JR東日本、2016年春以降に豪華列車運転へ
10月からJR九州が「ななつ星in九州」を運行します。JR西日本も先日、豪華列車をつくるという話が浮上しました。
そして、JR東日本でも、すでに昨年10月に発表された「グループ経営構想V」でも触れられていましたが、このたびJR東日本から豪華列車(クルーズトレイン)を運行することの発表がありました。早ければ2016年春からの運行を目指し、3~4日かけて東日本の各地を巡ることになります。料金は1人当たり数十万円になる見込みです。ところで、2016年春と言えば、ちょうど北海道新幹線が新函館まで伸びるときです。北海道新幹線の開業で「カシオペア」など東京と札幌を結ぶ寝台列車の去就が注目されています。昨年の10月には「カシオペア」を使って秋田方面に行く団体列車が運行されましたが、新しい車両をつくることになりました。約50億円をかけます。
新造される豪華列車は世界的な工業デザイナーで、KEN OKUYAMA DESIGN代表の奥山清行氏がプロデュースします。「Tohoku Emotion」などのデザインを手がけている人です。JR東日本ではおなじみの人です。10両編成で、6両が客室になります。1両当たり2~3室しかなく、定員は35人程度です。2クラスのスイートルームをつくる予定です。パブリックスペースとして、ゆったりと食事できるダイニングやお酒や音楽などを楽しむことができるラウンジがあります。
機関車にも従来にはない特徴があります。この豪華列車では、電化・非電化区間を問わずに走行が可能で、安定した走行性能と高い冗長性を両立する新開発の動力方式、EDC方式とする予定です。電化区間では架線から供給される電力によって走行し、非電化区間では車両に装備した大出力のエンジン発電機を稼働させ、発電機からの電力によって自力走行します。いずれの区間も電車のようにモーターを駆動して走行するのです。このような動力方式を採用するのは国内では初めてのことです。また優れた乗り心地や高い静粛性を実現するために、JR東日本がこれまで優等列車向けに開発して実際に使用している、フルアクティブ動揺防止制御などをさらに改良して採用する予定です。
(参考:JR東日本ホームページ http://www.jreast.co.jp/press/2013/20130603.pdf、NHKホームページ http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130604/k10015064861000.html、毎日jp http://mainichi.jp/feature/news/20130605ddm012040177000c.html)
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Comments
JR西日本でもそんな話が出ていますね。いずれも青函トンネルが新幹線用に転用されトワイライトやカシオペアの転属先を考えるのと連動して出て来た話なのでしょうか?「ななつ星」のように乗るだけで数十万もする超豪華列車も良いですが、「いさぶろう」「しんぺい」「さつまオレンジ食堂」みたいにもっとリーズナブルな料金で鉄道に乗る事自体を目的とする企画列車を東日本のローカル線にもどんどん走らせて活性化してほしいですね。リゾートしらかみとかSLばんえつとかありますが、まだまだ足りません。スピードでは圧倒的にクルマが有利ですからね・・・
Posted by: miyahara | 2013.06.09 03:46 AM
miyahara さん、おはようございます。
* いずれも青函トンネルが新幹線用に転用され
かなり老朽化している「トワイライト」はともかく、「カシオペア」はまだまだ使えます。どうするのでしょうか?
* 「いさぶろう」「しんぺい」「さつまオレンジ食堂」みたいに
そのようなタイプのもどんどんできています。結構積極的なのではないでしょうか? 本文中に取り上げた「Tohoku Emotion」もそのタイプです。
Posted by: たべちゃん | 2013.06.09 06:49 AM