大阪市営地下鉄今里筋線、民営化前に延伸判断へ
採算性を理由に今里以南の着工が凍結されたままの今里筋線。この今里筋線の未着工区間について、民営化前に延伸の判断を行う方針に転換しました。これまで橋下市長は、延伸の判断は民営化された新会社がするとしていました。
民営化前に延伸の判断を行う方針に転換したのは、今なお大阪市議会で市営地下鉄の民営化が継続審議となっているため。3月市議会、5月市議会ともに継続審議となっています。次の9月市議会で民営化に必要な2/3以上の賛成を得るため、方針を転換したのです。議会側は早期の着工を求めており、公明や自民は今里筋線の延伸が担保されないため、現在の民営化案には反対しています。延伸を議論する審議会(「大阪市鉄道ネットワーク審議会」)の設置条例を9月市議会に提案し、10月にも審議会を設置。交通政策や街づくりの専門家ら3人が、延伸後の収支予測や需要増加策などを議論し、早ければ今年度中、遅くとも2014年秋までに延伸の可否を判断します。有識者の意見を集約し、市の考えかたとして表明します。
交通局の藤本局長は延伸に前向きな姿勢を見せており、今里筋線の延伸が実現するかもしれません。しかし、今里筋線が直ちに必要な路線かといえば疑問があります。(中心部を通らない)今里筋線の延伸が実現しても、大阪市の一部の人しか使えません。重要性が高いのは、四つ橋線の延伸やなにわ筋線(ここは民営化された大阪市交通局が運営するのではないでしょうが)のような中心部を走る路線です。大阪市が周りを吸収して大阪都になる構想があります。これを考えると、大阪市の枠にこだわるのは狭すぎるのでしょう。
(追記)
11月27日、「大阪市鉄道ネットワーク審議会」の初会合が開かれました。
この審議会では、2014年2月下旬ごろまでに今里筋線の延伸について意見をまとめます。その後、長堀鶴見緑地線や千日前線の延伸などについても話し合い、2014年8月ごろに答申を行う予定です。
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/select/news/20130724k0000e010227000c.html、http://mainichi.jp/select/news/20130726k0000m010120000c.html、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/region/news/131128/osk13112802290000-n1.htm)
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