枕崎空港、廃止してソーラー発電用地に
枕崎には枕崎空港というのがあります。滑走路の長さは800メートル、定期便の就航はなく、自家用飛行機とグライダーだけの空港です。
しかし、定期便が飛ばないこともあり、赤字が膨れ上がっています。枕崎市によれば、2011年度末の歳出超過(赤字)累積額は約8.35億円、2014年度末には約9.36億円に膨らむ見込みです。枕崎市の資金面での負担は重くなり、ついに2012年度末で廃止する方針です(12月の市議会までに空港廃止関連案の条例案を提出する方針です)。
跡地についてはメガソーラー(大規模太陽光発電所)事業者からの提案があったことから、メガソーラー事業者に賃貸する方針です。現在、6社と交渉しており、実現すれば約5~10メガワットの発電能力があるようです(発電能力の差は、使用する面積の差にもよります。空港よりも狭い案から、近くの市有地をも使う案もあります)。賃貸期間は20年、見込める借地料は各社から年間数千万円の提案があります。固定資産税も見込めます。枕崎市は本社登記をしてもらい、法人市民税も納税してもらいたい考えのようです。
枕崎空港の建設時には、国から3.82億円、県から1.9億円の補助を受けました。空港を廃止することで補助金の一部返還を求められますが、やむを得ないでしょう。活用されないままでいるよりは、新たな活用方法を見つけたほうが有意義です。なお、1998年に運航が始まった県の消防防災ヘリは、格納庫前に専用のヘリポートをつくってそのまま残す方針です。確かに災害用のヘリポートぐらいはあってもいいでしょう。
別記事でも書きましたが、かつての広島の空の玄関口、広島西飛行場も廃港になり、ヘリポート化されます。弟子屈飛行場も3年前に廃止になりました。礼文空港も2015年3月まで休止中です。必要性の薄い空港の整理は避けられない話で、場所にもよりますが、廃止後の活用方法としてソーラー発電用地にするのも方法のひとつなのでしょう。
(参考:太陽光発電EX http://news.taiyouko-hatuden.jp/post/15373611034)
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Comments
>活用されないままでいるよりは、新たな活用方法を見つけたほうが有意義です。
ただ、太陽光発電は現状、コスト高で、補助金なしでは成り立たない事業です。
反原発論者には好都合でしょうが、太陽光発電事業者ばかり増えれば、補助金支出が増加し、結局は利用者の電気料金負担が増える結果になる。
空港跡地の有効活用がかえって国民負担を増やす結果になる恐れもある。
Posted by: かにうさぎ | 2012.10.06 09:37 PM
かにうさぎさん、おはようございます。
* ただ、太陽光発電は現状、コスト高で、
現状は確かに補助金なしではやっていけないですが(普及すればコストも下がるでしょう)、新たに原発をつくることは難しい以上、新しいエネルギー源を探す必要はあります。
Posted by: たべちゃん | 2012.10.07 06:54 AM