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関西広域連合、乗り換えが必要となる「米原ルート」を提案

 以前にも記事にした通り、関西広域連合は28日、大阪市内で知事らの会合を開き、敦賀以西の北陸新幹線3ルートについて、米原で東海道新幹線に合流する「米原ルート」が最も優位に立つとし、このルートでの早期開業を提案することに決めました。4月下旬にも国とJR東海、JR西日本に対して提案します。

 「米原ルート」が最も優れているとした理由は、(1)建設費が約5100億円と最も安いこと (2)費用対効果について、「若狭ルート」を100とした場合、「米原ルート」は211、「湖西ルート」は133となり、「米原ルート」が最も優れていること (3)北陸新幹線敦賀開業後に建設工事に着手した場合、(他のルートより2~4年早い)2038年に開業できること です。

 「米原ルート」を支持する声は強く(「若狭ルート」を支持するのは福井県ぐらい)、こうなることは予想できました。しかし、重大な欠点があります。せっかく米原まで延長できたとしても、少なくともリニアが開業するまでは、米原での乗り換えが必要になるのです。東海道新幹線の過密ダイヤが続くので、乗り入れるのは難しいと考えているからです。フリーゲージトレインが導入できなかったならともかく、そうでない限りはわざわざ乗り換えのいる不便な「米原ルート」の建設を急ぐ必要はありません。「若狭ルート」でも数年待てばできるのです。しかもこちらは文句なしに新大阪直通です。フリーゲージトレインが失敗するのを期待するか、JR東海にリニア開業前でも新大阪乗り入れを認めてもらうか、あるいは何らかの方法でリニアの全線開業を早めるかのいずれかしかありません(ただし、JR東海は早期の全線開業には否定的です。国からの経営介入を嫌って、補助金をもらうという発想もありません)。参考にした記事にはありませんが、JR西日本の収入減をどうやってカバーするかも重要な課題です。敦賀-米原間を経営するJR西日本が、建設の拒否権を持っていますから。

 費用負担についても確定はしていません。本来なら建設される場所である滋賀県が負担する話ですが、滋賀県は通過するだけだとして、受益に応じた負担を求めているからです。
(参考:日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXNZO53341700Z20C13A3LDA000/、毎日jp http://mainichi.jp/select/news/20130329k0000m010046000c.html、「週刊東洋経済 『鉄道』完全解明 2013」 東洋経済新報社)

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Comments

若狭ルートでは、京都を通らないという致命的欠陥がありますね。サンダーバード利用者は大阪発着利用者にこそ及ばないものの、京都発着利用者も無視できないほど多いです。

Posted by: 通りすがり | 2013.03.30 07:22 AM

 通りすがり さん、こんにちは。

* 若狭ルートでは、京都を通らないという

 確かに京都を通ったほうが望ましいでしょうが、京都を通ればJR東海が絡んでくるというややこしい話が出てきます。

Posted by: たべちゃん | 2013.03.31 05:28 PM

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Tracked on 2013.03.31 10:26 AM

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