「ドリームスリーパー」と東京スカイツリーを巡る鉄道(2)
いよいよ待ちに待った「ドリームスリーパー」の出番だ。1台にゼログラビティシート4席、エグゼクティブシート10席しかない、超豪華高速バスだ。各座席はパーティションで区切られ、カーテンを引けば他人に寝顔を見られることはない。「ツアーバス」にはあるが、路線バスである高速バスでは初めてだ。バスは土足禁止で、スリッパが用意されている。持ち帰り可能だ。ゼログラビティシートには、歯みがきセットまである。後ろには狭いながらも洗面所がある。 ゼログラビティシートは、腰の部分が下に下がる構造になっている。ベッドみたいに平らな構造のほうが寝やすいように思えるが(ただし寝台車みたいな、完全にベッドになるタイプのバスはつくることができない)、この構造はNASAの研究により産み出されたものである。
価格はゼログラビティシートが14000円、エグゼクティブシートが12000円。通常の高速バスが横浜―広島間11700円なので、それほど高くないようにも思えるが、「ドリームスリーパー」には子供料金、学割など一切ない。定価だけだ(往復割引はある)。福山から乗っても安くならない。さて、「ドリームスリーパー」は発売初日の昼に電話で予約したが(ゼログラビティシートは、中国バスへの電話でしか予約を受け付けない)、その時点で2/3ほどの座席が埋まっていたらしい。始発の広島新幹線口から乗りたかったが、「グランドアロー」が遅れたので、広島バスセンターから乗る。
バスは深夜の龍野西サービスエリアで休憩する。運転士の交代は何回かあるが、乗客が外に出ることができるのは1回しかない。遅すぎる気もするが、運転士の交代のサイクルでそうなっているのだろう。「ドリームスリーパー」は新東名高速道路を走ったようだが、深夜だったので全く気がつかず。10分ほど遅れて町田に到着。
町田からJRで橋本、そこから京王線で2層式の地下駅になった調布を経由して府中へ。ここから国分寺まで、京王バスに乗る。府中と国分寺を結ぶバスは頻発していて、日中でも5分間隔で運行される。バスは時刻表の地図には載らず、わかりにくいが、知っていると便利だ。10人ほどの客が乗る。均一料金ではないので、後ろから乗る。途中で乗り降りがあるが、乗るほうが多く、国分寺駅南口には15、6人ほどになっていた。
国分寺駅を通り抜け、再びバスに乗る。次に乗るバスは銀河鉄道。バス好きの人がつくったバス会社だ。銀河鉄道のバス停は国分寺駅から少し離れたところにある。そもそも、国分寺駅の北側にバスターミナルらしきものはない。国分寺駅を出たところに案内の看板があり、その通りに歩いていけばよい。
案内通りに歩くと、そこにバス停があった。通常、平日は15分間隔、休日は20分間隔で走っているが、12月29日から翌年1月3日までの間は年末年始の特別ダイヤということで、30分間隔に減らされている。運行時間帯も国分寺駅入口発が8:37~19:07だけだ。銀河鉄道は「Suica」も「PASMO」も使えない。現金170円を払ってバスに乗る。たった一人だ。途中からも一人乗っただけ。二人で終点の小平駅南口に着く。鉄道会社系のバスに比べて知名度が低いのだろうか? 話は変わるが、国分寺駅付近の道路は狭い。府中や小平のほうはそういうことはなかったが、国分寺市が道路の改善に力を入れていないのであろうか? それとも何らかの事情でできないのであろうか?
小平からは西武で本川越へ。急行拝島行きの接続を待って本川越行き(小平10:11発)は出発。途中、新所沢で気が変わり、2本後のに乗る。今度は6両編成。国分寺からの直通だ。複線だった西武新宿線は本川越の手前で単線になった。本川越からは賑やかな商店街を川越まで歩き、JRで大宮に行く。(続く)
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