阪堺、南海バス、「PiTaPa」を導入か?
阪堺線(堺市内区間)の利用者は、1965年は987万人、1997年は228万人いましたが、2007年は117万人しかいませんでした。この10年間で50%減少、40年余りでは88%近く減少しています。悲惨な状況です。
市長選の影響により、最大の改善策と思われた東西鉄軌道の建設は行われなかったものの、逆にそれがきっかけとなり(阪堺線堺市内区間廃止の話が再浮上)、様々な改善策が行われることとなりました。いわゆる50億円の支援策です。
これまでの取り組みは、(1)市内が乗り放題の割引切符(「堺おもてなしチケット」)の発売 (2)運賃均一化、高齢者割引 (3)低床式車両の導入 (4)バス&ライドの推進 (5)サイクル&ライドの推進 (6)停留所での観光情報の発信 (7)停留所の美装化 です。このような施策の結果、支援策開始前と比較して7%ほど利用者が増加し、2007年の水準まで戻っています。特に増加が多いのは、値下げをした大阪市内と堺市内にまたがる利用。支援前に比べて平日では1日あたり755人(約39%)の増加、休日では1日あたり1332人(約85%)の増加となっています。
そして以前にも書きましたが、阪堺や南海バスにICカードを導入します。「PiTaPa」を導入しますが、「ICOCA」や「Suica」など全国の主要ICカードと相互利用が可能です。阪堺線は2014年3月の導入予定、南海バスは2013~2015年度の3か年にわたり導入予定です。「PiTaPa」のみのサービスとしては、2000円以上乗車した際には、現行回数券並みの割引を行います。事前の登録は不要です。また、事前に登録すれば、1か月の利用金額が上限を超えたら、それ以上の請求はしません。定期券みたいなものです。上限額に達しない場合でも、一定の割引を行います。阪堺と南海バスとの乗継割引(2時間以内に限る)は、「PiTaPa」だけでなく、「ICOCA」などほかのカードでも適用されます。ほかには、高齢者割引の拡充(7月からは、一定の条件のもとで、平日の乗車が100円となります)などを行うようです。
(参考:堺市ホームページ https://www.city.sakai.lg.jp/shisei/toshi/kotsuseisaku/kento/toshinkoutsu/index.files/toshinkotsu_kaigi_04_03.pdf)
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