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長崎県県北地区、佐世保線にフリーゲージトレイン導入を要望

 10月12日、佐世保市内のホテルで、(長崎県)県北地区の首長や経済関係者らが参加した、(長崎新幹線の)着工認可報告会が行われました。県北地区は長崎新幹線の恩恵がなく、不満が強いと言われています。佐世保市が新幹線早期着工のために原子力船「むつ」を受け入れたものの、新幹線は佐世保を完全に無視してしまいました(当初は佐世保に近い早岐を経由する計画でしたが、後に嬉野温泉経由となり、佐世保を完全に無視するルートになりました)。また、今年8月に長崎市で行われた新幹線起工式後の祝賀会でも、朝長佐世保市長など県北代表が壇上に呼ばれず、不満が高まることになりました。今回行われた報告会自体、朝長市長の提案で急遽、県が企画したものです。

 この報告会では、出席者から佐世保線にフリーゲージトレインを導入することを求める意見が出ました。中村県知事も県北地区への配慮が足らなかったことをわび、佐世保線へのフリーゲージトレイン導入に向けて、国交省が概算要求した調査費獲得に努力する考えを示しました。

 とは言っても、県が導入に向けて明確に約束したわけではありません。佐世保線へのフリーゲージトレイン導入には膨大な費用がかかるとして、厳しい見通しをつけています。積極的な姿勢を見せず、県北地区の不満は高いままです。

 もっとも、フリーゲージトレインが時速270キロ運転にとどまるのならば、博多より先に行くことができません。現状と変わらないのです。博多-新鳥栖間で新幹線に乗り入れてもほとんど速くならず、快速・普通がたくさん走る鹿児島線で毎時1本枠が空くだけの効果です。長崎新幹線が全線フル規格にならない限り、佐世保線にフリーゲージトレインを導入しても意味はなさそうです。「県北地区に配慮している」という政治的なメッセージのみです。
(参考:西日本新聞ホームページ http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/328830)

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