山陽新幹線「こだま」が格安の切符2題
JR西日本は、「J-WESTカード」会員限定で、大阪・神戸-北九州・福岡間が格安になる「J-WESTこだま早特きっぷ」を発売します。大阪市内・神戸市内-北九州市内・福岡市内が7000円です(子供用はありません)。同じ「J-WESTカード」会員限定の切符である、「J-WEST早特往復きっぷ」より2000円安くなっています(「早特14」適用時の片道の値段、9000円と比較しています)。
発売期間は11月6日から2013年2月21日までで(「ゆき」乗車日の25日前から7日前まで発売します)、12月1日から2013年2月28日まで利用することができます(12月28日~2013年1月6日は利用できません)。指定された「こだま」(上下19本)に限り有効で、乗り遅れたら特急券、乗車券ともに無効となります。予約は駅ではなく、電話で行います。「J-WESTカード」の裏面に記載されている電話番号に電話して、予約するのです。席数限定の切符ですから、切符の売れ行きがよい場合など、発売開始の段階で購入できないケースもあります。指定列車の変更、途中下車はできませんが、出発時刻までは払い戻しできます。手数料は1780円(無割引の通常期特急料金の30%と210円の合計)です。
ただしこの切符、重要な問題があります。九州でしか買うことができないのです。JR西日本の新幹線博多駅、小倉駅の2駅でしか予約した切符を受け取ることができないのです(大阪市内発、神戸市内発も九州でしか発売しません)。系列の旅行会社である日本旅行が発売している「バリ得こだま」が九州で買えないため、その代替商品としてつくったのでしょうか? 使える列車も「バリ得こだま」と同じです(姫路始発の「こだま729号」は使えません)。それなら「バリ得こだま」を九州でも購入できるようにしたほうが話は簡単です。そのうえで、さらに安い「J-WESTカード」会員限定の切符(新大阪-博多5000円ぐらい?)をつくってもよいでしょう。
さて、その「バリ得こだま」ですが、ほかの旅行会社からも類似の商品が出ています。阪急交通社から出ている、「GoGoこだま」です。10月1日~2013年3月31日の間(12月28日~2013年1月6日を除く)、指定された「こだま」(対象列車は「バリ得こだま」と同じです)限定の、格安のプランです。新大阪・新神戸・西明石・姫路-小倉・博多間の利用が可能で、往復ではなく片道だけの利用もでき、1人から利用できます。一部店舗を除いて出発日の前日までに申し込みすれば乗車できます。また、大人・子供ともに、JR西日本管内のキオスクなどで300円の買い物ができるクーポンが付いています。「GoGoこだま」は梅田支店などで取り扱っているようです。値段は「バリ得こだま」と微妙に異なります。新大阪、新神戸発着は「バリ得こだま」より100円高いですが、西明石・姫路発着は逆に100円安いです。新大阪-博多間が7600円(子供は半額、以下同じ)、新大阪-小倉間が7000円、新神戸-博多間が7400円です。
ただ、よく似たような切符が違う名前で出ていると、ブランドイメージが拡散してしまいます。商品の認知のうえでも大きな障害となります。ジェイアール東海ツアーズの「ぷらっとこだま」が一部のJTBでも買えるように、(JR西日本との関係が強い)日本旅行が企画して、阪急交通社など他社でも買えるようにすればいいのではないでしょうか?
(追記)
「J-WESTこだま早特きっぷ」が継続販売されることになりました。発売期間は2013年4月19日までで(「ゆき」乗車日の25日前から7日前まで発売します)、2013年4月26日まで利用することができます。
なお、乗車可能な「こだま」は、2013年3月16日以降、上下合わせて18本に減少します。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/items/121105_00_jwest.pdf、http://www.westjr.co.jp/press/article/items/130204_00_kodama.pdf、阪急交通社ホームページ http://www.hankyu-travel.com/kansai/paxinfo/dome/umedagogokodama.pdf、ジェイアール東海ツアーズホームページ http://www.jrtours.co.jp/kodama/、日本旅行ホームページ http://www.nta.co.jp/jr/shinkansen/kodama/)
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