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September 2012

いすみ鉄道、キハ28も購入! タブレット復活も?

 いすみ鉄道は廃車になったキハ52を購入して昨年から復活運転をしてきましたが、かなりの好評でした。そこで、国鉄型ディーゼルカーの第二弾として、JR西日本から解体寸前のキハ28を購入することになりました。

 購入する車両は昨年まで高山線(富山口)で走っていたキハ28-2346。1964年に製造され、主に山陰、北陸地区で走っていた車両ですが、製造当初の1964年の夏に房総地区で走っていたのです(当時は東京から海水浴客などの輸送のため、出来上がった新車を借りて房総地区で走らせていましたこともありました)。いすみ鉄道の前身の木原線で走っていたかはともかくとして、48年ぶりに千葉を走ることになります。

 順調にいけば、12月8、9日に行われるイベントで、キハ28の本線走行を公開します。年末年始からは、キハ52と合わせて、国鉄型ディーゼルカーを2両編成で走らせます。キハ28は大原方に連結します。キハ52に設けている一部指定席は廃止し、キハ28の一部座席を指定席とします。

 2013年春にはダイヤ改正を行います。平日のダイヤは現状を踏襲しますが、新たに休日ダイヤをつくります。キハ52+キハ28の列車を小湊鐵道の列車に接続するダイヤで運行する予定です。キハ52+キハ28の列車は大原-大多喜間を急行、大多喜-上総中野間を普通として運転します。そのときには、通過駅は徐行運転で通過するようにするため(今は安全確認のため、すべていったん停車しているようです)、タブレットを入れることも考えているようです。いすみ鉄道は特殊自動閉塞式を採用しているため、タブレットはアクセサリーのようなものなのでしょうが。
(参考:「いすみ鉄道 社長ブログ」 http://isumi.rail.shop-pro.jp/、毎日jp http://mainichi.jp/area/chiba/news/20120828ddlk12040140000c.html)

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東急田園都市線渋谷駅、ホーム増設へ

 渋谷から横浜北部のニュータウンに向かう東急田園都市線は、混雑の激しい路線。この混雑をしのぐため、6ドア車両を導入したり、朝ラッシュ時の急行を準急に変えたりしていますが(これにより急行に乗客が集中するのを防ぎます)、解決には至っていません。

 どうしても東急田園都市線でネックになるのがターミナルの渋谷駅。しかし、この渋谷駅、ターミナルと言いながら、1つのホームの両側に上下線がある1面2線の駅にすぎないのです。実質的には中間駅の構造で、東京メトロ半蔵門線にそのまま直通することで1時間に29本(朝ラッシュ時)の列車をさばいているのです。

 そこで、渋谷駅の改良計画が出てきました。現在のホームを田園都市線方面として使い、北側に並行して地下鉄方面用ホームをつくるのです。2面3線で、中の線路は両方のホームに面します。そのまま田園都市線方面に折り返すことができるようですが、問題となっている朝のラッシュ時の遅延抑制のために、2線を使って交互に発着させることもできます。前方の列車が停車中に、後続の列車を信号待ちさせずにもう一方の線に進入させることができるのです。

 田園都市線の混雑緩和策として、大井町線のさらなる延伸もあります。すでに二子玉川-溝の口間が完成し、田園都市線と合わせて複々線の格好になっていますが、これをさらにたまプラーザまで伸ばすのです。大井町線に客を逃がすことにより、混雑を緩和しようとしているのです。
(参考:nikkei BPnet http://www.nikkeibp.co.jp/article/news/20120823/320423/?top_f2、国交省ホームページ http://www.mlit.go.jp/common/000114502.pdf、日経ケンプラッツ http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/building/news/20120821/580269/?bpnet)

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IGRいわて銀河鉄道、2013年4月に値下げ

 IGRいわて銀河鉄道は2013年4月1日に値下げを行います。

 値下げの原資は、貨物列車走行にかかる線路使用料。岩手県、沿線市町村、他県とともに国等に増額を求めた結果、2011年度から大幅な線路使用料の増額が実現しました。このおかげで、IGRいわて銀河鉄道は、これまでの累積赤字を今年度末に解消する見込みです。

 運賃の値下げは、通勤定期・通学定期・普通運賃ともにあります。ほかの券種に比べて高額の通勤定期は、45キロ以内の近・中距離を値下げします(46キロ以上は2010年12月に値下げ済みで、1か月39800円となっています)。盛岡-滝沢間はこれまで1か月14840円だったのですが、それが1か月11670円となります。最大21.5%の値下げで、普通運賃に対する割引率は1か月定期で46%となります。月16日分の運賃です。

 通学定期は、2010年度まで岩手県、沿線市町村からの補助で安くすることができました。その補助金が2011年度になくなってからも、IGRいわて銀河鉄道は自らの負担で値上げせずにやっています。IGRいわて銀河鉄道の負担額は年間約6000万円です。そのため、原則として値下げはしませんが、上限を1か月19900円とし、遠距離区間のみを値下げすることにしました。これまで1か月23800円だった盛岡-二戸間が19900円になります。

 普通運賃については、収支に及ぼす影響が極めて大きいから、51キロ以上の運賃について、これまで10キロごとに設定したのを、5キロごとにします。51キロ以上の一部区間で値下げとなります。これまで2030円だった盛岡-二戸間が1900円となります。
(参考:IGRいわて銀河鉄道ホームページ http://www.igr.jp/wp/topics/2012/09261503.html)

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常磐線相馬-浜吉田間は2017年春に復旧か?

 少し前の記事で予告しました通り、常磐線の動きについて述べます。

 JR東日本は、常磐線駒ヶ嶺-浜吉田間(18.2キロ)の復旧工事を2014年春に始めると発表しました。JR東日本は今年4~5月、宮城、福島両県、福島県新地町、宮城県山元町と常磐線復旧に関する覚書を締結していました(福島県のことは記事にしましたが、宮城県も締結していたのです)。今後は移設予定地の地権者(山元町で約300人、新地町で約60人と見込まれています)と用地取得の交渉に入ります。環境影響評価、埋蔵文化財調査、都市計画手続き、現地の測量や設計も行っていきます。

 新ルートは以前にも書いたとおり、内陸部に移します。新地駅は300メートル、坂元、山下両駅は1100メートル内陸に移します。駒ヶ嶺-浜吉田間は500メートル長くなりますが、所要時間は震災前と変わらないようです。現ルートは移設後に、地元自治体に売却します。地元自治体は跡地に盛り土を行い、堤防機能を持った道路にする計画を持っています。

 駒ヶ嶺-浜吉田間の運転再開の時期は決まっていませんが、以前からの話の通り工事着手から3年程度です。ただ、工事着手の時期が(用地取得が順調に進んだとしても)2014年春なので、運転再開の時期は2017年春になってしまいます。着工の時期が遅くなったので、運転再開も1年ぐらい遅くなっています。原ノ町以北の運休区間のうち、浜吉田-亘理間は8月上旬に復旧工事に着手し、2013年春の運転再開を目指しています。以前にも書いたとおりです。相馬-駒ヶ嶺間の着工時期は未定ですが、運転再開の時期は駒ヶ嶺-浜吉田間と同時期とする方針なので、早ければ2017年春に原ノ町-仙台間が復旧することになります。全線復旧には程遠い状態ですが。
(参考:河北新報ホームページ http://www.kahoku.co.jp/news/2012/09/20120928t75010.htm)

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新型観光特急「しまかぜ」、2013年3月21日運行開始!

 当blogでも何回か取り上げた近鉄の新型観光特急。近鉄から、名称や運行開始日などが発表されました。

 名称は「しまかぜ」、志摩に吹く風のさわやかさをイメージしたものです。伊勢志摩地域へと新たな風を呼び込みたい、との思いがあるようです。

 運行開始日は2013年3月21日。大阪難波・近鉄名古屋-賢島間を1日1往復ずつします。大阪発着、名古屋発着ともに、水曜日を除く毎日運行します(春休み、夏休み、ゴールデンウィーク、年末年始などは、水曜日に運行することもあります)。

 停車駅は大阪発着が大阪上本町、鶴橋、大和八木、伊勢市、宇治山田、鳥羽、鵜方。名古屋発着が近鉄四日市、伊勢市、宇治山田、鳥羽、鵜方。甲特急と微妙に違います。おおまかなダイヤも決まっています。大阪難波10:40ごろ発(休日は10:20ごろ発)、賢島13:10ごろ着(休日は12:50ごろ着)。賢島16:00ごろ発、大阪難波18:30ごろ着。近鉄名古屋10:20ごろ発、賢島12:30ごろ着。賢島15:40ごろ発、近鉄名古屋17:50ごろ着となっています。

 「しまかぜ」に乗るには通常の特急料金のほかに、特別車両料金がかかります。距離によって変わり、700円(80キロまで)~1100円(181キロ以上)です。例えば、大阪難波-賢島間の場合、運賃のほかに特急料金1560円と特別車両料金1000円がかかり、合計4810円となります。個室を利用する場合は、別途個室料金(1室1000円)が必要です。個室(定員4人)は大和八木・近鉄四日市-伊勢市間を利用する場合に利用でき(つまり、短距離での利用はできません)、3人以上の利用が必要です。サロン席(定員6人)は、4人以上の利用が必要です。サロン席は個室のような別途料金は要りません。

 「しまかぜ」は専用の6両編成の車両を使います。2編成製造されます。3号車(名古屋発着は4号車)がカフェ車両(平屋部分に販売カウンター、カフェ席は1階、2階ともにあります)、4号車(名古屋発着は3号車)が和洋個室とサロン室からなるグループ席車両です。残りの4両の座席車も3列シートのため、定員はたったの138人です。それに対して、乗客の出迎え、見送り、軽食などの販売、おしぼりや記念乗車証の配布などを行う専属アテンダント(接客係)は4人います。

 座席車のシートピッチはなんと125センチ、本革を使用し、ふくらはぎを支える電動レッグレストを装備しています。鉄道車両としては初めて、シート背もたれにエアクッションを装備しています。腰部の硬さを調整するランバーサポート機能やリラクゼーション機能を備えています。コンセントもあります。先頭車両は大きなガラスを配した見晴らしの良い展望車両になっています。4号車には掘りごたつ風の部屋で靴を脱いでくつろげる和風個室、リビングのようにゆったりと過ごせる洋風個室(個室はいずれも、寝台車を除いて日本最大の広さです)、グループでの旅行を楽しめる大型テーブルを備えたサロン席があります。3号車にはカフェがあり、沿線の名産品を使用した軽食や弁当など(海の幸ピラフ、松阪牛カレーなど)を楽しむことができます。飲み物やスイーツも地ビールなど沿線のものが楽しめます。また、全車に横揺れ軽減装置を設置し、乗り心地を向上させています。
(参考:近鉄ホームページ http://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/20120928shimakaze.pdf)

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北陸新幹線用にE7系、W7系を投入

 9月4日のこととなりますが、JR東日本、JR西日本から北陸新幹線用新型車両の発表がありました。JR東日本のがE7系、JR西日本のがW7系となります。両社が共同開発したものですが、名前の付け方からもわかるように、JR東日本色の強いものです。この調子だと北海道新幹線が新函館までできたとき、JR北海道はE5系のJR北海道版、「H5系」をつくるのでしょうか?

 E7系、W7系は12両編成。E7系は17編成、W7系は10編成つくられます。デザインコンセプトは「『和』の未来」。車体の上部は空色、車体の色はアイボリーホワイト、車体中央の帯は銅色と空色の2本です。金沢方先頭車の12号車には定員18人の「グランクラス」、11号車は定員63人のグリーン車、1~10号車は定員853人の普通車です。合計934人です。「グランクラス」にはフルアクティブサスペンション、その他の車両にはセミアクティブサスペンションを搭載します。普通車を含めた全座席にコンセントを設置します。車内のすべての洋式トイレには温水洗浄機能が付いています。地震時の安全対策としてブレーキ性能も向上しています。営業最高速度は260キロです。

 第一編成はE7系が2013年秋、W7系が2014年春に落成する予定です。JR東日本は北陸新幹線金沢開業前に投入するようです。その投入時期は早ければ2013年秋とも言われています。今長野新幹線で走っているE2系(14編成)も一部は引き続き使用し(一時的なもので、最終的にはE7系、W7系に置き換えられるのでしょうが)、長野発着便も残ります。「あさま」の愛称も残るようです。

 先ほども書いたように、E7系、W7系は合わせて27編成もつくられます。これだけもつくられるとなると、以前に考えたよりも運転本数は多くなるでしょう。1時間当たりでみると、金沢まで行くのが2本、それに長野止まりが1本加わるのが基本パターンになるのでしょうか?
(参考:鉄道ホビダス http://rail.hobidas.com/news/info/article/133618.html、信毎web http://www.shinmai.co.jp/news/20120905/KT120904ATI090017000.php、岩手日報ホームページ http://www.iwate-np.co.jp/newspack/cgi-bin/newspack_c.cgi?c_lifestyle_l+CO2013010501000446_1、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/TKY201311280087.html)

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JR東日本、中央東線に新型車両導入か?

 JR東日本は中央東線に「スーパーあずさ」「あずさ」などを走らせています。そのうち、速達版の「スーパーあずさ」は振り子式のE351系を投入し、新宿-松本間を2時間25分で結んでいます。

 この「スーパーあずさ」に新型車両を導入するという話が入ってきました。新型車両では、乗り心地や静粛性、空調の向上、沿線の自然を楽しめる大きな窓、電源コンセントやインターネット接続というビジネス対応の設備の充実を検討しているようです。蛇足ですが、中央東線のうち、新宿-甲府間はリニア中央新幹線と並行します。しかし、リニアの甲府駅はJR甲府駅からバスで20分程度かかり、品川駅も地下40~50メートルのところにできるため、たとえリニアが品川-甲府間を25分程度で結んでも、乗り換え時間や運賃を考えれば十分に対抗できるとしています。

 このようなことから考えると、新型車両はスピードアップには不熱心な危険性があります。中央東線のスピードアップにおいて障害となるのは、複々線の短さ(しかも、平日の快速は中野以西で各駅停車となります。まるで「区間快速」です。これでは短いとはいえ、せっかくの複々線区間を活かせていません)と高尾-甲府間の急カーブが多さですが、改良にはお金が必要で、そのめどは立っていません。JR西日本が紀勢線特急を381系から287系に置き換え、スピードダウンを招いたような改悪だけはしていただきたくないものですが、E351系には悪い話が聞かれるので、かなり心配なところです。速達版でない「あずさ」を(E351系の増備で対応せずに)振り子式でないE257系で置き換えたという「実績」があるだけに。
(参考:信毎web http://www.shinmai.co.jp/news/20120901/KT120831ATI090024000.php)

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常磐道は2014年度に全線開通予定

 東京電力福島第一原発の事故の影響で、常磐道も一部区間(広野-常磐富岡間約17キロ)で不通となっています。また、工事中であった区間も工事ができなくなってしまっています。事故前の計画では、2011年度中に常磐富岡-相馬間約46キロが開通する予定でした(その後、2012年4月に南相馬-相馬間約14キロが開通)。

 しかし、舗装路の高圧洗浄や除草などの除染作業を行った結果(実施区間は広野-南相馬間のうち21キロ)、帰還困難区域の対象外となる年間換算50ミリシーベルト以下に抑えるめどがついたのです。この除染作業は2013年6月までに終わる見通しです。

 今後の復旧、開通予定は次の通りです。2013年度内に広野-常磐富岡間が復旧します。浪江-南相馬間は2014年度内に開通します。常磐富岡-浪江間は「平成26年度内を目指す他の供用区間から大きく遅れない時期」(NEXCO東日本ホームページからの引用)という微妙な表現ながら、2014年度に開通する予定です。この2014年度には、残る建設中区間である相馬-山元間も開通する予定ですので、常磐道が東京から仙台まで全線開通することになります。福島第一原発から6キロしか離れていないところもあり、常磐道の全線開通は考えられないと思っていただけに、意外な話です。今は分断されているいわき市と南相馬市・相馬市が行き来しやすくなるとともに、広域的にも常磐道は東北道を補完するルートになる重要な道路です。鉄道の早期完全復旧が期待できないので(常磐線の動きについては近日中に別記事で書く予定です)、相馬から東京方面へ行くのにも非常に便利になります。
(参考:朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/national/update/0831/TKY201208310237.html、NEXCO東日本ホームページ http://www.e-nexco.co.jp/pressroom/press_release/head_office/h24/0831/pdfs/01.pdf)

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明治村にSLと京都市電が復活!

 明治時代のものが集められている犬山市の明治村。中を走っている乗り物も、明治時代のものがありました。SLと京都市電です。SL(12号、1874年にイギリスから輸入され、新橋-横浜間も走りました)は1974年から、京都市電(1910~1911年に製造)は1967年から運行し、来場者も乗ることができましたが、老朽化で2010年12月から非公開になり、修理がおこなわれてきました。

 ところが明治村は9月15日から行われている秋のイベント「明治のりもの博」の目玉企画として、SLと京都市電を公開することになりました。公開されるのはSLのうち9号(1912年にアメリカから輸入。これまで明治村で走っていた12号ではありません)と京都市電。京都市電は9月28日から運行を再開しました(試運転は9月15日から行っています)。SL12号も修理が終わり次第運転を再開します(公開する車両もその時点で9号から12号に変更します)。イベント期間中に再開する予定です。実際に来場者を乗せて走ります。イベントが12月2日に終了してからも走り続けます。

(追記)
 SL12号の試運転を10月13日から開始しました。そして、11月8日から運行を再開しました。今後は、約2週間ごとに1回、煙管清掃のため連続2日間の運休日があります。

 乗車料金は大人片道500円、子供300円。11月9日からは、SL、市電、バスに乗ることができる乗物一日券を発売します。大人1200円、子供800円です。入村券とのセット割引もあります。
(参考:中日新聞9月4日朝刊、朝日新聞9月14日朝刊中部14版、博物館明治村ホームページ http://www.meijimura.com/news/new_t.asp?Seq=780、http://www.meijimura.com/news/new189-sl.asp)

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和歌山電鐵、10月1日ダイヤ改正でスピードアップ

 和歌山電鐵は10月1日にダイヤ改正を行います。

 今回のダイヤ改正で一番大きいのは、和歌山-貴志間の平均所要時間が約1分30秒短縮されたこと。これまで約32分だったのが約30分となります。2月1日に変電所の更新による昇圧が実行され、そのおかげでスピードアップができたのです。1分30秒の短縮と言えばそれほどでもないようにみえますが、全線で30分の路線ですから、5%ほど短縮したことになります。

 今回の改正では本数の増減はほとんどありませんが、夕方以降の白浜方面「くろしお」を中心に接続を改善したようです。大阪方面からのトータルの所要時間の短縮に資することになります。別記事でキャンペーンについて書きましたが、利便性の向上で利用者が増えるのは望ましいことであります。
(参考:両備グループホームページ http://www.ryobi.gr.jp/archives/pressrelease/%E5%92%8C%E6%AD%8C%E5%B1%B1%E9%9B%BB%E9%90%B5%E3%80%80%E8%B2%B4%E5%BF%97%E5%B7%9D%E7%B7%9A%E9%81%8B%E8%A1%8C%E3%83%80%E3%82%A4%E3%83%A4%E5%85%A8%E9%9D%A2%E6%94%B9%E6%AD%A3%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84)

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和歌山電鐵のキャンペーンは意外と地元頼り

 猫のたまが駅長を務めるなど、話題に事欠かない和歌山電鐵。確かに観光客も増えているようですが、赤字体質には変わりがないようです。話題になっているからと言って、儲かっているわけではないようです。2011年度決算も8117万円の赤字(どうやら、老朽化した設備の修繕費が経費の4割を占めているようです。変電所の修繕は県の支援で行われましたが、線路や信号などは古いままです)で、和歌山、紀の川両市からもらえる年間8200万円の運営支援資金により、ようやく埋めている状態です。この経営状況は、南海から経営を引き継いだ2006年度から変わりません。しかも、運営支援基金は経営移管してから10年間、2015年度まででなのです。

 そこで、沿線住民や自治体、和歌山電鐵などでつくる貴志川線運営委員会は、乗客数増加を狙って「チャレンジ250万人 あと4回多く乗って永続させよう」というキャンペーンを行います。和歌山駅ホームに今は使われていない駅名標を活用して「カウントボード」を設置し、そこに今年度の累計利用者数、対前年比及び対目標比を表示します。毎月1回新しい数字を記入します。和歌山電鐵の乗客数は南海時代最終年の2005年度は192.2万人でしたが、2011年度は218.2万人に増えました。しかし、和歌山電鐵が運賃収入で経営が成り立つには年間250万人が必要です。和歌山電鐵沿線には約8万人住んでいますから、年間にたった4回(2往復)すればいいのです。毎日無理して鉄道に乗る必要はなく、忘れたころぐらいに乗れば十分達成できる数字なのです。

 観光客狙いの和歌山電鐵にしては、地元頼りのキャンペーンは意外なような気もします。しかし、和歌山電鐵は県庁所在地和歌山と直結していて、大都市大阪にも近いです。観光客に頼らざるを得ないローカル線とは違うのです。ウケ狙いの観光電車ではなく、増発やスピードアップで利便性を向上し、沿線の利用者を増やすという「王道」が和歌山電鐵には求められるところです。
(参考:わかやま新報 http://www.wakayamashimpo.co.jp/2012/08/20120824_17157.html、両備グループホームページ http://www.ryobi.gr.jp/archives/pressrelease/%E5%92%8C%E6%AD%8C%E5%B1%B1%E9%9B%BB%E9%90%B5%E3%80%80%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B8250%E4%B8%87%E4%BA%BA%E3%82%AB%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%83%89)

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京阪旧3000系、前面を往年のイメージにデザイン変更

 2013年春の引退が決まり、引退興行中の京阪旧3000系。旧3000系は1995年に大規模な更新工事を行い、車両前面のデザインを大きく変更しました。しかし、引退に当たり、旧3000系の車両前面のデザインを更新前のものに戻しました。いわゆる「クラシックタイプ」です。

 主な変更内容は、京阪特急のシンボルであるハトマークを更新工事前のスタイルにしました。また、現行の車両番号を目立たない色、場所に変更し、更新前の旧車両番号(当然ながら3000系時代のもの)を外観上のイメージとして表示しています。なお、変更箇所は前面のみであり、塗装の変更はしていません。

 「クラシックタイプ」の運転開始は、9月29日中之島11:40発の臨時快速特急出町柳行き。京橋までは各駅に停まり、そこからは七条までノンストップです。旧3000系は9月25日から28日まで運行していなかったので、その間に変更工事を行ったのでしょう。

 9月29日の「クラシックタイプ」竣工記念列車は、乗車券だけで乗車できます。当然ながら、事前予約は要りません。しかし、同日から発売される京阪電車オリジナルDVD「旧3000系特急車 ~ラストランに向かって~」(3800円)を中之島駅の特設会場で買った人(先着205人)には、「着席整理券」を渡します(DVDの購入枚数にかかわらず、1人1枚のみ)。この「着席整理券」を持っていれば、指定された窓側の席に座ることができるのです(ただし、11:30までに座らなければ、その権利は放棄したことになります)。
(参考:京阪ホームページ http://www.keihan.co.jp/info/upload/2012-09-18_ex-3000_classic%26dvd.pdf、http://www.keihan.co.jp/traffic/railfan/3000/schedule.html?ym=201209)

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東武に6050型改造の展望車両、「スカイツリートレイン」登場!

 東武鉄道は、6050型車両4両(2両編成2本)をリニューアルし、展望車両「スカイツリートレイン」としてデビューさせます。車両形式は東京スカイツリーの高さにちなんでか、634型<むさし>となります。

 「スカイツリートレイン」は、東京スカイツリーや日光・鬼怒川などの沿線の観光スポットや風景を楽しむことができるように、高床構造にし、窓も大きく取り、フリースペースとして前面展望スペースやサロンを設置しました。景色を見やすいよう、窓側を向いた席もあります。外観は白をベースにし、青空をイメージしたデザインと朝焼けをイメージしたデザインの2種類があります。定員は4両で118人です。

 この「スカイツリートレイン」のデビューは10月27日。休日は観光列車として、平日はイベント列車として運行する予定ですが、11月までは団体専用列車として運転します(ただし、11月29、30日は浅草-鬼怒川温泉間を1往復する臨時特急として運転します)。12月からは休日に臨時特急として両毛地区や大宮から東京スカイツリーへ向かう列車を設定し、東京スカイツリー観光と鬼怒川温泉宿泊の両方を楽しめる時間帯に運転することで、「スカイツリーから日光・鬼怒川へ」のコンセプトを実現する予定です。
(参考:東武ホームページ http://www.tobu.co.jp/file/pdf/d92ee828bb9b92f777c05573621490ff/120927_1.pdf?date=20120927121954)

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JR東海、「プラスEX」サービス、10月9日導入!

 JR東海は、10月9日から、自社が発行する「エクスプレス・カード」を持たなくても、東海道新幹線の「指定席ネット予約」「IC乗車サービス」を受けることができる、「プラスEX」サービスを始めます。

 (株)ジェーシービー、三井住友カード(株)、三菱UFJニコス(株)(ニコスブランドは除きます)、トヨタファイナンス(株)などが発行する主なクレジットカード(個人向け)を持っていれば、年間525円の会費で「プラスEX」サービスを受けることができます(「プラスEX」を申し込むと、専用のカードが届きます)。東海道新幹線普通車指定席を、いつでも「ひかり」「こだま」の閑散期の値段(つまり、通常期に「のぞみ」普通車指定席を東京・品川・新横浜-京都・新大阪間利用の場合、500円引き)で利用できます。グリーン車でも「のぞみ」の東京・品川・新横浜-京都・新大阪間の場合、500円引きです。予約の変更は何回でも手数料なしでできます。ただし、「特定都区市内制度」は適用されず、新宿や天王寺など新幹線停車駅以外から利用する場合、新幹線停車駅までの運賃が必要となります。

 また、「プラスEX」サービスにも、「IC早特(プラス)」があります。列車・区間・席数限定ながら乗車3日前(23:30)までの予約で、かなりお得に東海道新幹線に乗車できます。例えば、東京・品川-新大阪間を「のぞみ」(乗車駅を6時台発車のものに限る)・「ひかり」(時間帯の制限なし)普通車指定席に乗った場合、12000円です。「エクスプレス・カード」の場合と同額です。

 自社カードにこだわっていたJR東海ですが、「プラスEX」サービスなら、手持ちのクレジットカードでサービスを受けることができます。しかし、利用するには年間525円の会費が要ります。年間2回も乗れば元は取れますが、それなら「エクスプレス・カード」のほうがお得とも言えます。「プラスEX」サービス自体が、「エクスプレス・カード」会員にするための導管のようなものかもしれません。

(追記)
 JR東海は、2013年10月1日から2014年2月28日の間、「プラスEX」デビュー1周年記念キャンペーンを行います。この期間内に「プラスEX」を申し込むと、初年度の年会費(525円)が無料となります。また、「プラスEX」の対象クレジットカード会社が行うキャンペーンもあります。
(参考:JR東海ホームページ http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000016320.pdf、http://plus-ex.jp/top.php、http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000019504.pdf)

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東武野田線大宮からとうきょうスカイツリーへ直通列車!

 東武は9月29日から11月25日までの休日(全20回)、大宮-とうきょうスカイツリー間に直通列車を1往復運行します。実は、大宮-とうきょうスカイツリー間の直通列車は、8月29日~9月2日の間、イベント列車として運行されていたのですが、早速、普通の臨時列車として運行されることになりました。運賃(大宮-とうきょうスカイツリー間 630円)さえ払えば、誰でも乗ることができます。

 ダイヤは、往路が大宮11:00発、とうきょうスカイツリー12:00着。復路は、とうきょうスカイツリー15:23発、大宮16:23着。大宮-春日部間の各駅と、北千住に停まります。

 なお、11月17、18日を除いては、デビュー当時のリバイバルカラーに戻された、8111号編成が使われます(11月17、18日は、ほかの8000系車両で運行します)。8111号編成は、2011年6月にいったん引退した車両なのですが、東武鉄道の輸送近代化に大きく貢献した車両(8000系は1963年から約20年にわたって、民鉄史上最多の712両が製造されました)ということで、当時の塗装に戻されて東武博物館で動態保存となっている車両です。数多い8000系の中でも、8111号編成が選ばれたのは、デビュー当時の面影を残しているからです。
(参考:東武ホームページ http://www.tobu.co.jp/file/pdf/5e15ecd778594f45b10077be4d1f4eb4/120920.pdf?date=20120920095559、http://www.tobu.co.jp/file/pdf/2a07ef6ebc192bd520e53ae9dfa8fefe/120822.pdf?date=20120822152517)

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