近鉄伊勢市-賢島間の観光列車は「つどい」
以前に書いた記事の続報です。今年の秋から伊勢市-賢島間で走る、新しい観光列車の名前が「つどい」に決まりました。旅行者が伊勢志摩の魅力や人々に触れ、にぎやかで楽しいひとときを過ごすことのできる列車をイメージしたネーミングです。
「つどい」は一般車両(2000系)を改造した3両編成。2000系は1978年に名古屋線の旧型車両置き換えのために登場した通勤型電車です。1979年までに全車廃車された2代目「ビスタカー」10100系のモーターなどを流用してつくられました。この2000系3両編成1本を約6000万円かけて改造して、「つどい」としました。
「つどい」は10月5日から2014年3月30日の間の休日(元旦を除く)、伊勢市-賢島間を1日2往復します。所要時間は50分ほどで、停車駅は宇治山田、五十鈴川、鳥羽、鵜方です。座席数は80席、乗車するには運賃のほかに大人300円、子供150円の観光列車料金が必要です。特急券発売窓口、主要旅行会社の窓口で乗車日の1か月前から販売しますが、座席の指定はできません。
「つどい」の外観は伊勢神宮や海の幸など、伊勢・鳥羽・志摩の魅力を楽しいイラストで表現したものとなっています。座席とテーブルは窓向きに設置され、沿線の景色を楽しみながら飲食することができます。また、特産品や観光名所、歴史など伊勢志摩にまつわる80種類の情報を、各座席の背面とテーブルの上側にイラストで表現しています。3両目(いちばん賢島寄りの車両)の後ろには「こども運転台」を設置しています。運転台を通して前方の景色を見ながら運転操作を楽しみ、運転士気分を味わうことができます。子供の運転操作と連動してメーターや表示灯が点灯します。子供用の制服もあり、記念撮影もできます。反対の1両目(いちばん伊勢市寄りの車両)には車内に風が吹き抜けるスペース「風のあそびば」があります。扉部分にはスリットと床面までの大型ガラスが設置され、スリットから入るさわやかな風を感じながら景色を楽しむことができます。車内には様々な形のイスがあります。真ん中の2両目は、座席が4席しかなく、大半がバーカウンターやテーブルを備えたイベントスペースを設置します。
イベントスペースでは、イベントも行います。志摩市、志摩市観光協会、志摩市商工会が、鳥羽-鵜方間において、伊勢海老・的矢かきなどの志摩地域の食材を使用した一品の振る舞いや、伊勢志摩の特産品(約30品)の販売を行います。振る舞いの一品や購入した商品(生鮮品を除く)はイベントスペースや座席で食べることができます。バーカウンターでは、アルコールやソフトドリンク、おつまみなども販売します。海女さんとの記念撮影会及びトークショーなど、特別イベントが行われることもあります。なお、平日に臨時列車として運行したり、貸切列車として運行したりすることもあります。その場合には、イベントの内容を変更することもあります。
(追記)
近鉄の「つどい」用車両は、2013系と名付けられました。
(参考:近鉄ホームページ http://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/kankouressyatsudoi130527.pdf、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2013/05/27/198791.html、「編集長敬白」 http://rail.hobidas.com/blog/natori/archives/2013/10/21_9.html)
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