以前、首都高速の改修に9100億円かかるという話を書きましたが、当然ながら老朽化して改修が必要な高速道路は首都高速道路だけではありません。
東日本高速道路、中日本高速道路、西日本高速道路の3社は、老朽化した橋やトンネルなどの大規模な建て替えや改修を行う必要があり、その費用は100年間に少なくとも5.4兆円を要することを明らかにしました。すべてを建て替える場合には5.2兆円増え、総額で10.6兆円が必要となります。
この試算は3社が管理する約9000キロの高速道路網を維持したかたちで100年後も利用できるとの想定で出したものです。全国約1.7万か所ある橋では、約16%に当たる約2700か所で路面の全面的な更新が必要となるほか、約82%でも一部を補修する修繕が必要としています。総延長約1600キロのトンネルでも5%に相当する約80キロで、路面の浮き上がりの全面更新が必要としました。
この改修に必要な費用については、3社は国交省と協議する予定です。2050年に予定している高速道路無料化の延期や値上げなども考えられています。正直なところ、昨年の笹子トンネルの事故で表面化したように、老朽化したところが現れ、今後も何の対策もしなけらば、そういう箇所が増えることは容易に予想できます。揮発油税などの大幅値上げで財源を確保しない限り、高速道路はいつかは無料になるという幻想を捨て去るのが望ましい選択と言えます。
話は変わりますが、阪神高速も全約250キロのうち、特に老朽化が進んだ36キロで、近い将来につくり直しや大掛かりな修繕が必要になるとしています。阪神高速の中に設けられた技術検討委員会がまとめた提言によれば、100年先も機能性の高い道路網にするためには、渋滞を招きやすい構造を改良するための工事などを含めて、今後約6200億円の費用が必要となるようです。阪神高速は提言を基に優先順位や財源などを検討し、今年度中にも対応の方針をまとめる予定です。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20130425-OYT1T01223.htm、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/business/update/0418/OSK201304170172.html)
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10月15日に運行を開始する、JR九州の豪華寝台列車「ななつ星in九州」。すでに予約を受け付けていますが、好調のようです。
さて、この「ななつ星in九州」ですが、新たなことが判明しました。水戸岡氏のデザインする観光列車には、食堂車やビュッフェがついたものがありますが、これらは車内では調理せず、外で調理したものを持ちこむだけでした。「ななつ星in九州」もいったんはそういうタイプの食堂車になる予定でした。「ななつ星in九州」の客車は7両だけで、機関車を入れても8両、160メートルに制約されています。鹿児島線のような幹線に限らず、ローカル線に乗り入れることを考えると、どんなに頑張ってもこれが限界のようです。ローカル線だと通常は1両か2両で走っているので、この8両編成でも設備改良をしないと入ることができなかったのです。この長さの制約のため、食堂部分とバックスペースの厨房部分の両方を入れるのが難しかったのです。
しかし、食堂車のない豪華列車はさびしいものです。結局、唐池JR九州社長の一言が背中を押すことになりました。厨房の中には、調理スペースのほかに、食器を洗う機械、食器を洗うスペース、ワインセラーも必要になってきます。「ななつ星in九州」の場合、ラウンジカーも使って、厨房スペースを確保することができました。これにより、定員30人全員の調理を行い、テーブルも入れ替えなしで30人全員が座ることができます。しかし、夕食だけは、メイン料理の調理に時間とスペースが必要なため、スタートを30分ずらすことで対応することも考えているようです。
「ななつ星in九州」の3泊4日のプランでは、途中で列車を降りて、温泉旅館に泊まります。これにもちゃんとした意味があるようです。客がホテルに停まっている間、給水をしているのです。「ななつ星in九州」には全室にシャワー・トイレ・空調を完備しています。しかも、排水を線路に捨てるわけにもいかず、その排水も水タンクに貯めたまま走ります。これではとても4日も持ちません。ちょうど中ほどの2泊目の夜、客が温泉旅館に泊まっているときに、鹿児島の車両基地で給水しているのです。機関車にも燃料を入れます。乗務員もここで休憩するのでしょう。また、2泊する車内の個室に関しては、左右の景色を見ることができるよう、通路側にも障子の付いた窓を設けています。ベッドはかつてのA寝台のように、線路方向となっています。
あと、この「ななつ星in九州」は小学生以下の子供は御断りのようです。現実にはそのような子供が乗車することは想定されていないようですが。夜のラウンジカーなどでは簡単なドレスコードもあり、ジーパンやサンダルは遠慮してもらうようです。ネクタイの着用まではいらないようです。
(参考:NET-IB NEWS http://www.data-max.co.jp/2013/03/25/post_16449_ymh_2.html)
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以前にも書いたとおり、東日本大震災で大きな被害を受けた石巻線女川駅は、内陸寄りに移転する予定です。女川町は、その女川駅の新駅舎について、概要をまとめました。
それによりますと、駅舎のデザインは、女川町の復興を支援している世界的建築家の坂茂氏が行います。3階建て、延べ床面積は1100平方メートルで、鳥が羽ばたく姿をイメージしています。1階には駅や売店が入り、2階には、震災前、駅に隣接していた町営の温泉施設「女川温泉ゆぽっぽ」が入ります。3階には展望フロアを設けます。建物の前面には、駅前広場を整備します。駅が、中心部に形成を目指す商業エリアの拠点施設となるようです。
駅舎建設の事業主体や費用負担については、女川町とJR東日本が調整をしているところです。また、運休している浦宿-女川間の運転再開の時期については、2014年度末を目標としている商業エリアの「まちびらき」に合わせるよう、女川町はJR東日本に要望しています。
(参考:河北新報ホームページ http://www.kahoku.co.jp/news/2013/04/20130425t12024.htm)
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長崎市内を観光するときに便利な長崎電気軌道(路面電車)の一日乗車券。もともと運賃が120円とかなり安いところですが、500円で一日乗り放題です。年間約18万枚売れています。しかし、この一日乗車券、発売箇所がホテルなどに限られていて、車内での購入ができません。そこで考え出されたのが、スマートフォンの画面をそのまま一日乗車券とするもの。その名も「モバイル一日乗車券」です。
「モバイル一日乗車券」の値段は、通常のものより若干高い、520円(モバイル発券手数料20円を含みます)。子供は半額の260円です。障害者割引には対応していません。事前購入はできず、購入した当日のみ有効です。電池切れなどで画面を運転士に提示できない場合は、通常の運賃を払う必要があります。1台のスマートフォンで大人、子供それぞれ5人分をまとめて購入することができます。支払方法はクレジットカードで支払うか、携帯電話料金とまとめて支払います。購入後の払い戻しはできず、スマートフォンを紛失、盗難、破損などしても再発行はしません。スマートフォンの通信費は利用者の負担となります。
なお、「モバイル一日乗車券」を利用するためには、事前に無料の「長電アプリ」をダウンロードしておく必要があります。スマートフォン、パソコンからアクセスすることができます。
(追記)
8月1日から、「モバイル一日乗車券」は、通常のものと同額の、大人500円、子供250円となりました。
(参考:長崎電気軌道ホームページ http://www.naga-den.com/kikaku/1day/mobile1day、http://www.naga-den.com/kikaku/1day/1day.htm、毎日jp http://mainichi.jp/select/news/20130426k0000m040020000c.html)
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都市高速では土地の制約から、パーキングエリアを設置することは難しく、数が少ないのが現状です。しかし、そのような都市高速でも、トイレに行きたくなったり、休憩したくなったりします。そこで阪神高速が考えたのが、「路外パーキングサービス」、阪神高速の外の指定された施設を、高速道路のパーキングエリアのように利用することのできるサービスです。
「路外パーキングサービス」は社会実験で、2009年から始まったサービスですが、延長がなされ、今のところ2013年9月30日まで行う予定です。「路外パーキングサービス」は事前に登録をしておく必要があります(事前に登録されている場合もあります)。路外パーキング対象施設は現在3か所、阪急梅田駅、大阪ステーションシティ、新西宮ヨットハーバーです。指定された出口でいったん高速を降り、指定された駐車場に停め、指定された入口からから再び高速に乗ります。従来なら、当然のことながら2回分の高速道路料金を払わないといけないケースですが、この「路外パーキングサービス」なら高速道路を下りずに走り続けたときと同じ料金を払えばいいだけです。ただし、指定された出口で降りてから指定された入口で再び高速道路に乗るまでの制限時間が2時間以内、指定された出口から出て指定された駐車場に停めるまでと、指定された駐車場を出てから指定された入口に入るまでの制限時間がそれぞれ20分以内という制限が付きます。
それと忘れてはいけないのが、高速道路のパーキングエリアとは違い、駐車料金がかかること(利用金額によって無料サービスもあります)。都心にある阪急梅田駅、大阪ステーションシティでは仕方ありませんが、新西宮ヨットハーバーでも30分を超えると有料となります。利用する際には気をつけておかないといけない話です。そういう意味では、パーキングエリアと同様に気軽に使うことができません。
(参考:阪神高速ホームページ http://hanshin-exp.co.jp/drivers/etc/topics/parkingmoniter/index.html)
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以前にも書いた話ですが、JR東海はN700系にも最新型のN700Aに採用された機能の一部(中央締結ブレーキディスク、定速走行機能)を取り入れようと、浜松工場で改造を行います。現時点の全般検査計画に基づくところによれば、今年度に32編成、2014年度に37編成、2015年度に11編成の改造を行い、3年間で全80編成の改造を終えます。最初に改造が完了する編成は、5月中旬に運用を開始する予定です。
その改造されたN700系は、すぐに区別できるように(?)、新しいロゴを貼りつけます。改造によりN700Aに採用した技術の一部を採りいれ、N700Aタイプになることから、現行のロゴの右下に「A」の文字を追加します。改造前のN700系とも、当初からN700Aとして製造されたものとも違うロゴになります。なお、改造されたN700系の呼び方は、従来通り「N700系」のままです。
今回の改造により、従来のN700系にはなかった、安全性(中央締結ブレーキディスク、地震ブレーキ)、安定性(定速走行装置)、快適性(乗り心地向上のための車体傾斜区間増)が備わります。しかし、改造されてもN700Aにある安定性(台車振動検知システム)、省エネ(トイレ、洗面所の調光機能)、室内設備(腰掛のモケットデザイン変更、デッキ部の緊急通報装置及びドア開閉表示灯)は備わることはありません。700系に比べて19%減少する消費電力量については、N700系、改造されたN700系、N700Aともに同等です。
余談ですが、JR西日本の保有するN700系についても改造を行います。そのJR西日本については、今のところ、ロゴ変更などの話は入っていません。
(追記1)
JR東海によれば、N700系を改造してN700A並みにする費用は、N700Aを新たにつくるのに比べて1/17程度で済むようです。
(追記2)
2015年6月、JR東海から、N700系車両の改造工事が完遂したとの発表がありました。8月5日に、工事を行った浜松工場にて、完遂式を行います。
(参考:JR東海ホームページ http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000018366.pdf、http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000027203.pdf、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/NGY201310210031.html)
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阪神は4月22日から、西宮駅など9駅に、24時間365日貸出・返却可能な無人管理のレンタサイクル、「ふらっとリン」を設置します。
「ふらっとリン」は株式会社アーキエムズが阪神社有地内で運営する機械式有料駐輪場「エコステーション21」の中に、レンタサイクル用の自転車を2~10台用意するもの。株式会社アーキエムズが従来から導入している駐輪場運営システムを改良して、一部をレンタサイクル用とします。24時間365日貸出・返却可能な無人管理のレンタサイクルを駅に設置するのは、関西の大手私鉄ではここ阪神が初めてです。
「ふらっとリン」を利用するためには、事前に会員登録をする必要があります。会員登録をすれば、後は予約不要で貸出・返却が可能です。料金は1回300円です(支払いは現金のみ、「PiTaPa」等は使えないようです。連続利用可能時間は最大24時間まで)。
「ふらっとリン」とは、坂が少なく平坦な土地が多い阪神沿線の特徴と、いつでも気軽に利用してもらいたいという願いが込められています。駅周辺にレンタサイクルを設置することにより、利用者の利便性向上を図るとともに、放置自転車を減らし、環境にも良い、快適で住みやすい街づくりに貢献し、沿線の価値の向上を目指します。今回「ふらっとリン」を導入するのは9駅で、借りた場所と同じ場所に返さないといけないですが、利用が増えれば自転車台数・設置駅数の拡大を行い(今年度中に設置駅数を拡大する予定です)、最終的には違う場所に返してもいいようにするようです。
(参考:阪神ホームページ http://www.hanshin.co.jp/company/press/pdf/20130416-fr.pdf)
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高速道路が開通して便利になった白川郷ですが、ローカル線と路線バスを乗り継いで、こういう旅はいかがでしょうか?
長良川鉄道と白鳥交通は、4月20日から、乗継割引切符を発売します。美濃太田-美濃白鳥(もしくは北濃)間の長良川鉄道と美濃白鳥(もしくは北濃)-白川郷の白鳥交通路線バスがセットになっています。美濃白鳥乗継の場合、長良川鉄道が1630円、白鳥交通が2200円の合計3830円(片道)のところ、往復乗車券が5600円、片道乗車券が3000円とかなり安くなっています。美濃太田からの場合、往復なら2060円、片道でも830円お得です。切符は長良川鉄道有人駅、片道乗車券はこれに加えて白川郷観光協会でも発売します。有効期間は往復乗車券は発行日より4日間、片道乗車券は2日間です。途中下車は長良川鉄道内・白鳥交通内ともに有効で、有効期間内であれば、一旦途中下車して、翌日に乗車することもできます。
ただし、注意しなければならないことがあります。牧戸-白川郷-飯島間のバスは1日1往復だけです。しかも、冬季(11月11日~翌年4月19日)は運休します。このバスダイヤに合わせて行動しないといけません。
(参考:長良川鉄道ホームページ http://www.nagatetsu.co.jp/gazou/H25.4.20sirakawagoukipu.pdf、白鳥交通ホームページ http://www.shirotori-kotsu.com/定期路線バス/時刻表-新ダイヤ-平成25年4月1日/)
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一畑電車は鉄道ファンの要望にこたえ、今月から車両の運用を公表します。
運用を公表するのは、「京王カラー」「(一畑)電鉄カラー」「南海カラー」「のんのんばあ」の4種類の電車。このうち、「のんのんばあ」とは、漫画家水木しげる氏の幼少期に大きな影響を与えた人のことです。「のんのんばあ」は沿線の一畑薬師の熱心な信者で、水木少年と一緒に一畑薬師を参拝しました。
時刻表を見る限りでは、平日は7運用、休日は5運用で対応しているようです。ただし、平日のD運用は、朝ラッシュ時の特急に使われているため、(2本の列車をつなげた)4両編成です。平日は8編成の電車が必要と考えられます。
(参考:一畑電車ホームページ http://www.ichibata.co.jp/railway/topics/2013/04/post-171.html、一畑薬師ホームページ http://ichibata.jp/nonnonbaa.html)
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21日に行われた名古屋市長選挙で、現職の河村たかし氏が3選しました。名古屋市内では、圧倒的に強いです。
河村市長の交通関係の公約は、「敬老パス」の拡大のほか、「SL博物館構想」があります。2011年度に市が行った事業仕分けで「敬老パス」は「見直し」とされました。市の社会福祉審議会が制度の在り方を審議していて、この秋には、利用者負担分の引き上げを意見することも予想されています。しかし、河村市長は今回の選挙公約で、「敬老パス」をタクシー、JR、名鉄に拡大することを検討しています。財源を見つけて、それに見合った分だけ徐々に対象を広げていくようです。当然ながら、自己負担の引き上げには否定的です。
日本では高齢者が圧倒的に多いので、選挙に勝つためにどうしても高齢者に甘い政策が並びます。名古屋市長選では落選した他の候補者も「敬老パス」を見直す考えは出ませんでした。しかし、高齢者はますます増えます。どんどん負担金が増えていきます。「敬老パス」にかかる費用は福祉関係の予算から交通局に支払うのですが、税金であることには変わりありません。
「敬老パス」を使って高齢者が公共交通機関を使えば、健康に良いという考えもありますが、それを言うなら若者でも当てはまります。全員に無料パスを渡してもよいのです。それは極端としても、大阪市交通局が考えているように子供の運賃を無料にするほうがよほど有用でしょう。子供に公共交通機関を使う習慣を身に付けさせるとともに、希少価値の高い子供を育てている、子育て世代への支援にもなります。
さて、もうひとつの「SL博物館」は、世界中からSLを集めるというものです。当然ながらSLを集めるのはお金もかかります。市長は2月に行われた実験走行で多くの応募者を集めて、SL関係のイベントに気を良くしているようですが、あおなみ線の現状を認識した話ではありません。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/election/local/news/20130422-OYT1T00394.htm、毎日jp http://senkyo.mainichi.jp/news/20130417ddlk23010187000c.html、朝日新聞4月23日朝刊 中部14版、朝日新聞12月5日朝刊 中部14版)
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阪堺は、車内に和歌山県の木材(紀州材)を使った、「ウットラム紀州号」をつくりました。
「ウットラム紀州号」は阪堺が貸切電車の利用促進のため、大阪木材青年経営者協議会と検討し、和歌山県が実施している「紀州材プロモーション事業」で選ばれて実現したもの。通常の車両に木製のテーブルやバーカウンター(ビールサーバーを置くものです)を取り付け、吊革の持ち手も木に交換。床やヘッドマークも木製となっています。現役最古の車両「モ161号車」(1928年製)と標準的な車両「モ701号車」の2形式に着脱式に設置することができます。制作費約400万円は、和歌山県が紀州材のPRになるとして、全額補助しました。ちなみに、阪堺の貸切は年間約200回あるようです。
「ウットラム」は紀州材の「ウッド」と路面電車の「トラム」を組み合わせた言葉。当面は旅行会社のツアーや飲食店のイベント用として運行されます。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130422-OYT1T00700.htm、あべの経済新聞 http://abeno.keizai.biz/headline/820/)
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大阪市は、大阪市営地下鉄を2015年度に民営化することを目指しています。
大阪市がまとめた定款案によれば、民営化後の受け皿となる新会社の社名は「大阪地下鉄」(仮称)です。発起人は100%出資する大阪市で、役員は20人以内、監査役は4人以内。事業年度は4月1日から翌年3月31日です。
「大阪地下鉄」の行う事業としてはメインの地下鉄のほかに、地域に根差した企業になりたいとして、保育所や託児所、高齢者施設の経営、ホテルやスポーツ施設の運営なども考えているようです。これまでの交通事業で培ってきた、土木工事、建設工事、電気工事の企画、設計、工事管理などに関するコンサルティングなども行います。施設の老朽化診断などのノウハウを活かすとともに、鉄道事業以外での収益確保も目指しています。
「駅ナカ」については、ATMコーナーの拡大やカプセルホテルの新規設置などを検討しています。ほかに、一時預かりの保育施設や、駅周辺でのランニング人口の増加を踏まえてシャワー施設の設置なども考えています。定款案には、コンビニエンスストアの経営や旅行業、発電業や警備業務も行うとしています。
もっとも、地下鉄を民営化するには、市議会で2/3以上の賛成が必要となりますが、今のところその賛成が得られる見通しは立っていません。民営化が実現しなければ、定款案をつくっても意味がないことになります。
(参考:大阪日日新聞ホームページ http://www.nnn.co.jp/dainichi/news/130309/20130309027.html)
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南海は、ゴールデンウィークに、南海電鉄全線が1日乗り放題という「GWおでかけ1dayチケット」を発売します。
発売期間は4月17~26日(前売りのみ)、大人3000枚、子供300枚のみの限定販売です。有効期間は4月27日~5月6日のいずれか1日です。南海電鉄全線が乗り放題(座席指定列車を使用する際は、別途特急料金または座席指定料金が必要です)で、発売額は大人1000円、子供500円。無人駅など一部の駅を除く南海電鉄各駅で発売します(4月23日必着という条件ながら、通信販売もありました)。
1000円という価格設定は結構魅力的です。難波-貝塚間、難波-河内長野間の運賃が540円なので、貝塚や河内長野まで往復するだけで元が取れます。和歌山市、関西空港、高野山まで行けばかなりお得です。
同様の割引切符はほかのところでもあるかもしれません。ゴールデンウィークのお出かけに活用したいところです。渋滞のない電車を使って。
(参考:南海ホームページ http://www.nankai.co.jp/traffic/otoku/gw1day.html)
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2015年4月開業を目指して建設が進められていた、相鉄・JR直通線事業。既存の鉄道路線を活用して利便性の向上を図るために制定された「都市鉄道等利便増進法」に基づき、国、地方自治体(神奈川県、横浜市)、鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)が1/3ずつ事業費を負担する仕組みです。ところが、鉄道・運輸機構は、東海道貨物線との接続部の遅れなどを理由に開業時期を2018年度内に、また建設費が当初の約683億円から約782億円になる見通しを明らかにしました。
開業時期が遅れる理由は、横浜羽沢駅構内での営業線の配線切り替えをはじめ、信号機の設置など直通線事業に伴い必要になる作業を、列車の走行していない短い時間帯で行う必要がありますが、工期短縮の工夫を最大限実施したとしても、当初予定の2015年には到底できない見通しとなったためです。相鉄・JR直通線の羽沢駅は地下にでき、その地下駅と東海道貨物線をつなぐには、貨物線の地下部分に新たに線路を通すなどの大規模な工事が必要です。この工事を実施するためには、貨物列車を運休させたり迂回させたりする必要がありますが、東海道貨物線は貨物列車が頻繁に通っているため、工事方法や工期、貨物列車のダイヤについて、JR貨物やJR東日本との調整が長引いているのです。また、一部土地の用地買収が済んでいないため、接続部分の工事に着手できていません。
建設費が上がった理由は、(1)関係者協議による計画変更 (2)地質調査等の結果を踏まえた工法変更 (3)法令・基準等の改正 などという、2009年10月の工事施工認可時点では想定できなかった事項が発生したからです。
今回の鉄道・運輸機構の発表では、相鉄・東急直通線の開業時期(2019年3月予定)には触れられていませんが、場合によってはこちらにも影響があるかもしれません。
(参考:鉄道・運輸機構ホームページ http://www.jrtt.go.jp/08-2Press/pdf/H25/pressh250423.pdf、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kanagawa/news/20130422-OYT8T01771.htm、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/area/kanagawa/articles/TKY201304230475.html)
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道後温泉のシンボル、道後温泉本館。しかし、道後温泉本館は約120年前の1894年に建設され、老朽化対策や耐震化が必要とされています。
そこで、松山市は2017年の愛媛国体終了後に道後温泉本館の改修工事を行うことを明らかにしました。しかし、工事には10年以上かかります。そのため、代替施設として改築する椿の湯を国体までに完成させ、本館と椿の湯の2つで国体期間に対応する考えのようです。
それにしても本館の改修には10年以上もかかるのは、意外です。この機会にいろいろ手直しするのでしょうか? ともかく、今の本館の雰囲気を損なわないように改修することを希望するのみです。
(参考:愛媛新聞ONLINE http://www.ehime-np.co.jp/news/local/20130413/news20130413704.html)
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阪神は、1日16万人が利用するターミナル駅である梅田駅の大規模改築を検討しています。大規模改築が実現すれば、1939年の建築以来、初めてのこととなります。
これは梅田駅に隣接する阪神百貨店が入る大阪神ビルを建て替え、2023年に完成させるのに伴うもの。梅田駅は東西に改札口がありますが、エスカレーターは東側のみです。エレベーターはなく、体の不自由な人は阪神百貨店内のものを使う必要があります。ホームも狭いので、改善を求められています。大規模改築によって、建築当時には考えられなかったバリアフリーにも対応させることができます。
地下駅を広くするのはお金もかかりますが、3月に終了したばかりの阪神三宮駅でのノウハウがあります。阪神三宮駅は4段階に分けて工事を行い、広い駅空間に改良しました。このノウハウを活かすようです。
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/area/news/20130413ddn008020023000c.html)
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大宮から春日部、柏を経由して、船橋まで行く東武野田線。古い車両が走っているイメージが強い野田線ですが(吊りかけ車両も比較的遅くまで走っていました)、6月ごろには新型車両60000系を投入します。2012年度は2編成12両を製造し、2013年度は6編成36両を製造します。
その野田線に新たな車両が加わります。伊勢崎線・東上線などで活躍する10000系が、4月20日から野田線でも走ることになりました。これまで8000系で統一されていましたが、複数の車種が走ることになるのです。
10000系の野田線デビューにあたり、車体のカラーリングも変更されます。これまではエンジ色の帯でしたが、60000系に準じ、東武グループロゴマークのカラーである青(フューチャーブルー)と、視認性の高い緑(ブライトグリーン)の帯を巻き、沿線の自然環境をイメージしたものになっています。
(参考:東武ホームページ http://www.tobu.co.jp/file/pdf/9489f960b27ea8550970997ffcc5cf72/130418_1.pdf?date=20130418115556、http://www.tobu.co.jp/file/pdf/b07de8283c551755913c68d100bdb2a0/130425_1.pdf?date=20130424202213)
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近鉄から内部・八王子線のBRTへの転換を提案されている四日市市。18日に内部・八王子線の存続問題について話し合う市議会総合交通政策調査特別委員会が開かれました。ここで、参考人として出席した近鉄の担当者(鉄道事業本部の福嶌営業企画部長ら3人)は、もともと内部・八王子線は近鉄が路線を引き継いだ1965年から赤字続きで、これ以上黒字路線の収益で賄うことができず、運賃収入だけでやっていけるBRTが最善だとしつつも、鉄道を残す場合は、8月末までに市側と交渉の結論を出す必要があるということを発言しました。
8月末を交渉期限とした理由は次の通りです。内部・八王子線で使用している車両14両のうち、1両が2015年8月28日の定期検査時に廃車となるため。新たな車両の製造には約2年かかります。ですから、8月までに結論を得ないと、新車をつくるべきか否か判断ができません。車両をつくらないままだと、2015年8月以降、鉄道の運行は極めて難しい状況になるようです。
鉄道を残す場合は、新会社となります。土地、施設、車両などを市側が所有し、新しく設立する会社が無償貸与を受け、運行する公有民営方式しかないと近鉄側は主張しています。BRTなら初期投資の負担(25~30億円)はともかく、その後の運営費は近鉄が自前でやっていけるようですが、鉄道として残す場合は10年間の平均で、年間約1.3億円の赤字が見込まれますので、補助金を安定して支出してくれないと運営できないとしています。市側には、土地などを買い取る費用以外に、車両更新など10年間で予想される整備費用約20億円、運営費の補助(赤字を埋める程度?)を出すことを求めています。
それなりに利用者がいる内部・八王子線では、公有民営方式が現実的でしょう。ただ、四日市市に半永久的に補助金を出し続ける覚悟がないといけません。内部・八王子線は赤字続きでしたから。そもそも、近鉄のBRTへの提案が今のところ受け入れられなかったのは、市に金を出させる計画だったからです。市が近鉄の要求に従ってお金を出すと、線路をはがされるのですから。鉄道を維持するためならともかく、廃止(正確にはBRT化)するためにお金を出すようなところはありません。(需要が極めて少ない)三陸でさえJR東日本が負担したのに、それに比べると段違いに多い内部・八王子線は地元に負担させようとしているのですから、話がこじれるのは当然です。だらだらと赤字が続くことを防ぐための投資として近鉄が割り切って、BRT化費用を出さないといけないでしょう。
(追記)
田中四日市市長は23日の記者会見で、内部・八王子線のBRT化については改めて否定したものの、公有民営による鉄道存続については、維持・補修にかかる費用の問題はあるものの、「検討の余地はある」としました。
ちなみに、BRT化には最低でも2年の工事期間が必要で、その間は道路を使って内部・八王子線の利用者の輸送をしないといけません。過疎地帯のBRT化とは違い、四日市の交通事情を考えると、その点でも問題が大きいようです。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/mie/news/20130419-OYT8T00135.htm、http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/mie/news/20130424-OYT8T00405.htm、中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/article/mie/20130419/CK2013041902000026.html、毎日jp http://mainichi.jp/area/mie/news/20130419ddlk24020041000c.html)
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昨日の話ですが、備忘録を兼ねて書いておきます。
のと鉄道は4月20日、桜満開を記念して、「花咲くいろは」ラッピング列車を利用した臨時列車の運行を行いました。第一弾「花咲くいろは」ラッピング列車を使用し、七尾-穴水間を3往復しました(うち1往復は第二弾「花咲くいろは」ラッピング車両も増結し、2両で運転)。一部の駅には長時間停車し(1時間近く停車するものもありました)、ゆっくりと桜などを見ることができました。
ここで特筆すべきことは、この3往復に限り、運賃が無料であったこと(その他の定期列車は、当然ながら運賃が必要です)。桜満開を記念した、のと鉄道からのプレゼントでした。
(参考:のと鉄道ホームページ http://www.nototetsu.co.jp/pdf/hanairorinji25-4-20.pdf)
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近鉄は5月20日から7月19日の間、大阪難波-近鉄奈良間(以下「奈良線特急」といいます)、大阪阿部野橋-吉野間(以下「南大阪・吉野線特急」といいます)において、特急料金を390円に割り引く、「近鉄特急オフタイム割引」を行います。
対象となるのは、奈良線特急のうち、大阪難波駅を午前に出発する近鉄奈良行き特急列車(対象は1本のみ)と、近鉄奈良駅を午後に出発する大阪難波行き特急列車(対象は平日5本、休日9本)。南大阪・吉野線特急のうち、大阪阿部野橋駅を午前に出発する橿原神宮前行き、吉野行き特急列車(対象は橿原神宮前行きを含めて平日8本)と、吉野駅を午後に出発する大阪阿部野橋行き特急列車(対象は平日16本)。なお、南大阪線・吉野線特急は平日のみが対象となりますので、御注意ください。
奈良線特急、南大阪線・吉野線特急の通常特急料金は500円ですが、「近鉄特急オフタイム割引」を受けると390円になります。特急券発売駅、「近鉄電車インターネット予約・発売サービス」などで購入することができます。「近鉄電車インターネット予約・発売サービス」で購入した人には、さらに「近鉄特急netポイント」が付与されます。料金面での注意点としては、「近鉄特急オフタイム割引」対象列車に乗るときは、事前に特急券を買わないといけません。車内で特急券を買った人は、通常特急料金の500円が請求されます。また、「近鉄特急オフタイム割引」対象列車を乗り継いで利用する場合も、通常の特急料金が適用されます。特急カード(発売は終了)等、ほかの割引との併用はできません。
このように特急料金の割引ができるようになったのは、より便利で多彩な特急サービスを提供するための「特急システムの再構築」を進めていて、このたび、時間帯、列車、エリアなどによってきめ細かい特急料金の設定が可能となったため。今回の「近鉄特急オフタイム割引」は試行的な要素が強いでしょうが、今回の結果を基に、改良を重ねていくものと思われます。そして、従来、快速急行や急行を使っていた人に特急の快適さを知ってもらい、収入の増大を図っていくのでしょう。
(参考:近鉄ホームページ http://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/tokkyuofftimeservice.pdf)
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JR西日本と大阪外環状鉄道(大阪府、大阪市、東大阪市、JR西日本などが出資する第三セクターで、おおさか東線の建設を行っています)は、JR長瀬-新加美間(約2.8キロ)のほぼ中間に新駅を建設することについて、19日、国交省近畿運輸局に申請しました。
新駅の話は以前にも書きましたが、新駅の位置は東大阪市衣摺。2018年春の開業を目指しています。駅舎は高架下に設け、8両対応の相対式ホーム2面、6両対応の旅客上屋を備えます。エレベーターやエスカレーターもあります。
総事業費は約22億円。大阪市と東大阪市が5億円ずつ負担し、また両市はそれぞれ6億円を大阪外環状鉄道に貸し付けます。大阪外環状鉄道はJR西日本からの線路使用料で、両市に返していきます。
(追記1)
おおさか東線JR長瀬-新加美間にできる新駅ですが、仮称を衣摺<きずり>というようです。
(追記2)
おおさか東線JR長瀬-新加美間にできる新駅の駅名が、衣摺加美北となりました。東大阪市と大阪市平野区の境にあるため、東大阪市にある衣摺と大阪市平野区にある加美北を合わせた駅名としました。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2013/04/page_3707.html、https://www.westjr.co.jp/press/article/2017/09/page_11201.html、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/national/update/0419/OSK201304190096.html、東大阪市ホームページ http://www.city.higashiosaka.lg.jp/0000011663.html)
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JR京都線高槻駅は、新快速も停まる主要駅。1日の乗降人数は約12.3万人です。しかし、現在は新快速と快速が同じホームに発着するので、ラッシュ時には非常に混雑します。今は人がホームから落ちそうになるケースもあるようです。乗降人数100人あたりのホーム面積で考えると、高槻駅は2.6平方メートルで、茨木駅(4.0平方メートル)や住吉駅(4.8平方メートル)に比べてかなり混雑していると言えます。ホーム上の混雑は、安全性の問題とともに列車の運行の遅れにもつながります。そこで、現在は外側線の待避線になっているところをつぶして、新たにホームをつくることにしました。
増設するホームは新快速が停車するとともに、特急などの通過線となります。快速は既存のホームを使います。新設するホームは長さ260メートル、幅は京都方面が約4~6メートル、大阪方面が約5~6メートルです。現在のメインの駅舎に接続するかたちで乗換通路を新設するとともに、西口にもそれぞれ改札口を設けます。既存の西口改札口とは別に改札を設けるようで、上下線独立してそれぞれに改札口を設けます。この増設により、乗降人数100人あたりのホーム面積が4.9平方メートルになります。概算事業費は約48億円で、国、高槻市、JR西日本がそれぞれ1/3ずつ負担します。供用開始予定時期は2016年春です。
なお、JR東西線・JR宝塚線の乗り換え駅となっている尼崎駅については、2011年12月にすでに発表されていますが、既存の橋上駅舎の東側に新たに橋上駅舎を建て増すことによって乗り換え階段を増やし、ホーム上の混雑緩和につなげます。
(追記)
外側線にホームを設置すると、普通との同一ホームでの緩急接続ができなくなります。しかし現状では、(芦屋とは違って)高槻で新快速と普通が緩急接続することはなく、階段を使って乗り換えさせても大きな問題にはならないと考えているようです。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2013/04/page_3687.html、http://www.westjr.co.jp/press/article/2013/04/page_3691.html、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/area/osaka/articles/OSK201304160134.html、「鉄道ジャーナル」2015年1月号 鉄道ジャーナル社)
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線路上と道路上の両方を走ることのできる新しい乗り物、DMV。線路上を走るときは鉄道車両、道路上を走るときはバスの扱いなので、このDMVを運転するには鉄道とバスの免許が必要です。
ただ、こうなると2人いないと運転できないことになります。鉄道とバスの両方の免許を持っていれば1人でいいですが、そういう人はまずいないです。DMVはキャパが小さいことが弱点、ただでさえ狭い車内に2人の運転士を乗せるのは非効率です。
そこで国交省が徳島県の提案を受け検討しているのが、DMV専用の免許をつくる案。1人で運転しやすくなり、DMVを導入しやすくなります。もっとも、機構がややこしいDMVを導入するぐらいなら、線路を舗装して、BRTにしたほうが有効とも言えますが。どうしても鉄道が欲しいなら、通学ラッシュの朝晩だけ鉄道を走らせるというオプションもあります。
(参考:北海道新聞ホームページ http://www.hokkaido-np.co.jp/news/economic/454870.html)
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地下鉄御堂筋線江坂駅から千里中央駅まで伸びる北大阪急行。地下鉄御堂筋線と相互直通しています。
この北大阪急行ですが、運賃が非常に安い会社としても知られています。初乗りはたったの80円、5.9キロの全線乗ってもたったの120円です。ただし、北大阪急行だけで関する需要は少なく、出かけるには地下鉄御堂筋線に乗って梅田などに行かないといけません。江坂を越えると地下鉄の運賃もかかりますから、合計すると350円。2社乗り継ぐので少々高くなります(2社乗り継ぐ割には安いのでしょうが)。さて、どうして北大阪急行の運賃はこうも安いのでしょうか?
それは設立の経緯から考える必要があります。北大阪急行の開業は1970年。千里で万博が開催された年です。万博へのアクセスという意味で地下鉄御堂筋線を延長するかたちで開業されましたが、江坂より先は大阪市から外れることから、阪急系(阪急が過半数の株を保有)の北大阪急行が建設しました。
万博開催時の路線は、江坂-千里中央-万博中央。千里中央-万博中央間は中国道の予定地を借用しました。万博は国民的なイベントだったため、大勢の人が訪れ、たったの半年で建設費をすべて返してしまったのです。補助金をもらったわけでもなんでもなく、自ら建設費を出してのことです。極めて異例のことです。しかも、万博が終わったら、千里中央-万博中央間をあっさりと廃止し、千里中央駅を本来予定していた位置に移転します。車両も規格が同じ大阪市に売ってしまいます。見事な撤退の仕方です。これは地下鉄と規格が一緒だからできた話であって、規格が違いすぎる愛知万博アクセスのリニモでは無理な話です。
その北大阪急行ですが、千里中央から北に伸びる計画があります。千里中央から国道423号(新御堂筋)沿いにまっすぐ北に2.5キロ延ばします。地下に建設するようです。国道171号線と交差する萱野交差点の北側に新箕面(仮称)をつくり、そこが終点となります。中間駅もひとつできます。新船場北橋と新船場南橋の交差点の間に、箕面船場(仮称)ができます。大阪船場繊維卸商団地に隣接しています。万博会場までつくったときと違い、今は国の補助も期待できます。社会資本整備総合交付金制度を活用して、5割の補助がもらえるようです。鉄道建設は箕面市を中心とする第三セクターが担当し、実際の運行は別会社(北大阪急行?)が行うようです。運行会社は第三セクター側に線路使用料を支払います。
ただし、この枠組みだと、千里中央以北の運賃は上がってしまいます。どうやら、千里中央以北では60円の加算運賃を徴収する計画のようで、初乗りは140円。梅田-新箕面間の運賃は450円ということになります(地下鉄230円、北大阪急行220円)。もちろん、万博のころのように自力で建設するということはできません。実際に建設が決まるまでにはまだまだ紆余曲折があるかもしれません。
(参考:Business Media 誠 http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1304/12/news010.html)
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アメリカで阪神-巨人戦を行うという話は以前にも書きましたが(ただし、実現しませんでした)、今回はどうやら行うようです。
阪神と巨人は、2014年3月に、アメリカ・カリフォルニア州での開幕戦を行うことを了承したようです(5月以降に正式発表されます)。国内での開幕の1週間ほど前に、ロサンゼルスとアナハイムで両球団が1試合ずつ主催します。
アメリカでプロ野球の試合を行うのは初めて。2014年はプロ野球80周年に当たり、その節目のイベントとして行うようです。もちろん、甲子園や東京ドームでやれば満員近い観客が入りますが、アメリカでその保証はありません。そのため実現の可能性を検討してきましたが、在留日本人が多い西海岸で2試合行うことである程度はカバーできると考えているようです。
阪神、巨人の2球団は、3月中旬にアメリカに渡り、アリゾナ州で1週間ほどキャンプを行います。大リーグ球団ともオープン戦を行い、アメリカでの開幕戦を迎えます。
(追記)
ところが、阪神、巨人の各チームにチャーター機の費用約1億円など巨額の経費がかかり、観客動員が確保できるか不透明であるため大幅な赤字が見込まれ、日程的な負担も大きいことから、アメリカでの阪神-巨人戦は行わないことになりました。
(参考:SANSPO.COM http://www.sanspo.com/baseball/news/20130416/npb13041608000000-n1.html、デイリースポーツホームページ http://www.daily.co.jp/baseball/2013/07/05/0006131683.shtml)
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以前にも書きましたが、2014~2018年度にJR西日本は広島支社管内の山陽線白市-岩国間に新保安システムを導入します。
現在広島支社管内で採用している保安システムであるATSは、制限速度を超えた列車を緊急停車させるものです。これに対して新保安システムは、走行区間にある信号やカーブ、ホームの停車位置などをあらかじめデータベースに登録しておきます。データと列車の位置情報などを照合したうえで最適な速度を計算し、超過した場合には自動的にブレーキをかけて最適な速度まで減速します。オーバーランを防ぐ機能もあります。こうすることで安全性が向上し、(緊急停車するケースが減るため)ダイヤの乱れを大幅に減らす効果が期待できます。新保安システムの走行試験は2月から山陽線西条-大野浦間で実施し、12日まで行っていました。
この新保安システムは広島支社管内だけで使用されるものではありません。将来はJR京都線やJR宝塚線への導入を目指しているようです。
(参考:中国新聞ホームページ http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201304100028.html、YOMIURI ONLINE http://webcache.googleusercontent.com/search?q=cache:l6kbjoW66EEJ:www.yomiuri.co.jp/e-japan/hiroshima/news/20130409-OYT8T01475.htm+jr%E8%A5%BF%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%80%80%E5%BA%83%E5%B3%B6%E3%80%80%E4%BF%9D%E5%AE%89%E3%80%80%E4%BA%AC%E9%83%BD&cd=1&hl=ja&ct=clnk&gl=jp)
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那覇空港-名護バスターミナル間には、琉球バス交通、沖縄バス、那覇バス、東陽バスによる高速バスが運行されています。1日22往復です。
ところが、今帰仁村のやんばる急行バスが、3月16日に新たに高速バスの運行を始めました。那覇空港から那覇市内を経て、沖縄道を北上。名護市役所前、本部港、記念公園前(美ら海水族館)、今帰仁城跡入口(今帰仁城登城道下)を経て、運天港に至ります。本部港では伊江島へのフェリー、運天港では伊平屋島・伊是名島へのフェリーに接続します。
那覇空港-リゾートホテルベルバライソ間を1日6往復(ただし朝の2便は県庁北口始発、2往復は運天港まで延長運転します)、さらにスカイマークの羽田線深夜便の那覇空港到着日には、1往復を追加運転します。リゾートホテルベルバライソ20:30発と、那覇空港国内線ターミナル2:00発(リゾートホテルベルバライソ4:41着)です。那覇空港国内線ターミナル2:00発の便は、飛行機の到着を待って出発し、那覇空港国内線ターミナル以外からの乗車はできません。なお、全便とも、沖縄道伊芸サービスエリアでトイレ休憩を行います。所要時間は那覇空港-運天港間が2時間45分、那覇空港-名護市役所前間が1時間42分です。
運賃は那覇空港-運天港間が2000円、那覇空港-名護市役所前間が1600円です。既存の高速バスが2130円(那覇空港-名護バスターミナル間)なので、かなり安いです。小学生、中学生は大人の半額です。10枚、50枚綴りの回数券(学生用の「通学回数券」もあります)、定期券(持参人式で、片道だけのものもあります)、団体割引のほか、お得な切符もあります。那覇方面から名護・今帰仁方面への2枚綴りか4枚綴りの割引回数券(「やんばるきっぷ」)、名護以北が1週間乗り放題の「やんばるフリーきっぷ」、名護・今帰仁方面から那覇方面への2枚綴りか4枚綴りの割引回数券(「なはむけきっぷ」)があります。那覇・浦添市内から名護市内までの「やんばるきっぷ」を使えば、1枚あたり1200円とさらに安くなります(4枚綴りの場合)。
(参考:やんばる急行バスホームページ http://cgi.yanbaru-express.com/index.html)
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猪瀬東京都知事は現地時間15日、出張先のニューヨークで、都営バスの一部路線を24時間運行することを表明しました。
これはどうやら政府が東京、大阪、名古屋の三大都市圏を中心に規制緩和を行う「アベノミクス戦略特区」の一環のようです。17日に開く政府の産業競争力会議でこの特区構想の検討を始めます。鉄道など交通に関することは、都営地下鉄(後で述べます)や都営バスの24時間運行が掲げられています。
都営バスについていえば、年内(「クリスマスプレゼント」という知事の発言からすると12月?)に六本木-渋谷間のバスから24時間運行を始めます。現在は最終バスが0時台に出ていますが、深夜時間帯にも片道1時間に1本程度を運行させるようです。利用状況を調査し、問題がなければ24時間運行の路線を増やしていきたい考えのようです。
都営地下鉄の場合はそう簡単には行きません。視察に訪れたニューヨークの地下鉄は複々線なので、交代でメンテナンスの時間を取ることができます。しかし、日本の場合は複線なので、現状では24時間運行は難しいと考えています。ただ、最終列車(現在は1時ごろ)を遅くしたり、始発列車(現在は5時ごろ)を早くしたりして、運行時間の延長は検討するようです。
(追記1)
6月13日、東京都交通局から渋谷駅前-六本木駅前間の終夜バス運行についての発表がありました。
終夜バスは12月から運行しますが、運行開始日は未定です。毎日運行するのではなく、金曜日の深夜(土曜日の1~5時ごろ)、1時間に1本程度運転します。運賃は現行の深夜バスと同額の400円です。
なお、今回の終夜バス運行は試験的な取り組みということです。
(追記2)
渋谷駅-六本木駅間を結ぶ深夜バスは12月20日深夜(21日早朝)から運転されます。渋谷発が1:10、2:20、3:30、4:40の4本、六本木発が1:40、2:50、4:00、5:10の4本です。
(参考:MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130416/lcl13041612310000-n1.htm、http://sankei.jp.msn.com/life/news/130416/trd13041614240007-n1.htm、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/national/update/0416/TKY201304160043.html、東京都交通局ホームページ http://www.kotsu.metro.tokyo.jp/newsevent/news/bus/2013/bus_p_201306134234_h.html、http://www.kotsu.metro.tokyo.jp/newsevent/news/bus/2013/bus_p_201311224413_h.html)
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弘南鉄道に関する話題を2つ。
青森県田舎館村は「田んぼアート」で有名なところ。その田舎館村と弘南鉄道は5日、駅をつくることについての協定を結びました。新駅の名前は田んぼアート、田舎館村の道の駅「いなかだて『弥生の里』」内にある田んぼアート第2会場近くにつくられ、工事費や時刻表の修正費など3120万円は田舎館村が全額負担します。新駅は今月中旬に着工し、8月1日の開業を目指しています。田舎館村は新駅の開業する8月1日から(10月まで)、役場前の第1会場と第2会場とを結ぶ無料のワゴン車の運行を計画しています。
話は変わって、弘前城の桜。ゴールデンウィーク近くに満開となります。その弘前城の桜を見に行く人に特典です。4月27日から5月6日までの間、大鰐線を利用し、中央弘前駅で下車した人には、中央弘前駅改札口で「大鰐線乗車証明書」を渡します。この乗車証明書を持って弘前公園入園券売場で提示すると、弘前城本丸/北の郭・弘前城植物園・藤田記念庭園の3施設共通の無料券と引き換えることができます。乗車当日限り有効です。
(追記1)
弘南鉄道は6月25日、田舎館村内に新設する田んぼアート駅を7月27日に開業させることを発表しました。工事が順調に進み、しかも開業記念イベントを開くこととなったため、開業日を少し前倒しすることになったのです。
新駅は無人駅で長さ45メートル、幅3メートル、屋根つきの待合室を備える予定です。日中だけ列車が停まります。冬季は列車が停まらず、4~11月の営業となるようです。
(追記2)
「冬の田んぼアート」開催に伴い、2016年2月6日から14日にかけて、臨時停車します。
(参考:東奥日報ホームページ http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2013/20130405212445.asp、弘南鉄道インフォメーションブログ http://konantetsudo.blog115.fc2.com/blog-entry-114.html、http://konantetsudo.blog115.fc2.com/blog-entry-242.html、陸奥新報ホームページ http://www.mutusinpou.co.jp/news/2013/06/26876.html、河北新報ホームページ http://www.kahoku.co.jp/news/2013/07/20130716t23005.htm、47NEWS http://www.47news.jp/CI/201304/CI-20130405-00802.html)
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長野電鉄屋代線は2012年3月に廃止され、代替バス「屋代須坂線」の運行を始めました。一般的に、鉄道が廃止され代替バスになると、利用者は大きく減ると言われています。長野の場合はどうだったのでしょうか?
長野電鉄活性化協議会が1月に調査しました。平日の22、25日と土曜日の26日の3日間行いました。このうち、平日2日間の1日当たり平均利用者数は1005人でした。屋代線の平均利用者数は1295人だったので、代替バスへの利用者移行率は77.6%となります。ちなみに、土曜日の利用者数は369人でした。なお、3日間の調査日はいずれも雪か雨模様の天気でした。長野電鉄活性化協議会は2012年4月と9月にも調査をしています。4月の平日の利用者移行率は72.2%(1日平均利用者数936人)、9月は58.4%(1日平均利用者数756人)でした。
長野電鉄屋代線が廃止になったのは、屋代線が県庁所在地長野を避けて通り、人の流れと合っていなかったためと言われています。長野市など沿線自治体にとってどうしても必要な路線とは思われず、廃止されてしまったのです。そのため、代替バスも苦戦すると思われていましたが、意外と利用されているようです。
(参考:MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/region/news/130405/ngn13040517430003-n1.htm)
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以前、富山駅高架時に富山地鉄路面電車と富山ライトレールを接続させ、直通させるという話を書きましたが、その続報が入りました。
新規に建設する区間は新富町一丁目から牛島町間の250メートル。富山地鉄路面電車が東西方向から南北方向に向きを変えるところ(富山駅前-新富町間)から、富山ライトレール富山駅北までの区間です。新規につくられる区間は上下分離方式でつくられ、インフラ建設は富山市、運行は富山地方鉄道と富山ライトレールが行います。富山地方鉄道と富山ライトレールの境は、新幹線と在来線の高架の境と一致します。
まず北陸新幹線開業に合わせて、富山地鉄路面電車から新幹線高架下までの区間160メートルを先行開業させます。新幹線高架下には富山駅中央電停(仮称)をつくります。新幹線改札口の目の前です(徒歩1分、70メートル。現状の富山地方鉄道路面電車とJR改札口までの距離は、徒歩5分、230メートル)。この段階で、富山地方鉄道の路面電車は、すべて富山駅中央に乗り入れます。1系統(南富山駅前-富山駅中央)、2系統(南富山駅前-富山駅中央-大学前)、3系統(富山駅中央→環状線→富山駅中央)です。運転間隔は、1系統がピーク時(7~8時)12分、オフピーク時が20分。2系統がピーク時6分、オフピーク時10分。平日でも買い物の需要が多い3系統がピーク時26分、オフピーク時13分。一部の系統では、現状より運転間隔が伸びます。平日の1日の運行本数は1系統が59本、2系統が109本、3系統が70本です。
その後、在来線高架が完成してから、富山ライトレールを南に90メートル延長させ、先行開業区間につなげます。富山ライトレールの富山駅北停留所は移転し、在来線高架下にできます。停留所の名前は富山駅中央(仮称)です。これにより、現状では徒歩8分、310メートル(+上下移動)かかっていた富山地方鉄道路面電車と富山ライトレールの乗り換えが、徒歩1分、30メートルに短縮されます。在来線高架化は2017年度末以降に完成予定ですので、接続の完成は2018年度とされています。解釈の問題かもしれませんが、以前の記事より少し遅くなった模様です。富山地鉄路面電車と富山ライトレールは基本的に富山駅中央で平面乗り換えとなりますが、環状線を通る3系統は直通するようです。岩瀬浜→富山駅中央→環状線→富山駅中央→岩瀬浜となるようです。
なお、この路面電車南北接続事業に合わせて、富山ライトレールの軌道区間(奥田中学校前まで)1.1キロの上下分離方式への転換を検討します。インテック本社前-奥田中学校前間に永楽町停留所(仮称)をつくり、永楽町-奥田中学校前間を複線化します。富山駅中央-インテック本社前間には、ブールバール停留所(仮称)をつくる構想もあります。
(参考:国交省ホームページ http://www.mlit.go.jp/common/000993737.pdf、http://www.mlit.go.jp/common/000993738.pdf)
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北陸新幹線金沢開業により信越線・北陸線(長野-直江津-金沢間)は第三セクター化されます。このうち、富山県内の並行在来線会社は、JR西日本のICカード「ICOCA」を導入する予定です。新幹線が開業することにより、ICカードが普及している首都圏などの県外客が増えることを見込んでいるからです。将来的には富山ライトレールや富山地方鉄道ですでに導入されているICカードとの相互利用も考えているようです。
しかし、富山県だけICカードを導入してもあまり意味はありません。日常的に隣の石川県に行き来する需要があるからです。石川県の並行在来線会社(「IRいしかわ鉄道」)にもICカードを導入することが求められますが、石川県のほうは消極的です。
というのも、北陸線金沢以西や七尾線がJRのままで残る以上(当然ながら富山県部分は別の第三セクターです)、IRいしかわ鉄道だけで完結する需要が少ないのです。IRいしかわ鉄道を利用する客の5割がJRと乗り継ぐものとみられています。JR西日本が「ICOCA」を導入することがはっきりとわからないと、導入に踏み切れないのです。
このICカード導入の話は富山と石川だけの話にはなりません。福井のえちぜん鉄道もICカード導入を考えているようですが、富山などのICカード導入がどうなるかを見守っています。ICカード導入には十億円単位の導入費がネックとなります。北陸のほかの会社でも導入すれば効果は高いのですが、一社だけでは導入に踏み切れないというのが現状のようです。
(参考:中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/hokuriku/article/news/CK2013032702100010.html)
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北陸新幹線敦賀以西のルートについては、3月28日に関西広域連合が、米原で東海道新幹線と接続する「米原ルート」を国に提案する方針を決めています。
そんな中、嘉田滋賀県知事と県内19市町長が話し合う「自治創造会議」が9日、甲賀市で開かれました。この会議では北陸新幹線敦賀以西のルートについて話し合われました。関西広域連合を構成する滋賀県は、関西広域連合で合意がなされた「米原ルート」への支持を求めました。米原市は「米原ルート」に賛成しましたが(4日の定例会見より。米原市の主張は、JR東海や中京圏にも連携を働き掛けるべき、というものです。「米原ルート」は「湖西ルート」「若狭ルート」に比べて中京圏への波及効果が5倍になるようです)、異論が続出しました。県内への波及効果が(データがないため)わからないとする意見や、並行在来線として分離された場合どうするのかとの質問もありました。
大津市は「湖西ルート」の検討を求めました。「湖西ルート」は大津市の堅田やおごと温泉を通ります。ここに新幹線の駅を設ければ経済効果が出るというのです。しかし、「米原ルート」で滋賀県部分の建設費を(北陸新幹線が通らない)大阪府などが負担しようとしているのは、滋賀県内には(既存の米原駅以外は)駅がつくられず、受益が少ないと考えられるからです。北陸新幹線の受益は9割程度が京阪神になると考えられるため、負担金も滋賀県は1割しかありません。ところが、「湖西ルート」の採用などにより滋賀県内に駅ができると(「湖西ルート」なら近江今津あたりも駅の候補地になります。敦賀-京都間に駅が全くできないと、駅間距離は非常に長くなりますから)、受益は少ないとは言えないでしょう。滋賀県が負担金を払わないといけません。南びわこ駅の実績がある滋賀県にできる話ではありません(人の金なら新幹線駅も欲しいようですが、当然のことながらJR東海に拒否されました)。
結局、嘉田県知事は、市町長の同意は得られないまま、国への同意をまとめる次回の関西広域連合の会合で、「米原ルート」を支持する考えを明らかにしました。
(参考:京都新聞ホームページ http://kyoto-np.jp/politics/article/20130404000159、http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20130409000137、中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/article/shiga/20130405/CK2013040502000005.html、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/region/news/130410/shg13041002060000-n1.htm)
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昨年着工が決まった、北陸新幹線金沢-敦賀間。途中に福井など5駅ができますが、その駅の構造はどのようなものでしょうか?
島式2面4線となる駅は、金沢と敦賀のみ。福井駅は、島式1面2線です。注目されるのは、「こだま」のみの停車駅みたいな、相対式2面4線の存在。加賀温泉駅と南越駅がそれに該当します。残る小松駅と芦原温泉駅は相対式2面2線です。これで北陸新幹線全体(高崎-長野-金沢-敦賀間)で、追い越しができる駅は、(高崎)、軽井沢、長野、上越、富山、金沢、加賀温泉、南越、(敦賀)ということになりました。
金沢以東の追い越しができる駅は、全列車停車する駅を中心に比較的大きい駅となっていますが、金沢以西は、福井にその設備がないこともあり、加賀温泉や南越といった、速達タイプは通過しそうな駅が選ばれています。敦賀まで開業した段階で、今の最速の「サンダーバード」のように、富山-大阪間に速達型の列車ができる可能性が高そうです。
(参考:北陸新幹線建設促進同盟会 http://www.h-shinkansen.gr.jp/eki-yotei01.html)
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トミーテック(タカラトミーのグループ会社)は、鉄道模型「トミックス」の常設ショールーム、「トミックスワールド」を4月21日、「鉄道博物館」もある鉄道の街である大宮にオープンさせます。「トミックスワールド」は大宮駅西口より徒歩3分の大宮センタービル内にあります。鉄道模型の分野では、「KATO」のショールームがすでに東新宿にありますが、発売開始から37年が経つトミックスの常設ショールームは初めてのことです。
「トミックスワールド」では、トミックスの歴史や新製品の紹介に始まり、新幹線をはじめとする様々な車両が飾られたディスプレイ、最新のシステムを組み込んだ大型ジオラマがあります。大型ジオラマは運転を楽しむこともできます。豊富な展示物の中で模型を製作することのできるホビールーム、難しいメンテナンスなどにも専門スタッフが対応する鉄道模型相談コーナーもあります。「トミックスワールド」ではオリジナル商品の販売もあります。室内は昔の駅の改札や修学旅行列車の外観をイメージしたものとなっています。
営業時間は平日が12~20時、休日が11~19時です。火曜日は休みです(祝日は営業します)。
(参考:鉄道コム http://www.tetsudo.com/news/802/%E5%A4%A7%E5%AE%AE%E3%81%AB%E9%89%84%E9%81%93%E6%A8%A1%E5%9E%8B%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%80%81%E3%83%88%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9%E3%81%8C%E9%96%8B%E8%A8%AD/、トミックスワールドテックステーション大宮 http://www.tomytec.co.jp/ts_omiya/index.html)
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自主再建を断念し、国や県などに財政支援を求めている銚子電鉄。銚子市は、線路などの施設管理を市などが担い、運行は銚子電鉄が行う上下分離方式による再建を目指す方針です。
ところが事態はかなり悪いようです。銚子市は市内の交通事業者ら(JR、バス、タクシー、地元観光商工業団体など)から意見を聴く「銚子電鉄運行維持管理対策協議会」を設立し、11日にその初会合を開きました。そこで銚子電鉄の竹本社長から、車両不足で減便の可能性があり、さらには運行不可能になる事態であることが報告されました。
銚子電鉄には4編成があります。今年7月には老朽化した1両(8月に車検が切れます)を中古車両に買い替える予定でしたが、資金不足で断念しました。これにより車両は3編成に減少し、夏には減便して現在30分程度の運行間隔だったのが45~60分間隔に伸びます。来年10月にはもう1編成も使えなくなり、2編成になってしまいます。こうなると運行は不可能なようで、1億円を出して中古車両を買わないといけないようです。更新時期を迎えるものが多いため、車両や設備を含めた合計では、今後5~6年間で約6億円が必要だということです。
(追記)
ところが、4月に行われた市長選で、上下分離を推していた野平前市長が落選しました。新しく市長に就任した越川市長は市の財政負担が大きいことから、上下分離に慎重な姿勢をみせていて、支援策は白紙に戻りました。ただ、8月に使える車両が減って現在のダイヤが維持できなくなることに関しては、何らかのかたちで支援したいとしています。
銚子電鉄の2011年度の全体収益は約4.2億円ですが、このうち鉄道事業はたったの約8400万円、ぬれせんべいなどの販売は約4倍の約3.36億円です。鉄道業というより菓子製造販売業というのが正確な見かたのようです。
このような銚子電鉄の状況に対して、疑問視する人もいます。国交省は客の乗っていない電車を副業として走らせるのはおかしいと言い、協議会は銚子電鉄が行政の支援を受けるのならば、副業を切り離して鉄道に専念すべきだとしています。
(参考:MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/region/news/130411/chb13041122030004-n1.htm、http://sankei.jp.msn.com/economy/news/130602/biz13060210590007-n1.htm、千葉日報ウェブ http://www.chibanippo.co.jp/c/news/local/131901)
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西鉄と九州産交バスが共同で運行する、福岡・福岡空港-熊本線「ひのくに号」。九州新幹線と並行するものの、安さ、本数の多さ、熊本市内でこまめに停まるきめ細かさを武器にしています。その「ひのくに号」、4月15日にダイヤ改正を行います。
ダイヤ改正の内容はいくつかありますが、最大のものは、スーパーノンストップ便の熊本駅前への延伸。新たに熊本駅前バス停に停車します。熊本駅近辺は九州新幹線開業によりオフィスビルや商業施設ができたほか、国の合同庁舎も移転してきています。熊本駅前まで延伸することにより、乗客の利便性向上と新規需要開拓を図ります。西鉄天神バスセンタ--熊本駅前間の最速は1時間59分です。福岡市内(博多バスターミナル・西鉄天神バスセンター)-熊本駅前の片道運賃は2100円です。福岡市内(博多バスターミナル・西鉄天神バスセンター)-熊本交通センター間より100円高いので、御注意ください。
熊本駅前までの延伸に伴い、割引切符も設定されます。往復割引運賃(ペア割引運賃)は3700円(1枚あたり1850円)、「ひのくに号回数券(4枚綴り)」は6600円(1枚あたり1650円)、九州新幹線利用の人を対象にした「九州新幹線de高速バス割引きっぷ」が1650円です。
そのほか、休日20時台のスーパーノンストップ熊本行きを1便増やします(福岡空港系統からの立て替え)。植木インターを経由する便について、鹿央バス停を通過します。福岡空港系統は現行通り停車します。
(参考:西鉄バスホームページ http://www.nishitetsu.co.jp/release/2013/13_002.pdf、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2013/04/06/195380.html)
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JR九州は、九州新幹線の2012年度の利用状況を発表しました。
それによりますと、博多-熊本間の1日平均利用者数は24900人(対前年比101%、200人増)、熊本-鹿児島中央間は13700人(対前年比97%、500人減)でした。開業2年目で観光特需がなくなり、一時の勢いがなくなりましたが、それでも九州新幹線開業前に比べれば大きく増えています。対前々年比(全線開業前日の3月11日までの比較)は博多-熊本間が140%(博多-鳥栖間「リレーつばめ」「有明」との比較)、熊本-鹿児島中央間が161%(部分開業時代の新八代-鹿児島中央間「つばめ」との比較)ですから。
ただし、先ほども書いたように、博多-熊本間については、年間912.5万人の目標には3.1万人ほど及びませんでしたが、わずかながら増えています。これについては、近距離向けの様々な割引切符が効果を挙げているからとみられています。各駅ごとの利用者数は不明ですが、博多から近い駅の収入は増えています。新鳥栖駅の収入の伸び率は九州新幹線停車駅の中で最も高い21%、新大牟田駅も2月中旬までの数字ですが16%増えています。観光客を呼ぶのもいいですが、新幹線は日常でも使える交通機関ですので、確実な利用が見込める近距離輸送を伸ばすのは賢明な策でしょう。1回の金額はわずかでも、通勤やショッピングで繰り返し使ってもらえば総額は大きくなります。
列車系統別の乗車率は、新大阪直通の列車の博多-熊本間の乗車率は52%(「みずほ」49%、「さくら」53%)、熊本-鹿児島中央間の乗車率は37%(「みずほ」31%、「さくら」38%)です。これに対して九州内列車(新下関発着を含む)の博多-熊本間の乗車率は32%(「さくら」36%、「つばめ」29%)、熊本-鹿児島中央間の乗車率は30%(「さくら」37%、「つばめ」19%)です。新大阪直通の列車が人気で、「つばめ」の利用が振るわないのは開業当初からの傾向です。今年春のダイヤ改正で博多-熊本間の「さくら」が一部削減されたのもわかります。
(参考:JR九州ホームページ http://www13.jrkyushu.co.jp/newsreleaseweb.nsf/GeneralFrameset?OpenFrameSet、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/national/update/0405/SEB201304040066.html、佐賀新聞ホームページ http://www.saga-s.co.jp/news/saga.0.2430987.article.html、中国新聞ホームページ http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp201303120177.html)
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南海「サザン」に使われている10000系車両のうち、10005編成の4両がこのたび引退することになりました。
その最後の運行として4月28日、団体専用列車として難波→加太→和歌山市間を走ります。南海本線内はかつての「サザン」のように、10000系2両と通勤型車両4両で運行します(ただし、塗装は現在のものです)。加太線は10000系2両のみで運行します。加太線を「サザン」用車両が走るのは初めてのことです。昼食会場のホテルでは鉄道部品などのオークション販売会を実施します。今回走らない、10005編成の中間車の車番プレートなども出品します。このツアーの参加者には記念乗車証と10000系諸元表などをプレゼントします。
ここで気になるのは、ほかの10000系の動向。10000系の後継車となる12000系は2編成しかつくられていません。10000系が新しいのならともかく、車両によっては30年近く経っていますので、置き換えを考えないといけない時期です。これから12000系を増備するのであれば、廃車される10000系が出てくることでしょう。
(参考:南海ホームページ http://www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/130405.pdf)
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週末を中心に両毛地域、大宮、日光・鬼怒川と東京スカイツリータウンを結ぶ臨時特急列車として運行している展望車両634型「スカイツリートレイン」。以前にも会津方面への運行を計画しているという話は書きましたが、4月26日から新たに野岩鉄道会津鬼怒川線・会津鉄道会津線を経由して会津線会津田島までの乗り入れを開始します。
4月26日は北千住-会津田島間を団体専用列車として運行し(北千住→会津田島間の片道のみ運行します)、4月30日からは行楽シーズンの平日に野岩線・会津線に乗り入れる臨時特急列車として運行する予定です。4~5月の運転日は、ゴールデンウィークの谷間の4月30日、5月1日、5月2日の3日間。北千住8:00発会津田島11:29着(「スカイツリートレイン71号」)、会津田島12:06発北千住15:31着(「スカイツリートレイン62号」)の1往復を運転します。北千住-会津田島間の特急料金は2050円で、「スペーシア」並みの高い料金です。また、野岩線・会津線に乗り入れる「スカイツリートレイン」は、愛称を「スカイツリートレイン南会津号」として運転します。
話は変わりますが、ゴールデンウィークの4月27~29日、5月3~6日の7日間、東武動物公園→東武日光間、東武日光→南栗橋間に臨時快速列車を運行します。7日間とも2往復の運転です。東武動物公園8:55発と東武日光14:42発はかつての「りょうもう」車両の1800型、東武動物公園12:14発と東武日光14:18発は懐かしの塗装に塗られた8111型で運行されます。8111型はかつての東武を代表する通勤型車両なので、ロングシートです。8111型狙いの人でない限りは、ロングシートで日光まで行くのはきついでしょう。
(追記1)
南会津方面への「スカイツリートレイン」は夏も運転されます。お盆や金曜日を中心に14回運転されます。ダイヤはゴールデンウィークと同じで北千住-会津田島間を1日1往復します。
(追記2)
南会津方面への「スカイツリートレイン」は秋も運転されます。9月は全く運転しませんが、10月と11月に7回運転されます。ダイヤはゴールデンウィークと同じで北千住-会津田島間を1日1往復します。
(参考:東武ホームページ http://www.tobu.co.jp/file/pdf/15089de6724beac10e7a6375c0684fb9/130327-1.pdf?date=20130327105017、http://www.tobu.co.jp/file/pdf/9ef5ec074d0ebca8ddf7a6c0a6e0c100/1304rinjikaisoku.pdf?date=20130410180641、http://www.tobu.co.jp/file/pdf/b2f2183a33e78f8aec0b443cbc4b911e/631asuke7_8.pdf?date=20130607133907、http://www.tobu.co.jp/file/pdf/77b1ccc04b334933cb3702dd3157d965/9-11_skytreet.pdf?date=20130910112536)
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今年2013年は伊勢神宮式年遷宮のある年。伊勢神宮への鉄道アクセスを担う近鉄は、新型特急「しまかぜ」の運行を始めました。そして、伊勢市や宇治山田からのアクセスは、バス会社の三重交通が担っています。
かつて伊勢には、路面電車が走っていました。三重交通のルーツに当たる企業のひとつである宮川電気が1903年に山田(本町)-二見間で運行を始め、1914年には猿田彦神社前-内宮前間が開業、山田駅前(伊勢市駅前)-内宮前・山田駅前-二見間の路線となりました。その後、「神都線」という名で親しまれ、参拝客などの輸送を行ってきましたが、1961年に廃止になりました。
その路面電車「神都線」を模したバスが7月(予定)に運行開始します。名前は「神都バス」(商標・意匠登録出願中)、ノンステップバスを改造して1両だけつくられ(1両しかないので、めぐり合うのは運次第です)、宇治山田駅前-伊勢市駅前-外宮前-内宮前間(外宮内宮線)を運行します。神都線モ541形式543号車(当時神都線を経営していた東邦電力が大阪鉄工所で製造、神都線に入線した最後の車両)をベースとしています。外装は路面電車特有の丸い屋根、集電ポールを再現し、二段式窓枠を表現しています。(神都線の特徴であった)取り外し式ヘッドライトを再現し、リベットを表現しています。車体の色はクリームと深緑です。内装は木目調の床板及び内装を表現し、金属パイプ類は真ちゅう調としています。室内灯は当時の丸型を再現し、室内モケットは当時の色調を再現しています。なお、当時とは違い、車椅子にも対応しています。投資額は約7000万円です。
(参考:三重交通ホームページ http://www.sanco.co.jp/other/release130405.pdf、毎日jp http://mainichi.jp/area/mie/news/20130409ddlk24020104000c.html)
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JR北海道の江差線木古内-江差間の2011年の輸送密度はたったの41人。鉄道は当然として、バスでも厳しい数字です。もともと利用者が極めて少ない状態が続いていたものの、函館に近いため利用者がそれなりにいる五稜郭-木古内間も同じ江差線だったため、国鉄時代に廃止されずにそのまま生き残ってきました。
しかし、木古内-江差間の利用者は極めて少ないという事態には何の代わりもありません。年間約3億円の赤字です。そこでJR北海道は、江差線木古内-江差間を2014年度に廃止する方針を示し、江差町など地元3町も3月28日に同意しました。今年5月を目途に国に廃止を申請するため、当該区間の廃止は2014年5月となる見込みです。
廃止されることとなる木古内-江差間にはバスが運行されます。バスは江差駅から約8キロ先の江差高校まで運行し、鉄道時代と同じ1日6往復を運行します。JRは代替バス運行によって生じる地元自治体負担金を18年間分支援します。9億円を2014年度から3年間、3億円ずつ支払います。そのほか、小型バス3台の購入費や停留所標識の設置費用などをJRが負担し、定期券利用者にはバス定期券との差額をJRが負担します。
(追記)
JR北海道は4月26日、江差線木古内-江差間の廃止を国交省に届け出ました。廃止日は2014年5月12日、前日の11日まで運行する予定です。
(参考:函館新聞社ホームページ http://www.ehako.com/news/news2013a/5879_index_msg.shtml、朝日新聞ホームページ http://mytown.asahi.com/hokkaido/news.php?k_id=01000001303290002、毎日jp http://mainichi.jp/area/hokkaido/news/20130329ddr041020003000c.html、河北新報ホームページ http://www.kahoku.co.jp/news/2013/04/2013042601002140.htm)
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北海道新幹線新青森-新函館間は2015年度末に開業する予定で、青森県内には今別町内に駅ができます。現在の津軽海峡線津軽今別駅と同じ位置にできますが、新幹線駅の仮称は「奥津軽」となっています。その駅名について、今別町は2日、「奥津軽いまべつ」とする案を公表し、今月中に駅名を最終的に決定するJR北海道に伝えます。
今別町は今年2月、町内全1370戸を対象に新幹線駅名についてのアンケートを行いました。「津軽海峡」「津軽半島」「今別竜飛」などの中から「奥津軽今別」が最多の212票を集めました。その1位の「奥津軽今別」のイメージを柔らかくするため、一部を平仮名にして「奥津軽いまべつ」としたのです。
難しい漢字でもなんでもないのに平仮名にするのは違和感もありますが、この「奥津軽いまべつ」は周辺自治体の首長にも了承を得ていますので、このまますんなりと行くことでしょう。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/aomori/news/20130402-OYT8T01811.htm、毎日jp http://mainichi.jp/area/aomori/news/20130407ddlk02020005000c.html)
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今年度下期に阪急京都線西山天王山駅を開業するときに合わせて、阪急が神戸側のターミナル、三宮駅を神戸三宮駅に改称しようとしているという話は以前に書きましたが、京都側のターミナル河原町駅(平日の1日平均の乗降客数約6.5万人、京都府内では烏丸駅に次いで2番目)も改称を検討しています。海外からを含め観光客にわかりやすい「京都河原町駅」にしたいようです。しかし、地元側はその駅名に反発しています。
反発しているのは地元の商店街、四条通沿いの商店主らでつくる四条繁栄会商店街振興組合。3月の定例理事会で地元として「四条河原町」を推すことを決議しました。5日に開かれた4月定例理事会では、阪急に文書で要望するとともに、市民から意見を募ることも決めました。
地元商店街が京都河原町ではなく、四条河原町への改称を求めている理由は、四条河原町が京都の繁華街の代名詞でもあり、市民にとって愛着やなじみが深いと考えているためです。阪急は、同じ京都市内にある大宮駅、烏丸駅をそれぞれ四条大宮駅、四条烏丸駅に改称することも検討しています。それを考えると、河原町駅は四条河原町駅に改称するのが自然だということです。
(追記)
結局阪急は、駅名解消に反対する地元商店街の声が強かったことから、河原町駅の改称を取りやめることとなりました。大宮駅、烏丸駅をそれぞれ四条大宮駅、四条烏丸駅に改称することについては、引き続き検討を行います。
(参考:京都新聞ホームページ http://www.kyoto-np.co.jp/economy/article/20130406000040、http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20130409000122)
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大阪市交通局は1日、小学生(市内在住の小学生に限る、との話もあり)の地下鉄、バスの運賃を長期休暇(夏休み、冬休み)や休日に限定して無料にする方針です。市営地下鉄80周年の記念事業として行うため、とりあえずは今年度だけの施策ですが(早ければ7月から行います)、効果があれば来年度も続けるようです。
現在の小学生の運賃は、大人の半額。小学生の乗車数は年間約668万人で、全乗車数の0.8%にとどまっています。将来の顧客になる可能性のある小学生に乗ってもらうことにより、乗車数の減少(地下鉄の乗車数は1990年度をピークに年1%ずつ減少しています)に歯止めをかけたいと考えています。小学生からの運賃収入は現在約7億円で、無料化による減収額は年間1~2億円を見込んでいます。人件費の削減で賄う見込みです。
小学生対象の無料化は、将来地下鉄などの公共交通を使う習慣を身につけさせる点においても、有意義な事業です。希少価値の高い子供を育てている、子育て世代への支援にもなります。「敬老パス」よりよっぽど優先度の高い事業です。
(追記)
結局、小学生の無料化は、任意の5日間に使える無料乗車券を配るかたちとなりました。
市内の小学校に通う児童約12万人を対象に、大阪市交通局全線(地下鉄、ニュートラム、バス)で使うことのできる専用乗車券を、7月に各小学校で配ります。大阪市内に住んでいて、市外の小学校に通っている児童については、大阪市交通局に申し込みます。7月20日から2014年1月13日までの間のうち、任意の5日間使用できます。
小学生が無料になった分だけ減収になりますが、保護者が同乗することにより、大人から運賃収入が入るとして、トータルとしては減収部分が相殺されるとみています。
(参考:MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/130401/waf13040112040010-n1.htm、http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130517/lcl13051715270001-n1.htm、毎日jp http://mainichi.jp/select/news/20130401k0000e040203000c.html、YOMIURI ONLINE http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20130401-OYO1T00796.htm、大阪市ホームページ http://www.kotsu.city.osaka.lg.jp/general/announce/w_new_info/w_new/list_h25_all/20130712_kids51.html)
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以前、ジェイアール東海ツアーズの「ぷらっとこだま」の山陽新幹線版があるという記事を書きました。日本旅行の「バリ得こだま」、阪急交通社の「GoGoこだま」です(ただし、「GoGoこだま」は今は発売されていない模様です)。本家のJR西日本からも「こだま早特往復きっぷ」が発売されるようになりましたが(JR西日本のは往復割引切符で、旅行商品ではありません)、ほかの旅行会社からも「ぷらっとこだま」タイプの旅行商品があることが判明しました。
JTBの「こだ丸」(関西地区のみ発売)、近畿日本ツーリストの「きままにこだま」(九州地区のみ発売)、南海国際旅行の「こだま割引きっぷ」(関西地区、九州地区ともに発売。往復の設定もあり)です。3社とも新大阪-博多間が7500円ですが(ほかに指定された売店で買うことのできるクーポンがついています。内容はそれぞれ異なります)、ほかの区間では多少金額が異なります。設定期間は9月30日までですが、いずれも4月27日~5月6日、8月9日~18日の利用はできません。いずれも前日(「こだま割引きっぷ」は4日前)までに購入しておく必要があり、当日の購入はできません。
(追記)
「バリ得こだま」「こだ丸」「きままにこだま」「こだま割引きっぷ」の設定期間が2014年3月31日まで延長されました。ただし、12月27日から2014年1月5日の間の設定はありません。
(参考:JTBホームページ http://www.jtb.co.jp/kokunai/brand/ace/osa/promotion/kodamaru/、旅のオアシスホームページ http://www.tour-oasis.com/kokunai/12384.html、南海国際旅行ホームページ http://www.nanka-e-tabi.com/kokunai/special/kodama/、日本旅行ホームページ http://www.nta.co.jp/jr/shinkansen/kodama/moushikomi_10.htm)
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「東京シャトル」がたどった経路を確認したかったので、「東京シャトル」の始発で折り返す。(ターミナルも変えたかったので)無料シャトルバスで第1ターミナルに行き、東京駅行きの切符を買ったのだが、第1、第2の両方とも店はほとんど開いていない。売店の類いなら早朝から開いていると思っていたので、意外だ。
寒い外でバスを待つ。発車時刻の7:10になってようやくバスが来る。第1ターミナルで3人乗り、15人ほどで成田空港を出発。バスは東関東道、京葉道路、首都高速を走る。高速を出たら、目の前が東京駅。時刻表上は8:30到着予定だったが、あまりにも順調で、20分も早く到着した。
お土産を買い、横須賀線で武蔵小杉へ。ここから乗るのは、「スーパービュー踊り子3号」。グリーン車の切符を持っているが、反対側の10号車から前に向かって歩く。グリーン車は前の2両。指定された座席に座ると、グリーン車専属の販売員が早速飲み物の注文を取りに来る。グリーン車の乗客は決められた4~5種類ほどのドリンクが飲み放題なのだ。ホットコーヒーを頼んだ。お手拭きもしっかりした厚さでリッチだ。
私が座っている1号車は、2階建て。2階が座席(3列シート)で、1階がグリーン車専用のサロンだ。サロンでは売店の機能があり(売店は5号車にもある)、簡単な食事メニュー(カレー)もある。カレーを注文し、1階で食べることにする。しばらくして出てきたのは、陶器のお皿に盛られたカレー。1階のサロンで食べる人だけの特典だ。2階の座席で食べると、プラスチックの持ち帰り用トレーに入れられる。是非とも試してみたい体験だ。100キロまでならグリーン料金はたったの1000円。「スーパービュー踊り子」は全車指定席なので、コーヒーを飲むだけで元が取れそうだ。カレーを食べると、再び販売員がドリンクの注文を取る。なかなかない、贅沢なサービスだ。正直言って、「スーパービュー踊り子」がデビューした、バブルのころの、JR発足当時の勢いがあったころのサービスだ。「スーパービュー踊り子」がデビューしてからすでに20年、次の車両でもこのような手厚いサービスができるかどうかはわからない。すぐに251系が置き換えられることはないだろうが、気にしておいたほうがよいだろう。
「スーパービュー踊り子」を熱海で降り、最終ランナーは「こだま647号」。N700系車両だが、最新式のN700Aではない。安心のため指定席を確保したが、むしろ自由席のほうが空いているように感じられた。
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横浜からはタイトルにある通り、東急東横線に乗る。横浜16:49発の石神井公園行き急行(車両は東急)に乗ったのだが、横浜に着いた時点ですでに混んでいる。今回乗った電車の中で、一番の混雑だ。途中駅で降りる人もいるが、逆に乗る人もいる。代官山を過ぎたあたりで地下に潜り、地下に移ったばかりの渋谷に到着。ここで一気に降りる。半月ほど前まではターミナルだった渋谷。直通運転が始まったからと言ってすぐに人々の習慣が変わるわけではないだろう。徐々に変わっていくものだ。さてこの急行、渋谷で各駅停車に変わったが、なんとか新宿三丁目までは後続の特急(渋谷からは急行)から逃げ切る。
いったん休憩した後、再び電車に乗る。次に乗ったのは上野23時発の「フレッシュひたち77号」、最終の特急だ。常磐線の特急は、16・17番線から出ている。ホームの入口には特急券の券売機と改札がある。「ICOCA」で柏までの特急券を買う。ワンコイン500円だ。
3月のダイヤ改正で常磐線の特急はE657系に統一された。10両固定編成だが、自由席は前の4両のみ。グリーン車や指定席はガラガラで、自由席は半分強埋まっている。車掌の話によれば、平日はもっと多いようだが。
東京に戻り、成田空港行きの格安リムジンバス、「東京シャトル」に乗る。発車30分ほど前にバス乗り場に着いたが、寒いのに多くの人が列をつくって並んでいる。
発車20分ほど前の1:10ごろ係員がやってきて、事前に予約した人とそうでない人との列に分けている。事前に予約した人は当然ながら乗ることができるが、そうでない人は、空席がある場合に限り乗ることができる。私は発売開始3日目に予約したが、最後の1席であった。よってノーショーの人がいない限り、予約なしで乗ることはできない。もっとも、深夜日付が変わってからの出発なので、乗車日を誤る人は結構いるようだが。
10分ほど前になって、バスが到着。予約した人から乗せていく。発車時刻になって空席を数えたところ、10席あまりあったので、予約していない人を先着順に乗せる。通常の便では補助席も使うが、この深夜便は途中休憩するので、補助席は使わない。ところで、深夜・早朝便に予約なしで乗る場合、運賃は1000円のはずだが、どうやら100円を返しているようだ。つまり、予約した人もそうでない人も900円となる。7分ほど遅れて出発。
1時間ほど走って、酒々井パーキングエリアに到着。ここで時間調整を兼ねて、3時まで休憩。25分ほど停まることになる。しかし、深夜のため、売店などは閉まっていて、自販機とトイレ、それに牛丼の松屋しか開いていない。寝ている客が多く、外に出るのは少ない。
3時になってバスの扉は閉まったが、バスは動かない。3:10ごろになって、ようやく動き出す。バスは成田空港に入り、検問所へ。鉄道で成田空港に行ったら、駅を出た段階で検問があるのだが、バスなどの車は、到着前に検問を受ける。係員がバスの中に入り、身分証明書の提示を求める。トランクルームの検査も行う。バスは定刻に成田空港第2ターミナルに到着した。第2ターミナルでは2か所に停まるが、早朝便はジェットスターばかりなので、ジェットスターに乗るのに便利なほうにほとんどの客は降りる。(続く)
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都営浅草線の日本橋駅に行き、13:58発の羽田空港国内線ターミナル行き快特に乗る。見慣れない電車だと思ったら、千葉ニュータウン鉄道の車両だ。今年できたばかりの新車。
地下鉄内は各駅に停まっていたが、京急では通過運転。品川を出ると京急蒲田、羽田空港国際線ターミナルに停まるだけ。カーブが多く、決して高速運転がしやすい路線ではないが、攻めるように走る。高架化が完了した京急蒲田を通る。上下線が別々の階を走り、次の駅の手前で合流するのであるが、品川方面から走ると上下逆のところを走っている感じとなる。横浜方面へ直通する列車に合わせて配線を設計したのだろうか?
羽田空港からは横浜に行きたいが、そのまま折り返すのは面白くないので、いったんモノレールで天空橋まで行くことにする。天空橋には普通しか停まらない。羽田空港第2ビル14:38発のに乗るが、途中で快速に抜かれるため空いている。
天空橋で京急に乗り換え。昔乗り換えたとき、かなり手間取った記憶があるが、階段を降りるだけで京急のホームに着く。モノレールを降りて2分後、京急の客となる。横浜方面への「エアポート急行」だ。
京急空港線内は各駅に停まり、京急蒲田に到着。日中のダイヤでは、京急空港線の各駅から品川に直通する電車はない。京急蒲田で階段を上り下りする乗り換えとなる。多くの人が降りてすぐに反対方向に出発。乗り降りに時間がかかる、大きな駅の停車時間ぐらいの短さで反対方向に走り出す。
「エアポート急行」は、主要駅にこまめに停まる。京急の日中のダイヤは快特と普通の組み合わせなので、中間に入る「エアポート急行」はちょっと大きい駅の需要に応える、適切な列車なのかもしれない。
横浜に到着。ここで目指すは昨年7月にオープンした原鉄道模型博物館だ。横浜駅を出てすぐの、横浜三井ビルディングの中にある。駅からいったん地下街に入るが、横浜三井ビルディングの場所が示されているので、それに従って行けばよい。入場券を買って中に入る。
原鉄道模型博物館は、原信太郎氏のコレクションなどを収めたもの。コクヨの関連会社の社長まで務めながら、鉄道を一生の趣味として極めた、我々の模範とすべき人である。鉄道模型に関しては、リアルさを追求するため、本物の電車のように架線から集電したり、惰性で走ったりするようにしている。レールや車輪も本物同様、鉄だ。博物館のメインである一番ゲージ(軌間45ミリ、縮尺1/32)のレイアウトは、その集大成である。そのレイアウトの横には横浜を題材にしたレイアウトがあるが、一番ゲージのレイアウトを見ると、物足りなく感じる。一番ゲージのレイアウトを見る前に見ておくか、思い切って飛ばしたほうがよい。なお、トーマスの企画展を行っていたため、家族連れの姿が目立った。一番ゲージの迫力は出てからも続く。横浜三井ビルディングの1階には鉄道模型の店がある。そこのNゲージの模型を見ると、いつもより小さく感じた。まるでZゲージみたいだった。(続く)
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名古屋から乗ったのは新東名経由の高速バス。JRバスの「新東名スーパーライナー2号」。発売開始3日目に買ったが、すでに安い席(「早売」)はない。定価の5100円で買うことになるが、乗車当日にJRのバスターミナルで引き換えればいい。事前にコンビニで支払う必要はない。余裕を持って発車30分前までにバスターミナルに着き、発券してもらったが、直前でも極端に言えばバス車内で現金で払ってもよいようだ。
満員の乗客を乗せたバスは定刻に名古屋駅を出発。4列シートなので少々狭いが、仕方ない。東山線沿いに一般道を走る他の「東名ハイウェイバス」とは違い、この新東名経由の便はすぐに高速に入る。都心環状線をぐるりと回った後、3号大高線で南に向かう。
新東名は三ヶ日以西が未開通のため、そこまでは東名を使う。新東名が全線開通すれば伊勢湾岸道をそのまままっすぐと進むことだろう。この区間の東名は渋滞の名所として知られ、対策として一部分を暫定的に3車線化している。もともと2車線だったところを強引に3車線にしているので、かなり窮屈だ。最高速度も60キロに制限される。
静岡県に入り、ようやく新東名に乗ることができる。全線開通すればおそらく乗る機会はないと思われる引佐連絡路を通って新東名へ。新東名は東名の山側を走る。長いトンネルでまっすぐ貫く。片側2車線のところと3車線のところがあるが、すでにトンネルや橋は3車線の規格でつくられている。
この「新東名スーパーライナー2号」は東京までノンストップだが、途中2か所で休憩する。最初の休憩場所は遠州森町パーキングエリア。もう1か所は東名に入ってからの足柄サービスエリアなので、ここが唯一の新東名で休憩する場所だ。遠州森町パーキングエリアは駐車場は広いものの、建物は小さい。予定では15分の休憩予定であったが、10分に短縮して出発。途中で乗車することがないバスなので、早発しても構わないのだ。代わりに足柄サービスエリアの休憩時間が20分に伸びている。
バスは順調に走り続けていたが、東京都に入るころから渋滞に巻き込まれる。バス乗車前にも運転士から話があり、新東名に入るあたりから道路案内でもあったので覚悟はしていたが、それでも渋滞は嫌なものである。ノロノロと進む。
首都高速に入ったあたりで、降車ボタンを押す人がいた。「霞が関はまだなのに」と思っていたら、料金所を出たあたりの用賀パーキングエリアに停まる。ここでも降車できるのだ。用賀からは東急田園都市線がある。3人降りたが、パーキングエリアが狭いため、降車に手間取る。首都高速の渋滞対策なら、スペースのある、東名江田ぐらいに停めたほうがよさそうだ。
ただ、東京の都心を走るのは面白い。鉄道は地下鉄ばかりなので、地上を通る機会は少ないのだ。谷町ジャンクションがネックだったようで、谷町ジャンクションを過ぎると渋滞は解消。すぐに首都高速を降り、霞が関を経由して東京駅日本橋口に到着。バスターミナルに入るのに手間取り、到着は30分遅れに拡大した。(続く)
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3月30日から31日にかけて、東京に行ってきました。地下化されたばかりの東急渋谷駅にも行ってきました。
明日から何回かに分けて、そのときのことを書きます。
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沖縄本島を縦貫する鉄軌道の採算性については以前にも記事にしましたが、沖縄県企画部交通政策課は黒字運営が可能とする調査結果をまとめました。内閣府が2011年に調査したときは、既存の補助制度の活用を前提にしたため、鉄道の場合で開業40年間の累積赤字を6000億円以上としました。これに対して、沖縄県の調査結果はレール、駅舎、橋脚、トンネルなどを全額国が負担し、運行会社は運行に専念するという上下分離方式を採用することを条件に、単年度黒字になるとしています。運行会社が車両を購入し、保有したとしても、1日4万人程度の需要があれば黒字化は可能としています。
細かく見ていきましょう。沖縄県の調査結果は、那覇空港と名護の間、約70キロをリニア式鉄道(都営大江戸線で使われているミニ地下鉄タイプ)で建設し、最高速度100キロ超の列車が約1時間で結ぶとしています。車体が小さいためトンネルを掘った場合でも断面積が小さくて済み、建設工事費を削減することができるとしています。1日の需要は既存の公共交通の乗客数や県外の類似都市の事例から、約3.2~4.3万人は堅いとしています。普天間基地が移設すれば跡地の開発も行われますし、観光客のさらなる増加を考えれば、さらに増えると考えられます。
内閣府の設定は、糸満-パイプライン-うるま-名護間77キロを、第三セクターが施設の整備から運行までを行う「上下一体方式」で運営するとしています。整備事業費は約8500億円です。沖縄県は上下分離方式の採用などによって、国の調査に比べてコストを3割ほど削減できるとしています。また、これまで県は国に「沖縄幹線鉄道整備法(仮称)」など特例的制度の創設を要望しています。その内容とは、(1)鉄道・運輸機構がインフラ建設と施設、車両の保有を行い、建設費用は全額国が補助する (2)運行会社は運行に専念し、利益に応じた貸付料を鉄道・運輸機構に支払う (3)運行会社は地方独立行政法人並みの非課税措置の対象とする などで、今回の県の試算もこれを前提としています。ちなみに、沖縄鉄軌道の供用開始までは20~25年かかるようです。他県の事例を考えると、工事の着手まで10~15年、建設にさらに10年かかるようです。
余談ですが、沖縄を縦貫する鉄道ではなく、短距離のLRT建設を求める声もあります。高架や地下もある県の案はコストがかかり、本土の大手資本中心のまちづくりが進むと考えられています。ただ、建設費がかかるのはともかく、本土の大手資本が進出するのはどうしてかとの説明はないですが。あるとすれば、沖縄本島を縦貫する鉄道はそれほどの魅力あるものなのでしょう。那覇-与那原間に時速100キロ以上で走ることのできるLRTの建設を主張しています。
もっとも、(沖縄県だけにしか効果がない)鉄軌道の建設費用を国に全額負担させるのは虫が良すぎます。何らかの理由付けがないと高額の建設費を国に負担させることはできません。ただ、沖縄にはそれなりの理由付けができるものがあります。つまりは普天間基地の辺野古移設の見返りなど、米軍基地がらみでやるしかないでしょう。どこでもいいものなら県外に移してもいいのですが、沖縄県内にあったほうが都合がいいものは、それなりのコストを県外に負担させてでも県内に置いたほうがいいのかもしれません。ただ、人口の多い県南部だけは避けないといけないですが(そのためにも普天間を辺野古に移すのです)。
(参考:沖縄タイムス http://article.okinawatimes.co.jp/article/2013-03-27_47114、http://article.okinawatimes.co.jp/article/2013-03-28_47188)
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桜が咲き誇る3月30日の正午過ぎ、飯田線東新町駅に豊橋発本長篠行きの普通列車(2両編成、乗客約50人)が到着しました。飯田線は豊川までしか「TOICA」などのICカードは使えませんが、この駅で4人がICカードでの精算を申し出ました。次の茶臼山駅では16人もの人がICカードでの精算を申し出ました。東新町や茶臼山ではICカードが使えないので、運転士(この列車はワンマンです)が乗車駅の確認や料金の受け渡しなどを行う必要があり、時間がかかります。その結果、3本の列車が最大1時間半ほど遅れ、後続を含めた乗客約230人に影響が出ました。
飯田線の豊川以北ではICカードが使えないことは以前から変わりませんが(ですから、3月23日のICカード全国共通利用化が原因とは考えられません)、これまでICカードの精算で大幅な遅れが生じたことはなかったようです。私鉄ならローカル線を含めた全駅をICカードが使えるように改良したり(その結果が無人駅の増加につながっているとも言えます。駅員がいなくても運賃の収受ができますから)、ICカードを使うことができる境界駅に乗換改札を入れたりすること(名鉄は吉良吉田、新可児に導入しています)で対応していますが、JRでそれを完全に行うことは非常に厳しいです。効果的な対策はなかなかなさそうです。
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/select/news/20130331k0000m040082000c.html)
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路線バスを運行するには、免許が必要です。しかし、列車が走らなくても保守などの維持費が必要な鉄道とは違い、バスの場合は路線の維持費と言うのはほとんどかかりません。何らかの事情によって、極めて少ない本数しか走らない路線もあります。「免許維持路線」と言われています。
京都バスは3月30日にダイヤ改正を行いましたが、その「免許維持路線」が大原から鞍馬に行く路線(95系統)など4路線あります。運行日は1年でたったの1日、春分の日だけです。今年の運行はすでになく、乗りたいと思っても来年まで待たないといけません。「免許維持路線」は時々ありますが、ここまで極端な例はそうないでしょう。
(参考:京都バスホームページ http://www.kyotobus.jp/rosen/~pdf/daiyakaisei_01.pdf)
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JR貨物と福山通運は、3月25日から専用の直行貨物列車「福山レールエクスプレス号」を走らせました。JR貨物が特定企業専用の貨物列車を走らせるのは、佐川急便、トヨタ自動車に次いで3番目です。「福山レールエクスプレス号」は東京貨物ターミナル-吹田貨物ターミナル間を1日1往復します。年間300日ほど運転し、ダイヤは東京貨物ターミナル22:47発吹田貨物ターミナル5:34着、吹田貨物ターミナル22:55発東京貨物ターミナル5:38着です。電気機関車が引っ張るコンテナ車20両による貨物列車で、福山通運取り扱いの31フィートコンテナ40個を搭載します。大型トラック80台分で、福山通運の東京-大阪間の取り扱い貨物の2割をカバーします。
運輸業界はドライバーの高齢化が問題となっています。福山通運は長距離輸送を鉄道に振り替えて労務環境を改善したいと考えています。鉄道の導入によりCO2削減を図りたいとも考えています。福山通運としては鉄道による貨物運送を増やしたいようですが(東京-大阪間以外でも導入したいようです)、ネックはスピード。東京-大阪間を6時間40~50分程度で走っても、トラックより遅いのです。
ただ、在来線を走る以上、貨物列車が大幅にスピードアップするとは考えにくいです。これ以上のスピードアップは新幹線のような高速鉄道がいるかもしれません。以前にも取り上げた新規に貨物専用鉄道をつくる案のほか、既存の東海道新幹線を使う案もあるようです。深夜に走らせ(保守作業には影響はないのでしょうか?)、古い300系を活用するようです。
(参考:MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/economy/news/130318/biz13031816570008-n1.htm、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2013/03/19/193932.html、「週刊東洋経済 『鉄道』完全解明 2013」 東洋経済新報社)
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静岡市は3月18日に開いた第3回市交通政策協議会で、大量輸送が可能な連節バスの導入や山間部へのバスターミナル整備など、効率的なバス環境を目指す、2013年度から10年間の「市バス交通計画(案)」を発表しました。
静岡市のバスは、静岡駅や清水駅などの中心部から放射状に路線が伸びています。一方、安倍川駅や由比駅などに行くことは難しいです。そのため、東海道線などの東西に延びる鉄道からのバス路線を整備する「魚の骨状」のバス路線網を計画します。静岡や清水までバスが直通するのは利用者にとっては(乗り換えの手間がいらないため)ありがたいのですが、どうしても中心部にバスが集中し、非効率になってしまいます。福岡でよく知られているように、バスによる渋滞も起きてしまいます。このような「魚の骨状」のバス路線網にするのは、運行距離の短縮を通じてコストを削減し、効率を高めるのが狙いでしょう。また、都心部への自家用車の流入を防ぐため、山間部や郊外の停留所付近に駐車場を整備するなどの方法でバス利用の促進を図ります。
静岡市のバスも自家用車に押されて利用者が減少する傾向にありますが、これらの施策で、利用者数を2011年度の約2860万人から1%増の約2890万人にします。
(参考:MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/region/news/130319/szk13031902020003-n1.htm)
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今日(4月3日)、南リアス線の盛-吉浜間が復旧する三陸鉄道。残る区間も2014年4月に復旧します。移設を行わず、現行ルートで復旧します。
その三陸鉄道で、新駅の設置を検討していることが分かりました。宮古市田老地区と野田村の高台移転先に1か所ずつです。高台移転先は駅から遠く、住民の交通手段を確保するのが目的です。新駅開設に伴い、既存の駅を廃止したり、線路を移設したりすることはありません。
宮古市田老地区の新駅候補地は、田老駅から北に約500メートルの高台。周辺には宮古市田老総合事務所や市立田老第一小学校があります。他の公共施設の移設も計画されていて、宮古市は新駅を設置することにより、地区中心部のにぎわいをつくり出したい考えのようです。野田村の新駅候補地は、陸中野田駅から約2キロ南で、集団移転先の米田(まいた)地区です。野田村は津波襲来時の乗客の避難先としても使いたいと考えているようです。
先ほども述べたように、本日、南リアス線の一部区間が復旧しますが(ただし3日は運転再開記念列車のみの運行となります)、運転本数は震災前より少ないのです。そこで、片道は鉄道、もう片道はバスなどほかの交通手段、という具合に使うことができるよう、2013年4月から2014年3月までの期間限定で、通学片道定期乗車券を発売します。指定された方向への乗車ができ、反対方向には使えません。普通運賃を払うことになります。
設定区間は南リアス線盛-吉浜間だけでなく、北リアス線宮古-小本間、田野畑-久慈間もあります。発売期間は2013年4月1日から2014年3月1日、利用期間は2013年4月1日から2014年3月31日までです。盛、釜石、宮古、久慈などの主要駅で販売し、1か月、3か月、6か月の3種類があります。JRやバスとの連絡定期乗車券は設定されていません。価格は通常の通学定期乗車券の4割引となります。
(追記1)
野田村の新駅についてですが、ボーリング調査などをしたところ、建設費用が想定の倍以上かかることが判明しました。地盤が想定よりも弱く、新たなくい打ちが必要で、また建設資材も高騰しているため、建設費だけで約1.9億円かかるのです。
このような状況の下で駅建設に踏み切れば、1億円以上を野田村が負担することになり、とても厳しいので、野田村としては断念する方針です。
(追記2)
ところが、野田村の新駅ですが、話が変わり、2016年8月に着工されました。米田駅(仮称)は無人駅で、待合室、駐輪場、高台への避難路を設けます。総工費約1.5億円は、岩手県の補助金で賄われます。開業予定は2017年3月です。
(追記3)
野田村にできる三陸鉄道の新駅の名前が、十府ヶ浦海岸<とふがうらかいがん>に決まりました。野田玉川から1.7キロ、陸中野田から2.3キロのところにでき、2017年3月25日に開業します。公募によってつけられた愛称もあり、はまなす香る砂浜という名前です。
なお、十府ヶ浦海岸にはかつて臨時駅が設置されたことがあるようです。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130402-OYT1T00212.htm、http://www.yomiuri.co.jp/local/iwate/news/20140808-OYTNT50369.html、三陸鉄道ホームページ http://www.sanrikutetsudou.com/2013/03/%e9%80%9a%e5%ad%a6%e7%89%87%e9%81%93%e5%ae%9a%e6%9c%9f%e4%b9%97%e8%bb%8a%e5%88%b8%e7%99%ba%e5%a3%b2%e3%81%ae%e3%81%8a%e7%9f%a5%e3%82%89%e3%81%9b.html、http://www.sanrikutetsudou.com/?p=6228、河北新報ホームページ http://www.kahoku.co.jp/special/spe1062/20160804_02.html、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2016/11/01/284665.html、野田村ホームぺージ http://www.vill.noda.iwate.jp/kikakucyouseihann/591.html)
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津軽海峡フェリーは、4月18日から大間-函館航路に、新造船「大函丸(だいかんまる)」を就航させます。バリアフリー高度化船基準を満たすものです。それとともに、新たな割引サービス「通院割引」をスタートさせます。
実は大間から最も近い都市は、県庁所在地の青森ではなく、函館なのです。大間-函館航路は、買い物・通院を目的として利用する人が多く、生活航路として使われています。
さて、新しく始まる「通院割引」とは、通院を目的として大間-函館航路を往復利用する患者及びその介護者を対象に、復路のスタンダード運賃(二等と同等クラス)を60%割引します。通年利用可能です。スタンダード運賃以外の等級は対象外で、バイクなど旅客以外の運賃も割引対象外です。割引を受けるためには病院および診療所が発行する領収書もしくは通院が証明できる証憑並びに往路の乗船券が必要となります。病院および診療所が発行する領収書もしくは通院が証明できる証憑並びに往路の乗船券は、発行から3日間以内のものが有効です(乗船する船が欠航等の運休をした場合は、一定の条件により、通常運航へ回復した翌日まで有効となります)。
(追記)
ちなみに、この大間-函館航路は撤退問題がありましたが、大間町が青森県などの財政支援を受けて、約26億円をかけて新しい船をつくることで存続が決まったのです。
(参考:津軽海峡フェリー http://www.tsugarukaikyo.co.jp/topics_important/page/?id=1362017803AJ2nQ、河北新報ホームページ http://www.kahoku.co.jp/news/2013/04/20130419t25004.htm)
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BRTにて運行中の気仙沼線は4月25日から、大船渡線は26日から、専用道の延伸を行います。
気仙沼線は本吉駅-小金沢駅間内の2.0キロ、大谷海岸駅-陸前階上駅間内の1.1キロ、最知駅-松岩駅間内の1.8キロ、不動の沢駅付近-気仙沼駅間内の2.3キロ、合計7.2キロで専用道の供用開始を行います。これにより、専用道は合計で11.6キロとなります。不動の沢駅の駅舎、本吉駅の専用道ホームを整備し、供用を開始します。不動の沢駅は移設となります。また、本吉駅ではトイレの改修、駅南側からの通路の設置をします。本吉駅の通路は10日から供用開始します。
ダイヤ改正も行います。専用道区間が増えますが、一般道区間の一部において現行の運転状況を勘案した運転時分への見直しを行います。現行ではベイサイドアリーナ通過便の最速が116分(柳津-気仙沼間、以下同じ)、ベイサイドアリーナ経由の最速が123分ですが、それぞれ113分、119分となり、それぞれ3分、4分短縮されることになります。運行本数は変わりありません。
大船渡線は第二小友交差点-小友駅-新田交差点の0.6キロ、田茂山交差点-盛駅間0.7キロの合計1.3キロで専用道の供用開始を行います。これにより、専用道は合計で3.2キロとなります。なお、新田交差点-大船渡駅間の10.0キロにおいて専用道の整備中であり、これが完成すると小友-盛間は専用道を走行し続けることになります。
これまで駅前広場に発着していた盛駅ですが、専用道延伸により駅構内に乗り入れることになります。駅ホームからBRTに乗ることになります。1番線が降車ホーム、2番線が乗車ホームとなります。従来の1番線と2、3番線との間の専用道上に横断道路を設置し、BRTに乗車するときや三陸鉄道に乗降するとき、乗り換えするときに、跨線橋を利用しなくても利用できるようになります。三陸鉄道が復旧する4月3日から利用できます。また、陸前矢作駅、小友駅の駅舎を整備し、供用を開始します。両駅は移設となります。
なお、専用道延伸に伴う、大船渡線のダイヤ改正はありません。
(参考:JR東日本ホームページ http://www.jr-morioka.com/cgi-bin/pdf/press/pdf_1364180184_1.pdf、http://www.jr-morioka.com/cgi-bin/pdf/press/pdf_1364532862_1.pdf)
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京阪は、運輸業における「『安全・安心』の提供」「運営体制の効率化」に関する取組として、いくつかの対策を行います。
ひとつは、ATSの全面更新。現在の京阪のATSは、「点制御式」と言われるもの。地上に設置した2つの地上子間の通過に要した時間を計測し、規定時間以下の時間で通過した場合は、速度超過と判断してブレーキを作動させるものです。そして、新しく導入するATSは、「多情報連続制御式ATSシステム」。地上装置から列車に伝送された信号表示、転轍器開通方向などの情報と、車上データベースに記憶された信号機位置、勾配などの情報に基づき、自車の制動性能と走行距離から上限速度を算出し、その上限速度値を用いて常時速度照査を行います。この速度以内なら停止信号の位置までに停止できるという列車が作成する停止速度パターンにしたがい、そのパターンより列車の速度が超えていたならばブレーキが作動します。これは信号機や曲線などの情報に基づく制御に加えて、踏切やホームでの異常発生時などにも対応する機能を備えているため、より安全性が向上します。新型ATSは、2014年度に深草-出町柳間で使用開始します。2015年度には枚方市-深草間、交野線、宇治線でも使用開始します。2016年度には淀屋橋-枚方市間、中之島線、寝屋川車庫、淀車庫で使用開始し、京阪線全線での更新が完了します。投資額は2009~2016年度で合計約40億円です。
また、宇治線では6月1日からワンマン運転を行います。京阪でのワンマン運転は2002年の京津線、2003年の石山坂本線、2007年の交野線に続いて4線目です。ワンマン運転に対応した新型車両13000系(5編成、20両)はすでに導入済みであり(2012年春から順次営業運転を開始しています)、投資額は約4億円です。
そのほかの取り組みとして、ホーム異常通報装置設置駅の拡大と、災害対応、事故復旧、複合利用鉄道施設防災の各種訓練の実施もあります。なお、複合利用鉄道施設防災訓練とは、駅と駅に隣接するグループ商業施設などが合同で地震や火災などの災害対応を訓練するものです。
(追記)
予定より遅くなりましたが、京阪の新型ATSの導入は、2021年3月の寝屋川、淀両車庫への導入で完了することになりました。
(参考:京阪ホームページ http://www.keihan.co.jp/info/upload/2013-03-19_01tetsudo-safety.pdf、https://www.keihan.co.jp/corporate/release/upload/2021-01-27_anzen-anshin.pdf)
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東京メトロ銀座線に1編成だけ走っている新型車両1000系。外観は東京に地下鉄が開業した当時の車両をモデルとしたレトロなものですが、中身は新しい技術を採用しています。騒音・振動の少ない操舵台車、従来より電力消費量の少ない永久磁石同期モーター、LED照明などを採用し、環境負荷の軽減を実現しています。
その1000系ですが、6月から追加増備されることになりました。2013年度には11編成(66両)が増備され、2016年度までに銀座線の車両をすべて1000系で置き換えます。
今回増備される車両は、新たに室内空調装置や照明などに使われる電力を供給する補助電源装置について、世界で初めてシリコンカーバイド半導体素子を使います。これにより、装置の小型・軽量化、省電力化、低騒音化を図っています。
(参考:レスポンスホームページ http://response.jp/article/2013/03/27/194489.html)
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