「北越」、北陸新幹線開業後も存続か?
2015年春の北陸新幹線開業に伴い、信越線・北陸線長野-金沢間がJRから分離され、第三セクターとなります。新潟県部分は「えちごトキめき鉄道」(経営基本計画の素案についてはこちらを参照)となります。沿線各県はJRから線路、車両などの資産を買います。長野、富山、石川の各県はJRとの交渉がまとまりましたが、21日にJR東日本と新潟県との間で交渉がまとまりました。約52億円で譲渡を受けることになったのです。
譲渡される資産は、線路、駅、架線、土地などの施設です。車両は含まれていません。JR東日本との交渉は2011年夏に始まりました。県は当初、譲渡を受ける資産の価格を約82億円と見積もっていましたが、現在は使われていない関山駅のスイッチバックなどの不要施設を外し、改修工事費のコストダウンを図ることによって、価格を圧縮しました。
また、新潟県は譲渡価格を上回る64億円以上の支援を受けます。実質的には無償です。内訳は、JR東日本から譲渡を受ける新型車両(E127系?)の割引が23億円、「えちごトキめき鉄道」に出向する社員の人件費の一部負担が21億円、譲渡前の線路の交換など施設整備が10億円、北陸新幹線開業に合わせた観光キャンペーンや広域観光ルートの整備などで10億円以上です。
北陸新幹線開業により廃止が懸念されていた新潟-上越間優等列車(「北越」「くびき野」)については、存続の方向で協議を続けます。「北越」が存続する方向とは言っても、金沢への乗り入れはしないのですから、単なる新潟市と上越を結ぶ列車です。「くびき野」と重複するわけです。「くびき野」も元々は新潟と長野を結ぶ特急だったのが格下げされたのですから、「北越」も快速になる可能性が高いと思われます。後は高田・新井方面への乗り入れを継続するかどうかでしょう(糸魚川方面は交直流電車が必要とされるため、可能性は低いと考えられます)。
なお、新潟県はJR西日本からも資産の譲渡を受けます。40億円程度となるようです。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/niigata/news/20130221-OYT8T01288.htm、毎日jp http://mainichi.jp/area/niigata/news/20130222ddlk15010183000c.html、新潟日報ホームページ http://www.niigata-nippo.co.jp/news/politics/20130221027913.html、Yahoo!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130222-00000545-san-soci)
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