BRTにもICカード
JR東日本は、気仙沼線と大船渡線でBRTを運行していますが、8月3日からこの両線で、ICカードを導入することになりました。
ICカードの名前は「odeca(オデカ)」、「お出かけしやすいICカード」の意味です。地域の人々がより気軽に外出できるようにとの願いが込められています。キャラクターはリス。「odeca」にちなんで、尾が大きいリスが描かれています。
「odeca」が導入されるのは、BRTで運行されている気仙沼線、大船渡線。いずれもBRT区間のみで、鉄道区間での利用はできません。なお、上鹿折発着の場合は除きます。気仙沼駅前-上鹿折駅前間を運行するミヤコーバスの車両では、「odeca」は利用できませんが、「odeca定期券」については、従来通り乗車時に整理券を取り、降車時に定期券面を乗務員に提示することで利用することができます。「odeca」の発売箇所はBRT運行区間にある、志津川、本吉、気仙沼、陸前高田、盛の各駅。導入開始の8月3日から発売を開始します(本吉、陸前高田は4日から発売)。BRTの車内や、ミヤコーバス、岩手県交通の営業所では発売しません。ちなみに、「odeca」には電子マネーの機能がありません。チャージはカードを発売する、気仙沼などの駅の窓口とBRT車内のみ行うことができます。チャージは現金のみで、クレジットカードは使えません。
ここまでこの記事を見て不思議に思う人がいるでしょう。いくらBRTで仮復旧中の路線とはいえ、JR東日本の路線です。ICカードなら「Suica」をそのまま導入すればいいのに(仙台近郊のJRでも「Suica」は使えます)、それを使わず独自の「odeca」を導入しているのです。独自の割引があるわけでもありません。ICカード導入により、降車時の手間を軽減し(乗降時間が短縮されます)、BRTの安定輸送につなげるという目的は理解できますが、それなら「Suica」をそのまま使えばいいのです。
なぜBRTに「Suica」ではなく「odeca」を導入したのか、その意図はこのプレスリリースでは読み取れません。ともかく、プレスリリースに記載がない以上、「Suica」のような全国共通利用できるICカードは使えないようです。「Suica」が使えるのであれば、その旨を書くでしょうし、そのまま素直に「Suica」を導入するはずです。
(追記)
JR東日本は、リスのキャラクターの愛称を募集していましたが、8月20日、「おっぽくん」に決定したと発表しました。
(参考:JR東日本ホームページ http://www.jr-morioka.com/cgi-bin/pdf/press/pdf_1368614510_1.pdf、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2013/08/23/204767.html)
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