これまでJR九州は、出発日の7日前までに購入すると福岡市内-鹿児島中央間が片道あたり7500円となる、「限定!さくら早特往復きっぷ」を期間限定で発売していました。4月からは、これを少々リニューアルして、「早特往復きっぷ」となります。
「早特往復きっぷ」は出発の3日前までに購入すれば福岡市内-鹿児島中央間が片道あたり7500円。「限定!さくら早特往復きっぷ」のときに比べて乗車間近まで買うことができるようになりました。利用期間は4月1日~10月5日(10月3日出発分まで)。販売期間は3月11日~9月30日です。「ゆき」出発日の1か月前から3日前まで発売します。「ゆき」「かえり」とも利用可能な「さくら」「つばめ」(鹿児島中央行き12本、博多行き14本、九州新幹線内(新下関発を含む)で完結するものばかりです)の普通車指定席が予約できた場合に限り発売します。有効期限は3日間、発売席数限定の切符です。福岡市内は快速・普通列車に乗車可能です。途中下車はできず、購入後の指定列車や座席の変更はできません。払い戻しのみです。
ほかの九州新幹線の割引切符についても触れます。「つばめ」限定とはいえ、博多-熊本間に格安で乗ることができる「ビックリつばめ2枚きっぷ」は4月1日から10月1日まで利用期間が延長されます。発売期間は3月11日~9月30日です。利用日の1か月前から前日まで発売します。有効期間は1日限りです。ただし、これまで1500円分あったお買い物券が4月1日利用分からは1000円分に減ります(切符の値段は5500円と変わりません)。お買い物利用券はアミュプラザ博多などのお買い物や駅レンタカー九州熊本駅営業所でのレンタカーに利用できることに加えて、4月1日利用分からは博多駅内の「つばめカフェ」でも利用することができるようになります。
博多近辺の短距離区間などで定期券と組み合わせて使う回数券、「定期券専用新幹線特急料金回数券」は2014年3月31日まで発売期間が延長されます。設定区間や値段などの条件は変わりません。これまた博多近辺の短距離区間で格安に九州新幹線に乗ることができる「九州新幹線日帰り2枚きっぷ」についても、2014年3月31日まで発売期間を延長します。設定区間や値段などの条件は変わりません。2014年4月30日まで利用可能です。
(参考:JR九州ホームページ http://www13.jrkyushu.co.jp/newsreleaseweb.nsf/GeneralFrameset?OpenFrameSet)
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10月15日から運行を開始するクルーズトレイン「ななつ星in九州」。その専用ラウンジを博多駅に設置します。4月2日から利用開始できます。名前は「金星」です。
設置される場所は博多駅3階の博多シティ3階改札口横。約130平方メートルの広さがあります。「ななつ星in九州」の出発および到着時の待合スペースとしての利用のほか、「ななつ星in九州」の旅行説明会や対面販売(旅行相談)も行います。営業時間も限られていて、火曜日、金曜日、土曜日、日曜日、祝日の10:00~15:30のみです。対面販売は予約制のようで、クルーズトレインツアーデスクに電話で予約してからラウンジに行くことになります。その場合の営業時間は水曜日、日曜日、祝日を除く10:00~17:30です。
この専用ラウンジのデザインも水戸岡鋭治氏。「ななつ星in九州」に乗車するまでのひと時を過ごし、また到着後に旅の余韻に浸ります。
(参考:JR九州 http://www13.jrkyushu.co.jp/newsreleaseweb.nsf/GeneralFrameset?OpenFrameSet)
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三江線活性化協議会(JR西日本三江線の沿線6市町、JR西日本米子支社などで構成)は1月21日、昨年10~12月にかけて行われた増便実験の結果を発表しました。
期間中のバス利用者は6558人。1日平均では71.2人です。月別では10月1712人、11月1851人、12月2995人です。12月が多いのは、停留所の追加、バスの更なる増便(17便から23便に増えました)とスクールバスの運休によるテコ入れ策によるものです。10、11月の1便平均は3.43人だったのですが、12月の1便平均は4.20人でした。また、通学、通院時間帯には最大53人も乗った便があった一方、1か月でたった2人しか乗らなかった便もありました。
この結果に対して沿線6市町でつくる三江線利用改良促進期成同盟会側は、利用促進の努力が足らなかったとしています。これに対してJR西日本米子支社側は、潜在需要は小さいと考えています。JR西日本としても需要が極めて少ないローカル線を、株式会社による鉄道として支え続けなければならない理由はなく、今後どのように判断するかが注目されます。公共交通として必要ならば第三セクター化やバス転換でもいいのですから。
(追記)
ちなみに、今回のバス増便実験は、JR西日本のお金で実施したようです。
(参考:中国新聞ホームページ http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201301220017.html、「週刊東洋経済 『鉄道』完全解明 2013」 東洋経済新報社)
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伊丹、関空両空港を運営する新関西国際空港会社は、夏季ダイヤ期間中(3月末~10月末)から、関空の国際線利用客を対象に保安料を徴収するようです。保安検査機器の購入や保安員の人件費などを利用者に負担してもらうのが狙いです。300円程度で、航空運賃に合わせて徴収します。6月1日以降国際線で出国する利用客(4月11日以前発券のものは除く)が徴収の対象です。
保安料は、テロ対策などの警備に充てる費用で、すでに成田でも徴収されています。2009年から徴収されており、金額は500円です。ただ、関空は国際線旅客サービス施設使用料が高額です。第1ターミナルは2650円、Peachが使用する第2ターミナルでも1500円かかります。300円上乗せすると、それぞれ2950円、1800円となり、第1ターミナルの場合は3000円近くにもなります。かなり高額です。
(参考:タビリスホームページ http://tabiris.com/archives/kix/、47NEWS http://www.47news.jp/CN/201302/CN2013022201002256.html、Aviation Wire http://www.aviationwire.jp/archives/16512)
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北九州市の鉄道の玄関は小倉駅。新幹線「のぞみ」も全列車停車する、主要駅です。年間乗降客数は、JR西日本の山陽新幹線部分が約720万人、JR九州の在来線部分が約2600万人です。
市の名前と主要駅の名前が一致していないのは、北九州市が5市の合併で成り立った市であるため。50年前に小倉市などが合併してできました。そのような経緯もあって、北九州の知名度が低いと言われることもあります。そこで、北九州青年会議所(JC)や北九州青年経営者会議が中心となって、小倉駅を改名する話があるようです。12日に「北九州市の駅名を考える会」を発足させ、市民には駅名変更の是非を、東京や大阪の人には北九州の知名度などを問うアンケートを行い、今年の秋までに北九州市とJRに駅名の変更に関する要望書を提出することを目指します。新たな駅名の候補には、「北九州小倉」「北九州市」「北九州」などが挙がっています。
問題は市民の間で改名の機運を高めるとともに、改名に伴う費用をどうするか、ということです。看板の書き換えやシステム変更などで多額のお金がかかります。主要駅ほど高くなります。小郡駅が新山口駅に変わったときは約4.3億円をJRと地元が折半しました。西鹿児島駅が鹿児島中央駅に変わったときは約6600万円全額を募金で賄いました。少なくともある程度は地元で賄う必要があります。
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/area/news/20130209ddp041020017000c.html、http://mainichi.jp/area/fukuoka/news/20130213ddlk40040369000c.html、http://mainichi.jp/area/fukuoka/news/20130221ddlk40070339000c.html)
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広島-松江、出雲間には高速バス「グランドアロー」、「みこと」が走っています。今は三次以北の高速道路が未整備のため、国道54号を経由しています(松江付近は高速道路があるため、再び高速道路を利用します)。国道54号沿いには停留所がたくさんあり、路線バスみたいな短距離の利用もできます。
ところが以前にも書いたように(記事1、記事2)、松江自動車道が整備されます。3月30日に三次東ジャンクション・インターチェンジ-吉田掛合インターチェンジ間が開通し、広島-松江間が高速道路で結ばれます。「グランドアロー」、「みこと」も国道54号経由から松江道経由に変更します。4月1日からルートを変更します。
新しく停まるバス停は三次インター、道の駅たかの(高野インターチェンジ隣接)、たたらば壱番地(雲南吉田インターチェンジ隣接)の3か所です。「グランドアロー」の普通便、「みこと」の急行便が止まります。たたらば壱番地は「みこと」の特急便も停まります。反対に、赤名など国道54号沿いの停留所は廃止されますが、今のところ代替バスについては明らかになっていません。
高速道経由になることにより所要時間は短縮します。「グランドアロー」は特急便が現状より23分短縮して2時間52分、普通便も23分短縮して3時間7分となります(松江駅→広島バスセンター間の所要時間の比較)。「みこと」は特急便が23分短縮して2時間47分、急行便が20分短縮して2時間55分です(出雲市駅→広島バスセンター間の所要時間の比較)。増便もなされます。「グランドアロー」は特急便が2往復増えて10往復(普通便は6往復のまま)、「みこと」は急行便が1往復増えて7往復(特急便は2往復のまま)です。増発とスピードアップにより、広島での滞在時間が拡大します。「みこと」のうち1便(広島新幹線口10:45発)については、出雲大社まで延伸します。なお、「グランドアロー」は普通便も全て大塚駅を経由するようになります。
「グランドアロー」については、松江道開通を記念して、特別割引運賃を設定します。4月中の利用に限り(往復ともに4月中に利用することが条件です)、広島バスセンター-松江しんじ湖温泉間の往復運賃を6000円にします(通常は7200円)。その他「グランドアロー」「みこと」の運賃制度をおさらいしておくと、県境をまたぐ場合だけ予約することができ、往復割引運賃・学割片道運賃の設定があります(学割片道運賃は「みこと」のみ)。広島新幹線口・広島バスセンター-大塚間(広島新幹線口-広島バスセンター間は可)、出雲市駅-出雲大社間を除いて短距離の利用もできます。
(追記)
松江道経由に変更になることにより、高速バスが通らなくなる飯南町の代替バスについても紹介します。
以前にも概要は書きましたが、赤名駅-たたらば壱番地間に町営バスを1日5往復させます。たたらば壱番地で松江、出雲方面の高速バスと接続します。運賃は大人(16歳以上)が400円(飯南町内または雲南市内のみの乗車のときは200円)、高校生は半額、中学生以下は無料です。
備北交通が運行する、三次市立三次中央病院-赤名間の路線バスも花栗口まで延長され、三次バスセンターを経由します。三次バスセンターで広島方面の高速バスと接続します(「グランドアロー」や「みこと」ではありません)。また、これまで日祝運休だったのですが、毎日運転されます。
(参考:一畑バスホームページ http://www.ichibata.co.jp/bus/info/2013/02/2541.html、NEXCO西日本ホームページ http://corp.w-nexco.co.jp/corporate/release/chugoku/h25/0204/、飯南町ホームページ http://www.iinan.jp/shinchaku/hyouzi.php?no=1229、備北交通ホームページ http://bihoku.ken-system.co.jp/Bihoku/HAIFU_akana_H25.4.1.pdf)
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2015年春の北陸新幹線開業に伴い、信越線・北陸線長野-金沢間がJRから分離され、第三セクターとなります。新潟県部分は「えちごトキめき鉄道」(経営基本計画の素案についてはこちらを参照)となります。沿線各県はJRから線路、車両などの資産を買います。長野、富山、石川の各県はJRとの交渉がまとまりましたが、21日にJR東日本と新潟県との間で交渉がまとまりました。約52億円で譲渡を受けることになったのです。
譲渡される資産は、線路、駅、架線、土地などの施設です。車両は含まれていません。JR東日本との交渉は2011年夏に始まりました。県は当初、譲渡を受ける資産の価格を約82億円と見積もっていましたが、現在は使われていない関山駅のスイッチバックなどの不要施設を外し、改修工事費のコストダウンを図ることによって、価格を圧縮しました。
また、新潟県は譲渡価格を上回る64億円以上の支援を受けます。実質的には無償です。内訳は、JR東日本から譲渡を受ける新型車両(E127系?)の割引が23億円、「えちごトキめき鉄道」に出向する社員の人件費の一部負担が21億円、譲渡前の線路の交換など施設整備が10億円、北陸新幹線開業に合わせた観光キャンペーンや広域観光ルートの整備などで10億円以上です。
北陸新幹線開業により廃止が懸念されていた新潟-上越間優等列車(「北越」「くびき野」)については、存続の方向で協議を続けます。「北越」が存続する方向とは言っても、金沢への乗り入れはしないのですから、単なる新潟市と上越を結ぶ列車です。「くびき野」と重複するわけです。「くびき野」も元々は新潟と長野を結ぶ特急だったのが格下げされたのですから、「北越」も快速になる可能性が高いと思われます。後は高田・新井方面への乗り入れを継続するかどうかでしょう(糸魚川方面は交直流電車が必要とされるため、可能性は低いと考えられます)。
なお、新潟県はJR西日本からも資産の譲渡を受けます。40億円程度となるようです。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/niigata/news/20130221-OYT8T01288.htm、毎日jp http://mainichi.jp/area/niigata/news/20130222ddlk15010183000c.html、新潟日報ホームページ http://www.niigata-nippo.co.jp/news/politics/20130221027913.html、Yahoo!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130222-00000545-san-soci)
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以前に取り上げた北近畿タンゴ鉄道の水戸岡氏デザイン観光列車。「丹後あかまつ号」「丹後あおまつ号」といい、4月14日から運行を開始します。当初の予定より遅くなりました。
「丹後あかまつ号」「丹後あおまつ号」はリニューアル車両を2両連結。1両は乗車整理券300円がいる定員制(35人)、あと1両は自由席です。乗車整理券は3月14日から発売を開始し、大手旅行会社の各店舗や、北近畿タンゴ鉄道の有人駅で購入できる予定です。「丹後あかまつ号」は偶数日、「丹後あおまつ号」は奇数日に運行します。ダイヤは「丹後あかまつ号」が西舞鶴10:26発豊岡12:39着、豊岡13:33発西舞鶴15:51着。「丹後あおまつ号」が西舞鶴12:29発福知山14:11着(宮津経由)、福知山14:48発天橋立15:55着です。「丹後あかまつ号」「丹後あおまつ号」の運行がない日は同一ダイヤで「タンゴ悠遊号」が運転されます。
「丹後あかまつ号」「丹後あおまつ号」には全区間、サービス乗務員が乗車します。沿線の観光案内、飲食・販売サービスを計画しています。車内で駅弁を販売することも考えています(予約制の予定)。天橋立や丹後の松をイメージし、木のぬくもりが感じられる車両のクオリティーにマッチする内容やパッケージで、地元の土地柄と季節性が感じられ(四季で内容が変えられるのが望ましいとしています)、地元食材をふんだんに使用した駅弁を求めています。値段は1000円程度としていますが、食材によって300~3000円と幅があります。3月1日に京丹後市で選定審査会が行われ、そこで決まります。
(追記)
沿線以外では購入しにくかった「丹後あかまつ号」「丹後あおまつ号」の乗車整理券ですが、7月17日からインターネットでの購入ができるようになりました(20日乗車分から利用可能です)。同日からは駅弁(12種類)の予約もできます。支払いはいずれもクレジットカード決済となります。
(参考:北近畿タンゴ鉄道ホームページ http://ktr-tetsudo.jp/news/2013/0220.html、http://ktr-tetsudo.jp/news/2013/0215.html、http://ktr-tetsudo.jp/matsu/info/20130712.html)
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15年以上前の学生時代、マラッカに近いタンピンからシンガポールまでマレー鉄道に乗ったことがあります。日中に何時間もかけてゆっくりと進む旅でした。車より遅いので、鉄道は実用的な乗り物ではありません。しかし、それが様変わりしそうです。
マレーシアのナジブ・ラザク首相とシンガポールのリー・シェンロン首相は19日に共同記者会見を開きました。その記者会見で両首相は、2020年までにクアラルンプールとシンガポールを結ぶ高速輸送システム(HSR)を建設することを発表しました。いわゆる高速鉄道です。途中に駅は5つほどできるようで、総工費は300億リンギット(現在のレートで1リンギット=約30円)の見込みです。総工費の約60%は土木工事や敷設工事などのインフラ整備、約40%が車両の購入費用です。総工費の中にシンガポール側の建設費が入っているかどうかは不明です。
約300キロの距離を結ぶその高速鉄道の所要時間はたったの90分。自動車で約4時間かかるところなので、驚異的な速さです。航空機だと約50分ですが、チェックインや空港と都心の移動にも時間がかかることを考えると、実質的には高速鉄道が最速の交通手段となります。運賃は片道350~400リンギットになるとみられています。この価格は国民が考えているより高いようですが(国民は250~300リンギットが妥当だとしているようです)、建設費がかかることから難しいようです。
クアラルンプール-シンガポール間の高速鉄道をリニア(磁気浮上式)で建設するという話もあるようです。上海で走っているタイプのリニアで、時速430キロでノンストップで走れば、55分で結ぶことができます。6~7駅に停まった場合、80~90分かかります。リニアは、従来の高速鉄道に比べてメンテナンスコストが低く、運営コストを抑えることが可能だということです。
(参考:レスポンスホームページ http://response.jp/article/2013/02/20/191767.html、http://response.jp/article/2013/02/21/191887.html、http://response.jp/article/2013/02/23/192011.html)
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いすみ鉄道もJR東日本などと同じく、3月16日にダイヤ改正を行います。今のところホームページに記載はなく、「社長ブログ」にしか書かれていません。
以前にも春にダイヤ改正を行うということは書きましたが、今回のダイヤ改正の特徴は、休日ダイヤの設定。いすみ鉄道はここ3年間、毎年10%以上の割合で普通旅客人員が伸びています。観光需要が伸びたためで、特に休日に混雑が発生しています。そこで、平日のダイヤと休日のダイヤを変え、早朝の通学列車ダイヤを見直すとともに、観光急行列車の増発を行います。平日ダイヤについては現行とほぼ同じです。
観光急行等は8本設定されます。大多喜8:29発大原行き、大原9:20発上総中野行き、上総中野10:45発大多喜行き、大多喜11:30発上総中野行き、上総中野12:13発大原行き、大原13:52発上総中野行き、上総中野15:04発大原行き、大原16:35発大多喜行きの8本です。最初の大多喜8:29発大原行きのみが(急行料金のいらない)快速で、後の列車は大原-大多喜間を急行(停車駅は上総東、国吉、城見ヶ丘)、大多喜-上総中野間を普通列車として運転します。最初の大多喜8:29発大原行き、最終の大原16:35発大多喜行きを除いて、国吉駅に8~10分停車します。
観光急行等は多客期はキハ52+キハ28の2両編成、閑散期はキハ52のみの1両で運転します。2両編成のときはキハ28の一部が指定席、1両のときは全車自由席です。急行区間の途中停車駅から乗るときは、自由席のみに乗車することができます。普通列車区間では指定席を持っていなくても空席があれば指定席に座ることができます。指定券を持っている人が現れたら、譲ることになります。急行に乗車するときは乗車券のほかに急行券(大人300円、子供150円)が必要です。指定席は当日、始発駅のみで発車しますが、団体乗車がある場合など指定券を発売しない場合もあります。
(参考:「いすみ鉄道 社長ブログ」 http://isumi.rail.shop-pro.jp/?month=201302)
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今年2月8日に運行を開始した、JR東海のN700A。2013年度までに13編成を投入します。
このたび、JR東海は2014~2016年度の各年度で6編成ずつ、計18編成を投入することにしました。日本車両製造と日立製作所が製造することになります。2016年度末の段階では、N700Aが31編成、N700Aに採用した機能の一部を取り入れる改造をしたN700系が80編成、700系が約20編成となります。つまり、JR東海が所有する新幹線車両のうち、N700Aタイプの車両が8割以上となります。概算の費用は、車両製作費用、補修部品の費用を含めて、約880億円です。
この追加投入されるN700Aで特筆されることは、すべてのトイレ便座に温水洗浄便座が取りつけられること。これからつくられる北陸新幹線用のE7系、W7系にはすべての洋式トイレに温水洗浄便座を取りつけますが(JR東日本は2001年度以降、東北、秋田、山形新幹線車両のトイレに温水洗浄便座を取りつけていますが、グリーン車のみです)、東海道新幹線ではこれが初めてです。これからもどんどんほかの鉄道車両に普及していくことでしょう。
(参考:JR東海ホームページ http://jr-central.co.jp/news/release/nws001159.html、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXNASGF21051_R20C13A2000000/、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130222-OYT1T00229.htm)
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今日は北陸新幹線に関して2題。
新潟県には、北陸新幹線金沢-敦賀間開業時に、富山-大阪間で導入する予定のフリーゲージトレインを、新潟県内まで運行させる構想があるようです。北陸新幹線の金沢開業で、新潟-金沢間が直通できず、不便になるのを危惧したのがフリーゲージトレイン構想を生み出した背景のようです。
北陸新幹線部分開業により迷惑を被る富山-大阪間には損失補てん、暫定的措置としての在来線富山乗り入れ(金沢開業時点)やフリーゲージトレイン(敦賀開業時点)は必要でしょうが、1日5往復程度の新潟-金沢間はどうしても必要というレベルではないでしょう。「あればいい」というレベルです。問題は実際に運行するJR西日本(新幹線部分)、JR東日本(在来線部分)がどう考えるかでしょう。北陸新幹線にフリーゲージトレインを導入する予定のJR西日本も富山以東の導入は想定しておらず、JR東日本もフリーゲージトレインは全く考えていなかったでしょうから(山形新幹線、秋田新幹線のように、新幹線と在来線の直通はミニ新幹線で対応しています)。JR西日本にとっては、新潟-金沢間フリーゲージトレインの運行によって、上越-金沢間の運行本数が増える(コスト増)という問題もあります。新幹線や在来線特急を置き換える、富山-大阪間のフリーゲージトレインとは話が違うのです。
そもそも、新潟にフリーゲージトレインが走るのは、北陸新幹線が金沢まで開業してから10年後。裏を返せば、10年間は新潟と金沢の間を行き来するために、上越駅での不便な乗り換えが必要になるのです。それなら、上越駅新幹線ホームに在来線を乗り入れさせるなど、今の技術でもできることから手を付けたほうが有意義でしょう。上越駅の乗り入れの費用は新潟県が持つことになるでしょうが。
話は変わりますが、12日、市民団体「北陸新幹線福井延伸と在来線を考える会」は、北陸新幹線が敦賀まで延伸した後も、在来線特急「サンダーバード」「しらさぎ」を残すように求める請願書を福井県議会に提出しました。27日に開会する福井県議会で、敦賀開業後も「サンダーバード」などを現行通りに運行するようJR各社に求める意見書の採択を求めています。
「北陸新幹線福井延伸と在来線を考える会」が在来線特急の存続を求めているのは、新幹線が開業しても大阪や名古屋へは、所要時間が長くなり、しかも料金が高くなるケースがあるというのです。ただ、この比較は各駅停車型の新幹線と最速の特急を比較したものであり、フェアではありません。新幹線開業によって料金は上がりますが、(適切に接続が取られている限り)遅くなるということはないでしょう。
北陸線などの主要路線の利用者が多いのは、特急の利用者が多いからなのです。新幹線が開業すると、それら特急の利用客は当然ながら新幹線に移行します。新幹線と特急が両立することはないのです。金沢開業時の富山-大阪間のように、フリーゲージトレインのように新幹線と在来線を直通する技術が確立されておらず、新幹線区間が短い場合は、大阪からの直通客をそのまま在来線で運ぶという選択肢もあります。しかし、敦賀まで開業すると、新幹線の走行距離は長くなり、そのころにはフリーゲージトレインが実用化すると考えられています。特急を利用していた客は新幹線に移行させればよいだけであり、わざわざ在来線を特急が走ることはないのです。
(参考:北陸中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/hokuriku/article/news/CK2013021502000187.html、福井新聞ホームページ http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/super_expless/40283.html)
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仙台の貨物駅は仙台貨物ターミナル駅。1961年、仙台駅の東側を走っている貨物線上に宮城野駅として開業しました。この仙台貨物ターミナル駅に移転の構想があるようです。
なぜ移転しなければならないかと言えば、宮城県などが宮城野原公園総合運動場一帯に広域防災拠点を整備する構想があるため。このエリアには貨物駅のほかに、国立病院機構仙台医療センター、Kスタ宮城(楽天のホームグラウンド)、仙台市陸上競技場があります。災害時の支援物資の集約・中継、災害医療、関係機関の活動基盤などの機能を想定し、2020年度を最終年度とする県震災復興計画と連動した整備を目指します。貨物駅部分は都市公園になります。
貨物駅の移転候補先は、仙台貨物ターミナル駅から北東側の岩切地区。東北線東仙台-岩切間の国道4号バイパス東側に貨物駅をつくります。20両編成の貨物列車がまっすぐに停まることができ、物流拠点の若林区卸町地区や仙台港にも近く、近くにはJR貨物の仙台総合鉄道部(機関区)があります。実は現在の仙台貨物ターミナル駅は、今の貨物輸送の現状に合っていません。かつては貨車を細かく切り離し、行き先別に仕分けして連結し直していました。たくさん枝分かれする、扇形の配置はその当時の貨物輸送の形態に合っていたのです。ところが現在はコンテナ輸送が主流。貨車を切り離さずにコンテナを載せ替えます。そのような現状のもとでは、10両編成しか停車できないのはかなり不便です。貨物列車の切り離しが必要で、効率が良くありません。JR貨物側も貨物駅は移転させたいようで、岩切地区は複数ある移転先の候補の中でも有力なようです。
貨物駅の移転構想は震災後に急に出てきたのではありません。前々からありました。東北運輸局が2004年に発足させた検討委員会では、翌年に移転は必要だとの結論を出しましたが、それより前には進みませんでした。跡地の活用策が決まらなかったからです。今も費用の問題は重要です。JR貨物は現在地の売却益で移転費用に充てたいと考えています。つまり、宮城県がそれなりの金額で貨物駅を買い取ってくれることが重要なのです。
新年度に宮城県、仙台市、JR貨物が協議することにします。跡地の売却金額、移転費用の負担割合がどのようになるかで、貨物駅の移転が実現するかどうかが決まるようです。
(参考:河北新報ホームページ http://www.kahoku.co.jp/news/2013/02/20130213t12008.htm)
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東北運輸局は13日、JR東日本が昨年12月鉄道事業法に基づき申請していた、仙石線陸前大塚-陸前小野間(6.4キロ)での一部ルートの内陸移設を認可しました。昨年12月の駅位置変更認可に続くものです。
移設する区間は、東松島市の陸前大塚駅東側から鳴瀬川橋まで。震災前は海岸寄りを走っていましたが、約500~600メートル内陸に移設され、高台を走るようになります。標高が現在の約2メートルから約22メートルに上がります。震災前の路線に比べるとショートカットする格好となり、陸前大塚-陸前小野間が約1.2キロ短くなります。これまで存在していた東名、野蒜の両駅は高台の市街地復興土地区画整理事業地内に建設されます。建設用地はすでに東松島市が取得済みで、最終的にはJR東日本が買い取ることになります。現行ルートはJR東日本が東松島市に売却する予定です。
これまで7か所あった踏切は廃止され、道路と交わる4か所は立体交差化されます。震災発生直後に遮断機が下りたままになって渋滞を招き、津波から逃げる住民の妨げになったためです。ルート移設及び駅舎建設により、高城町-陸前小野間の復旧費は100億円を超える見通しです。
これで仙石線は東日本大震災で被災した高城町-陸前小野間(11.7キロ)の復旧工事に必要な手続きがすべて整いました。JR東日本は2013年度早々に工事に入り、2015年中の全線復旧を目指す方針です。
(参考:河北新報ホームページ http://www.kahoku.co.jp/news/2013/02/20130214t15004.htm)
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阪堺は14日、新たに導入する低床式車両(「堺トラム」)を報道機関に公開しました。
車体の色は、堺出身の千利休が追求した「わび」を象徴する白茶色と、古墳などをイメージした緑のツートンカラーです。「堺トラム」は3編成導入しますが、今後登場する残りの2編成は違う色にするようです。
車内も、従来の路面電車とは違います。座席は堺更紗(木綿の染布)をモチーフにしたデザインで、ブラインドはすだれ。車内広告(ポスター、映像)では堺のPRも行います。定員は76人です(座席数は27)。従来の車両よりも床が低く、高齢者や障害者が乗降しやすいです。1両の製造費は2.5億円で、堺市が2/3、国が1/3を負担します。堺市の負担は2010年に決められた、10年間で50億円の支援の中で行われます。
今後のスケジュールは、2月下旬から6月まで(堺市内の)我孫子道-浜寺駅前間の試験走行を行い、7、8月に行われる試乗会などを経て、初秋から我孫子道-浜寺駅前間の営業運転を開始します。ただし、このときは臨時運転扱いです。阪堺はごく一部の列車を除いて、天王寺駅前-浜寺駅前間を直通運転しています。どのようなときに臨時運転されるかは不明です。なお、大阪市内方面へは2013年度中の営業運行開始を予定しています。大阪市内へ直通運転しないと、実際には乗りにくいのかもしれません。
(追記1)
「堺トラム」の大阪市内(天王寺駅前)乗り入れをするためには、大阪市内についても軌道を改修する必要があります(堺市内部分についてはすでに手当済です)。その改修費用は約6000万円ですが、国と大阪市が半額を支出することになり(残り半額は阪堺の負担)、2014年春までに天王寺駅前まで乗り入れることが決まりました。
(追記2)
「堺トラム」2編成目の色が紫に決まりました。
(参考:堺市ホームページ http://www.city.sakai.lg.jp/shisei/koho/hodo/hodoteikyoshiryo/0214_01.files/0214_01.pdf、毎日jp http://mainichi.jp/select/news/20130214k0000e040184000c.html、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/national/update/0305/OSK201303050051.html、http://www.asahi.com/articles/OSK201310290113.html)
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車両の全体に広告などを施す、ラッピング塗装をした車両が各地を走っています。大阪市営地下鉄にもラッピング塗装をした車両が走っていて、パチンコチェーンの広告が施されたものも走っています。
このパチンコのラッピング広告について、市民団体「ギャンブル依存症を生む公認ギャンブルをなくす会」のメンバーは2012年10月、大阪市に広告を止めることなどを求めて大阪地裁に提訴していました。パチンコのラッピング広告が、倫理及び品性を重んじるという大阪市の広告基準に反しているのがその理由です。これに対して大阪市は2月13日、代理人の弁護士を通じて、パチンコのラッピング塗装をした車両の走行を5月初旬までに中止するとした書面を大阪地裁に提出しました。市民団体側は訴えを取り下げる方針です。
大阪市交通局によれば、広告主のパチンコチェーンとの契約期間がもともと2012年3月から今年2月までとなっていて、パチンコチェーン側から契約を更新しないという連絡があったため、パチンコのラッピング塗装をした車両の運行が終了するわけです。車両の点検などの関係で契約が終了した後もラッピング塗装のまま走り続け、5月になって元の姿に戻ります。なお、大阪市は2012年1月、契約中の広告を除いて、今後は新たにパチンコ屋のラッピング車両の契約は行わない方針を示したため、今後はこのような問題はなくなります。
パチンコで遊ぶにしても、おぼれない程度にとどめないといけません。ばくちで儲かるのは胴元だけなのです。
(参考:J-CASTニュース http://www.j-cast.com/2013/02/15165568.html)
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2015年度に開業する北海道新幹線新函館駅(仮称)は、函館駅とは離れています。函館線を改良して、新幹線車両が函館駅に乗り入れることができたらいいのですが、それには莫大なお金がかかります。函館市の試算では約1000億円かかるとしています。函館への新幹線乗り入れは整備新幹線には当たらないため、地元で負担しないといけませんが、あまりに多額であるためそれはできません。そこで、函館-新函館間を電化してリレー列車(函館-新函館間の所要時間17分)を走らせることは以前にも書きましたが、導入する車両について新たな情報が出てきました。
JR北海道はリレー列車用に3両編成の快速列車を4編成導入する予定ですが、意外なのはその座席配置。学園都市線などで使用しているロングシートタイプ(733系?)も考えられているようです。ロングシートタイプだと1両の定員は120~130人になり、繁忙期に混み合った場合には2編成を連結して6両にすることもできます。
ロングシートにするのは、詰め込みが利くからだと思われますが、新幹線で函館に来た客をロングシートで迎える気なのでしょうか? 新幹線には「グランクラス」、グリーン車もあります。運が悪ければ、「グランクラス」利用者も立って函館まで移動です。新幹線でやってくるのは東京の人が主体なので、ロングシートで構わないと考えているのでしょうか? 転換クロスシート車両(「グランクラス」、グリーン車向けは座席のランクを上げます)ぐらいは用意されると思っていただけに、意外です。
なお、函館-新函館間の電化は、国交省の認可を得たのち、2013年度中に開始する予定です。また、JR北海道は、運行間隔など運用面についても検討しているところです。
(参考:函館新聞社ホームページ http://www.ehako.com/news/news2013a/5712_index_msg.shtml、「鉄道ジャーナル」2013年3月号 鉄道ジャーナル社)
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宮城県は社会実験として、今年の秋の2か月間、大和町、富谷町から仙台市営地下鉄泉中央駅へ急行バスを運行します。
バスの始発駅は大和町役場北側に新たにできるバスターミナル(詳しくは後述します)。富谷町役場に近いひより台のみに停まり、国道4号を泉中央駅に直行します。所要時間は通常のバスより15分程度速い、約30分の見込みです。宮城県の委託を受けたミヤコーバスが、平日朝の通勤時間帯に、泉中央駅行きのみ3本運行します(帰りは運行しないので、通常のバスなどに乗ることになります)。宮城県は新年度に、大和町、富谷町から仙台市に通勤する住民を対象に、社会実験の参加者を募集します。75人以上が目標です。運賃は宮城県が負担し(2013年度一般会計当初予算案に、関連する事業費約800万円を計上しています)、参加者は無料です。
大和町のバスターミナル、ひより台停留所付近には駐車場、駐輪場を整備します。ここでバスに乗り換えることによって、公共交通を核としたまちづくりと環境対策(二酸化炭素削減)の実現を図ります。また宮城県はこの社会実験を通じて、東日本大震災によって人の動きがどう変わったかを把握し、公共交通のありかたを検討したいようです。
さて、大和町のバスターミナルは、町役場の北側に4月1日に新設されます。約7200平方メートルあり、約4.15億円かかりました。泉中央駅に行くバスなど3路線、1日38便が発着します。高速バスも仙台駅に行く便、東京に行く夜行便が経由します。ほかに仙台市内の私立高校へのスクールバス、大和町及び周辺の町村の住民バスも立ち寄ります。
大和町がなぜこのようなバスターミナルをつくったかと言えば、トヨタ自動車系の企業の進出などにより、人口が増えているため(大和町の人口は1月末現在で約2.66万人)。しかし、鉄道はなく、交通は国道4号などの道路に頼っています。このバスターミナルは100台分の無料駐車場のほか、駐輪場、待合室、タクシーの待機場所を備えています。仙台方面に通う通勤・通学客にここでバスに乗り換えてもらい、社会実験同様、渋滞緩和や二酸化炭素削減につなげたいと考えています。
(参考:河北新報ホームページ http://www.kahoku.co.jp/news/2013/02/20130211t13022.htm、http://www.kahoku.co.jp/news/2013/02/20130210t13030.htm)
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梅田と関空を直結する、うめきた(梅田北ヤード)地区の新駅の開業がさらに遅れるようです。最初は2015年と聞いていましたが、2017年度、2019年度末とだんだん遅くなり、今回出てきた話では、2023年度ごろの完成となるようです。
新大阪と西九条とを結ぶJR東海道線支線(貨物線)は、うめきたの2期開発地域の外周部分を通っています。かつては貨物しか通っていませんでしたが、現在は関空方面の「はるか」や南紀方面の「くろしお」などが走っていて、新大阪と関空、南紀を直結しています。しかし、JR東海道線支線は地上を走っているため、交通量の多いうめきた周辺の道路を分断します。また、配線の都合上、大阪駅には停めることができず、大阪駅と関空などの速達化を図ることができません。そこで出てきたのが、JR東海道線支線の地下化。うめきた周辺の交通混雑を緩和するとともに、線路を大阪駅に近いところに移設することによって、大阪駅と直結する新駅を設置し、鉄道アクセスを改善するのです。
うめきた新駅の建設工事は2015年度にも始まります。鉄道建設・運輸施設整備支援機構が進めている2期開発地域の更地化工事が2014年度末に完了するためです。工事はJR西日本に委託され、事業費は線路の地下化に約540億円、新駅の設置に約150億円を見込んでいます。大阪市、JR西日本などが負担します(うめきた地区を緑地化すれば、地権者である鉄道建設・運輸施設整備支援機構の利益がなくなるため、大阪市など国、地方の負担が増えます)。
大阪市は工期を短縮することでできるだけ早期の着工・開業を目指しているようですが、これだけ遅くなるのなら、現在の位置にでも暫定的なうめきた新駅を設けたほうがいいかもしれません。
(参考:MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/west/west_economy/news/121231/wec12123114400001-n1.htm)
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キハ58・キハ28を、昭和30年代をイメージするようにリニューアルした、「あそ1962」が2010年12月26日で廃止になってからすでに2年以上が過ぎました(「あそ1962」の後任が「あそぼーい!」です)。
もともとの車両がキハ58・キハ28という、製造から50年ほど経った車両だけにとっくに廃車になっているものと思われていましたが(JRでの定期運行は2011年3月のダイヤ改正で終了しています)、2月1日に鹿児島車両センターから熊本車両センターまで回送されていました。鹿児島でのイベントの帰りだったようです。
まだ残っているとは意外でした。常識的にはもう廃車になっても何らおかしくはないのですが、何か活用策を考えているのでしょうか?
(追記)
その「あそ1962」ですが、この記事を書いてから5年以上後の2018年3月29日から30日にかけて、小倉総合車両センターに運ばれました。ここ数年使用実績がなく、車両の老朽化が著しいため、今度こそ廃車になると見られているようです。
(参考:railf.jp http://railf.jp/news/2013/02/02/170000.html、https://railf.jp/news/2018/03/31/201000.html、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/life/news/110113/trd11011313310125-n1.htm)
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週末の16、17日に行われた、あおなみ線SL実験走行は多くの応募者を集め、イベントとしては成功したと言えるでしょう。名古屋の真ん中をSLが走る、という物珍しさで見物客を含め、多くの人を集めたのです。もっとも、客寄せの効果があるのはSLが走っている間だけで、SLが京都に帰ればこの効果は消えます。かと言って、SLを自前で所有するにはかなりの手間がかかります。今回は27年ぶりのことなので話題となりましたが、毎日のこととなれば、飽きてしまいます。パフォーマンス大好きの市長らしい、根本的な解決には程遠い話です。もっとも市長本人はSLが話題になったことに気を良くして、市役所内に定期運行化を目指すプロジェクトチームを立ち上げる方針のようですが。
さて、今回の実験走行で明るみに出たのは、あおなみ線には入場券の規定がないこと。あおなみ線を運営する名古屋臨海高速鉄道が、鉄道ファンなどがSLの撮影のため駅構内に殺到して事故になるのを防ぐため、一部の駅に「同一駅での入場・出場は料金を徴収します」という張り紙をしたのですが、これが問題となったのです。中部運輸局が「本来徴収できない入場料金を取るのはおかしい」として名古屋臨海高速鉄道に改善を指導したのです。無人駅でない限り、駅の改札内に入るのに入場券がいるものだと思っていたらそうではないのです。鉄道会社が入場券制度を設定しないといけないのです。
もっとも、入場券がないからと言って、同一駅の入場・出場に料金を徴収できないわけではないのです。乗車券を購入して入場したものの乗車せずに同じ駅を出る際には、払戻手数料を100円徴収する制度があります。つまり、実質的には入場料は100円というわけです。
(参考:中日新聞2月16日朝刊、メーテレホームページ http://www.nagoyatv.com/news/?id=4236501&p=1)
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エントリー期間(1月28日18時~2月5日18時)をすでに経過し、申し込むことはできませんが、備忘録としてアップしておきます。
JR西日本は、「事前エントリー型共同購入企画『みんなで一緒に!新幹線!』~はじめてのしんかんせん~」を新たに実施します。通常、切符は1か月前に発売しますが、この企画では、専用サイトでエントリーの受付を行い、申込者が各回ごとに40人に達した場合にのみ発売を決定するというものです(申し込みが40人を超えた場合、抽選エントリーで販売します)。「J-WESTネット会員」(「J-WESTカード」がなくても可能です)のみ申し込みができます。
今回の企画は、3月9日または10日に、大阪市内-岡山~倉敷間を往復するもの。新大阪-岡山間を決められた列車(新大阪10:39発「こだま739号」、岡山16:54発「こだま748号」)で移動します(大阪市内、岡山-倉敷間は普通列車を利用)。新幹線では往復ともに4号車が割り当てられ、子供連れでも安心できます。値段は大人が往復5000円、子供が往復2000円です。大人で比較した場合、通常料金(新大阪-岡山間を「こだま」普通車指定席で通常期に往復)より7360円も安いです。なお、2人以上で申し込む必要があり(参加者のうちの1人が「J-WESTネット会員」に登録していたなら、同行者分も買えます)、子供のみの利用はできません。岡山駅、岡山-倉敷間の各駅では途中下車ができ、帰りも(倉敷まで行かなくても)岡山駅、岡山-倉敷間の各駅から乗車することができます。
今後どうなるかわかりませんが、専用サイトが用意されていることから、閑散期を中心に企画される可能性はあるでしょう。
(追記)
前回が好評だったためでしょうか(エントリー開始約20分で先着枠が満席になりました)、早速第二弾が企画されることになりました。春休み期間中の4月3~6日に企画されます。エントリー期間は2月27日18時~3月4日18時です。
前回と同じ倉敷に行きますが、帰りの新幹線が1時間遅くなっています。岡山17:54発「こだま746号」です。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2013/01/page_3166.html、http://www.westjr.co.jp/press/article/2013/02/page_3352.html、http://wjr-groupbuy.jp/)
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三陸鉄道は現在、北リアス線小本-田野畑間と南リアス線の全線が東日本大震災のため運休しています。
このうち、南リアス線の盛-吉浜間が当初の予定通り、4月に運転再開します。3月15日から列車の試験及び試運転が行われ、4月3日に吉浜駅にて運転再開記念式典が開催されます。
当日は運転再開記念列車を3往復運転します。2~3両編成で運行する予定です。最初の1往復は一般公募の当選者のみ乗車できますが、残り2往復は予約なしで乗車可能です。3日に限り運賃は無料です。また、津波で浸水して使用不能となった車両の代わりに、3両の新型車両の運行を始めます。クウェートからの震災支援の資金を活用してつくられた、36-700形です。車体の側面に日本語と英語、それにアラビア語でクウェートの支援に感謝するメッセージが書かれているほか、車体の前後にはクウェートの紋章も書かれています。南リアス線は津波の被害を受けなかった1両と合わせ、4両で運転を再開します。3日は新型車両での運行をするようです。
翌日の4日からは通常の営業を行います。運転本数は震災前より5往復少ない1日7往復で、安全確認のため、当面は時速45キロでの運転となります。盛-吉浜間の所要時間は41~50分程度となります。10~20分程度長くかかります。運賃は震災前と変わらず、680円です。また同じく4日からは、南リアス線の一部復旧に合わせて、大船渡の被災した松を利用した記念乗車券を盛駅で発売します。通信販売も行います。
残る区間についても予算面での目途が立っています。三陸鉄道の復旧費用は2013年度予算案で計上され、国と地方で半分ずつ負担しますが、地方負担分には震災復興特別交付税があてられるため、実質的には国が全額負担することになります。
(参考:マイナビニュース http://news.mynavi.jp/news/2013/02/16/009/、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXNASFB1506B_V10C13A2L01000/、NHKホームページ http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130216/k10015565521000.html、岩手日報 http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20130130_3)
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東京はさすがに首都だけに(?)、2社局が地下鉄を運営しています。東京地下鉄(東京メトロ)と東京都交通局(都営地下鉄)です。2つの地下鉄会社があるので、料金面の負担はもちろん、いろいろ面倒なことがあります。ただ、3月16日からは少しですが改善がなされます。
まずひとつは、九段下駅の乗り換え改善。九段下駅には東京メトロ半蔵門線と都営地下鉄新宿線が通っていますが、これまで乗り換えには改札を通過することが必要でした。ところが、半蔵門線と新宿線は壁一枚で隔てられていたようです。その壁をぶちぬき、同一のホームで乗り換えできるようになります(新宿方面から押上方面への乗り換えなので、同一のホームで乗り換えをすることができるのは、東京メトロ、都営地下鉄を合わせた利用者約22万人のうち、2000人程度です)。階段、エスカレーター、エレベーターも共用できるようになります。改札口には東京メトロ、都営地下鉄両方の券売機を置き、東京メトロ側、都営地下鉄側どちらの改札からも出入りできるようになります。
二つ目は、乗り換え駅の追加設定です。東京メトロ、都営地下鉄は路線網が細かすぎるため(?)、駅を出て少し歩くだけで違う駅にたどり着くことがあります。東京メトロの秋葉原駅と都営地下鉄の岩本町駅がそれで、3月16日から乗り換え駅に追加指定されます。定期券は東京メトロ、都営地下鉄のそれぞれの運賃から15%を割引し、定期外運賃は70円の乗継割引を受けられます。東京メトロと都営地下鉄を乗り継いだ場合の運賃計算は、2駅間の最安運賃を適用するため、(たとえ秋葉原駅と岩本町駅を通らなくても)運賃計算経路の変更に伴い乗継割引運賃が安くなる場合もあります。
三つ目は、改札通過サービスの設定です。春日駅・後楽園駅と市ヶ谷駅です。東京メトロ(都営地下鉄)を使う客が、都営地下鉄(東京メトロ)の駅構内を通過して、目的地近くの出口を利用できるようになります。
経営統合などの方法で運賃体系が統合され、2社局を乗り継いでも初乗り運賃が加算されずに通しの運賃で乗ることができれば理想なのですが、まずはできる範囲から改善に取り組むのが望ましいと言えるでしょう。
(参考:東京メトロホームページ http://www.tokyometro.jp/news/2013/pdf/metroNews20130215_serviceittaika.pdf、毎日jp http://mainichi.jp/select/news/20130316k0000m040128000c.html)
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東武は、東上線のみならず、伊勢崎線等についても3月16日にダイヤ改正を行います。特急に関しては昨年中にプレスリリースが載っていましたが、2月14日になって快速以下の列車も発表されたのです。
とうきょうスカイツリーに停まる列車がさらに増えます。「スペーシア」「りょうもう」など、浅草を10:00以降に出るすべての下り特急が、とうきょうスカイツリーに停まります。快速や区間快速も停まるようになりますので、とうきょうスカイツリーを通過するのは、朝の下り特急だけということになります。
特急関連でいえば、帰宅時間帯を中心に「りょうもう」「きりふり」を増発するとともに、「スペーシア」の下り初列車である「けごん1号」が新たに板倉東洋大前に停まります。板倉東洋大前に8:26に着きます。とうきょうスカイツリーの停車増は予測できましたが、板倉東洋大前は予想がつかなかったです。ゴルフ需要にこたえてのもののようです。
日光方面への区間快速は東武動物公園以北が各駅停車で、かなり使いづらい状態でした。今回の改正で、新大平下まで快速運転され、浅草-東武日光間で所要時間を平均18分短縮します。ただし、快速・区間快速の本数が減ります。快速は下りのみ4本、区間快速は下り4本、上り8本だけとなり、日中は2時間間隔となります。東武としては、日光・鬼怒川へは有料の特急を使ってほしい、というのが本音でしょう。
東京メトロ日比谷線との相互直通運転区間を南栗橋まで延伸します。南栗橋-新栃木間は早朝、深夜時間帯の一部列車を除き、4両編成の区間運転を行い、浅草方面への直通はほとんどなくなります。平日朝のラッシュ時も、南栗橋で急行または区間急行を接続させ、北千住-新栃木間の所要時間を最大11分短縮させます。南栗橋で車両増結作業にかかっていた時間がなくなるためです。同じことは伊勢崎線でもあり、平日朝のラッシュ時に館林で区間急行を接続させ、北千住-太田間の所要時間を最大7分短縮させます。館林で車両増結作業にかかっていた時間がなくなるためです。平日朝の区間急行は10両編成から8両編成に変更され、浅草行きも北千住での切り離し作業が不要となります。
日中に関しては、平日も休日も変わります。半蔵門線からの急行が改正前は久喜発着、南栗橋発着が共に3本ずつ(1時間当たりの片道の本数、以下同じ)だったのが、久喜発着が4本、南栗橋発着が2本となります。日比谷線からの直通列車は6本運転されますが、そのうち2本は南栗橋発着となります。南栗橋発着の普通は東武動物公園で久喜発着の急行と接続します。浅草-久喜間の区間準急が浅草-竹ノ塚間の普通となります。浅草発着は特急や(区間)快速を除いて、浅草-竹ノ塚間の普通が3本、浅草-北千住間の普通が3本となります。つまり、北千住-東武動物公園間は急行と普通が6本ずつ運転されることになります(北千住-竹ノ塚間はこれに加えて普通が3本)。南栗橋-新栃木間は30分間隔で2本運転します。南栗橋では急行に接続し、栃木では(東武)宇都宮線との乗り換え時間を短縮します。久喜-館林間は普通を3本運転します。
休日の浅草発下り最終列車は0:23発竹ノ塚行きから0:09発北越谷行きとなり、最終が繰り上げられます。その代わり、日比谷線下り最終列車(北千住0:39発)が竹ノ塚まで直通運転します。あと、伊勢崎線は館林-太田間の一部列車でワンマン運転を実施し、日中を中心に館林-伊勢崎間を3両編成で直通運転します。
(参考:東武鉄道ホームページ http://www.tobu.co.jp/file/pdf/25e9b0775fec378fd7c5ba152eae0a8b/121221.pdf?date=20121221114054、http://www.tobu.co.jp/file/pdf/0246ff6eb40a2a1a4f4b9c182920225e/130214-1.pdf?date=20130214125102)
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JRグループは1998年4月1日から、全国の観光地に設定された「周遊ゾーン」への往復運賃が割引となる「周遊きっぷ」を売り出してきました。しかし、以前の「ワイド周遊券」「ミニ周遊券」とは違って、行き帰りのルートを細かく指定しなければならず、鉄道の旅に慣れた人しか使えないという大きな欠点がありました。ビジネス客で儲かっているJR東海が、東海道新幹線を利用した場合に行き帰りの割引率を大きく下げるのも、評判を下げる大きな要因となりました。東京や大阪への往復切符の代わりに「ミニ周遊券」を買うというライトユーザーが実質的に使えなくなりましたから。それでも2002年度は約13万枚を売っていましたが、それも減り、2011年度には約4.8万枚となっていました。
「周遊きっぷ」は昨年の春にも大幅な縮小を行い、予想できたことでもありますが、ついに発売開始日が3月31日となるものをもって、「周遊きっぷ」の発売を終了します。「周遊ゾーン」の行き帰りにJRの夜行バスに乗ることのできる、「JR夜行バス周遊利用券」(東京駅-名古屋駅・京都駅・大阪駅)も3月31日をもって発売を終了します。利用区間・経路の変更、「周遊ゾーン券」の変更などきっぷの変更の取り扱いについても、3月31日をもって終了します。
「周遊きっぷ」の代替的な商品としては、首都圏から北海道への旅行に便利な、「北海道全線フリーきっぷ」「みなみ北海道フリーきっぷ」です。「北海道全線フリーきっぷ」はJR北海道全線と津軽線蟹田-中小国間が5日間、「みなみ北海道フリーきっぷ」は蟹田-函館-東室蘭-札幌間、長万部-小樽-札幌間を中心としたエリアが3日間、乗り放題です。フリーエリア内では特急・急行の普通車自由席が乗り放題です。フリーエリアまでの往復は、普通・快速の普通車自由席が利用可能です。新幹線や特急・急行に乗るときは、特急券等が必要です。経路は東北新幹線・東北線経由に限られますが、IGRいわて銀河鉄道、青い森鉄道は利用できません(別料金のようです)。なお、「あけぼの」に乗るときは、上越線経由でも利用できます。発売期間は2013年3月1日~2014年3月31日(利用開始日の1か月前から前日まで発売)、利用期間は2013年4月1日~2014年4月5日(「みなみ北海道フリーきっぷ」は3日まで)です。ゴールデンウィークやお盆、年末年始も使えます。値段は東京都区内発で「北海道全線フリーきっぷ」が29800円、「みなみ北海道フリーきっぷ」が23000円です(子供はいずれも半額)。首都圏のJR東日本の主な駅の「みどりの窓口」、主な旅行会社などで発売します。
話は変わりますが、JRならどこの会社でも使える、数少ない切符として知られているのが「青春18きっぷ」。その「青春18きっぷ」について、JRグループから発表がありました。今年も昨年同様、とりあえず春季用のみ発売を発表しています。発売期間は2月20日~3月31日、利用期間は3月1日~4月10日です。JR線の普通、快速列車の普通車自由席、JR西日本宮島フェリーのほか、気仙沼線などで運行するBRTに乗ることができることも明示されています。切符の形態は、従来通り乗車日当日限り有効のものが5枚セットになっていて、「秋の乗り放題パス」のように連続して使わないといけない、ということはありません。飛び飛びに使うこともできます。
ただ、先ほども書きましたように、夏季用、冬季用については何も発表されていません(プレスリリースにも、夏季用、冬季用については触れられていません)。どのようになるかは注視したいところです。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2013/02/page_3254.html、http://www.westjr.co.jp/press/article/2013/02/page_3258.html、JR東日本ホームページ http://www.jreast.co.jp/press/2012/20130208.pdf、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/economy/news/130215/biz13021518190019-n1.htm)
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神奈川新聞社は、普段乗ることのできない貨物線の旅を楽しむことができる貸切列車、「第2回カナロコ列車」を企画しました(第1回は2010年秋に行われ、好評だったようです)。3月10日に運行します。
当日は、10:30に横浜駅に集合、横浜-平塚-茅ケ崎-(東海道貨物線)-横浜羽沢-鶴見-(武蔵野貨物線)-西国分寺-浜川崎-(貨物線)-東高島-桜木町というルートをたどり、16:30ごろ桜木町駅で解散となります。国鉄色の183系を使用し、約5時間電車に乗りっぱなしの行程です。途中の乗降はできませんが、車内にはトイレがありますし、弁当・飲み物が用意されています(参加費に含まれています。参加費は、大人11500円、子供(3歳以上)9000円です。小学生以下は保護者の同伴が必要です)。
先日運行された調査列車とは違い、こちらは一般の人が参加できます。定員は350人です。新聞社の企画なので、神奈川新聞読者の優待枠があります。2月9日の新聞の22ページに印刷されている、特急列車のイラストが描かれた「読者券」をはがきに添付(コピー不可)して送ります。応募ははがきのみで、1グループ1通のみ、2通以上送ると無効となります。はがきは20日必着で、応募多数の場合は抽選を行います。当選者は25日までに封書で連絡します。座席は神奈川新聞社側で決定します。
(参考:カナロコ鉄道ノート http://railroad.kanaloco.jp/2013/02/09/notebook/5905/)
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利用者の減少が続き、一時は廃止の危機にも直面した神戸電鉄粟生線。その維持・存続のため、神戸電鉄粟生線活性化協議会は、マイカー・バイク等の神戸電鉄線以外の通勤手段から、神戸電鉄粟生線を利用した通勤手段に転換する人に対して、粟生線区間の6か月通勤定期運賃の半額相当(17680~59940円)を支援する通勤定期利用転換促進支援制度「粟生線通勤Come Back補助制度」を導入します。例えば、三宮-志染間を利用した場合(6か月通勤定期運賃は140890円)、粟生線区間の鈴蘭台-志染間の半額に相当する48330円を補助します。
この補助金をもらえるのは、申請日の前6か月間に神戸電鉄線以外の手段で通勤していた人(勤務先の証明要)が、新たに粟生線を含む6か月通勤定期券(適用開始日が4月1日から10月1日の間にあるもの)を購入し、期間満了まで使用することです。定期券は期間満了後に現物を提出する必要がありますので、IC定期券は使えず、継続する場合も新規で買い直さないといけません(継続定期にすると前の定期券は回収されます)。紛失したり、払い戻ししたりしてもいけません(区間変更した場合は、再申請できます)。補助対象者の勤務先となる事業所等が申請し、交付を受けることもできます。
補助金申請手続きは事前に行います。補助対象となる定期券購入の3週間前までに必要書類を提出する必要があります。神戸電鉄粟生線活性化協議会で審査のうえ、補助金の交付を承認した人へは「粟生線通勤Come Back補助金交付決定通知書」を送付します。これを持って通勤6か月定期を購入します。交付手続きは補助対象定期券の期間満了後30日以内に必要書類を提出します。通勤等に関するアンケートにも回答する必要があります。補助金申請手続き、交付手続きは神戸電鉄や沿線の神戸、三木、小野市役所のほか、鈴蘭台、志染駅でも受付を行います。この制度の適用は1人1回限りで、300人を目標に募集を行います。
また、「粟生線通勤Come Back補助制度」が適用される北条鉄道との連絡定期券については、加西市が北条鉄道区間の6か月通勤定期運賃の半額相当を支援する「北条鉄道通勤定期転換補助制度」(北条鉄道通勤Come Back補助制度)もあります。
通勤定期は通常の運賃の半額ほどで乗せていることになりますが、毎日確実に乗ってくれる、貴重な固定客です。年間240日働くと仮定したならば、往復で480回乗る、ということになります。しかもお金は前払いです。神戸電鉄は端のほうとはいえ、大都市圏に路線を持っています。ローカル線とは違い、通勤客も期待できます。このような固定客をいかに確保するかが大切なことになるでしょう。
(参考:神戸電鉄ホームページ http://www.shintetsu.co.jp/release/2012/130208.pdf)
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ローカル鉄道は(車を持たない)通学や高齢者等の移動の足として、地域の経済活動の基盤として重要な役割を担っています。しかし、沿線の人口減少や車社会のさらなる進展により、鉄道事業の存続が困難な状況になっています。
そこで実用化に向けて開発がすすめられているのが、1台の車両で鉄道と道路の両方を走ることができるDMV(デュアル・モード・ビークル)。鉄道を廃止しなくてもすみ、鉄道に比べて低コストで運行することができるのが長所です。観光にとってもプラスになるとされています。国交省はそのDMVの導入・普及を促進しようと、6日に検討会を開きました。検討会では、DMVの開発経緯、開発状況についての調査や、これまで実施されてきたDMVの実証運行の検証を行います。検討会は8~10回程度開催されます。夏ごろに中間とりまとめを行い、2013年度末に最終とりまとめを行います。
ただ、DMVがローカル鉄道の救世主となるかどうかは疑問がもたれるところです。実際に明知鉄道で実験が行われたときに乗車しましたが、そのときにも記したように、キャパがあまりにも小さいのです。路線バスより小さく、マイクロバス並みなのですから。DMVは低コストとはいえ、バスよりは高いです。コストが高く、キャパが小さいのですから、採算をとるのが難しいことは容易に想像できるでしょう。
鉄道をどうしても残したいのなら地元自治体が赤字を補てんしてもいいのです。鉄道があることによる社会的価値はそれなりにあります。億単位のお金を出す価値はあります。JRや大手私鉄の黒字路線に甘えるのではなく(中にはJRなどがローカル線を維持するのは当然のこととして開き直るところもありますが、そういうところは廃止になっても文句は言えません)、自らで負担するのはそれも立派な話です。コストを下げるなら線路敷を舗装して、そこにバスを走らせたらよいのです。BRTです。朝夕の通学時間帯だけ鉄道を運行し、後はバスにするという方法もあります。
観光資源としてそれなりのお金を取るならともかく、DMVを地域の交通手段として使うのは無理があるというのが現状認識です。
(参考:レスポンスホームページ http://response.jp/article/2013/02/05/190405.html、国交省ホームページ http://www.mlit.go.jp/report/press/tetsudo01_hh_000065.html)
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昨年10月のことですが、新潟市BRT構想の第1提案権を持つ新潟交通が、新潟市に対して運行事業提案書を提出しています。専用走行路の実現が遅れ、連節バスの導入台数が8台から4台に減らされる前の提案なので、現状とは合っていないかもしれませんが、備忘録として書いておきます。
新潟市のBRTは当初、新潟駅-白山駅間の約4キロでした。これが新潟交通の提案では、青山地区まで3キロ延伸されることになりました。延伸する理由は、(1)新潟駅-白山駅間で乗降するのは3割前後にとどまりますが、青山まで延伸すると4割強に増え、半分近くが乗り継ぎをしなくてもよいようになること (2)青山は周辺施設の協力でパーク&ライド、サイクル&ライドが可能になり、都心部への車の流入が減ること などを挙げています。
新潟駅-青山地区間の所要時間は25分ぐらいです。運行本数は平日で1日282本、休日で230本。平日ピーク時の7~9時、17~19時は1時間に15~20本、その他の時間帯は6~12本、深夜、早朝は5、6本を運行する予定です。運賃は200円です。ほかのバスとの乗り換え時間については、ピーク時で5分以内を目指します。BRT駅からバス停までの乗り換え時間が約3分(約300メートルとのことですが、距離がありすぎのような気もしますし、ビジネスマンの急ぎ足でも3分で歩くのは無理です)、バスの待ち時間が約2分と考えています。鉄道との接続も考慮されています。新潟駅や白山駅で列車と乗り換える時間は通勤時間帯で3~5分、通常時5~10分と見込んでいます。新幹線とは始発・最終便でも接続できるようにします。乗り換え時間は10~15分です。
BRTの開業に伴い、バスは再編されます。BRTと並行して走る路線は現在の15路線、2088本(1日当たりの数字、以下同じ)から4路線、723本に減り、逆に接続する便は2路線、170本から13路線、1887本に増やします。郊外のバスが充実することになります。バスの場合、どうしても路線部の本数が増えすぎ、バスで渋滞してしまうようなケースがありますが、それを解消するのも狙いでしょう。利用者からしたら直通のほうがありがたいでしょうが、バスならではの問題かもしれません。スピードの差がわかりやすい鉄道とは違い、BRTとバスのスピードの差はわかりにくいですから。郊外から中心部へはバスからBRTに乗り継ぐことになりますが、朝夕のピーク時には直通便が一部残ります。
(参考:MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/region/news/121027/ngt12102702020001-n1.htm)
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商船三井フェリーは、大洗-苫小牧間の「さんふらわあ」で、4月8日から6月30日までの間(出発日基準)、小学校就学前の子供と一緒に個室のスイートルーム、デラックスルーム、スタンダードルームを利用した場合、大人旅客運賃を20%(4月26日~5月6日は10%)、乗用車運賃を10%割り引きます。
大洗-苫小牧間は夕方出発の便と深夜出発の便があり(運休する日もあります)、どちらも割引の対象となりますが、深夜便で割引の対象となる部屋は少なく(デラックスルームがほんの少しあるだけです)、しかも食堂はありませんから(軽食も自販機で対応しています)、家族で船旅を楽しむなら夕方便のほうがよいでしょう。
ともかく、いろいろお金がかかるだけに、子供連れ相手の割引はありがたいところです。
(参考:商船三井フェリーホームページ http://www.sunflower.co.jp/ferry/topics/log/20130205.html、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2013/02/07/190645.html)
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JRバス関東・JR東海バス等は、東京・新宿-名古屋線、東京・新宿-京阪神線、東京・新宿-四国線の夜行便(東京・新宿-京阪神線は、昼行便も含みます)の運賃を、3月11日(東京・新宿-名古屋線は3月1日から)から乗車日によって変えます。
新しい運賃制度は、乗車日によって運賃が4段階に分かれます(東京・新宿-四国線は3段階)。週末の金曜日は、一番高いランクの運賃が適用されることが多いです。東京駅・新宿駅-大阪駅JR高速バスターミナル間の「ドリーム号」(3列シート)で比較すると、一番高いS期間は8600円、一番安いC期間は7200円です。路線によっては、繁忙期には「早売」の制度が一切ないということもあります。また、東京・新宿-名古屋線、東京・新宿-京阪神線は往復割引の制度はありません。なお、東京・新宿-名古屋線の切符を「みどりの窓口」で買うと、乗車日にかかわらず通常期(B期間)の運賃が適用されます。運賃の高い繁忙期(S期間、A期間)などは「みどりの窓口」で買ったほうが安いということもあります。
3月11日からは高速バスを利用する場合のルールが変更されます。これまでは発車時刻までに払い戻せば、100円の手数料で済みました。しかし3月11日以降の購入については、東京・新宿-京阪神線「ドリーム号」など、乗車するバスを指定した運行400キロ以上の系統の乗車券・座席券を払い戻す場合には、乗車日の2日前までが100円、前日から発車時刻までは運賃・料金の20%が払戻手数料となります。「早売」などの割引乗車券については(身体障害者割引、学割は普通乗車券と同じ扱いです。つまり、2日前までが手数料100円です)、乗車日の12日前までが100円、11日前から発車時刻までは運賃・料金の20%が払戻手数料となります。割引乗車券は購入後の乗車変更も不可能になります。一旦払い戻すことになります。「高速バスネット」で予約した乗車券の引き取り期限も原則として統一されます。3月11日(東京・新宿-名古屋線の夜行バスは3月1日)以降の予約分から、予約日を含めて3日間に統一されます。乗車日当日は発車の1時間前です。また、「高速バスネット」で予約した乗車券はセブンイレブンでも受け取ることができるようになりました。2月4日10時以降受け取り分から適用されます。反対に、インターネット販売の充実やコンビニでの受け取り等が普及したことに伴い、東京・新宿-京阪神線などの路線で、3月10日乗車分を以って「みどりの窓口」での販売を終了します。
話は変わりますが、3月1日からは東京・新宿-名古屋線などでダイヤ改正を行います。新東名経由の直行便「新東名スーパーライナー号」を1日3往復から5往復に増便します。週末などには東名経由ですが、名古屋市内(千種駅前・本山・星ヶ丘・名古屋インター)のみに停車し、その後は霞が関までノンストップという便ができます。名古屋駅発8:30、東京駅着14:25です。反対に、東名経由の超特急・特急が2往復減便になります。新瑞橋・三河安城駅・岡崎駅を経由する「ドリームなごや・三河号」が池尻大橋(東京駅行きのみ)・新宿駅にも停車します。霞が関は通りません。静岡駅と大阪駅、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンを結ぶ昼行バスが東名豊川・東名本宿にも停車します。愛知県東部からの利用が便利になります。3月11日からは、東京・新宿-京阪神線、東京・新宿-四国線もダイヤ改正を行います。「ドリーム高松・松山号」の高松地区の発着を取りやめ、東京地区と愛媛地区を結ぶ「ドリーム松山号」にリニューアルし、新たに新宿駅を経由します。
(参考:JRバス関東ホームページ http://www.jrbuskanto.co.jp/topics/post_164.html、http://www.jrbuskanto.co.jp/topics/post_165.html、http://www.jrbuskanto.co.jp/topics/20130311unchin.pdf、JR東海バスホームページ http://www01.jrtbinm.co.jp/info/130125/index.html)
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西鉄は2013年度中に、福岡・天神と西日本の地方都市を結ぶ高速バス路線を3~4本、開設することを検討しています。
西鉄が地方路線の開設を検討している理由は、LCCの参入。格安のLCCに乗客の一部を奪われているようです。しかし、大阪のような大都市ならともかく、地方都市ならLCCが参入する余地が少なく、LCCに奪われる可能性が低いとみています。また、西鉄は天神に多数の商業施設を持っていますが、2011年の博多駅ビル開業後、買い物客が減少しています。本州から買い物客や観光客を集めることで、西鉄が運営する商業施設との相乗効果を狙います。
これまで地方都市への高速バスを設定することが難しかった理由は、大都市への路線と異なりビジネス客が少なく観光客が主体のため、季節や曜日によって利用者の偏りが大きく、採算をとることが難しかったからです。ところが、昨年7月の国交省の高速乗合バス制度の改正によって、事業者が需要に応じて柔軟な運賃を設定したり(その一例です)、航空業界ではよくある早期割引制度を導入したりすることが可能になりました。この制度を活用すれば、これまで採算をとることが難しかった地方路線でも採算をとることができると判断しています。
具体的に設定される路線としては、現在は週末や繁忙期のみに運行している(かつては毎日運行していました)天神-三重線を毎日運行にするほか、他の本州の地方都市にも2~3路線を新設します。
(追記)
福岡と三重とを結ぶ高速バスですが、2014年1月5日の福岡発の運行をもって終了となりました。
(参考:MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/region/news/130209/fkk13020902040001-n1.htm、三重交通ホームページ http://www.sanco.co.jp/highway/2013/11/post-9.php)
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富山には路面電車が2つあります。富山駅の南側には富山地鉄の路面電車が、北側には富山ライトレールがありますが、両者は接続されていません。間に地上駅の富山駅があるからです。
しかし、北陸新幹線開業などで、富山駅が高架化されます。そうなったら、2つの路面電車を接続させ、直通することができるのです。富山市の森市長と富山地鉄の川岸社長は4日に記者会見を行い、富山地鉄の路面電車を富山駅の高架下に引き込む事業を5日に国交省北陸信越運輸局に申請することを発表しました。
富山地鉄路面電車と富山ライトレールの接続工事は二段階に分けて行います。第一期事業は、富山地鉄の路面電車を北側に約160メートル延伸させ、新幹線開業に合わせて高架下に停留所を設けます。着工は今年の秋の予定です。施設整備は富山市が行い、運行は富山地鉄が行う上下分離方式にて行います。事業費は約8.6億円の見込みですが、国交省の補助金の適用を受けることも考えています。川岸社長の話によれば、高架下まで延長した後は、ほとんどの路面電車を高架下停留所に乗り入れるダイヤにするようです。また、富山地鉄は、総額10億円あまりをかけ、今後6年間で新たな低床車両4編成を導入します。
富山駅の高架化が完成すれば(在来線高架化の完成は新幹線開業よりも遅くなります)、第二期事業となります。富山ライトレールを富山駅北電停から南に約90メートル伸ばし、高架下の停留所に接続させ、富山地鉄路面電車との相互乗り入れを可能にします。新幹線開業後の2015年度以降に着工し、新幹線開業の2年半後(2017年?)に相互乗り入れが実現します。
現在、富山地鉄路面電車と富山ライトレールを乗り継いでも割引はなく、400円を払わないといけません。しかし、接続後は利用しやすいよう、新たな料金制度の導入を富山地鉄は考えているようです。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/toyama/news/20130204-OYT8T01759.htm、KNB NEWS http://www2.knb.ne.jp/news/20130204_35393.htm、富山市ホームページ http://www.city.toyama.toyama.jp/toshiseibibu/ekishuhenseibika/ekirittaikosajigyo.html)
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大阪市交通局は3月23日、堺筋線以外の地下鉄各線とニュートラムでダイヤ改正を行います。
今回の目玉は、各路線の終発延長。これまで何回か取り上げた話ですが、ついに実現することになりました。これにより、JRや私鉄に比べて終発が早いという問題はある程度是正されることになりました。
御堂筋線はなかもず23:49発梅田行きを新大阪まで延長します。梅田0:19発、新大阪0:26着となり、新大阪までの営業時間が26分延長されます。その前の梅田止まりも中津まで延長されます。いちばん延長幅が大きいのは今里筋線で、現行の終発後に上下4本を増発します。井高野方面行きが10分、今里方面行きが30分延長されます。現在井高野駅の終発は23:40発(今里行き)ですが、改正後は0:10発(清水行き)になります。その他、谷町線は現行の終発後に上下各1本増発し、13分延長。四つ橋線は現行の終発後に上下各2本を増発し、西梅田方面行きが20分、住之江公園方面行きが26分延長されます。中央線は現行の終発後にコスモスクエア発森ノ宮行きを2本増発し、20分延長されます。千日前線は現行の終発後に上下各1本を増発し、野田阪神方面行きが12分、南巽方面行きが10分延長されます。長堀鶴見緑地線は現行の終発後に上下各1本を増発し、大正方面行きが17分、門真南方面行きが13分延長されます。ニュートラムは住之江公園発中ふ頭行きの2本をコスモスクエアまで延長し、20分遅くなります。改正後の終発のコスモスクエア着は23:55。中央線終発(23:57発森ノ宮行き)に間に合います。長堀鶴見緑地線とニュートラムでは一部の時間帯の輸送力を増強するために増発を行いますが、四つ橋線と今里筋線では昼間時間帯を中心に1時間に2本程度減らします。四つ橋線は5分間隔から6分間隔になります。なお、堺筋線の終発延長については、2013年度中の実施に向けて、相互直通運転している阪急と協議しています。
また、大阪市交通局は112駅のトイレを2015年度までに改修します(今年3月末の段階では、阿波座駅、中津駅など21駅での改修を終えます)。ニュートラムと今里筋線を除く7路線が対象です。今のトイレは乗客から「汚い」「臭い」と言われていますが、様変わりします。新しいトイレは木目調で、和式便器は洋式に置き換えます。女子トイレにはパウダーコーナーも備えています。総工費は約30億円の見込みです。
中央線のダイヤ改正に伴い、近鉄けいはんな線も同じく3月23日にダイヤ改正を行います(その他の近鉄線は3月17日にダイヤ改正)。平日朝のラッシュ時、生駒発学研奈良登美ヶ丘行き普通を3本増発します。
(追記)
堺筋線の終発延長は、12月21日から行います。現行の終発後に上下各2本を増発します。天神橋筋六丁目方面行きが42分、天下茶屋方面行きが31分延長されます。また、平日の朝ラッシュ時において、運転間隔の短い時間帯を天神橋筋六丁目方面行きが14分間、天下茶屋方面行きが13分間拡大しますが、運転間隔はこれまでの2分45秒~3分間隔から、3分間隔へと若干拡大します。
(参考:大阪市交通局ホームページ http://www.kotsu.city.osaka.jp/general/announce/w_new_info/w_new/list_h24_all/20130207_shuhatsuencho.html、http://www.kotsu.city.osaka.lg.jp/general/announce/w_new_info/w_new/list_h25_all/20130920_shuhatsuencho.html、近鉄ホームページ http://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/keihannnahomu.pdf、日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXNASHC0702O_X00C13A2AC8000/、毎日jp http://mainichi.jp/select/news/20130208k0000m040119000c.html、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/national/update/0208/OSK201302070161.html)
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近鉄は4月27日にミステリートレインツアーを実施します。
このミステリートレインツアー、ただのミステリートレインツアーではありません。ひとつは、営業運転では普段連結しない、団体専用車両「あおぞらⅡ」と特急車両を連結して走ります。もうひとつは、普段営業列車では走行しない箇所を通るなど、約600キロを走ります。日本最大の私鉄、近鉄ならではの話です。そのため、このミステリートレインツアーのタイトルも、”近鉄線 MysteryTrainTour 「団体専用車両『あおぞらⅡ』と特急車両の異種連結列車でめぐる近鉄線600キロ」~営業運転では普段連結しない団体車両と特急車両で近鉄線を走破しよう~”となっています。
このミステリー列車は、大阪上本町駅を9:30ごろに出発します(他の駅からの乗降はできません)。ミステリー列車なので、当然ながら行き先は不明です。先ほども書いたように、普段営業列車では走行しない箇所を通りながら、大阪上本町駅に21:30ごろ到着します。途中、車内で近鉄沿線に関するクイズイベントが催されるほか、団体列車に乗っていた人は特急車両に、特急車両に乗っていた人は団体車両に乗り換えます。夕食(弁当、お茶付き)は近鉄が用意されていますが、昼食は各自で用意する必要があります。車内販売はありませんのでご注意ください。なお、団体車両、特急車両を使うので、トイレの心配はありません。
募集人員は200人(最少催行人員100人)、募集期間は2月4日から4月12日までです。満員になり次第締め切ります。旅行代金は大阪上本町発着のみで、大人8000円、子供5000円です(夕食はありますが、昼食は各自用意する必要があります)。小学生未満の幼児は参加できません。申し込みは名張以西の主要駅にある営業所で行います。当日は雨天でも決行されますが、荒天の場合は中止されます。
(追記)
今回の異種連結列車が好評だったのでしょうか、早速第二弾が出ました。今回は「楽」と「あおぞらⅡ」の異種連結です。4両ずつですから、合計8両で走行することになります。7月21日に行われ、大阪上本町-青山町間を往復します。青山町車庫では、「楽」と「あおぞらⅡ」の撮影会を行います。
(参考:近鉄ホームページ http://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/130204misuteri-toreintua-.pdf、http://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/isyurenketsu2.pdf)
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1月31日、奈良県の荒井知事と県内市町村長が意見交換する「県市町村長サミット」が桜井市で開かれました。
話題になったのは奈良市付近にできる予定のリニアの駅。奈良県内では、大和郡山、生駒両市長が昨年9月のサミットで中間駅誘致を表明しており、その後に誘致を表明した奈良、天理の両市長がサミットの場でアピールを行いました。
奈良市の仲川市長は、奈良市北部のJR平城山駅周辺と、JR奈良、近鉄奈良駅などの市中心部の2案を提示しています。奈良にも京都にも便利なことがアピールポイントです。天理市の南市長は、天理市北部を誘致の候補地としています。
両市長の説明の後、質問の時間がありました。ここで質問が集中したのは、仲川市長のほう。奈良市の案では、駅が北に偏りすぎて、県全体の恩恵が少ないからです。京都のことを気にするよりも、奈良県が進めている南部振興の観点から、奈良の「地域エゴ」になってもいいので、奈良県にとって便利なようにするべきだと考えている市町村長が多いようです。
奈良県だけのことを考えたら、奈良市の案は北に偏りすぎて、中南部に配慮した大和郡山市あたりのほうがいいでしょう。ただ、リニアは奈良だけのものではありません。あまり南に偏ったら東京、名古屋、大阪を一直線に結ぶというリニアの本質が害されます。その本質を害さない範囲で中間駅は設置しなければなりません。奈良市北部の学研都市にリニアの駅をつくる案はその点で優れています。京都にも一定の配慮がなされていて、評価できます。
ただ、奈良市の案にも問題がないわけではありません。JR奈良、近鉄奈良駅などの市中心部は確かに便利ですが、伝統ある奈良の都だけに掘れば遺跡が出てきそうです。奈良市北部のJR平城山駅周辺の案は、近鉄との接続が不便なことが欠点です(それが他の市町村長から突っ込まれる原因にもなっています)。仲川市長の話によれば、JR平城山駅から近鉄高の原駅まで1本の道路で結ばれますが、それでは改善されません。奈良県内はJRよりも近鉄のほうが便利ですから、JRを犠牲にしても近鉄に接続したほうがよいでしょう。奈良のあたりのJRは、(リニアを運営する)JR東海ではなく、JR西日本が運営しているので、必ずしもJRの駅にリニアを併設しないといけないわけではありません。便利なほうを優先させればいいのです。リニアと近鉄の交点に近鉄の駅がなければ、近鉄の駅をつくってもいいのです。
(参考:MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/130201/waf13020109200007-n1.htm)
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JR東日本の石巻線(石巻以東)は長い間運休が続いていましたが、石巻-渡波間が2012年3月に復旧したのに続き、渡波-浦宿間が3月16日に復旧します。残る浦宿-女川間は津波の被害が大きく、復旧が進んでいません。しかし、2月1日にJR東日本と女川町との間で覚書を結び、時期は未定ながら、女川駅を内陸に移すかたちで全面復旧させることが正式に決まりました。
女川駅は以前にも書いたとおり、震災前より150メートル内陸側に移します。浦宿-女川間の営業キロは2.5キロですが、この移設で2キロに短縮されます。駅舎と線路の敷設する場所は、町が区画整理事業で5~7メートルかさ上げして、JR東日本が施設を整備します。2014年度末の再開を要望している女川町は、駅の開業に合わせて駅前広場を整備し、商店街を形成できるようにします。新しい女川駅も標高が低いため東日本大震災クラスの津波が来れば、再び浸水する危険性もありますので、住民や乗客が安全に高台へ逃げられるよう、避難道路も確保します。なお、JR東日本里見仙台支社長の話によれば、早く復旧したいという気持ちはあるものの、かさ上げした場所に線路を敷くため、強度や工法を検討する必要があるとしています。
(参考:河北新報ホームページ http://www.kahoku.co.jp/news/2013/02/20130202t13016.htm)
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JR東日本は、列車に乗ること自体が旅行の目的となるような、魅力的な列車をつくりだしています。最近では、2012年12月から大船渡線で運行を開始した「POKÉMON with YOU トレイン」、2013年度の冬以降に釜石線で運行する予定の「SL銀河鉄道(仮称)」を相次いで発表しました。そして、デザイン、食、アート、景色を楽しむ新しい列車をデビューさせます。「Tohoku Emotion」です。
「Tohoku Emotion」はキハ110系車両を約4億円かけて改造した、3両編成の列車。定員は48人の予定です。今年秋以降に運転を開始する予定で、東北エリアでの運転を予定しています。運転開始当初は八戸線での運転を予定しています。八戸-久慈間を2時間かけて走行します。「Tohoku Emotion」は臨時列車です。休日やゴールデンウィーク、夏休み、年末年始を中心に年間150日程度の運行を予定しています。料金はまだ決まっていませんが、JR東日本の話ではリーズナブルなものにしたいようです。
この「Tohoku Emotion」の最大の売りは「食」と言ってもいいでしょう。ライブキッチンを中心とした「全席レストラン」の空間となります。1号車が定員28人のコンパートメント個室席(4人個室が7室)、3号車が定員20人のオープンダイニング席(レストランの中みたいなイメージです)、そして中間の2号車がライブキッチンスペースとなります。そのライブキッチンスペースでは、乗客の目の前で調理している姿を見ることができ(ライブで調理をするのは提供するメニューの一部です)、料理を味覚だけではなく視覚でも楽しむことができます。提供する料理はまだ具体的には決まっていませんが(フランス料理やイタリア料理になるようです)、地元や地域の食材を積極的に活用する予定です。肥薩おれんじ鉄道の「おれんじ食堂 九州西海岸食楽列車」を連想させるような列車です。
「Tohoku Emotion」のデザインは、「SL銀河鉄道」(仮称)のプロデュースを行っているKEN OKUYAMA DESIGNの奥山清行氏をはじめとして、各ジャンルのスペシャリストが行います。外観はレストランみたいなものになるようです。
(追記)
キッチンがある2号車は、「キクシ112-701」と改番されました。食堂車を表す「シ」が付くのは極めて珍しいです。
(参考:JR東日本ホームページ http://www.jreast.co.jp/press/2012/20130203.pdf、http://www.jreast.co.jp/press/2013/20130503.pdf、毎日jp http://mainichi.jp/select/news/20130206k0000m040019000c.html、鉄道ホビダス http://rail.hobidas.com/rmn/archives/2013/09/jr110tohoku_emotion.html)
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2月1日、ついにJR西日本と広島市との間で合意しました。2003年に廃止になった可部線可部-三段峡間の一部が、復活することになったのです。最初に話が出てから2年、紆余曲折がありましたが、地元への説明を続け、先日も書きましたようにようやく目途が立ったのです。(冷静に考えると厳しいところもあるとはいえ)廃止の話題のほうが多いだけに、久々の明るい話題です。
電化延伸はJR西日本、関係バス事業者、広島市などで構成するJR可部線活性化協議会が事業主体となります。可部駅-荒下県営住宅跡地間の約1.6キロを単線で整備する計画です。駅は2つつくります。中間にできる駅(1日平均利用者数見込み数900人)は4両対応、延長85メートルの単式1面、無人駅です。終点にできる駅(1日平均利用者数見込み数1100人)も4両対応、延長85メートルの頭端式1面(2番線まであります)、こちらも無人駅です。なお、可部駅については、延伸に伴い河戸方面へのホームを増設し、相対式ホームになります。交換ができます。
合意に至るまで時間がかかる原因となっていた踏切については、3つ新設することになります(これとは別に、可部駅のすぐ近くには、廃止されずに残っている踏切が1か所あります)。国道54号と可部バイパスとの間に車両の通行ができない踏切を1か所設置します。可部バイパスから西は、2か所設置します。ただしそのうち1か所は、近接する都市計画道路が整備され、鉄道との間に立体交差が図られた時点で廃止します。
概算の事業費は27億円、広島市が2/3、国が1/3を負担します。2015年春が開業目標です。
(追記)
JR西日本広島支社の杉木支社長は、可部線を2015年3月のダイヤ改正に合わせて運行開始をする方針であることを明らかにしました。夏までに国へ事業認可の手続きをし、順調ならば秋に着工します。
延伸される区間の所要時間は3~4分、すべての電車が延伸区間を走行し、運行本数は梅林-可部間と同じ99本となる予定です。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2013/02/page_3211.html、http://www.westjr.co.jp/press/article/items/130204_00_kabe.pdf、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20130204-OYT1T01086.htm、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/national/update/0204/OSK201302040109.html、中国新聞ホームページ http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201302160005.html)
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新潟市が公設民営方式で2014年度の導入を目指しているBRT。どうやら専用走行路の完成が3~5年ほど遅れるようです。
路面電車のように、道路の中央に設ける専用走行路は新潟駅から古町までの約2キロ、設ける予定でした。しかし、車線の減少による渋滞を懸念するドライバーや停留所まで道路を横断する高齢者や障害者らからの安全に対する不安から、その設置を先送りする方針です。信号機による交通規制や除雪などの課題について、関係機関との調整も難航していたようです。BRT導入当初は現在使用している歩道寄りのバス優先レーンを使用し、専用走行路は3~5年をめどに整備を進めていきます。専用走行路は一気に新潟-古町間の全区間で設置せずに、新潟駅-東大通り間のみに先行設置するようです。専用走行路をBRTが快走し、最終的には乗用車の利用者をバスなどの公共交通機関に移行させるのが目的だけに、後退したとも言えます。
また、新潟市のBRTでは2両編成の連節バス(定員約120人)を2014年度から8台導入する予定でしたが、雪道での走行性能の確認などが必要だとして4台に減らします(減らした4台は2019年度までに追加します)。減った分は従来型のバスでカバーしますが、新潟駅万代口からのピーク時30分間の平均乗車率は約76%から約95%に上がり(BRT及びバスが3分間隔で運行)、車内の混雑度が増しますが、導入費用は連節バスが減った分、約4.5億円軽減されます。なお、運行実績を見て連節バスを増やすことを検討します。
新潟市のBRTは、新潟交通が運行する予定で(3月までに新潟交通と基本協定を結ぶ方向です)、新潟駅から青山地区までを結ぶ路線(約7キロ)となるようです。バスや鉄道と乗り換えるための、雨よけなどを設けたターミナルを、新潟駅万代広場、市役所、(JR)白山駅前、青山地区に整備します。バスからの乗り換え客などの利便性を図るため、パソコン、携帯電話、ターミナルなどで運行状況などを確認することができる情報案内システムを導入します。
第1期計画の事業費は約29.5億円(うち国費は約15.5億円)ですが、2014年度までにかかる事業費は約12.7億円です。
(追記)
どうやら、新潟でのBRT導入目標は2015年夏に延びたようです。
なお、2013年8月30日から9月3日の間、神奈川中央交通のバスを借りて、体験試乗が行われました。走行結果は後日取りまとめ、2013年12月市議会で「連節バス購入契約議案」を提出する予定です。
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/area/niigata/news/20130127ddlk15020031000c.html、新潟日報ホームページ http://www.niigata-nippo.co.jp/news/politics/20130125023330.html、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/region/news/130205/ngt13020502160000-n1.htm、http://sankei.jp.msn.com/region/news/130831/ngt13083102040000-n1.htm、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/otona/news/20131213-OYT8T00564.htm)
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東日本大震災により不通となり、路線バスへの振替輸送を行っている大船渡線気仙沼-盛間。気仙沼線同様、大船渡線もBRTによって復旧することになりました。3月2日に運行を開始します。BRTの運行に関する業務は岩手県交通・ミヤコーバスに委託します。なお、現在行っている岩手県交通への振替輸送は前日の3月1日に終了します。
気仙沼-盛間で専用道となるのは、大船渡-盛(田茂山踏切)間の約1.9キロ。ごく短い区間で、あとは一般道を走行します。その短い専用道区間には、途中一般道との交差点は4か所ありますが、2か所に信号機を設けます。信号機のある2か所は、普段は一般道側が青ですが、バスが近付くと一般道側が赤となるようです。残りの2か所には一般道側に一時停止の標識を設置します。専用道への出入り口や一般道との交差点には路面に色を付け、専用道と一般道を区別します。小友-大船渡間約11キロについては秋までに専用道化される予定です。
運行系統は、気仙沼-陸前高田間で国道45号を通ることもあり、6系統に分かれます。気仙沼-盛(国道45号経由。脇ノ沢、小友、細浦を通りません)、気仙沼-盛、気仙沼-陸前高田、陸前矢作-盛、陸前矢作-陸前高田、気仙沼-上鹿折の6系統です。このうち、最後の気仙沼-上鹿折間についてはミヤコーバス鹿折金山線の気仙沼駅前-上鹿折駅前間をBRT扱いとして運行するものです。道幅が狭いため、専用のバスでの運行が難しいのです。気仙沼、鹿折唐桑、上鹿折の3駅で乗降する場合に限り、バスより格安のJRの定期券・回数券が使えます。駅を越えて乗り降りする場合は、別途バス運賃が必要です。住民からは朝夕の増便を求める意見や、高校生の通学に関しては駅を越えて乗り降りした場合でも格安のJR運賃の適用を求める意見が出ています。
陸前高田市内には長部(鹿折唐桑-陸前高田間)、高田病院(陸前高田-脇ノ沢間)の2駅を新設します。陸前矢作、陸前高田、脇ノ沢の3駅は従来の駅とは違う場所にあります。大船渡駅の駅舎を整備し、陸前高田駅に「みどりの窓口」を復活させます。ただし、「みどりの窓口」の営業日は火・木・日曜日のみ、営業時間は10~13時、14~16時です。ノンステップ型のハイブリッド車両を順次導入し(大船渡線沿線県・市のキャラクターをラッピングした車両が走る予定です)、運行状況を確認することのできる「ロケーションシステム」を導入します。気仙沼、大船渡、盛の各駅の待合室にはモニターを置き(その他の駅は駅舎が整備され次第モニターを設置します)、各駅の駅名標の二次元コードを携帯電話等で読み取って確認することもできます。
大幅に運行本数が増えるのは気仙沼線と同じです。鉄道時代は19本(上下合計の数字、以下同じ)、振替バスは気仙沼-陸前高田間が12本、陸前高田-盛間が25本(うち国道45号経由が12本)だったのですが、BRTでは本数が大幅に増えます。気仙沼-陸前高田間は25本、陸前高田-盛間は51本(うち国道45号経由が10本)、陸前矢作-陸前高田間は37本、気仙沼-上鹿折間は11本運転されます。
運賃については、BRTのみを利用するときは鉄道と同額です(新駅となる長部、高田病院は新たな運賃を設定します)。気仙沼線BRTと乗り継いだときも、通しで運賃を計算します。BRTと鉄道を乗り継いだときは、気仙沼線同様、それぞれの運賃を合算します。気仙沼線同様、近距離からの利用(仙台、あおば通、東照宮、利府、鳴子御殿湯、女川、一ノ関、柳津の範囲内。ただし、東北新幹線古川-くりこま高原間を含み、有壁-一ノ関間、陸前原ノ町-福田町間を除きます)に関しては、乗継割引が設定され、鉄道部分とBRT部分の合算額から100円を差し引きます。仙台-盛間(大船渡線経由)が現行より190円高い3760円、東京-盛間(大船渡線経由)が現行より80円高い8800円です。定期券も近距離からの利用(乗継割引が設定される区間から東北新幹線古川-くりこま高原間を除きます)に関しては、1枚の定期券で発売し、運賃は従来と変わりません。
(参考:JR東日本盛岡支社ホームページ http://www.jr-morioka.com/cgi-bin/pdf/press/pdf_1359612632_1.pdf、岩手日報ホームページ http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20130127_3、http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20130129_8、河北新報ホームページ http://www.kahoku.co.jp/news/2013/01/20130128t13017.htm)
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浜名湖の北側をぐるっと回るように走る天竜浜名湖鉄道。この鉄道の価値はどれぐらいのものでしょうか?
天竜浜名湖鉄道経営分析・将来展望プロジェクトチーム(PT)の会合で出された調査結果によれば、天竜浜名湖鉄道の社会的価値は年間で26億円以上だということです。代替バスや自家用車と比べた移動時間短縮効果が6.4億円、観光資源としての価値を19.9億円と算出しています(今回、社会的価値は、移動時間短縮効果と観光利用者の利便性しか見ていません)。もし、天竜浜名湖鉄道を廃止して代替バスを運行した場合、初期投資に16億円かかり、しかも今以上の赤字が予想されています。
この試算でも、過大評価を避けるためにかなり保守的に見積もったものであり、会計上の損失を大きく上回る正の便益を天竜浜名湖鉄道はもたらしているのです。ちなみに、2011年度の天竜浜名湖鉄道に対する公的支援額は3.7億円です。
JRや大手私鉄のドル箱路線に甘えるだけの路線ならともかく(こういうところは廃止になっても文句は言えません)、地元が責任を持って負担する第三セクターや地方私鉄なら、よほどのレベルでない限り、赤字を補てんしてでも支え続けたほうがむしろ安いということでしょう。鉄道会社の損益が赤字だからと言って、すぐに廃止してよいわけではありません。
(追記1)
しかし、このプロジェクトチームは、天竜浜名湖鉄道の5年以内の営業黒字化を求めています。これが達成できない場合は、改めて存廃の判断をするとのことです。
判明した社会的価値の大きさから考えたら、地元がある程度の負担をしても維持するほうが賢明でしょうが。
(追記2)
静岡県は2009~2013年度の5年間、天竜浜名湖鉄道に対して毎年1.25億円を支出してきました。2014年度以降も財政支援を延長します。天竜浜名湖鉄道の中期経営計画の最終年度となる2018年度まで延長します。ただ、金額はプロジェクトチームが公的負担の軽減を求めたため若干減ることとなり、毎年約1.06億円となります。浜松、湖西、磐田、袋井、掛川、森の沿線の6市町も中期計画期間中の全体総額で、静岡県と同額を支出します。
(参考:「鉄道ファン」2013年3月号 交友社、静岡新聞ホームページ http://www.at-s.com/news/detail/474558355.html、http://www.at-s.com/news/detail/964016261.html)
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少し前に予告した、並行在来線の資産取得などに関する新しい自治体支援制度について書きます。
整備新幹線が開業すると、これまで特急が走っていた並行在来線は原則としてJRから分離され、第三セクター鉄道となります。自治体がJRから駅や線路、車両などの資産を買うことになります。最初はJRの言い値で買ってしまい、失敗した事例(しなの鉄道軽井沢-篠ノ井間)もありましたが、最近は学習が進み、いい条件を付けるようになっています。長野県も北陸新幹線開業に伴う長野以北分離のときは、いい条件で買うことができました。
さらに自治体の負担が減るようになるようです。政府は2013年度から、整備新幹線開業に伴いJRから分離される並行在来線への支援策として、路線を引き継ぐのに必要な初期投資費用を負担する地元県等に対し、地方交付税で財政支援する新制度を設けます。
経営状況が厳しい第三セクター鉄道や地方私鉄の施設整備や更新に自治体が補助する場合(並行在来線以外も対象です)、自治体負担額の30%を交付税で措置します。並行在来線ではこれに加えて、旅客鉄道分の資産取得費に限り、自治体負担額の45%を交付税に算入します。貨物鉄道分の資産は貨物調整金で行いますので、交付税の対象からは外れます。自治体が負担額を借金で賄う場合、元利償還金を同じ割合で交付税措置します。
また、この財政支援策のほかに、JRから得る新幹線施設貸付料を原資にした貨物調整金の拡充も行っています。並行在来線は貨物鉄道網として維持しなければならないとしているのです。長野以北もこの支援を受け(本来なら信越線には貨物がないので支援の対象ではないのですが、新潟県のゴネ得のおかげでもらえるようになりました)、長野県の試算では県内分として毎年4億円程度が支給される見通しで、長野以北でも単年度赤字を当分回避できるようです。
これらを組み合わせると、JR東日本からの鉄道資産取得費用(約36億円)のうち、貨物分を除いた45%が国からもらえ、県の負担は55%。除雪車購入やシステム更新など開業に必要な設備投資費用(約21億円)については、しなの鉄道が1/3を負担、残る2/3のうち、30%を国が負担、70%を県や沿線市町で負担します。なお、増員する社員の養成や物品購入などの開業準備費用3億円は交付税の対象とならないため、県、沿線市町、しなの鉄道で負担します。
この支援制度は当然ながら長野県だけのものではありません。富山県の場合では、並行在来線の初期投資額を約185億円とした場合、JRからの譲渡資産約110億円のうち約34億円、設備投資約60億円のうち約9億円の交付税がもらえ、県の負担は約43億円減ります。
話は変わりますが、信越線長野以北や北陸線金沢以東がJRから分離されるのは、北陸新幹線が金沢まで開業したときです。その開業時期について、2015年3月中旬になることが有力のようです。一時、新潟県が新幹線建設費の地元負担金の支払いを留保していたこともあり、東北新幹線新八戸-新青森間のように開業の前倒しは難しいとのことです。
(参考:信毎web http://www.shinmai.co.jp/news/20130129/KT130128ATI090015000.php、http://www.shinmai.co.jp/news/20130201/KT130131ATI090021000.php、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/toyama/news/20130129-OYT8T01658.htm、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/region/news/130207/ngt13020720280006-n1.htm)
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地方を中心にコミュニティバスが走っています。大抵は安いものの本数が少なく、遅いのが特徴で、車に乗ることができない交通弱者専用の、「部外者お断り」的な乗り物です。どう考えても収支はとれず、赤字を垂れ流すだけの存在です。
ところが、そのコミュニティバスでさえ成立しないほど、需要が少ないところがあります。そういうところに公共交通サービスを提供しているところがあります。豊岡市の「チクタク」です。
豊岡市は兵庫県の日本海側にある市で、人口は約9万人。豊岡市など1市5町が合併して大きくなり、面積は約700平方キロもあります。「チクタク」は「地区のタクシー」という意味で、市営バス(コミュニティバス)「イナカー」を廃止した地域で、代替輸送として始まりました。2010年にパイロット事業が始まり、2011年に本格的に事業が実施されています。
「チクタク」を運行するのは、市の委託を受けた地域の住民団体。出石町の奥山地域ではチクタク奥山、出石町の小野地域ではチクタクひぼこ、但東町の資母地域ではチクタク資母が運行しています。「チクタク」は市の所有する乗用車やワゴン車を使います。地元の有償ボランティアが交代で運転します。運行は週3回で、近くの病院やスーパーなどへ1日3往復程度走ります。おおよその運行ルートがありますが、予約に応じて自宅まで迎えに行きます。運賃は距離に応じ100~200円です。
この「チクタク」ですが、「イナカー」の廃止直前の利用者を大きく上回っています。昨年4~12月の9か月間の「チクタク」利用者は、奥山595人、ひぼこ852人、資母579人。「イナカー」の廃止直前の利用者は9か月で約70~120人で、この伸びには市地域公共交通会議の委員も驚くほどです。自宅前まで来てもらえ、ドライバーは近所の顔見知り(いなければ探してもらえる)なのが好評なようです。これまで出かけるときは家族や知人に頼んでいましたが、有料なのでそういう気兼ねもいりません。市の負担金も「イナカー」時代と比べて半分ほどに減っています。
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/area/hyogo/news/20130125ddlk28040353000c.html、国交省ホームページ http://wwwtb.mlit.go.jp/kinki/kansai/program/link/jirei02.pdf)
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かつてから経営難が報じられ(2006年の元社長の横領事件もありました)、名物のぬれせんべいの生産、販売で何とかしのいできた銚子電鉄。創業90年、1~2両の電車が銚子-外川間6.4キロを1日33往復しています。その銚子電鉄は、1日、銚子市役所で記者会見を開き、竹本社長が自主再建を断念することを発表しました。
自主運行の断念に追い込まれた理由は東日本大震災。風評被害による観光客減少などで、2011年度の乗客は約48万人(対前年比23%減)と大幅に減ってしまいました。2013年3月期の経常損失は数千万円の見通しで、車両や電気設備の交換資金も不足しているようです。
銚子電鉄は昨年10月の取締役会で、再建委員会を設置しました。そこで、国、県などへの支援要請を決めました。12月の取締役会では自主再建路線を進めてきた小川前社長が退任し、新たに税理士で取締役でもあった竹本氏が社長に就任しました。
当面の運行には支障はないようですが、今後、市や県に支援要請をすることのほか、昨年春に銚子市出身の企業家らが設立した財団法人などから資金援助を得たり、運行と線路などの施設管理の主体を分ける上下分離を行ったりして、経営の策新を図ります。
(参考:朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/national/update/0201/TKY201302010450.html、毎日jp http://mainichi.jp/select/news/20130202k0000m040163000c.html)
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豊橋鉄道は、豊橋市内を走る路線電車と、新豊橋-三河田原間を結ぶ渥美線からなっています。このうち、渥美線の走る渥美半島は、全長約50キロ、幅5~8キロの東西に細長い半島で、四季を通じていろいろな花が咲いています。
そして、渥美鉄道も所有する渥美線用電車全10編成を、渥美半島の花をテーマに装飾します。「渥美線カラフルトレイン」です。各編成ごとにひとつずつテーマとなる花を定めて、その花に合わせたカラーでドアなどの車両をラッピングします。先頭にはテーマとなる花を描いたヘッドマークを掲げます。
テーマとなる花は「菜の花」など10種類。1月12日登場の「菜の花」から、花の開花時期に合わせて1か月に1~2編成ずつ登場します。秋をめどに全10編成がそろい、通年で運行します。なお、車両検査等の都合で花の時期に運行できない場合もあります。
(参考:豊橋鉄道ホームページ http://www.toyotetsu.com/news/colorful/colorful.html)
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新幹線が開業すると、それまで特急が走っていた路線が並行在来線とされ、JRから分離されてしまいます。第三セクター会社がこれまでJRの持っていた線路、車両などの資産を買うのですが、その価格交渉が行われています(北陸新幹線開業に伴う、石川県、富山県の例はこちら)。そして1月29日、JR東日本と長野県の間で、譲渡価格の合意がありました。
合意された譲渡価格は約36億円。駅舎やレールは35億円弱、車両は5編成(1編成3両)で1億円弱です。しなの鉄道の試算では70億円と見積もっていたので、半額程度で購入できたということになります。車両は1編成約2000万円なので、旧型の115系なのでしょうか? 115系ならば、現在しなの鉄道が保有している車両と同じで管理しやすい、というメリットがあります。
JR東日本からは整備や観光宣伝などの支援策もあります。JR東日本は北陸新幹線の開業までに分離区間の駅舎、橋などの鉄道設備について整備を行います。レールや架線については交換します(約25億円)。JRとしなの鉄道が並走するところの架線は分離します(約7億円)。JR東日本にとっては合計約32億円の負担です。しなの鉄道への出向者の人件費の一部負担や、開業に合わせた観光PRなど、約44億円分の支援策も用意しています。資産は有償で買うこととなりますが、諸々の支援策があるため、阿部長野県知事の発言にあるように、実質的には無償になったとも言えます。長野新幹線開業時に軽井沢-篠ノ井間をJR東日本の言い値である103億円で買い、需要がかなりあるにも関わらず、この負担がしなの鉄道の経営を圧迫した(最終的に長野県は経営再建のため、しなの鉄道への貸付金103億円を債権放棄しました)という苦い教訓を勉強した成果とも言えます。JR東日本の言い値をそのまま受け入れるのではなく、普通列車しか走らないローカル鉄道としては過剰となる設備については、不要なものとして評価しないように強く求めた結果とも言えます(もっとも、現状でも特急列車が通らない信越線長野以北はほとんどが単線なのですが)。
また、2013年度から並行在来線の資産取得などに関する新しい自治体支援制度を始めますが、詳細は別記事で書きます。
(追記)
3月27日のしなの鉄道取締役会において、北陸新幹線金沢開業に伴い経営分離される、信越線長野-妙高高原間の路線名が「北しなの線」に決まりました。
(参考:日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXNZO51123360Z20C13A1L31000/、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/region/news/130130/ngn13013002170000-n1.htm、毎日jp http://mainichi.jp/area/nagano/news/20130130ddlk20020291000c.html、しなの鉄道ホームページ http://www.shinanorailway.co.jp/news/2013/03/680.php)
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