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只見線田子倉駅廃止へ、会津川口-只見間の復旧も未定

 2011年の豪雨で運休が続いていた只見線只見-大白川間は、2012年10月1日に復旧しました。しかし、中間駅の田子倉駅には停まらないままです。田子倉駅にはすでに廃止の方針であるという話がありましたが、どうやらそのようで、JR東日本は15日に田子倉駅を3月中旬(ダイヤ改正時?)に廃止する意向をJR東日本本社を訪れた只見町長らに伝えました。これが実現すると、田子倉駅は災害以来、復旧しないまま廃止されることになります。

 また、豪雨以来、運休が続いている(バスによる代替輸送、2012年12月1日から、川口高校前、湯倉入口、叶津の3か所停留所が増設されています)会津川口-只見間についても、復旧費用が50億円以上かかる見通しであることから、JR東日本は春に具体的な費用を算定し、復旧させるかどうかを判断するようです。

 只見町長をはじめとして町民は、田子倉駅の廃止に強く反対しています。しかし、存続に値するような駅でしょうか? 田子倉駅は1971年8月、只見-大白川間の開通に伴い開業した駅です。開業時から無人駅で、2001年度から冬季は全列車通過しています。近年の年間利用者は約250人。駅が開設される8か月間で平均すると、1日当たり約1人です。いくら無人駅とはいえ、駅があればコストはかかるでしょうし、ブレーキをかけて停まるだけでもコストがかかります。今までの実績が必要性を物語っているのです。国会議員などに存続を働きかけるとのことですが、そんなことをしても意味はありません。

 また、只見町長らは不通のままの会津川口-只見間の早期復旧を求めています。ただ、町としても思いはともかく、只見線は超ローカル線です。輸送密度はたったの370人(豪雨前の2010年度)、下には岩泉線しかありません。とてもJRが運営できるような数字ではありません。バスで十分成り立つような数字です(並行する国道が冬季運休する只見-大白川間は線路跡をバスが走るとします)。どうしても鉄道が欲しいのなら赤字を覚悟で第三セクターにすればいいのです。「JRがお金を出して当然」では何事も進まないのです。

(追記)
 さすがに福島県も、只見線の早期復旧のため、財政支援を考えているようです。JR東日本の復旧費用の一部を県が補助することも考えているようです。

 只見線がJRで維持すべき路線とはとても言えない状態ですが、最低限のことはするようです。
(参考:福島民報ホームページ http://www.minpo.jp/news/detail/201301166042、金山町観光情報センターOASISのブログ http://blogs.yahoo.co.jp/okuaizu_oasis/10268390.html、JR東日本ホームページ http://www.jreast.co.jp/rosen_avr/index.html、毎日jp http://mainichi.jp/area/fukushima/news/20130202ddlk07040013000c.html)

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