十和田湖観光汽船、倒産
青森と秋田の両県にまたがる十和田湖で遊覧船を運航する十和田湖観光汽船(本社:青森市)は17日、民事再生手続きの開始を青森地裁に申請し、倒産しました。負債総額は約5.7億円です。
十和田湖観光汽船が遊覧船事業を始めたのは1964年。ピークの1995年ごろには年間40万人の利用者がいました。しかし、2001年から減少傾向が強くなり、十和田湖の白鳥から鳥インフルエンザが見つかった2008年には赤字に転落しました。
これに追い打ちをかけたのが、東日本大震災の原発事故。風評被害で外国人旅行者や修学旅行生が来なくなりました。2010年度は約10万人の利用者がいましたが、2011年度は7割程度の約6.5万人。経常赤字は約6000万円にもなりました。利用者は2012年度も回復していません。東京電力には今年2月までの減収分4200万円の賠償を求めましたが、5月に支払われたのは昨年3~5月の外国人旅行客の減少分、75万円だけでした。こうして税金や社会保険料4200万円を滞納し、給料も1100万円が未払いのまま、倒産したのです。
今後も遊覧船事業を続けるため、従業員42人は解雇せずに再建を目指す方向です。しかし、代理人弁護士の話によれば、再生に欠かせないスポンサーが見つかる見通しはないようです。十和田湖の観光に欠かせないということで、地元自治体などに支えてもらうしか仕方がないのでしょうか?
(参考:朝日新聞ホームページ http://mytown.asahi.com/akita/news.php?k_id=05000001208180002、http://www.asahi.com/business/update/0817/TKY201208170266.html)
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