営業中の電車が線路を点検
JR東日本は、技術革新の一環としてICTを活用した業務革新を目指して研究開発を進めています。そのひとつとして、「線路設備モニタリング装置」の開発を進めています。さらなる安全・安定輸送の確保を目指すものです。これまで在来線の線路設備の点検は、担当者が歩いて巡視するほか、専用車で年4回検査しています。しかし、「線路設備モニタリング装置」を営業用車両に搭載すれば、高頻度(毎日)に線路状態の変化を把握することができます。労力も費用も大幅に減らすことができます。このたび、京浜東北線を走るE233系1編成に「線路設備モニタリング装置」を搭載し、機器の性能及び取得データに関する検証を行います。
「線路モニタリング装置」は、「軌道材料モニタリング装置」と「軌道変位検測装置」からなっています。「軌道材料モニタリング装置」は、カメラによりレール締結装置等を撮影し、その画像を解析することにより、レール締結装置の状態等を抽出する仕組みとなっています。測定データは車両基地留置中に随時取得します。「軌道変位検測装置」は加速度計とレーザーセンサーにより線路状態の変化を測定します。測定データは定期的に通信回線により伝送します。
走行試験は5月から2015年3月にかけて、京浜東北線大宮-大船間で行われます。検測時にはLED照明をあてるとともに、レーザー光を出します。この走行試験により、営業列車における機器の耐久性、検測データの精度確認等を行います。実用化については試験結果を踏まえて検討を進めていきます。
(参考:JR東日本ホームページ http://www.jreast.co.jp/press/2013/20130502.pdf、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130508-OYT1T01095.htm)
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