青函トンネル内で運転士が耳栓、警告音聞こえず
JR北海道の運転士が16日、「カシオペア」を青函トンネル内で運転中、耳栓をしていました。この運転士は警告音を聞き逃し、居眠りや突然の病気などを想定した非常停止装置が作動して(一定時間何も操作しないと作動します)、列車はトンネル内で緊急停止しました。
この耳栓をした運転士の行動は、決して適切な行動ではありません。警告音を聞き逃すだけではなく、無線も聞き取りにくく安全運行に支障をきたす可能性があるからです。しかし、この運転士の行動もやむを得ないところもあります。トンネル内があまりにもうるさいからです。JR北海道が緊急停止の後測定したところ、通常トンネル内で走行中に発生する80デシベルを上回る、最大98デシベルを記録しました。90デシベルがパチンコ店内の騒音に相当することから、かなりのものです。JR北海道が青函トンネルで乗務する運転士約40人に聞き取りを行ったところ、3人が耳栓をつけたことがあると回答しています。JR北海道は9月からトンネル内のレールを磨いて凹凸を解消することで騒音の低減を図ることとしています。
(追記)
11月24日から、車両の構造上騒音が少ない「スーパー白鳥」を除く特急・急行について、騒音の大きい区間で減速運転を行っています。函館方面への列車のみが減速運転の対象で、本州からの特急・急行は、函館駅に1.5~4分遅れて到着します。札幌には定時に到着します。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120725-OYT1T00340.htm、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/travel/news/HOK201212020005.html)
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Comments
www.omiyamed.com/center/image/pdf/souon.pdf
「最大98デシベルを記録」と記事にありますが、これは騒音への防護をしなかった会社の労働安全衛生法違反なのですが、この事項に対する報道が全くなく乗務員を一方的に責める報道になっているのが気がかりです。
資料PDFにA測定とB測定とありますが、A測定とは、作業空間を一定間隔に区切り(碁盤の目)交差した地点での測定平均値を指し、B測定とは、騒音発生地点での最大値を指します。よって、平均値たるA測定がいくら合格値を出しても、B測定の値が悪ければ、空間を指定して有害作業空間と指定されるものです。
なお、資料には具体的な騒音発生作業が明記されていますが、この騒音規制値は、騒音下にさらされる(専門用語で「暴露」といいます)全ての作業に対して適用される規制であり列挙された作業はその具体例にすぎません。
Posted by: ▲ | 2012.08.20 03:15 PM
▲さん、おはようございます。
* www.omiyamed.com/center/image/pdf/souon.pdf
このホームページを見ました。青函トンネルの中はかなり劣悪な環境なのですね。
Posted by: たべちゃん | 2012.08.21 06:43 AM