福井鉄道「ヒゲ線」に新たな延伸案
福井鉄道には「ヒゲ線」と呼ばれる枝線があります。JRの福井駅に連絡するための短い路線ですが、福井鉄道の福井駅前駅はJRの駅とは結構離れています。JRの駅に近づくためにこの「ヒゲ線」を約200メートル伸ばして、西口広場に乗り入れる構想は前々からありますが、渋滞などによって車での利便性低下を恐れる地元商店街の反対が強く(もっとも、車での利便性を求めるなら、郊外に移転したほうがよさそうですが)、なかなか話は前に進みません。
「ヒゲ線」の延伸案はこれまで、かゞみや前交差点を左折して駅西口広場に入る案(「左折案」)が示されていました。しかし、7月下旬から福井県、福井市、福井鉄道など関係者でつくる「駅前線延伸関係者会議」の中で、新たな案が出ました。ほぼ直進して屋根付き広場に進入する「直線案」です。
「直進案」は「左折案」に比べ、電車があまりカーブしない、屋根付き広場と電停が一体的になる、JR福井駅にやや近くなる、というメリットがあります。しかし、歩行者の動線が狭くなり、バスターミナルやタクシー乗降所のレイアウトの変更を迫られるというデメリットもあります。
今後どちらを採用するかは、市のデザイン専門家会議で議論していくようです。
(追記)
東村福井市長は12月4日、定例市会本会議の中で、「ヒゲ線」の延伸案は「左折案」が適当だと発言しました。市のデザイン専門家会議での議論や交通渋滞シミュレーションの結果を踏まえてのことです。「左折案」のほうが、回遊性や空間的なまとまりの面で優れていると判断したようです。
延伸に反対する地元商店街との対話を今後も続けていくとともに、国交省から軌道延伸の許可を取得するための手続きを行い、2013年度に実施設計を行う予定です。「ヒゲ線」延伸を含む西口広場は2016年3月の完成を目指しています。
(参考:福井新聞ホームページ http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/society/36820.html、http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/society/38390.html)
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