休させるということを発表しました。もし計画停電になった場合、踏切や信号が使えなくなるためです。なお、当日に電力需給逼迫警報が解除されても、運休の措置は行います。バスによる代行措置もありません。
運休させる10区間は、函館線小樽-長万部間、札沼線北海道医療大学以北、日高線、石勝線新夕張-夕張間、根室線釧路以東、釧網線、富良野線、宗谷線名寄以北、留萌線、江差線木古内以西です。JR北海道の総延長の4割に当たる約1000キロが対象となり、1日の利用客の約4%に当たる約1.3万人に影響が出る見通しです。また、稚内方面の特急は一部札幌-名寄間で運行します(それ以外の定期特急列車は通常通り運行します)。
間引きなどの対策は各地で取られていますが、全面運休は珍しいケースです。運休する区間はローカル線が多いですが、観光客の多いシーズンです。北海道を訪れる人は要注意です。
(参考:JR北海道ホームページ http://www.jrhokkaido.co.jp/press/2012/120720-1.pdf、朝日新聞7月21日朝刊 中部14版、朝日新聞ホームページ http://mytown.asahi.com/hokkaido/news.php?k_id=01000001207210004)
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近鉄特急の阪神乗り入れの話は何回(その1、その2、その3)か出てきました。それがついに実現するのかもしれません。近鉄と阪神が賢島と三宮を直通する特急の新設を検討しているからです(昨年3月から需要やダイヤ編成などの観点から検討しています)。
来年2013年は、伊勢神宮の式年遷宮にあたります。近鉄は式年遷宮に合わせて新型観光特急の導入などを考えており、観光促進の一環として近鉄特急の三宮乗り入れの話が出てきました。さて、その直通特急運行開始時期ですが、年内にも行われるようです。1日数本の規模から始まるようです。
ただ、近鉄には特急料金の制度がありますが、有料特急がない阪神にはそのような制度がありません。そこで、阪神の大阪難波-三宮間は通常の特急ではなく、車両を旅行代理店に貸し出して団体列車扱いで運行するという案もあるようです(近鉄線は通常の特急として運行します。また、阪神線については割増運賃を設定するようです)。また、車両の長さも阪神に合わせて、6両にするようです。もちろん、利用が好調なら、阪神にも特急料金の設定を行い、団体扱いではない通常の特急として阪神線に乗り入れるようになるようです。
(参考:朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/business/update/0719/OSK201207190004.html、毎日jp http://mainichi.jp/area/news/20120718ddf001020005000c.html)
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節電の動きは北のほうでもあります。函館市民や観光客の足として知られる函館市企業局交通部の路面電車。この路面電車もこの夏は減便します。
7月23日から9月7日までの間の9時過ぎから16時ごろにかけて、通常6分間隔で運行されるところ、7分間隔で運行します(一部末端区間は12分間隔から14分間隔に延長)。これにより、日中に軌道上を走る車両数は通常の18両程度から16~17両程度に減ります。朝夕の通勤・通学時間帯の本数は減りませんが、日中が減るために1日当たり8本程度の減便となるようです。今回の減便により、電力使用のピーク時間帯の12~15時では、一昨年比で7%程度の節電が見込めるということです。
もちろん、この夏の時期は観光シーズンでもあります。観光客への影響も懸念されますが、イベント時には増車するなど柔軟に対応するようです。
なお、計画停電が実施されても路面電車はダイヤ通り運行の予定ですが、道路上の信号が停電になると安全確認のため、遅れが生じることがあります。また、夕方以降、一部の停留所では照明の消える場所もあります(係員を配置して案内をします)。
(追記1)
函館市企業局交通部は、2012~2013年の冬においても、減便を行います。減便は12月25日~2013年3月29日の平日、朝ラッシュ時の4便が運休します。その他の時間帯や休日の運行時刻には変更ありません。また、車内照明の間引きも行います。
(追記2)
函館市企業局交通部は、2013年夏も減便を行います。8月19日から9月30日までの間の平日、9時ごろから16時ごろにかけて、7分間隔で運行します(十字街-谷地頭・函館どつく前間は14分間隔)。また、引き続き車内照明等の間引きを行います。
(参考:e-HAKODATEホームページ http://www.ehako.com/news/news2011a/4688_index_msg.shtml、函館市企業局交通部ホームページ http://www.city.hakodate.hokkaido.jp/transport/、http://www.city.hakodate.hokkaido.jp/transport/fuyu%20setuden/setuden.pdf、http://www.city.hakodate.hokkaido.jp/transport/25setuden.pdf)
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静岡と甲府を結ぶバス路線の歴史は古く、1954年から静岡鉄道(当時)と山梨交通が共同で「急行路線バス」を走らせてきました。しかし、モータリゼーションの発達によりバスの利用者が減少したため、1990年に休止していました。
事情が変わったのは、高速道路の整備。新東名が開通し(新東名新静岡-新清水間を使うことにより、渋滞の多い静岡市清水区の国道1号、国道52号を回避できます)、中部横断道の建設が進んでいます。それを受けて、静岡鉄道を受け継いだしずてつジャストラインと山梨交通は静岡-甲府間高速バスを7月20日~9月末までの期間限定ながら22年ぶりに復活させることにしました。わずかな距離ですが、こちらも新東名を使う高速バスです。
高速バスは静岡駅前-竜王間を1日2往復します。静岡側は新静岡などを経由し、甲府側は甲府駅などを経由します。静岡駅前-甲府駅間を2時間48~50分で結びます。車内にはトイレはありません。途中、道の駅とみざわで休憩します。
運賃は片道2500円、往復4500円ですが、(今回の運転期間末日である)9月30日までは開業記念運賃として、往復4000円になります。この運賃の書きぶりからすれば、9月でいったん運転が終了しても、繁忙期などにはまた再開するものと思われます。
(追記1)
当初9月末までだった静岡-甲府間高速バスですが、10月以降も継続して運行されることになりました。なお、往復運賃は(開業記念運賃が終了するため)4500円です。
(追記2)
しだれ桜で有名な身延山久遠寺への観光に便利な、臨時便を運行します。2013年3月30日、31日、4月6日、7日の4日間、静岡駅前-身延(梅平)間、身延(梅平)-竜王間をそれぞれ1往復します(身延(梅平)は2013年2月1日に開設。静岡、甲府方面の両方に乗降可)。静岡駅前-身延(梅平)間、身延(梅平)-竜王間の片道運賃はそれぞれ1700円、900円。往復運賃は特別割引があるので、それぞれ2900円、1500円です。また、身延(梅平)で降車する人には、「桜まつりシャトルバス」の往復乗車利用引換券を進呈します。
話は変わりますが、2013年3月21日から5月31日までの間、期間限定で往復割引を行います。静岡駅前-甲府・竜王間が3000円となります。
(追記3)
この静岡-甲府間の高速バス、利用が伸びなかったようで、2017年9月現在、週末のみの運行となっています。
(参考:山梨交通ホームページ http://yamanashikotsu.co.jp/index.html、http://yamanashikotsu.co.jp/noriai/20130330shizuoka.htm、http://yamanashikotsu.co.jp/noriai/20130321shizuoka.htm、しずてつジャストライン http://www.justline.co.jp/kousoku/shizuoka_kofu.html、http://www.justline.co.jp/shinchaku/copy_201206281500.html、中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20120629/CK2012062902000029.html、「鉄道ジャーナル」2017年11月号 鉄道ジャーナル社)
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大都市近郊の鉄道であるにもかかわらず、廃止の話もあった神戸電鉄粟生線。当面は県などが無利子融資をすることで存続することになりました。しかし、利用者の少ない時間帯のコスト削減が求められ、5月のダイヤ改正で昼間時間帯の志染以遠を1時間に1本に削減しています。
そんな中、神戸市西区の沿線住民たちが(このあたりは大幅減便の対象区間ではありません)、「公共交通・神鉄粟生線/沿線住民の足を守る会」を結成し、4月21日に結成総会が行われました。約50人が参加したこの総会では、神戸市の高齢者向け運賃優遇制度を神戸電鉄にも適用するように神戸市側に求める方針を決定しました。神戸市には現在、70歳以上の高齢者を対象に、市営地下鉄やバスの運賃が軽減される、「敬老優待乗車制度」がありますが、神戸電鉄は対象外なのです。
高齢者にとっては格安の運賃で電車やバスに乗ることができる「敬老優待乗車制度」の拡充はありがたい話ですが、それに必要なお金はどこから出るのでしょうか? 鉄道会社が負担するか税金で賄うしかありません。高齢者が貧しいのならともかく、彼らは少ない負担で多くの福祉を得ることのできる恵まれた世代であるのが現実です。恵まれている高齢者世代こそ、子育て世代のために相応の負担をしないといけません。
厳しい財政を改善するには、世代的に公平な消費税を増やすとともに、恵まれている高齢者福祉にメスを入れないといけません。しかし、高齢者は圧倒的に多いので、その既得権益の削減には強く反対します。あの大阪市の橋下市長でさえ、「敬老パス」の負担削減にはかなり苦労しました。本当なら高齢者福祉を持続程度な程度に削減し、その一部を子育て世代に振り分けることが必要なのですが。
(参考:MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/120422/wlf12042210370003-n1.htm)
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JR東海が建設する予定のリニア中央新幹線は、まず2027年に品川-名古屋間のみができ、その後20年近く経った2045年になってようやく名古屋-新大阪間が開業し、全線開通します。
当然ながら、関西方面を中心に一気に全線を完成させることを望む声が強くあります。しかし、JR東海の山田社長はその声に対して、強く否定しています。いったん名古屋までつくって、その後経営体力が回復した後で大阪までの全線開業をする(「二段階方式」)という、従来の考えを改めて強調しています。
リニアにとって最悪の選択は、永久に名古屋止まりになってしまうことです。名古屋止まりになったときの収益の悪さはすでに証明されています。大阪まで開業しないと、JR東海が期待している、航空機からの転移が進まない危険性があります。名古屋での乗り換えの面倒さが嫌われる危険性があります。どんなに名古屋での乗り換えを工夫しても、乗り換えの手間がいるということそのものが大きなバリアです。JR東海は国や自治体の力を借りずに、全事業費を民間資金で賄うようですが、それにこだわって大阪までできなかったら何の意味もありません。
確かにJR東海が民間からお金を借りて大阪まで一気につくるのは難しいでしょう。適正な利子が払えないからです。こういうときこそ、政府の出番です。整備新幹線のように半永久的に賃料を払い続けるような方法はともかく、15~20年程度の無利子貸し付けは検討に値すべき案でしょう。そもそも、いくら自前の金でつくるリニアといえども、国や地方自治体との交渉なしでつくるようなことはできません。昔のように鉄道が投機手段として成り立ったころならともかく、今は公共的な要素が非常に強いものです。全く自分だけでできるようなものではありません。
名古屋止まりになってしまっては元も子もありません。一時的に資金を借りてでも大阪まで確実につくることが大切なのではないでしょうか?
(参考:朝日新聞7月10日朝刊 中部14版)
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現在の列車制御システムは、信号機や自動列車停止装置(ATS、ATC)、通信ケーブルなど膨大な数の地上設備で構成されています。これらについては日常的な点検が必要なため、鉄道会社は大量の保守要員を抱えています。現行のシステムは多くの人の努力によって高い安全水準が保たれていますが、コスト負担が大きいことが欠点です。
そこでJR東日本は、常磐緩行線(綾瀬-取手間)に2022年までに無線列車制御システム(CBTC)を導入することを検討しています。JR東日本は共同開発を行う企業の応募を15日で締め切り、2013年末までに正式に共同開発を行う企業を最終決定します。常磐緩行線が選ばれたのは、同じような通勤電車ばかりが走る路線で、CBTCに対応する車両の数が少なくて済む、というメリットがあると思われます。常磐緩行線は東京メトロ千代田線と直通運転していますが、それはATACSを導入している仙石線(あおば通-東塩釜間に導入、仙石線の電車は東塩釜以遠にも乗り入れます)と同様でありますので、問題にはならないのでしょう。従来のATSなどと併用することになります。
CBTCは無線を通じて、列車の位置把握などの運行管理から、自動運転、自動停止までを行うことができるものです。CBTCは海外の都市鉄道で急速に採用が進んでいるシステムですが(ただ、常磐緩行線ほどの過密ダイヤの大規模通勤路線での導入事例はないようです)、国内で導入の動きがなく、常磐緩行線が最初になると思われます。JR東日本はすでに似たようなシステムとして、仙石線で自社が開発したATACSを採用していますが、首都圏の輸送システムの高度化を進めるにあたり(現在、仙石線で導入中のATACSは、2018年までに埼京線に導入するようです。その後、首都圏全域展開を目標にするようです)、世界的にも普及しているCBTCも検討することとしたようです。
CBTCは地上の設備が不要となり、保守点検費用を大幅に削減することが可能になります。人口が減少すると、いくら首都圏の鉄道といえども利用客は長期的には減る傾向になると想定されています。しかも、保守作業を行う、工学系の専門知識を持つ人材も減っていきます。CBTCのような技術はほかの鉄道会社に普及する可能性があるでしょう。
(追記)
JR東日本は2013年12月20日、CBTCをフランスの防衛・航空大手であるタレスから導入する方針であることを発表しました。年明けから契約締結作業に入り、合意すればCBTC導入にかかわる設計作業をタレスに委託します。約1年間の作業期間でJR東日本が求める機能を実現することができると判断すれば、正式にタレスに依頼します。
(参考:JR東日本ホームページ http://www.jreast.co.jp/order/pdf/introductionCBTC.pdf、日刊工業新聞ホームページ http://www.nikkan.co.jp/news/nkx1120120710cean.html、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120716-OYT1T00037.htm、総務省ホームページ http://www.soumu.go.jp/main_content/000070069.pdf、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXNASDD200LX_Q3A221C1TJ2000/)
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熊本県南部の第三セクター鉄道、肥薩おれんじ鉄道とくま川鉄道は、九州新幹線800系などを手掛けた工業デザイナー水戸岡氏のデザインによる列車を投入します。
肥薩おれんじ鉄道は、2013年3月に所有する車両2両を改造して、観光列車を走らせます。定員は70名程度で飲食用のスペースもあるようです。車両の改造費用は国からの補助金約5000万円を充てるようです。休日を中心に年間200本程度の運行を計画していて、沿線外からの集客を図ることによって、増収を狙います。
このように肥薩おれんじ鉄道が観光列車に力を入れるのは、沿線住民の利用に期待が持てないため。肥薩おれんじ鉄道は2004年に九州新幹線が部分開業したときに誕生しました。初年度の利用者は188万人だったのですが、2010年度は151万人約2割減少しました。これに対して、国内外のツアー客向けの貸切列車の運行は増えています。年間80本程度だった貸切列車の運行ですが、2010年度は102本、2011年度は122本に増え、2011年11月の運賃収入は前年同月比6.2%の増加です。
そして、くま川鉄道。くま川鉄道には8両の車両がありますが、いずれも老朽化しているので、観光列車2両を当面残し、2013、2014年度の2年間で5両を製造します。最終的には5両体制となるようです。車両のデザインはこちらも水戸岡氏です(観光列車も水戸岡氏デザイン)。
実はくま川鉄道が新たにつくる車両は、水戸岡氏の最後の車両デザインになるようです。長年活躍されてきた水戸岡氏の集大成と言える車両はどのようなものでしょうか? 期待が持たれます。
(追記1)
肥薩おれんじ鉄道で2013年3月から走らせる予定の観光列車の愛称が「おれんじ食堂 九州西海岸食楽列車」に決まりました。
「おれんじ食堂 九州西海岸食楽列車」は紺色の2両編成で座席は全車指定席。約40席です。新八代-川内間約120キロを3時間かけて走ります。途中、有人駅10駅に停まるようです。1日3便、年間200~230日運転します。沿線のレストランなどと提携して、地元の食材を使った料理を列車内で提供する予定です。乗客が事前に料理を予約し、レストランが食材や料理を車内に持ち込んで調理するようです。
(追記2)
2両残っていた観光列車(「KUMA1」、「KUMA2」。ただし、2014年の「田園シンフォニー」の導入により観光列車としての役目を終えていました)は老朽化のため、2016年度中に廃車する予定です。1989年から使用されていました。
そのため、2016年の5月、6月中の日曜日(6月5日を除きます)に、最終運行を予定しています。最終運行日は1日5往復します。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/otona/railwaynews/11/kumamoto/20120331-OYT8T00271.htm、http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kumamoto/news/20120913-OYT8T01690.htm、西日本新聞ホームページ http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/305402、http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/321032、くまにちコム http://kumanichi.com/news/local/main/20120628003.shtml、くま川鉄道ホームページ http://www.kumagawa-rail.com/blog/2016/04/816/、「鉄道ジャーナル」2016年9月号 鉄道ジャーナル社)
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2003年に廃止されたJR可部線可部-三段峡間のうち、可部-河戸間を復活させる構想は1年以上前に明らかになりましたが、踏切の問題などで先に進むことができなくなっていました。
そんな中、広島市は踏切の整備案をまとめ、6月24日、安佐北区役所で開いた可部駅寄り2自治会(光善坊自治会南地区、藤の森自治会)への説明会(両自治会72人出席)でその方針を示しました。地元自治会側は昨年末、国安第1踏切と里道の通行を求める要望書を広島市に出しました。しかし広島市の案では、国安第1踏切は閉鎖し、人の通行が多い近隣の里道を市道にして拡幅し、そこに踏切を新たにつくります。事実上の移設と言えます。閉鎖する踏切付近には国道54号線とつなぐ道路を新たに整備します。また、安全対策として線路沿いにフェンスを設けます。この広島市の案には、地元自治会も一定の評価をしているようです。
そして、旧河戸駅側4か所については地元と最終調整を進めています。2か所の踏切を復活し、1か所は廃止して地下通路をつくります。最終駅予定地に近い1か所は廃止します。
可部線を運営するJR西日本はと言えば、広島市が示した踏切整備方針について、地元と国の同意があれば、前向きに調整する考えを示しています。また、復活する区間に建設する2つの駅舎は広島市などが建設する方向であり、採算性の見通しもついたようなので、踏切の問題が解決すれば、事業化に向けた広島市との最終合意へ前進するとJR西日本は考えています。
(参考:中国新聞ホームページ http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201206250004.html、http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201207040003.html)
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道路上を自動運転してくれるという夢のような話は時々聞かれます。そのような夢のようなシステムを開発することになりました。
国交省が6月25日に開発することを発表したのは、高速道路でドライバーが自動車の運転を機械に任せることができる「オートパイロットシステム」。前方車両との間隔を制御したり車線を維持したりする車の装置と、交通量や障害の有無など道路情報の伝達システムを組み合わせて走行を管理するもので、2020年代初めごろの実現を目指すとしています。高速道路での居眠りや運転ミスによる交通事故を少なくし、渋滞や速度超過などを減らす効果があるとされています。
この「オートパイロットシステム」が実現すれば、高速道路に入るまでの一般道では今まで通り自分で運転しますが、高速道路の本線に入ると自動運転に切り替わります。そのまま目的のインターチェンジまで勝手に走ってくれるのです。確かに実現すれば高速道路での走行は機械がやってくれるので楽ですが(ジャンクションでの走行やサービスエリア・パーキングエリア内での走行は自動なのでしょうか?)、高速道路より難しいのは(歩行者や自転車などもいて、予測できない動きが増える)一般道です。一般道でもドライバーの指示で自動走行できるなら、ありがたい話ですが。
(追記)
日産は、ドライバーがいなくても自動的に運転してくれる車を開発しています。一般道でも車に積んだカメラやセンサーを基に自動的に判断して走るのです。2020年までに市販化することを目標にしています。もっとも、現在の日本の法令では、公道での自動運転は(想定されていないためか)認められていません。国交省では各メーカーの担当者などと、自動運転を認める条件などを話し合っています。
(参考:47NEWS http://www.47news.jp/CN/201206/CN2012062501002176.html、朝日新聞2013年10月2日朝刊 中部14版)
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路面電車は停留所に駅員がいないのが通例のため、運賃の支払いは車内で乗車時か降車時に行われます。広島電鉄の場合は降車時に支払うのですが、最大の5両編成の場合でも運転士と車掌のいる2か所でしか降りることができません。ラッシュ時など利用者の多い時間帯では、遅れの原因となります。
そこで広島電鉄は6月18日、運転士や車掌のいない扉からも降りることができる「信用乗車方式」を数年後に全線で導入することにしました。「信用乗車方式」を採用するのは、富山ライトレールに続いて2番目です。
広島電鉄はかねてから「信用乗車方式」を検討しており、今年2月15日~3月末にかけて、「PASPY」「ICOCA」を持っている人を対象に社会実験を行っています。これらのICカードを持っている人は、すべての扉から降りることができます。3両編成の路面電車を使い、2路線で試験的に運行したのですが、不正乗車などの問題は想定よりも少なく、導入することが可能と判断したようです。今後も複数回の社会実験を行い、セキュリティー対策の検証をしたうえで、数年後に導入する予定です。
なお、2006年から朝のラッシュ時間帯(7~9時)に導入している富山ライトレールでは、不正防止の未然防止策として、利用客の多い駅に声かけの要員を配置しています。
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/area/hiroshima/news/20120619ddlk34020628000c.html)
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JR貨物は、今年中に2種類の新型電気機関車をつくります。
ひとつは、EF210-301。山陽線八本松-瀬野間は勾配がきついため、貨物列車の最後尾から後押しする機関車が要ります。これまでは、EF67が使われてきましたが、それが新製時から40年以上経過しているため、EF210をベースとして、新しい機関車を製作することになりました。新型シリコン緩衝器を連結器部分に搭載するなど補助機関車(勾配後押機関車)の機能を備えているほか、単独で貨車をけん引する機関車として使用することもできます。車体色はブルーを基調とし、イエローのラインを車体側面の上部と中央に配しています。落成日は9月3日の予定です。
もうひとつは、EH800-901。北海道新幹線新函館開業時以降、青函トンネルなど共用走行区間は従来の交流20000ボルトから(新幹線に合わせて)交流25000ボルトに変わります。在来線(津軽線、江差線など)の20000ボルトと新幹線との共用区間の25000ボルトの両方に対応した機関車です。新幹線の保安装置であるDS-ATC(デジタルATC)とデジタル列車無線システムを搭載しています。車体色はレッドを基調とし、車体前面及び側面の中央にホワイトのラインとシルバーのカーブラインを配しています。今年秋に落成の予定です。
(追記)
EH800の量産車は、北海道新幹線開業よりも早く2014年7月16日から営業運転を開始しました。
(参考:JR貨物ホームページ http://www.jrfreight.co.jp/common/pdf/news/201207-03.pdf、「鉄道ジャーナル」2014年10月号 鉄道ジャーナル社)
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政府・民主党は土曜日が祝日の場合、日曜と同様に振替休日を設けることを検討しています。振替休日を月曜日か金曜日に設け、3連休を増やします。政府は閣議決定する予定の「日本再生戦略」に盛り込み、国民祝日法を改正したいようです。
これまで祝日に関しては、「ハッピーマンデー」を設け、本来の祝日の意義を捻じ曲げて違う日を祝日としていました。それに加えて、「シルバーウィーク」など、全国をいくつかのブロックに分けて連続した休暇をつくる動きがありました。いくつかの祝日をかき集めて連続した休暇をつくるのです。この動きは本来の祝日の意義から逸脱したものであり、私もそうですが批判は大きく、なかなか前に進みませんでした。国をいくつかのブロックに分割するので、当然ながら全国的な企業活動への影響は大きいです。
それに比べると、土曜日にも振替休日を設定する案は、そもそもの祝日の意義を損なうことはありません。「ハッピーマンデー」のような変な制度を止めて(もちろん、ブロック別の大型休暇はつくらない)、土曜の振替休日化を進めていきたいところです。
(追記)
休暇のありかたを検討する民主党のプロジェクトチームは、小中学校を休みにして、その親に有給休暇を取らせることを各企業に義務付けることを考えているようです。
以前のように祝日を強引に動かすことはやめましたが、親が一斉に休暇を取って企業活動が滞りなくできるのでしょうか? また、親の立場としても有給休暇を強制的に取らされるのではありがたみが薄いです。
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/select/news/20120705k0000m010151000c.html、朝日新聞7月27日朝刊 中部14版)
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九州新幹線新八代駅と宮崎とを結ぶ高速バス、「B&Sみやざき」。この「B&Sみやざき」についてですが、5日前までに購入すると運賃が25%引きになる早期購入割引「早売5」を販売することにしました。
「早売5」は乗車日の5日前までに早売設定席の乗車券を購入した場合に適用します(予約だけでは対象になりません)。すべての区間で一律25%割引となりますが、障害者割引、「2枚きっぷ」などほかの割引との併用はできません(小児割引はあります)。また、「みどりの窓口」で発券した場合は「早売5」の対象外となります。
「早売5」は7月21日~11月30日乗車分までの設定です(その後、終了時期の記載がなくなり、期間限定での割引ではなくなりました)。インターネットで決済した場合を除き、切符を購入した後は乗車変更ができません。一旦払い戻して(手数料もかかります)、再度購入する必要があります。
(参考:JR九州ホームページ http://www13.jrkyushu.co.jp/newsreleaseweb.nsf/GeneralFrameset?OpenFrameSet、http://www.jrkbus.co.jp/kosoku_B&S/)
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自動改札機の読み取り部にコツンと叩くだけで通過できるICカードはとても便利なもの。通勤や通学で毎日使うのならば、その便利さは実感します。しかし、関西の私鉄はクレジットカードが新たに必要な「PiTaPa」にこだわり、なかなか普及が進みません。ところが、京阪が「ICOCA定期券」を発売するとともに(JR西日本との連絡定期券を含みます)、このたび、近鉄においても「ICOCA」方式の連絡定期券を発売することになりました。
発売開始時期は近鉄での「ICOCA定期券」発売開始時の今年12月ごろ(近鉄での「ICOCA」販売開始も、12月ごろの予定です)。すでに販売しているJR西日本・京阪の「ICOCA」連絡定期券、アナウンスがある(記事を参考にしてください)近鉄・JR西日本の「ICOCA」連絡定期券のほか、近鉄・京阪の「ICOCA」連絡定期券(丹波橋接続)、近鉄・JR西日本・京阪の「ICOCA」連絡定期券(鶴橋・京橋接続)も発売されることになります。近鉄・JR西日本の連絡定期券については、新たに京都接続のものも発売します。ただ、経路によっては発売していない会社もありますので、御注意ください。通勤定期と通学定期を発売し(障害者割引定期は除きます)、1か月・3か月・6か月のものを発売します。運賃は通常の磁気定期と同じです。各社で定期券を搭載できるICカードは、近鉄が「ICOCA」と「KIPS ICOCA」(近鉄において発売予定)、JR西日本が「ICOCA」と「SMART ICOCA」、京阪が「ICOCA」です。印字できない記念「ICOCA」は除きます。近鉄、JR西日本、京阪「ICOCA」連絡定期券の詳しい内容は10月ごろに決まるようです。
話は変わりますが、同じく12月ごろ(近鉄での「ICOCA定期券」発売開始と同時)から、近鉄と阪神は、連絡IC定期券を発売します。通勤定期と通学定期を発売し(障害者割引定期は除きます)、1か月・3か月・6か月のものを発売します。運賃は通常の磁気定期と同じです。各社で定期券を搭載できるICカードは、近鉄が「ICOCA」(印字できない記念「ICOCA」は除きます)、阪神が「PiTaPa」(印字スペースのない、IC定期券非対応のものは除きます)です。なお、連絡定期券においても、「OSAKAどっちも定期」は有効です。大物-九条間を有効区間に含む通勤定期は、梅田でも乗降できます。
(追記)
近鉄での「ICOCA」「ICOCA定期券」発売開始日が12月1日と決まりました。近鉄で「ICOCA」を販売するとともに、近鉄線内での「ICOCA定期券」、近鉄・JR西日本の「ICOCA」連絡定期券も販売を開始します。同じ12月1日からは、近鉄・京阪の「ICOCA」連絡定期券、近鉄・JR西日本・京阪の「ICOCA」連絡定期券も発売されることになります。
近鉄と阪神の連絡IC定期券も同じく12月1日から発売開始します。
(参考:近鉄ホームページ http://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/20120709JRwkeihankintetsuICteiki.pdf、http://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/20120709hanshinkintetsuICteiki.pdf、http://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/hanshinkintetsu20121018.pdf、京阪ホームページ http://www.keihan.co.jp/traffic/ticket/icoca.html、JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2012/10/page_2652.html、http://www.westjr.co.jp/press/article/2012/10/page_2650.html)
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以前に書いた記事で、間引き方法を検討していた近鉄ですが、今年夏の節電策が決まりました。
近鉄も、南海と同様、一部列車の編成を縮小する節電策をとることになりました。
それは、9月7日までの平日(8月13~15日を除く)、前日の18時に翌日の電力需給逼迫警報が出た場合、大阪線において、朝ラッシュ時間帯を除く昼間時間帯(9~17時)を中心に、一部列車の編成を6両から4両に縮小するものです(17時以降においても対象となる列車はあります)。編成を縮小する列車は快速急行1本、急行16本、準急17本、区間準急12本、普通33本の合計79本です(一部区間のみを縮小するものを含みます。中には、関西電力のエリアではない三重県のみを走る列車もあります)。近鉄の特徴は、列車の編成縮小を実施した場合は、その週の金曜日まで継続されること。翌週については電力の需給状況をみて、改めて編成縮小を行うかどうか判断します。
なお、電力需給の状況がさらに厳しくなり、関西電力から一層の節電要請があった場合は、電車の運転本数削減を実施することがあるようです(その場合は、改めて近鉄サイドから通知があります)。
(参考:近鉄ホームページ http://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/120704hennseishukushou.pdf)
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広島から出雲地方に公共交通機関で行くには、鉄道はあまりにも不便なので、高速バスが使われます。広島電鉄と一畑バスが共同で広島-松江間に「グランドアロー」を、中国ジェイアールバスと一畑バスが共同で広島-出雲間に「みこと」を走らせています。歴史的に伝統のあるバスのため、広島市内のごく一部の区間を除いて自由に乗降することができ、高速バスとは言いながら路線バス並みの短距離での乗車もできます。
「グランドアロー」も「みこと」も、三次以北は高速道路が未整備のため、一般道(国道54号)を通ります(「グランドアロー」は松江付近では再び高速道路を通行します)。しかし、2012年度に松江自動車道が全通し、三次から松江・出雲まで高速道路を通行することができます。それに合わせて、広島電鉄など3社は2013年4月にルートを国道54号経由から松江道経由に変更する予定です(ルート変更は年内に中国運輸局に申請する予定です)。
「グランドアロー」と「みこと」は合わせて1日22往復。このうち、「グランドアロー」の特急便を除いた14往復が国道54号沿線でのローカル利用ができます。しかし、高速道路に全面移行すると、三次市、雲南市、飯南町にある22か所の停留所に停まらなくなります。島根県が2011年9月に行った調査では、約13%の人がこれらの停留所を利用しているようです。松江道が市内を走る三次市、雲南市は高速道路内に停留所を誘致するようですが、高速道路が通らない飯南町はそれもできません。
実は落とし所がありました。三次市、雲南市、飯南町は今年2月、現行ルートを存続するように広島電鉄など3社に要望しました。それを受けて、中国ジェイアールバスは国道54号経由で三次市と松江、出雲市とを結ぶ路線を設けて1日3~5往復する案を3市町に示しました。ところが、これには赤字を3市町が補填することが条件だったため、3市町はそれを受け入れず、5月中旬に白紙に戻ったのです。
高速道路が開通すると、高速バスが高速道経由になるのはある意味当然の話です。バス会社の行動を非難することはできません。今までは路線バス替わりにもなる高速バスが通っていたので、苦労せずに公共交通網を手に入れることができました。しかし、高速道路ができるのは不可避なことです。地元市町が妥協案を受け入れるなどの対応を取らない限り、どうにもならないでしょう。
(追記)
松江自動車道が開通すると高速バスが通らなくなる飯南町は、既存の路線バスの延長と新たな町営バスの導入を軸とした代替案をまとめました。
広島、三次方面には三次市立三次中央病院-赤名間の路線バス(1日4往復、日祝運休)を飯南町北部の花栗まで延長することを運行会社の備北交通に提案しました。運行経費の補助額やダイヤについては備北交通や三次市と調整します。
松江、出雲方面は町営バスを導入します。29人乗りのバスを約850万円で購入し、赤名から雲南吉田インターチェンジ(仮称)近くに2013年春開業する道の駅まで、バスを走らせます。この道の駅に広島と松江・出雲とを結ぶ高速バスが停まるようです。
(参考:中国新聞ホームページ http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201205240023.html、http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201209060007.html)
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今年2012年は、古事記が完成してからちょうど1300年。それを記念し奈良県は、JR西日本、近鉄と共同でイベント列車を運行します。
JR西日本と共同で走らせるのは、「古事記ガイド列車」。10月6日から12月9日までの休日に、奈良-桜井間を午前、午後に1往復ずつします。2両編成の後部車両で、初心者向けに古事記の内容を解説します。寸劇などが楽しめます。
近鉄と共同で走らせるのは「古事記サイクルトレイン」。10月20日に大阪阿倍野橋-吉野間(橿原神宮前-吉野間の利用も可)、11月3日に近鉄名古屋-橿原神宮前間(近鉄蟹江・霞ヶ浦・江戸橋-橿原神宮前間の利用も可)で運行します。吉野地区や飛鳥地区の史跡を自転車で巡るイベントを行うようですが、何と言っても注目は11月に行うものです。日ごろ近鉄名古屋-橿原神宮前間を直通する列車がないからです。
大阪線(近鉄名古屋から直通できます)と橿原線は大和八木で交差します。大阪線と橿原線を結ぶ連絡線は2本あります。大阪線の伊勢中川方面と橿原線の大和西大寺方面を結ぶもの(大阪線の大和八木駅を通ります)と、大阪線の大阪上本町方面と橿原線の橿原神宮前方面とを結ぶもの(大和八木駅をショートカットします)です。前者は京都と賢島とを結ぶ特急が毎日通りますし、臨時列車で近鉄名古屋と大和西大寺を結ぶ特急があります。これに対して後者は定期列車、ある程度の割合で運転される臨時列車ともにありません。そもそも、伊勢中川方面と橿原神宮前方面を直結する連絡線はありません。前者を通るにしろ、後者を通るにしろ、近鉄名古屋から橿原神宮前に行くには、どこかの駅で折り返す必要があります。
どういうルートをたどるのか、興味が持たれます。特に後者の場合は、日ごろ通ることのないルートですから、なおさら興味が持たれます。近鉄のホームページにもルートに関する記載はありませんので、当日乗った人だけのお楽しみです。
(参考:日本経済新聞 http://www.nikkei.com/article/DGXNASJB0404B_V00C12A7LDA000/、近鉄ホームページ http://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/narakikimanyou240822.pdf)
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JR東日本は、9月29日にダイヤ改正を行います。どうやら、新幹線主体のダイヤ改正です。
今回の改正点は、E5系の追加投入とそれに伴う、古い車両の置き換え。3月のダイヤ改正のときと同じ傾向です。E5系が追加投入され、従来の11編成と合わせて16編成となります。今回の改正で新たに「はやて」4往復がE5系で運転されることになります(東京-新青森間は3往復増えて11往復、東京-盛岡間は1往復増えて2往復がE5系で運転されます)。東京-新青森間を結ぶ「はやて」は15往復ですから、E5系でないほうが少数派なのです。なお、「はやぶさ」「やまびこ」「なすの」のE5系での運転本数には変わりありません。「はやぶさ」以外は時速275キロにとどまることも変わりありません。
E5系の投入によって押し出されるのはE2系。このE2系は「つばさ」と併結する「やまびこ」に使われます。「つばさ」と併結する「やまびこ」はこれまで時速240キロのE4系が使われていました。3月のダイヤ改正で16往復中9往復がE2系化され、今回の改正で残る7往復もE2系化されます。これですべての「つばさ」と併結する「やまびこ」がE2系化され、最高速度が275キロになります(3月の時点では275キロ運転のものと240キロ運転のものが混在していました)。最高速度の上昇により、東京-山形・新庄間の最速達列車、平均の到達時間が短縮し、東京-山形間の最速が2時間26分(3分短縮)、平均が2時間45分(2分短縮)となります。これに伴い、奥羽線と左沢線の運転時刻も見直します。また、今回の改正でE4系は東北新幹線での営業運転を終了します。
E2系の投入によって押し出されるのはE4系。このE4系は上越新幹線に回ります。E1系で運転している「Maxとき」4往復、「Maxたにがわ」2往復をE4系を2本つないだ16両編成で運転します。座席数を1634席と405席も増やし、着席サービスを向上させます。これにより、1994年にデビューして以来、18年間活躍してきたE1系は引退することになります。200系より先に引退することになります。
(参考:JR東日本ホームページ http://www.jreast.co.jp/press/2012/20120708.pdf、河北新報ホームページ http://www.kahoku.co.jp/news/2012/07/20120707t72015.htm)
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京阪旧3000系(8000系30番台)は、かつての京阪の看板車両。阪急(当時のライバルは6300系)や国鉄(当時のライバルは153系や117系)と京阪間の輸送で激しい争いをしてきました。旧3000系は1971年から1973年に製造されましたが、当初から冷房やカラーテレビ、世界初の一斉自動転換式クロスシートなどを備えていました。1989年に後継車両の8000系が登場してからも1編成だけが残り、8000系同様ダブルデッカー(2階建て車両)を連結し、現役の特急車両として活躍を続けてきました。2008年の中之島線開業時に快速急行用車両として3扉転換クロスシートの3000系がデビューしたとき、旧3000系は車両番号を8000系30番台に変更しています。
しかし、この旧3000系、2013年3月に引退してしまいます。京阪は引退までの9か月ほどの間、様々なイベントを企画しています。早速特別サイト(「旧3000系特急車 ~ラストランに向かって~」)を立ち上げ、旧3000系の運転予定列車を検索することができます。
なお、引退しても旧3000系が走っている姿を見ることができます。富山地方鉄道と大井川鐵道です。富山地方鉄道には1990年から1993年にかけて16両譲渡されました。今年4月には1編成が京阪時代の塗装に塗られ、「鳩マーク」も復活しました。夏には車内にテレビがつけられる予定です。大井川鐵道には1995年に2両が譲渡されました。SLが目立つ大井川鐵道ですが、近鉄や南海で走っていた車両と一緒に走っています。ただし、7月5日現在、大井川鐵道にある旧3000系は車両点検中のため乗ることができません。
(追記)
11月25日、旧3000系に乗ってきました。淀屋橋9:10発の特急です(枚方市まで乗車)。
まだ引退まで間があるためか、旧3000系だからと言って混むことはなく、始発駅で1本前の特急が出る前に並べば座ることができる。旧3000系の特徴はテレビがあること。8000系はリニューアルがなされてテレビが消えたが、旧3000系はリニューアルの対象外のため、テレビは残っている。
そのテレビを見ようと、テレビのある車両に座ったが、地上に出てもテレビは映らなかった。混雑していたので見えにくいのは確かだが、残念である。
(参考:京阪ホームページ http://www.keihan.co.jp/info/upload/2012-07-05_ex-3000_event_goods.pdf、http://www.keihan.co.jp/traffic/railfan/3000/)
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今月23日、九州新幹線が全線開通してからちょうど500日となります。
これを記念してJR九州は、7月23日に限り九州新幹線の隣の駅まで片道500円で利用できる切符、「開業500日・お隣ワンコインきっぷ」を発売します。
「開業500日・お隣ワンコインきっぷ」はその名の通り、九州新幹線の隣の駅までの新幹線自由席が一律500円(大人・子供同額)となるもの。隣駅までの正規運賃・料金が一番高いのは、並行在来線が分離されているためか、自由席特急料金が1200円と高い、新八代-新水俣間。大人で2020円もしますが、これがたったの500円です(ちなみに、並行在来線がJRとなっているため隣駅までの自由席料金が830円となる区間では、川内-鹿児島中央間の1740円が一番高いです)。九州新幹線の駅は博多から鹿児島中央まで12ありますから、博多-新鳥栖間など11種類が発売されます。注意点としては、「さくら」「つばめ」に乗車できますが、「みずほ」は隣駅に停まるものがないため、利用できません。在来線は利用することができません。乗り越しをしたら、乗り越しをした駅からの運賃・料金を別途請求されます。グリーン車、指定席は追加料金を払っても乗ることができません。もし乗ったら、乗車した駅からの運賃・料金を請求されます。
発売期間は6月23日から7月22日までの間。利用できるのは、開業500日の7月23日ただ1日です。九州新幹線12駅、JR九州旅行博多・久留米・熊本・鹿児島支店、新玉名駅・新八代駅・川内駅旅行センターのみで発売します。利用区間の両端の駅のみで発売され、例えば熊本駅で購入することができるのは、新玉名-熊本間、熊本-新八代間のみです。
(追記)
JR九州は、九州新幹線開業2周年を記念して、「開業2周年記念・お隣ワンコインきっぷ」を発売します。「開業500日・お隣ワンコインきっぷ」と同じく、九州新幹線の隣の駅まで片道500円で利用できる切符です。
発売期間は2013年2月16日から3月15日までの間、利用できるのは2013年3月16日ただ1日です。九州新幹線が開業してちょうど2年となる、2013年3月12日ではありませんので、御注意ください。2013年3月16日は土曜日で、新幹線主要駅ではイベントも計画しています。発売個所は九州新幹線12駅などで、大牟田駅・玉名駅でも購入できます。利用区間の両端の駅のみで発売されます(大牟田駅は新大牟田駅と、玉名駅は新玉名駅と同一駅とみなします)。
(参考:JR九州ホームページ http://www13.jrkyushu.co.jp/newsreleaseweb.nsf/GeneralFrameset?OpenFrameSet)
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山陽新幹線新岩国駅の近くに、1本のローカル線があります。旧国鉄岩日線の第三セクター、錦川鉄道です。新幹線の駅に隣接して、錦川鉄道にも駅がありますが、そちらは「新岩国」と名乗らず、「御庄<みしょう>」といいます。
ところが、その御庄駅、2013年3月のダイヤ改正に合わせて、「清流新岩国」に改称する予定です。新幹線と同じ「新岩国」に改称する案もありましたが、それはかえって混乱を招くということで、頭に「清流」をつけることになったのです。
ちょうど12月には米軍基地を使って、岩国錦帯橋空港が開港します。それと合わせて、利便性をPRして、観光客を呼び込みたいようです。
(追記)
錦川鉄道では、JRのダイヤ改正と同日の2013年3月16日9:00より、「清流新岩国」において駅名改正式典が行われます。30人に限りますが(多数の場合は抽選)、一般の参加もできます。
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/area/yamaguchi/news/20120620ddlk35020436000c.html、マイナビニュース http://news.mynavi.jp/news/2013/01/30/252/)
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今年の夏、一番電力事情が厳しいのは、原子力発電に頼る割合が高かった関西。1日、強い反対を押し切って大飯原発3号機を再起動しましたが、まだまだ厳しいのが現状です。
鉄道会社もその影響を受けます。すでに阪急や阪神は節電のための間引きを検討していますし、南海は一部の「サザン」の運転を取りやめる(ロングシートの「自由席特急」となります)などの対応を取っています。
JRはどうでしょうか? JR東海は計画停電が実施されても、新幹線は通常通り運行します。在来線も紀勢線熊野市-新宮間を除いては通常通り運行します。関電エリアの紀勢線熊野市-新宮間は、電力需給ひっ迫警報(警報は、電力の供給余力が3%を下回ると予想される場合に、前日の18時をめどに政府が発令するものです)発令時点では通常通り運行します。計画停電が実施された場合もできるだけ運行を確保しますが、踏切などの設備が停電の影響を受ける場合があり、そうなった場合は運行できなくなる可能性もあります。
JR西日本は電力需給ひっ迫警報が発令された場合、翌日の12~15時の間を中心に、琵琶湖線・JR京都線・JR神戸線を走る新快速(米原-姫路間?)を1時間に4本から2本に減らします(計画停電が実施された場合も同様)。また、JR西日本の駅の中には、一般家庭と同じ配電網から駅舎で使う電力の供給を受けているところがあり、そういうところは停電となります(鉄道の運行や関西の大手私鉄の駅舎で使う電力は、専用の変電所を使って供給されるので、計画停電の影響は受けません)。ローカル線を中心に170駅あるようです。停電となった駅については、エスカレーターやエレベーターを停止し、自動改札機や自動券売機が使えなくなるために係員が対応します。ほかに一般家庭と同じ配電網から電力を受けるのは、踏切546か所と信号機43駅がありますが、こちらは併設されている非常用のバッテリーが3時間以上分あるため、運行に大きな支障はないようです。
(参考:JR東海ホームページ http://jr-central.co.jp/news/release/nws001024.html、JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2012/06/page_2098.html、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/business/update/0628/OSK201206280124.html、YOMIURI ONLINE http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20120629-OYO1T00258.htm)
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明日7月3日から、成田空港を拠点とする初めての国内線LCC、ジェットスター・ジャパンが就航を開始します。8月1日には、エアアジアも加わります。ところが、東京と成田空港とを結ぶリムジンバスは、片道3000円もします。せっかく安い運賃で航空機に乗ることができても、アクセスにお金がかかれば、意味はありません。
そこで明日3日から登場するのが、「東京シャトル」。京成バスと成田空港交通が共同で運行する、格安リムジンバスです。どこかのわけのわからない業者が運行する「ツアーバス」ではなく、実績のあるバス会社なので、その点は安心です。ただ、どうやら車内にトイレはないようです。
気になる運賃は、片道2000円。東京駅八重洲口-成田空港(第1ターミナル、第2ターミナル北、第2ターミナル南)間を60~70分(後述する深夜便は除きます)で結びます。従来のリムジンバスと比べて1000円しか変わらず、ライバルの京成の「アクセス特急」(日暮里駅発着、片道1200円、約60分)、JRの「エアポート成田」(東京駅発着、片道1280円、約90分)と比べると、値段の高さが目につきます。しかし、9月上旬までは特別価格で大人・子供ともに800円となり、それ以降は、事前に購入ができる東京発に限り、乗車1か月前までに購入すれば1000円、前日までに購入すれば1500円となります(当日購入した場合と、成田発は2000円です。子供は一律1000円です)。ですから、東京発は前日までに購入すればいい1500円が事実上の運賃となるでしょう。
「東京シャトル」は1日15往復運行されます。東京駅八重洲口発が5~20時ちょうど(10時、15時は除きます)と、後で述べる1:30発。成田空港(第2ターミナル北)発が8~22時ちょうど(12時は除きます)と、23:15発。東京1:30発と、成田空港23:15発は、早朝出発、深夜到着が多いLCCに対応する便です。成田空港23:15発は、空港から都心に向かう公共交通機関で最も遅く出るものになります。特筆すべき東京1:30発の便は、成田空港(第2ターミナル南)に4:00に着き(7月9日から4:00着に変更になります。第2ターミナル北は通過します。第1ターミナルは6:00到着です)、成田空港を6:05に出る関空行きの便に接続します(関空便は7月9日から運行開始)。東京駅1:30発の深夜便なら、寝ている間に空港に行くことができ、2000円払っても乗るだけの価値があるでしょう。
(追記1)
京成も8月1日~31日の間の毎日、「アクセス特急」を早朝に上野(5:18発)→成田空港(6:14着)間、深夜に成田空港(23:08発)→高砂(23:50着)間運転します。早朝便は成田空港に通常より26分早く着き、深夜便は成田空港を通常より29分遅く出ます。終点高砂では普通上野行きに3分で接続し、上野には0:14に着きます。
(追記2)
「東京シャトル」は9月9日から、新たな運行会社として京成バスシステムが加わり、1日あたり34便から42便に増えます。そのうち、東京駅発の深夜・早朝便(1:30~7:00発)が4便から6便に増え、成田空港発の夕方・夜便(18:00~23:15)が6便から10便に増えます。
「東京シャトル」の800円の特別運賃は9月30日まで延長されます。10月1日から2013年3月31日までは、新しい割引運賃「粋割」として、東雲車庫・東京駅発が大人・子供ともに900円、成田空港発が大人・子供ともに1000円となります。このあたりが適正な価格なのでしょう。
(追記3)
2012年夏に運転された、京成の早朝・深夜の「アクセス特急」は2013年も運転されます。7月20日から9月1日までの44日間、2012年と同じダイヤで早朝に上野→成田空港間、深夜に成田空港→高砂間を運転します。深夜の高砂では上野行きの普通に接続します。
(参考:京成バスホームページ http://www.keiseibus.co.jp/info/upfiles/6d972957cc0e55fdec0619407363cd52.pdf、http://www.keiseibus.co.jp/info/upfiles/7b68ee4bebadafe3318b9b55876b47d5.pdf、http://www.keiseibus.co.jp/info/upfiles/e23d224816b0cd9b0c0b6059c0ec7725.pdf、http://www.keiseibus.co.jp/info/upfiles/3e03e266bb4ba704237cdf570be0d3e7.pdf、毎日jp http://mainichi.jp/area/chiba/news/20120630ddlk12020258000c.html、京成ホームページ http://www.keisei.co.jp/keisei/kouhou/news/120706_01.pdf、http://www.keisei.co.jp/keisei/kouhou/news/130628_02.pdf)
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戦争で鉄道が破壊され、那覇市内にモノレールが開業するまでは、沖縄は鉄道のない島でした。しかし、沖縄本島の南部は人口密度の高いところ。鉄道構想が浮かんでは消えています。
そんな中、内閣府は6月15日、沖縄に鉄軌道を導入したときの事業採算性などの予測調査結果を発表しました(調査は2011年度に実施しています)。糸満と名護とを結ぶ南北縦断路線((1)県道251号線(パイプライン)、うるま市経由 (2)国道330号、うるま市経由 (3)読谷村経由 の3パターンがあります)を基本に、那覇と那覇空港、南城市、八重瀬町とを結ぶ支線、名護市と本部町とを結ぶ支線をつくります。このようにして、(1)(2)(3)の南北縦貫路線のほかに、(1)と4支線をすべてつくった場合、(1)と那覇空港への支線をつくった場合の5つのモデルルートを設定しました。南北縦貫路線は普通の鉄道のほかにトラムトレイン(専用軌道の路面電車)を想定しています。支線はLRTを前提としています。5つのモデルルート、鉄道とトラムトレインの2つのケースを組み合わせた(5×2=)10のケースで調査しました。その結果、10すべてのルートで毎年赤字が発生し、開業40年後の累積赤字は2900~7100億円にもなりました。大雑把にいえば、トラムトレインでつくれば、輸送人員は1割ほど少なくなりますが(とは言っても、一番輸送人員が少ない、読谷村経由で南北縦貫路線のみをつくった場合でも、1日75700人もいます)、累積赤字は半分ほどになります。
概算の事業費(地形、地質、道路交通の状況から地上、高架、地下を併用しています)は鉄道で7300~10600億円、トラムトレインで4900~7200億円。鉄道でもトラムトレインでも、読谷村経由で南北縦貫路線だけをつくった場合が最も安く、4支線もつくった場合が最も高くなります。第三セクター方式を前提としており、概算事業費の国負担額は既存の補助制度を参考に算出しています。需要予測は2011年度の調査結果を基にしています。整備効果は那覇-名護間で最大40分程度の短縮。高速バスで95分かかっていたところが、55分で結ばれます。また、那覇中心部から30分以内の駅周辺の夜間人口は約3~4倍になると見込まれます。
40年以内に累積赤字を解消させるには、鉄道では需要予測の2倍以上、トラムトレインでも2倍程度の需要が必要です。沖縄南部は人口密度が高く、需要予測でも最低7.5万人の利用が見込まれ、鉄道がその能力を発揮できるところなのですが、それでも厳しい結果です。沖縄市以南あたりの南部に絞って再計算するとか、沖縄振興策の一環と割り切るとかしないと成り立たないでしょう。
(参考:琉球新報ホームページ http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-192654-storytopic-4.html)
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