富山地鉄、東急の通勤型車両を導入
つい先日、京阪旧3000系の2階建て車両を導入する発表があったばかりの富山地鉄から、もうひとつ大きなニュースが入ってきました。東急から通勤型車両が入るのです。
東急から来る通勤型車両は大型の20メートル級オールステンレス車両、8590系です。少し前まで東急大井町線で使われていた車両です。4扉ロングシートで、定員は141人。2両編成が2本です。最高速度は時速110キロです。ブレーキ時には車両で発生した電気を架線に送り、他の電車に供給する電力回生ブレーキを備えています。ステンレス車としては車体のデザイン性にも優れ、オールステンレス製であることから腐食の心配もなく、富山地鉄としては長期の活躍を期待しているようです。8590系は製造されてから30年程度しか経っていないので、中古にしてはそれほど古くはないのです。
富山地鉄の鉄道線にロングシート車両が入るのは18年ぶりのことですが、ロングシート車両を導入した目的は、輸送力増強のためということです。通勤型車両の運行開始は9月、鉄道全線で運行を行います。個人的には、宇奈月温泉や立山まで行く便ではなく、近距離用に使ってもらいたいところです。
(追記1)
当初の予定より遅くなりましたが、旧東急のオールステンレス車両の運行開始が11月3日と決まりました。11月中の運行ダイヤも公表されていますが、「アルプスエキスプレス」や「ダブルデッカーエキスプレス」と異なり、朝から晩まで働きます。
なお、前日の11月2日午後には、「ちてつ電車フェスティバル2013」のプレイベントとして、臨時運行を行う予定です。
(追記2)
旧東急の通勤型車両ですが、扉は通勤型車両なので4つありますが、2つしか使いません。ICカードリーダーのないドアは開かないのです。
ちなみに、開かないドアは車椅子スペースなどに活用しています。
(参考:富山地鉄ホームページ http://www.chitetsu.co.jp/wp-content/uploads/2013/07/506a759c99f1f3533c09d3f33b0dd18d.pdf、http://www.chitetsu.co.jp/wp-content/uploads/2013/10/dac8860773c64b5f287d0ac897f50ca5.pdf、http://www.chitetsu.co.jp/wp-content/uploads/2013/10/55e7108d813a1ce12244136487520acc.pdf、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2013/07/13/202142.html、富山地鉄のアテンダントブログ http://chitetsu.exblog.jp/18850842/)
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Comments
いずれも中古ですがアルプス・エクスプレスに続いて京阪二階建て車両で観光列車を仕立てたり東急から通勤車両を買ったり、とても意欲的で頼もしい限りです。
新幹線開業が果たして凶と出るか吉と出るか期待と不安相半ばです。たべちゃん様が書いておられたように新幹線開業後の並行在来線との競争激化も気になります。
新幹線と地鉄観光列車を組み合わせた新パッケージ旅行の企画などハードを活かした積極的な営業施策も必要です。最大の敵はクルマですから何とか工夫して地域の足を守ってほしいものです。
Posted by: miyahara | 2013.07.15 07:10 PM
miyahara さん、こんばんは。
* 新幹線開業が果たして凶と出るか吉と出るか
(新幹線開業で逆に不便になる関西方面はともかく)東京方面からの観光客が増えることは確実でしょう。その客をいかにつかむかが重要です。宇奈月温泉あたりなら、新幹線の駅まで旅館の送迎バスが出るということも当然ながら考えられます。
* 新幹線と地鉄観光列車を組み合わせた新パッケージ旅行の
それなりに利用者がいる富山近郊輸送の強化はもちろんのこと、東西の観光車両を活かした取り組みも求められます。
Posted by: たべちゃん | 2013.07.15 08:12 PM