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「ななつ星in九州」の食堂車は調理もできる

 10月15日に運行を開始する、JR九州の豪華寝台列車「ななつ星in九州」。すでに予約を受け付けていますが、好調のようです。

 さて、この「ななつ星in九州」ですが、新たなことが判明しました。水戸岡氏のデザインする観光列車には、食堂車やビュッフェがついたものがありますが、これらは車内では調理せず、外で調理したものを持ちこむだけでした。「ななつ星in九州」もいったんはそういうタイプの食堂車になる予定でした。「ななつ星in九州」の客車は7両だけで、機関車を入れても8両、160メートルに制約されています。鹿児島線のような幹線に限らず、ローカル線に乗り入れることを考えると、どんなに頑張ってもこれが限界のようです。ローカル線だと通常は1両か2両で走っているので、この8両編成でも設備改良をしないと入ることができなかったのです。この長さの制約のため、食堂部分とバックスペースの厨房部分の両方を入れるのが難しかったのです。

 しかし、食堂車のない豪華列車はさびしいものです。結局、唐池JR九州社長の一言が背中を押すことになりました。厨房の中には、調理スペースのほかに、食器を洗う機械、食器を洗うスペース、ワインセラーも必要になってきます。「ななつ星in九州」の場合、ラウンジカーも使って、厨房スペースを確保することができました。これにより、定員30人全員の調理を行い、テーブルも入れ替えなしで30人全員が座ることができます。しかし、夕食だけは、メイン料理の調理に時間とスペースが必要なため、スタートを30分ずらすことで対応することも考えているようです。

 「ななつ星in九州」の3泊4日のプランでは、途中で列車を降りて、温泉旅館に泊まります。これにもちゃんとした意味があるようです。客がホテルに停まっている間、給水をしているのです。「ななつ星in九州」には全室にシャワー・トイレ・空調を完備しています。しかも、排水を線路に捨てるわけにもいかず、その排水も水タンクに貯めたまま走ります。これではとても4日も持ちません。ちょうど中ほどの2泊目の夜、客が温泉旅館に泊まっているときに、鹿児島の車両基地で給水しているのです。機関車にも燃料を入れます。乗務員もここで休憩するのでしょう。また、2泊する車内の個室に関しては、左右の景色を見ることができるよう、通路側にも障子の付いた窓を設けています。ベッドはかつてのA寝台のように、線路方向となっています。

 あと、この「ななつ星in九州」は小学生以下の子供は御断りのようです。現実にはそのような子供が乗車することは想定されていないようですが。夜のラウンジカーなどでは簡単なドレスコードもあり、ジーパンやサンダルは遠慮してもらうようです。ネクタイの着用まではいらないようです。
(参考:NET-IB NEWS http://www.data-max.co.jp/2013/03/25/post_16449_ymh_2.html)

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